仗助「見滝原市ィ?その町がどーかしたんスか?」

1VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 19:55:55.21 ID:vx+V2WUao
助「わざわざ電話して来るなんて、タダ事じゃあねーっスよね」

承太郎『ああ……少し妙な情報があってな』

仗助「妙なって……まさか、スタンドに関係することっスか?」

承太郎『恐らくだがそうだろう。なんでも……少女が1人、突然姿を消したかと思えば
次の瞬間少し離れたところに再び姿を現す……。そんな奇妙な現象が目撃されたらしい』

仗助「えッ!?見間違い……ってこたァねーっスよねェ?」

承太郎『人が1人消えて現れるなんて見間違いが起こると思うか?』

仗助「た、確かに。それってやっぱ……スタンド能力ってことだよな~。瞬間移動か何かっスかねェ」

承太郎『その線もあるだろうが……もう1つ知ってるはずだぜ。
一瞬で離れた場所に移動する……そんなスタンドをな』

仗助「そ……それってまさかァ~~……時を止めるスタンド!スタープラチナっスかぁーーーーっ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1362308155


※容量の関係で、前編中編後編3つに分けました。

2VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:02:04.21 ID:vx+V2WUao
承太郎『スタープラチナはおれのスタンドだ。他の誰かに発現することはまずあり得ねえぜ。
だが……“似たタイプのスタンド”なら可能性としては十分だ』

仗助「似たタイプ……承太郎さん、何か心当たりが?」

承太郎『まあな……。そこでだ、仗助。見滝原まで行って、少し調べてきて欲しい』

仗助「それは別に構わねーっスけど。承太郎さんが自分で行った方が良いんじゃあねーっスかね?」

承太郎『そうしたいのは山々なんだが……やれやれ。しばらく少し手が離せそうになくてな』

仗助「んん~~~……。まあワケアリってんなら仕方ないっスね」

承太郎『ああ、頼む。だがあまり無理はしなくて良い……学校もあるだろうしな。
行ける時に行ってくれれば良い。
もちろん交通費や調査にかかった費用は全額こちらで負担する』

仗助「わかりました!いっちょサクサクっと調べてきてやりますよォーー!」

3VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/03(日) 20:08:13.54 ID:e5pjOUPZO
期待

4VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:09:31.74 ID:vx+V2WUao

仗助「ってーワケでよぉー。ちーっと手伝ってくれよ~~~」

億康「でもよー仗助ェ。手がかりが少なすぎるぜ。いくらなんでもよォ~~~」

康一「うーん……。でもボクの『エコーズ』ならちょびっとだけ手間は省けるかも」

仗助「おっ!手伝ってくれるか康一ィ~~!」

康一「ボクも気になるからね。やっぱりさ」

仗助「さーっすが康一だぜ~~!……で?おめーはどうすんのよ?」

億康「な……なんだよその目はよぉ~。ヤロー同士の飲み会でみんな生中から行ったのに
1人だけファジーネーブル頼んだ奴を見るような目はよォ~~~……」

5VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:14:38.02 ID:vx+V2WUao
仗助「おめー未成年だろうがッ!なぁーにが飲み会だ!
行ったこともねークセにカッコ付けやがってよォーーーッ!」

康一「ボクはどっちかと言うと『誰にも断らずにから揚げにレモンをかけちゃったぁ~』
みたいな人を見る目のように見えたけどなあ……」

仗助「おいおい康一それは言いすぎってモンだぜ……。
って!ンなこたあど~でも良いんだよ!億康おめー、結局どうすんだぁ?
まあさっきはあんな目で見ちまったけどよお。別に無理しなくたって良いんだぜ?
親父さんの世話もあるだろうしよォー」

億康「いや、親父は別に良いんだがよ……。
ン~~よっしゃあわかった、おれも行くぜーッ!」

仗助「おっ!本当かよ億康~~!」

億康「行ける時で良いっつーんなら軽ゥーーく旅行みたいな気持ちでよぉ~~~。
行かせてもらうぜェーおれぁよ~~~~っ」

6VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:21:45.84 ID:vx+V2WUao
見滝原

康一「へーっ、ここが見滝原市か~~」

億康「田舎の方だと思ってたがよォー。なかなか良い町なんじゃあねーの?」

仗助「オイオイ、おめーら手伝ってくれるんだろぉー?
建物とか上ばっか見てねーでよォーー。ちっとは人を……ンッ?」

億康「?どーかしたかよ仗助」

仗助「いや……今何か……妙な生き物が見えたような……猫……か?」

康一「やだなー仗助くん。そりゃあ猫くらい居るよ~~」

仗助「いやなんつーか……猫だったよーな……そうじゃあねえよーな……」

7VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:27:37.67 ID:vx+V2WUao
億康「仗助よお~~おめーが言い出したんだぜ?ぷぷっ!
猫なんかよりもうちっと人を見ろよ人をよー!ぎゃはははははは!」

仗助「て……てめーこのやろ……」

康一「ま、待って!仗助くんッ!」

仗助「康一止めんじゃあねーよ~~おれぁ今から一発こいつの頭ひっぱたいてやるんだからよ~~~~」

康一「違うんだ、そうじゃあないッ……!周りをよく見るんだ!2人ともッ!」

億康「なッ……なんだぁーー!?こりゃあああーーーーッ!?」

康一「景色が……!景色が変わっていっているッ!!」

仗助「何ぃいいーーーーーッ!?」

9VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[]:2013/03/03(日) 20:33:32.15 ID:aEDZab+E0
wktk

10VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:34:27.66 ID:vx+V2WUao
康一「か、完全に変わってしまった……!ボクたちの周りが!おかしな迷路に囲まれてしまったッ!」

億康「ま……間違いねえーーッ!スタンド攻撃だぜッ!こいつはよォーーーッ!!」

仗助「よくわかんねえが……壁を壊し、ぶち抜けるッ!ドラァ!
……なっ!?なんだとお~~~~ッ!?」

康一「だ……駄目だ!か、壁の向こうにも、まだ同じ空間が!」

億康「仗助おめーッ!話が違うじゃあねーか!
この町に居るのは『時を止めるスタンド使い』じゃあなかったのかよ~~~!?」

康一「こ、この町のスタンド使いはまさか!1人じゃあなかったのかあ~~ッ!?」

仗助「ぐっ……!き、気を付けろ!何がどこから攻撃してくるかわからねェぞ!」

康一「ハッ!?ふ、2人ともあそこ!何か居るッ!!」

「……FUSHUUUUU……!」

11VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:43:57.03 ID:vx+V2WUao
億康「い……1匹じゃあねえッ!何匹も居やがるぞこいつらァ~~~~!」

仗助「おめーの兄貴や重ちーと同じ……いや!
それよりもっとデカイのが!そこらじゅうに居るぜッ!」

使い魔「UUURRRRYYYYYYY!」

康一「お、襲ってきたァーーー!!」

仗助「ドラァ!!」

使い魔「GIIIYYYAAAAAAAA……!」

億康「おっ?なんだァこいつら~~っ。ずいぶん弱っちいじゃあねーか!」

仗助「1体1体はそう強くはねーみたいだな。1匹残らずぶっ潰してやるぜェ!」

13VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 20:52:02.08 ID:vx+V2WUao

使い魔「GIIIAAAAAHHHHHH……!」

億康「どーだコラァ!こっちはまだまだ行けるぜェ!」

仗助「いや……今ので最後だったみてーだぜ」

康一「け、景色が元に戻っていく!それじゃあ、スタンド使いは!本体は!?」

仗助「死んだか……少なくともダメージはあるはずだぜ。あれだけの数ぶっ潰したんだしよォ」

億康「でもよぉ~、近くに本体は居ないみてーだぜ?」

仗助「遠隔操作のスタンドなんだろうよ」

康一「じゃあ、エコーズACT1で本体が近くに居ないか一応この近くを探してみるよ!」

億康「見付けたらよォー。直々にその面ァ拝んでぶん殴ってやるぜぇ~~。
襲ってきたってことは敵ってことで間違いないんだしよぉー」

康一「よし、そうと決まれば……行け!エコーズACT1!」

14VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:03:14.02 ID:vx+V2WUao
康一「ダメージを負ってる人……怪我してたり具合が悪そうだったりする人……」

億康「あれだけぶっ潰したんだしよォ~~。
体中血塗れになってても良いはずなんだがなぁ」

仗助「どうだァ?康一」

康一「うーん……ちょっと待ってよぉ~~……」

億康「でもよ~~。本体が室内に居たらお手上げだよなァーー?」

康一「……駄目だぁーー。近くにそれっぽい人は居ないよ」

仗助「チッ……。やっぱ室内かァ?仕方ねー、何か他の方法を探そうぜ」

康一「そうだね。よし、戻れエコー……がぶっ!?」

仗助「なッ!?こ……康一おめー……!」

億康「ぜ、全身に穴がぁああーーーーッ!?」

15VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:08:47.88 ID:vx+V2WUao
康一「こ……攻撃、さ、れ……?」

仗助「く……クレイジーダイヤモンドォーーッ!」

康一「っは!?ハァ、ハァ、ハァ……。あ、ありがとう仗助くん、助かったよ……」

億康「ど、どうしたってんだよぉ康一~~!おめーのエコーズが攻撃されたんだよなァ!?」

康一「た……多分。そうとしか……考えられない……」

億康「た、多分ン~~~!?」

仗助「ってこたぁ……『わからなかった』……ってことかよ……?」

康一「い、居なかったんだ……近くには何もッ……!怪しい奴なんて居なかった……!
な……なのに、『気が付いたら攻撃されていた』!気配すら感じなかったッ!」

16VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:17:42.89 ID:vx+V2WUao
億康「『気が付いたら』だとぉ~~……?そ、それってよぉ~~やっぱよォーーー……」

仗助「ああ……近くに居るぜッ!時を止めるスタンド使いがな……!」

康一「ひ、ひょっとすると、すごく遠くから攻撃できるスタンド……ってことはない?
飛び道具っていうか、狙撃っていうか……」

仗助「康一……おめーは自分じゃあ気が付かなかっただろうが……。
おめーが負った傷は1つじゃあねェ!『複数の傷が』『同時に』『突然』現れやがったんだッ!」

康一「えっ!?そ、そうだったのか、気が付かなかった……!あまりに突然すぎて……!」

仗助「『時を止め』たとしか考えられねーぜ。こんなマネが出来るのはよォ~~……」

康一「そ、それじゃあ本当に……近くに、時を止めるスタンド使いが……!」

億康「ち、チクショー!攻撃してきたってこたァ、敵なんだろぉ~~~!?
本体がどこに居るのかもわからねぇってんじゃあよぉーーー!
オレたちにゃあ敵をぶっ飛ばす手段がねーってことじゃあねーかよォ~~~ッ!」

17VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:25:14.16 ID:vx+V2WUao
仗助「だがよォ、それはあっちも同じだぜ。
少なくとも、おれたちの正体がバレねーうちは敵だって攻撃してこれねーはずだ!
本体が誰かわかんねーから『エコーズ』を攻撃したんだろうしよォ~~~」

康一「それじゃあ……どっちが先に相手を見付けるか……それにかかってるわけだね」

億康「じ、承太郎さんに手伝ってもらった方が良いんじゃあねーのか?
同じ『時を止めるスタンド』同士よォ~~~……!」

仗助「そうだな、一応報告しておいた方が良いよなァ……電話してみるか」

康一「…………」

仗助「…………」

億康「…………」

仗助「……出ねえ」

億康「何ィいい~~~~~!?」

18VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:32:51.44 ID:vx+V2WUao
仗助「結構肝心な時に居ねーんだよなぁ。承太郎さんって人はよぉ~~~……」

億康「くそっ!もうこうなりゃおれたちだけで調べてやるぜェ!」

康一「えっ!?も、もう少し承太郎さんからの連絡を待ってみても……」

億康「そんなことしてる間に敵がオレたちを見付けるかも知れねえだろうがッ!
それによぉ~~~!康一おめー悔しくねーのかよォ~~~~!?
『一発ぶん殴りてぇーッ」って思わねーのかよ~~~っ?」

仗助「ああ……そうだぜ康一。おめーもうちょいで死ぬとこだったんだぜ!?」

康一「そ、それは……確かに!あまりに突然すぎて混乱していたけど……
思い出したら段々『ムカッ腹』が立ってきたぞッ!
『時を止める』スタンド使いめ……ボクたちが先にお前の正体を突き止めてやるッ!」

19VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:39:21.43 ID:vx+V2WUao
億康「そうと決まれば早速調査開始だぜェー!」

康一「あっ!?ちょ、ちょっと億康くん!どこ行くの!?」

億康「聞き込みだよ聞き込みーッ!怪しい奴が居なかったか通行人に訊いて回るぜ~~~!」

康一「いィ!?」

仗助「な……何考えてんだあのアホォ~~~!!聞き込みだとおお~~~~っ!?」

億康「おっ。なぁネーチャンよぉ~~~」

「……はい?」

億康「ちょォーっと訊きてーことがあるんだがよォ。この変で怪しい奴……」

仗助「おおおおーーーっとォーーーー!!悪い悪い!なァーんでもねーよおお~~~!」

「……?」

康一「ご、ごめんね君!なんでもないから、もう行って大丈夫だよ!本当ごめんね!」

20VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:45:46.21 ID:vx+V2WUao
億康「アアン?なんだよおめーらよォー邪魔すんじゃあねえよ~~!」

仗助「やかましいッ!おめーは何聞いてやがったんだアホ億康がよぉーーーッ!
本体が近くに居るかもしれねーってのに聞き込みなんかしてどーすんだよォ~~~!?」

康一「そ、そうだよッ!そんなのまるで『ボクたちがお前のことを嗅ぎ回ってるぞッ!』って
大声で叫びながら歩いてるみたいなものじゃあないか!」

億康「お、おお……。そ、そう言われりゃあそうだな……悪い。
オレ考えたことすぐ行動に移しちまうんだよなァ~~……頭ワリイからよぉ~~」

康一「それは、まあ……」

仗助「とにかくよぉー。もうあんなのは勘弁してくれよなぁ~~。
おめーみてーなガラの悪いのがオンナ子どもに話しかけるなんてよぉ~~。
下手したらそれだけで通報モンだぜぇー?」

億康「ち、チクショ~。悪いのはおれだからなぁー……言い返せねーのが辛いぜェ~~……」

21VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/03(日) 21:52:19.15 ID:vx+V2WUao
ほむら「…………」

今の制服……見たことないわね。
高校生だったみたいだけど、少なくとも見滝原の高校ではないはず。
修学旅行か何かかしら……?
でもこんなこと、今まで一度だってなかった。
あんな変わった3人組、一度見れば忘れられるものじゃない。

それに、その前……。
使い魔が結界の外に出てた。
結界の魔力反応が消えたと思った直後、突然上空に1匹だけ……。
危険だから始末しておいたけれど、結界の外に出る使い魔なんて今までに会ったことがない。

まだ転校前だって言うのに、ずいぶんイレギュラーが多い……。
今回は、何かが起こる……そんな気がする。

35VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/04(月) 02:09:17.83 ID:hQCkVmS6O
期待

36VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:00:57.49 ID:7UOFQK2Qo

億康「でもよぉ仗助ェーー。どーやってそのスタンド使いを探し出すんだよぉ~~~?」

康一「承太郎さんは『少女』って言ってたんだよねぇー……?それだけ?」

仗助「あとは……そいつのスタンドはここ最近発現したばかりの可能性がある、って言ってたなあ~~。
目撃情報がここ数日に集中してるってことでよォー」

康一「でも……それにしちゃあ手際が良すぎるような気がするぞ……。
まったく気付かれずに『エコーズ』を攻撃するなんて、シロートとは思えないような……」

億康「じゃあアレかぁ~~?スタンドを使いこなしてる奴が最近いきなり暴れだしたってーのかよ?」

仗助「その可能性もあるかもなァ……うっ!?」

康一「?仗助くん?」

仗助「い……居たッ!猫だぜ!さっきの猫があそこにッ!」

37VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:06:32.78 ID:7UOFQK2Qo
康一「……仗助くん、真面目に考えなよ~~」

仗助「真面目だぜオレぁよォ!あッ!?またどっかへ行くぜアイツ~~~!」

億康「仗助よォーー……。どお~~~~~でも良いじゃあねーか猫のことなんかよォーーーー」

仗助「良いからおめーらも見ろってんだよォーーッ!
フツーの猫じゃあねーんだよおおーーー!ほれ!あそこッ!」

康一「え~~~?もー、しょーがないなぁー。どれどれ……えっ!?」

億康「……なんだァーありゃああ~~~?猫にしちゃあ耳が長すぎじゃあねえのかァ~~~?」

康一「た……確かに気になる……。な、何か『変』だ。あの猫……」

仗助「後……つけてみようぜ。どっちにしろこのままじゃあ手がかりナシなんだしよォ……。
気になるモンはぜーんぶ調べてみるってのが良いかもしンねーだろォ……?」

康一「そ、そうだね。つけてみよう」

38VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:14:29.58 ID:7UOFQK2Qo

仗助「あの猫野郎どこまで行くつもりだァ~~~~~?」

康一「あッ!見てほら!あのマンションに向かってるみたいだよッ!」

億康「っつーこたぁよォーーー。あのマンションに何か……おおうッ!?
おい見たかよ今の!?あの猫!壁をすり抜けやがったぜェーーーッ!!」

仗助「ああ……ばっちり見たぜ!もう間違いねえ。あの猫、スタンドだッ!」

康一「じ、じゃあアイツが入っていったあの部屋に、本体が……!」

仗助「敵かも知れねェ以上、迂闊に入り込むわけにはいかねーよなぁ~~~……。
仕方ねー。もう少しここで待ってみようぜ」

41VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:25:06.20 ID:7UOFQK2Qo

億康「……しかしよぉ~~いつまでこうしてんだァ~~~~?
もう1時間は過ぎたんじゃあねーの?本体も出てこねーしよォ~~~」

仗助「わかっちゃあいたが……退屈だよなァ。張り込みってーのはよぉ~~……。
刑事なんかはマジにこぉーんなコト何時間も続けられンのかねェーー?」

康一「あっ!見て2人とも!あの子!」

億康「ンン~~~?へぇー、なかなか美人じゃあねェの。だがよォ康一~~~~。
おめーが別の女に見とれてたなんて知ったら由花子の奴が黙っちゃあいねーぜ?」

康一「ちッ、違うよォーー!そうじゃなくて!
あの子が入っていく部屋!さっきスタンドが入っていった部屋だッ!」

仗助「グレート……!鍵で扉を開けたってこたァ、
あいつがあの部屋の住人ってことで間違いなさそーだな。
部屋の住人がわかったとなりゃあよォー!
一気に近づけるぜェ!本体の正体によォ~~~ッ!」

42VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:34:56.42 ID:7UOFQK2Qo
億康「あの部屋に入って行ったってことはよォ~~。あの女が本体ってことになンのかぁ?」

仗助「そうとは限らねーぜ。普通『スタンドだけを先に家に帰す』なんてこたぁーしねーだろ?」

康一「じゃあ、あの子の家族が本体……!そうだね、仗助くん!」

仗助「オレぁその可能性が一番高いと思うがなァ~~~。
彼女自身がそのことを知ってるかどうかは別にしてよォ」

億康「むおっ!?オイおめーら!出てきたぜ~~ッ!さっきの女だ!
ちょーど良い!早速問い詰めて聞き出して……うッ!?」

仗助「ン、どうした億康?何が……あ、アレは!?ま、まさかッ!」

康一「ス……スタンドだ!あの子の肩にスタンドが乗っているッ!
ということはもしかして!やっぱりあの子が本体なのかッ……あのスタンドの!?」

仗助「と、とにかくつけるぜ!今はまず様子を見るッ!相手にバレねぇようにな~~~!」

45VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:44:26.99 ID:7UOFQK2Qo

康一「な……何をやっているんだろうあの子。どこかへ行く目的がある風じゃあない……。
ウロウロと歩いて……まるで、そう。散歩か何かをしているみたいだ……」

億康「しかもよぉ……あの女、スタンドを『出したまんま』だぜ。
あんな出しっぱなしにしてよォー……何の意味があるってんだ~~……?」

仗助「もしかしたらよぉ……あいつは本体じゃあねーのかもな」

康一「えっ!?そ、それってつまり……」

仗助「ただ『くっ付いてるだけ』の可能性があるかもしれねーってことだよ……」

億康「なにィ~~~!?つーこたぁよォーーッ。あいつの散歩はスタンドの仕業だってのかぁ~~~~?」

仗助「その可能性もある……。何にせよ、わかんねェーんだよなぁ~~。
あいつの行動の意味がよォ~~~」

億康「チ……チクショオ面倒くせぇーー!もうウダウダ考えずによォー!
直接訊いた方が良いんじゃあねーのかぁーーー!?その方が手っ取り早いしよぉーーーッ!」

48VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 20:56:42.32 ID:7UOFQK2Qo
康一「ま、待って億康くんッ!
そんなことをして、万が一あの子が『時を止めるスタンド』の本体だったら大変だ!
自分のことを嗅ぎ回る奴が目の前に現れたのなら、必ず先手を打って攻撃してくるッ!」

億康「で、でもよォーーー!」

仗助「お……おいッ!あれを見ろッ!」

康一「えっ?あ……!アレは!あの『空間』は!」

億康「お、同じじゃあねーか!?昼間にオレたちが飲み込まれたあの妙な『空間』と同じ感じがするぜッ!」

康一「い、今……あの子が手をかざすと『空間』への入り口が出現したッ!
つ、つまりッ!あの『空間』は彼女のスタンド能力だったのか!?」

49VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:05:21.38 ID:7UOFQK2Qo
億康「!?き、消えやがったぜあの女ァ~~~!」

康一「い、いや違う……消えたんじゃあない!『入って行った』んだッ!あの空間に自分から!」

仗助「グレート……!どーやらもう間違いなさそうだぜ!
昼間の『空間』のスタンド使い!あの女が本体だッ!後を追うぜェーーーッ!」

康一「そ……そう、後を追う。それが一番良い……だけど!駄目だッ……!
『入り口が閉じる』!あの空間に入るにはここからじゃあ間に合わない!
距離が遠すぎるッ!に……逃げられる!」

億康「距離が遠すぎるだぁ~~~~?それならよぉ~~~~!
そんな距離、削り取っちまえば良いじゃあねえか!」

仗助「そうか!今日は冴えてるじゃあねーかよッ!億康ゥ!」

億康「2人とも掴まりなッ!行くぜ~~~~!『ザ・ハンド』!瞬間移動だぜッ!」

50VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:13:47.43 ID:7UOFQK2Qo
結界内

億康「ふい~~~~~……。どーだ、間に合ったぜェ~~」

マミ「!?えっ……!?」

QB「君たちは……?」

康一「うげえ~~っ。やっぱり気持ち悪いよこの景色……」

仗助「そんなことより……よーやくご対面だぜェ」

マミ「な、なっ……?」

仗助「あんた……さっき自分からここに入って行ったっスよねえ?
この空間が何なのか、ちぃーっとオレらに説明してもらえないっスかねェ~~~?」

マミ「あ、あなたたち今どうやって……!」

億康「質問を質問で返すんじゃあねえ!ダボがッ!」

マミ「っ……!」

康一「質問にさえ答えてくれれば良いんだよ。この空間は何なの?きみは、何者なんだい?」

53VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:21:47.40 ID:7UOFQK2Qo
マミ『き、キュゥべえ。この人たち、何なの?どうして私、責められてるの?』

QB「僕にも分からない……。それに、彼らは突然ここに現れたようにも見えたよ」

仗助「アア?てめー、1人で何言ってやがるんスかァ~~?」

マミ「えっ!?ひ、1人でって……?私は別に……」

億康「おめーじゃあねェ!そこの肩の猫ヤローだボケッ!」

QB「!君たち、僕が見えるのかい?」

億康「ったりめーだろうが!とにかく吐いてもらうぜェ~~~?あらいざらいよぉ~~~~。
大人しく喋りゃあなンもしねーからよォーーーー」

マミ「あ……あなたたち、魔法少女と何か関係があるの……?」

仗助「…………は?」

60VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:31:46.15 ID:7UOFQK2Qo
仗助「お……オイ、康一、億康……。今この女……なんて言ったか聞こえたか……?」

億康「ま……『マホーショージョ』って言ったように聞こえたがよぉ……」

康一「ぼ……ボクも確かに聞いたよ……ま、『魔法少女』って……」

マミ「……?」

康一「…………」

億康「…………」

仗助「……あんた、まさか自分のこと『魔法少女』だとか言うんじゃあねーよなァ?」

マミ「何を……私は本当に魔法少」

億康「ふざけてんじゃあねーぞボケェーーーーッ!」

マミ「!?」

63VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:40:48.78 ID:7UOFQK2Qo
億康「魔法少女だァ~~~?おちょくってるとヒデーぞコラァ!」

仗助「あんたが真面目に話す気がねーってんなら仕方ないっスねェー……。
ちーっと無理やりにでも話してもらうぜェ~~~?」

マミ「っ……よくわからないけど、私とはあまり良い関係じゃなさそうね。
少しだけ大人しくしててもらうわ……キュゥべえ、離れてて!」

QB「わかった。マミ、気を付け……うッ!?」

マミ「キュゥべえ!?」

QB「これは……一体何が……。急に、体が……重く……まさ、か……」

康一「動いてもらっちゃあ困るんだよねェ~~。質問があるんだからさぁーー……」

マミ「な、何が……えっ!?」

ACT3「モウ少シ近付キマスカ?ソウスレバモット重クデキマスガ。
ドウシマスカ?コイツガブッ潰レルクライニ重クシマスカ?」

マミ「つ……使い魔!?そんな……!」

仗助「『使い魔』ァ?何すっとぼけたこと言ってやがんだおめーよォ~~~……?」

68VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:49:44.52 ID:7UOFQK2Qo
億康「康一の『エコーズ』が見えるってこたァよ~~。やっぱおめー、スタンド使いだな!」

マミ「あ、あなたたち……何者なの!?」

仗助「!?」

康一「えっ!?」

億康「な、なんだァ!?服装が変わりやがったぜ~~~!?」

仗助「お、驚くところはそれだけじゃあねーぜ億康ッ!こいつ……!
『ACT3』の攻撃を食らったのに動けていやがるッ!」

ACT3「コノ女……ソコノスタンドノ本体ジャアアリマセンネ」

康一「な、なんだって!?それじゃあ……!」

マミ「動かないで!!」

億康「なッ、なにィーーー!?今度はリボンだとォーーーーーッ!?」

仗助「て……敵を拘束するリボン!これがこいつのスタンドかッ!?」

69VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 21:59:22.94 ID:7UOFQK2Qo
仗助(いやしかし、だとすると妙だぜ……。こいつ、まさかマジで『そう』なのか……!?)

ACT3「S・H・I・T……コノ拘束、カナリ強イデス。私ノパワーデハ解ケマセン」

マミ「まさか……人に銃口を向けることになるなんて思わなかったわ」

康一「そ、そんなッ!?変身能力やリボンだけじゃあない!じ……銃まで現れたッ!
こ、この子のスタンドは一体いくつの『能力』を持っているんだ!?」

マミ「もう抵抗しても無駄です……キュゥべえにかけた妙な術を解きなさい!
さもないと、少しだけ辛い思いをすることになるわよ!」

仗助「……!」

億康「抵抗しても無駄だァ?確かにオレたちと『エコーズ』はおめーのスタンドで縛られてはいるがよォ~~~。
『オレたちのスタンド』はまだ縛られちゃあいねーってことを忘れてるんじゃあねえかァ!?
さてはおめーーっ!オレ以上の馬鹿だなァ~~~~!?」

マミ「……?あなた何を……まさか!」

億康「ザ・ハンド!この邪魔くせーリボンを削り取っちまえッ!」

71VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/04(月) 22:04:06.16 ID:34n7pCkAO
【キュゥべえ】

破壊力E スピードB 射程距離C 持続性A 精密動作性A 成長性E

インキュベーターのスタンド。第二次成長期の少女限定で願いを叶えるが、代償としてその者は魔法少女となり身体能力が強化される。また、魔法少女が絶望し魔女へと変異する時に発生するエネルギーを本体に送り込む力を持つ。さらに、いくらでも代わりの肉体が存在する為、スタンドがダメージを受けても本体には何の影響もない

72VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 22:10:45.80 ID:7UOFQK2Qo
マミ「なっ……!ま、また使い魔を……もしかして、そこのあなたも!?」

仗助「……ああ。出せるぜ」

マミ「ッ……使い魔を従えるなんて、普通じゃないわ……!ほ、本当にあなたたち何者なの!?」

億康「だからよォ~~~~!先に質問したのはこっちだっつってんだろうが!ダボがッ!」

マミ「くっ……!」

仗助「やめな億康……もう良いぜ」

億康「ああっ!?」

マミ「え……?」

仗助「おめーもだ康一。そこの猫野郎を解放してやりな」

康一「な……何を言ってるんだッ!?『敵スタンド』かも知れないっていうのに……!」

億康「仗助よォ~~…・・・。止めるからにゃあ何か理由があンだろうなぁーーー?」

73VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 22:19:05.60 ID:7UOFQK2Qo
仗助「あたりめーだろうがよ。何か変だと思ってたが、今よ~~やくハッキリわかったぜ。
その人ァよぉー。スタンドのこと知らねーよ」

康一「し……『知らない』だって!?そんな馬鹿なッ!
だってボクらのスタンドも見えてるし、この子自身もスタンドを使ったじゃあないか!」

マミ「さ、さっきからあなたたち何を……『スタンド』……?」

QB「合点が……いったよ……君たちは……『スタンド使い』、だったんだね……」

億康「てンめェーーーッ!やっぱり知ってたんじゃあねーかトンチキが!
しらばっくれやがってよぉーーーー!」

マミ「ええっ!?わ、私は知りません!キュゥべえ、どういうこと!?スタンドって何なの!?」

仗助「まず1つ確認しときてーんスけどね。この妙な空間……。
あんたか、あんたの知り合いが作り出したモンじゃあねーってことで良いんだよなァ~~?」

75VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 22:25:51.38 ID:7UOFQK2Qo
マミ「わ、私じゃないし、知り合いでもありません。この空間は、魔女が作り出したものです」

康一「ま……魔女ぉ~~~~?」

億康「さっきからよォ~~~。使い魔だとか魔法少女だとかよぉ~~~~~~~。
なんだっつーんだよなァまったくよォ~~~~」

マミ「ほ、本当に知らないの?使い魔も魔女も、魔法少女も……?
それじゃあ、さっきの『使い魔に見えたもの』は……」

仗助「あんたも『スタンド』のこと知らねェみてーだし……
取り敢えずこっから出ちまった方が良いと思うんだけどなァ~~~」

マミ「…………」

仗助「そー睨まなくてもよォーー。こっちはもうあんたに何もする気はねーっスよ~~マジで」

マミ「……それなら、早くキュゥべえを解放してあげてください」

76VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/04(月) 22:35:34.00 ID:7UOFQK2Qo
康一「もう一度確認するぞ……君たちは本当に敵じゃあないんだね?」

マミ「あなたたちが何もして来なければね……」

康一「……わかった……。ACT3、『3FREEZE』を解除しろ!」

ACT3「了解シマシタ」

QB「やれやれ、酷い目に遭った……。もう少しで本当に潰れてしまうところだったよ」

マミ「大丈夫、キュゥべえ?怪我はない?」

QB「うん、平気だよ」

マミ「良かった……。……じゃあ、奥に進みましょう。付いてきてください」

億康「?外に出るっつーのになんで奥に進むんだァ~~~?」

QB「この空間を作り出した魔女が奥に居るからだよ。
魔法少女とスタンドについての説明は、魔女を倒した後にしようと思うんだけど」

仗助「そんじゃあよー。案内してくれよ。その『魔女』とやらが居るところによォーー。
こんな気味ワリーとこ、さっさとおさらばしてーぜェ~~~」

89VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 19:53:45.39 ID:ZjXw9WKVo

マミ「気を付けてくださいね。使い魔がそろそろ出てきても……」

使い魔「MAGIIIIIIIII!」

億康「ウゲェッ!出やがったぜ!あの化け物がよォ!」

QB「早速来たね、あれが使い魔だ!」

康一「ひ、昼間に見たのとは別の奴みたいだぞッ!」

仗助「気色わりぃバケモンだぜマジでよォ~~~~っ!」

マミ「本当に使い魔を知らないのね……!あなたたち、身は自分で守れ……」

仗助「クレイジーダイヤモンド!ドラァッ!」

使い魔「AGGGGYYYAAAAAAAA……!」

仗助「んッ?なんか言ったかぁ~~っ?」

マミ「……いいえ、なんでもありません。進みましょう」

マミ(この人たちが従えているアレは、異形ではあるけれど使い魔じゃない……。
あれが『スタンド』という力?『スタンド』って一体、何なの……?)

90VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 20:02:08.67 ID:ZjXw9WKVo

康一「それにしても……『魔女』って何なんだろうね。スタンド使いじゃあないのかなァ」

億康「オレなんかは魔女っつったらよォー。黒いマントに帽子被ってよォーー。
イィ~~~~ッヒッヒッヒッヒ!とか笑うばーさん思い浮かべちゃうぜ」

仗助「ああ、オレも似たよーなモンだなァ。(億康と同じ発想ってのがアレだけどよーー)」

QB「多分、君たちが思い描く魔女とはかけ離れた外見をしていると思うよ」

マミ「っ!居た……見てください。あれが魔女です」

仗助「ン~~?どれどれ……」

魔女「…………」

3人「いィッ!?」

93VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 20:10:50.56 ID:ZjXw9WKVo
仗助「なッ、なんだァありゃあああーーーーー!?」

億康「思ってたのと全然ちげェーーーッ!」

康一「か……怪物だッ!あんなの、まるで怪物じゃあないか!?」

マミ「ここで待っててください。魔女は、私が倒します!」

仗助「お、オイ!?1人で大丈夫かよッ!?」

QB「大丈夫、マミはベテランだよ。魔女との戦いなら慣れてる」

億康「い、いっつもあんな気色ワリー化け物と戦ってんのかァ~~~!?
信じがたいことだぜそりゃァーー!」

康一「で、でも……すごいよッ!ほら見て!本当に戦っている!あの怪物……『魔女』とッ!」

94VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 20:20:21.14 ID:ZjXw9WKVo
仗助「すげェぜありゃあ……。確かに『スタンド』にも気色ワリーのは居るけどよぉ~~……。
あの『魔女』ってやつァそれとはまた違う……
なんというか、異質な『不気味さ』みてーなモンを感じるぜッ……!
あいつは昔っからあんなのと戦ってるってのかよォ~~~~?」

億康「おッ!?な、なんだ~~~!?銃がでかくなりやがったぜェーーー!?」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

仗助「……!グレート……!とんでもねー威力だぜこいつは」

マミ「ふー……」

康一「た、倒したのか……?『魔女』を……」

億康「く、『空間』が消えて行くぜ!あの気色ワリー『空間』がよォ~~~~ッ!」

マミ「……魔女は無事倒しました。3人とも、怪我は……」

億康「なあ!『ティロ・フィナーレ』っつーのかァ!?おめーのスタンドはよォーーッ」

マミ「えっ?」

95VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 20:32:36.01 ID:ZjXw9WKVo
仗助「だからよー億康。こいつはスタンドのこと知らねーんだからよォーー。
唐突にそーいう質問をすんじゃねーよ」

億康「おーそうか。ン……?じゃあよォ~~『ティロ・フィナーレ』ってのは何なんだよ?」

マミ「えっと、それは……」

億康「それは?」

マミ「技名っていうか……必殺技、みたいな……」

億康「………………ブフッ!」

マミ「!?」

仗助「(お、おい!億康てめー!何いきなり吹き出してんだよーーーっ)」

億康「(だ、だってよ~~~!『必殺技』の『技名』だぜェ~~~~~ッ!?
小学校卒業と同時におさらばだろーがよォ~~~そーいうのはよぉーーーー!)」

仗助「(確かにそーかもしンねーけどよォ。
でもよォ~~。オレたちだって『スタンド名』持ってんじゃあねーかよ)」

100VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 20:42:52.84 ID:ZjXw9WKVo
億康「(それとこれとは話が別だろーがよぉ~~~~っ!
おめー、敵スタンド使いをボコボコに殴りまくって変形させたりするよなァ?
アレに名前付けたりするか?しねーだろォ?そーいうことだよーーーっ!)」

仗助「(そりゃあそーだが、もしかしたらよぉ。
『魔法少女』の世界じゃあそれが普通なのかもしンねーぜェ~~?
だとすりゃあよォ~~。笑っちまうのは良くねーだろぉ?
向こうからすりゃあ『スタンド名』もそんな感じかもしれねーしよォ~~)」

億康「(!お、おォ……そーか。オレたちとは考え方が違うかもしンねーんだよなァ)」

マミ「あの……?」

億康「いやあ~~ワリーワリー。『魔法少女』ってのはみんな『技名』付けんだな~~~。
初めて知ったからちっと驚いちまってよぉ~~~~」

マミ「あ、いえ……。みんなと言うわけじゃ……」

仗助「……エ?じ、じゃあまさか、おめーだけ……?」

マミ「少なくとも私が知ってる子は誰も……」

億康「ブホッ!」

マミ「!?」

104VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 20:55:55.75 ID:ZjXw9WKVo
仗助「(ば、馬鹿!我慢しろってんだよおめーはよォ~~~~~!)」

億康「(ム、ムリだッ!もうオレ、笑い抑える自信ねーよォ~~~~っ!)

仗助「(堪えろ億康ッ!じ、じゃねーとよぉ……なんかオレまで……つ、つられそうに……)」

マミ「あ、あの……2人とも、どうかしましたか?」

億康「ぷっ、くくッ……はひっ……」

仗助「クッ……ぶふっ……ヒッ……」

マミ「??……?」

康一「必殺技かぁ~~っ。なんかカッコイーなぁそーいうの」

仗助&億康「えっ!?」

マミ「!本当ですかっ?」

106VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 21:04:55.61 ID:ZjXw9WKVo
マミ「必殺技のこと、なかなか分かってくれる人が居なくて……。
ふふっ……そう言ってもらえて、とても嬉しいです」

康一「えっ、そうなの?カッコイーと思うけどなァ~~。みんなはそう思わないのかなぁ~~~?」

仗助(こ……康一のやつ、マジかよぉ~~~……)

億康(確かに見た目はちょいとガキっぽいけどよォー……ま、まさかこれ程とは思わなかったぜ~~っ)

康一「そうだ!ボクも何か『技名』考えてみようかな~~~」

億康「いっ!?こ、康一ぃ~~~!それは別にやらんでも良いんじゃあねーかぁ~~~~?」

仗助「そ……そうだぜ康一ィ~~~。別に必要ないと思うぜェーーー?
おめーにはよぉー。もう立派な『エコーズ』ってのがあるじゃあねーかよォ~~~~。
しかも『ACT1』から『ACT3』まで分かれてるしよぉ~~!」

康一「え~~?でも『エコーズ』はスタンド名でしょー?」

億康「ほ、ほれ!『ACT3』にゃあ『3FREEZE』なんて『能力名』まで付いてるだろォ~~~?
それだけでもう十分じゃあねーか!それ以上を望むってのは贅沢ってモンだぜぇ~~?」

マミ「……?」

109VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 21:14:57.03 ID:ZjXw9WKVo
康一「それとこれとはまた別問題のような……」

億康「(アホタレッ!オレたちはおめーのためを思って言ってるんだぜェ~~~ッ!)」

仗助「(一旦落ち着いてよく考えてよォ~~。
ホントーに『技名』が必要なのかどーか、後でじっくり考えようぜ、なっ?)」

康一「……?う、うん。わかったよ……」

QB「ところで、これからお互いのことについて色々話し合う必要があるんじゃないのかい?」

億康「おっ、そーだったぜ!(『必殺技』のおかげでスッカリ忘れちまってたよ~~)
つーかよォ仗助おめーよぉーーー。
なんでこいつがスタンドのこと知らねーって分かったんだァ?」

仗助「ああ……オレたちがリボンで縛られた時によ~~……
オレの『クレイジーダイヤモンド』とおめーの『ザ・ハンド』は縛られなかっただろ?
しかもまるで無警戒だったしよぉー。ンなこと、スタンド使いならまずあり得ねー。
1人がスタンド使いなら残り2人もスタンド使いだってよォ。普通そう考えるだろ?」

億康「へえーーーーなるほどねェ」

仗助(おめー以上の馬鹿ってのも考えられねー……ってのは言うのやめとこう)

マミ「え、えっと……。それじゃ、立ち話もなんですし……場所を移しましょうか」

111VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 21:24:41.45 ID:ZjXw9WKVo

マミ「――この説明で、大体理解していただけましたか?」

康一「な……なぁーーるほど~~……」

億康「オレぁよー、魔法少女だなんだっつーのはよォー。
オンナ子どもが見るテレビ番組みてーなのを思い浮かべてたんだが……。(必殺技も考えてるしよぉー)
さっきは悪かったな、ふざけてるなんて怒鳴っちまってよォ」

マミ「あ、いえ……。突然あんなことを言われても、すぐに信じられることの方が珍しいですから」

仗助「…………」

康一「……仗助くんどーしたの?さっきからずっと黙っちゃってさ」

仗助「いや……1つ気になってな。ソウルジェムが完全に濁っちまったら、
そんときゃ一体どーなるんだろうなァ~~ってよぉ」

QB「もしそうなると、魔法少女は魔法を使えなくなる。
だから出来る限り、穢れを浄化し続ける必要があるのさ」

仗助「……なるほどねェ」

113VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 21:32:37.50 ID:ZjXw9WKVo
QB「それよりマミ、君にスタンドのことを説明しておかないといけないよね」

マミ「えぇ……。その、魔法とはやっぱり違うものなの?」

QB「そうだね、魔法少女の持つ力とは少し違う。でも、よく似ているんだよ。
スタンドは本体の精神力と大きく関わってる。
そして魔法も、上手く扱えるかどうかは精神状態によって大きく左右される。
魔法の性質自体も、契約した時の精神状態……つまり祈りによって決定されるしね。
似ているからこそ魔法少女はスタンドを見ることが出来るし、魔法も通用するんだ。
スタンド使いが僕の姿を見ることができるのも、同じ理由からだろうね」

マミ「本体の精神力と……。つまり、扱う人が弱れば、スタンドの力も弱くなってしまうということ?」

康一「それだけじゃあないよ。スタンドが負ったダメージは、そのまま本体にも伝わっちゃうんだ」

マミ「あっ……そういうことだったのね。
キュゥべえが広瀬さんのスタンドで攻撃された後のみんなの言動は……」

QB「もし僕がマミのスタンドだったなら、マミも重くなってたはずだということさ」

マミ「……重くなるって、あんまり考えたくないわね」

114VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 21:45:01.18 ID:ZjXw9WKVo
仗助「魔法とスタンドが似てると言やァよぉー。マミの魔法、康一の『ACT3』も縛ってたよなァ?
スタンドに攻撃できるのはスタンドだけのはずなのによォ~~」

康一「だよね。そー考えてみると、本当によく似てるよねェー。魔法とスタンドってさ」

億康「キュゥべえが魔法少女の力を生み出すってのもよォーー。
なんとなぁ~~く『矢』がスタンド使いを生み出すのに似てるよーな気がするよなァ~~~」

康一「あはは……そー言うとあんまり良い印象がないなあ~~」

マミ「『矢』がスタンド使いを……?」

億康「スタンドってのはよォー。生まれつきのモンとそうじゃあねーモンが居るのよ。
生まれつきじゃあねー奴ってのは『矢』にぶち抜かれて運が良けりゃースタンド使いになれるのさ。
康一はまさにそいつってわけだなァ~~」

康一「死ぬかと思ったよ……あの時はホントーに……」

億康「わ、悪かったって康一ぃ~~~~。もう許してくれただろォ~~~?」

康一「さぁーーどうかなぁ~~~~?」

億康「は、反省してんだからよぉ~~マジでよォ~~~~」

118VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 22:08:25.92 ID:ZjXw9WKVo
マミ「あ、あの……?『矢』に刺されて、『運が良ければ』って……それってもしかして……」

仗助「ああ……スタンドの才能が無い奴ぁーよォ。そのまま死んじまうぜ」

マミ「そんな……。そ、それじゃあ、キュゥべえとは全然違うわよね!
だってこの子との契約は死ぬことなんてないし、願い事を叶えてくれるんだから……」

億康「ま、それもそーだナ。『矢』なんかよりずっと良心的だぜェ~~~」

仗助「…………」

QB「ところで、どうして君たちはこの町に来たんだい?」

マミ「あ、そう……私も聞こうと思ってたの。その制服、見滝原の学校じゃないはずですけど……」

億康「そうだ、せっかくだしよォーー。こいつらにも手伝ってもらおうぜ~~?なっ!仗助、康一ぃ?
この町に住んでる奴が協力してくれりゃあよォ~~。色々やりやすいんじゃあねーの?」

121VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 22:18:50.69 ID:ZjXw9WKVo
康一「そうだね!もしかしたら、『時を止めるスタンド使い』じゃあなくて
『時を止める魔法少女』の可能性だってあるんだし。
承太郎さんの話じゃあ、目撃されたのは『少女』だったんでしょ?」

マミ「『時を止める少女』?」

康一「うん。ボクたち、そいつを見付けるためにここに来たんだ」

マミ「時を止める魔法……私は聞いたことがないわね。キュゥべえ、知ってる?」

QB「いや、今まで契約した子のことは全員覚えてるけど、
少なくとも今この町にはそんな魔法を持った子は居ないはずだよ」

マミ「それじゃあやっぱり、その人はスタンド使い……ということかしら」

QB「そう考えるのが一番自然だろうね。この近辺にスタンド使いが居るなんて情報はないけれど、
それでも魔法少女よりは可能性が高いよ」

マミ「そう……。でも、どうしてそのスタンド使いを探してるんですか?」

123VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 22:34:00.58 ID:ZjXw9WKVo
億康「最初はよォ。人に頼まれてちーっと調べるだけのつもりだったんだが……
今日康一がそいつにやられかけてよォ~~。
そんで、見つけ出して一発ぶん殴ってやろーってなァ~~~」

マミ「や、やられかけたって……大丈夫なんですか?」

康一「うん。ギリギリで仗助くんが治してくれたからね~。
あっ、仗助くんのスタンドは『治す』スタンドなんだよーーっ」

マミ「す……『スタンド』にも、色々あるんですね……。
……それじゃあ、その『時を止めるスタンド使い』について調べれば良いんですね?」

康一「あっ、でも危ないからあんまり無茶なことはしなくて良いからねッ?
もし何かわかったことがあったら、ここに連絡して。怪しい奴にはくれぐれも気を付けてねっ」

マミ「あ、はい……。えっと……」

康一「うん、ボクたちはそろそろ帰ることにするよ。
あんまり遅くなってかあさんに心配かけちゃっても悪いしねーー」

億康「そンじゃっ、気ー付けろよォ?そのスタンド使いが『敵』であることに間違いはねーんだからよォーー」

125VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 22:45:24.37 ID:ZjXw9WKVo

康一「この町に協力してくれる子が居てくれて良かったね。
それにしてもビックリだったよねぇーー。魔法少女なんてさぁ~~~」

億康「マジでそーだよなッ!スタンド以外にもあんな能力があったなんてよォ~~~!」

仗助「…………」

億康「なァ仗助~~~。おめーどーしちまったんだ?さっきからよぉーーー。
なんかよォ、ずいぶんと無口なんじゃあねーかぁ~~~~?」

仗助「いや……なんでもねー。ちっとばかし気になることがあってよォーー」

康一「?気になることって?」

仗助「口じゃあ上手く説明できねーんだけどよー。なァーーんか引っかかンだよなぁ~~~。
何が引っかかってんのか自分でもよくわかんねーんだけどよォ~~~。
『忘れモンしたような気がするのに何を忘れたのか分からねー』みたいなモヤモヤする感覚でよぉ~~~」

億康「!……ハハァ~~ン。仗助よぉーーー……。
オレわかっちゃったもんね~~~!おめーが何を気にしてるのかよォ~~~~っ」

128VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 22:54:10.93 ID:ZjXw9WKVo
仗助「なに~~~っ?オレでもわかんねーのにおめーにわかったってのかよッ!」

億康「あったりめ~よォーー。こー見えてもオレ、結構良いィ~~勘してんだぜぇ~~?」

康一「えーっ、なになに!もったいぶらないで教えてよ億康くん~~!」

億康「へへっ……ズバリよぉ~~~」

仗助「……ごくり」

億康「仗助ェ!おめー、マミの胸が気になって仕方ねェーんだな~~~~ッ!?」

仗助「む……ムネだあああああ~~~~~~~!?」

康一「お、億康くん。ムネって言うと……」

億康「『胸』だ『胸』ッ!『オッパイ』に決まってんだろーがよぉーーーっ」

仗助「お、おめーなァ~~~~~……」

132VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 23:03:30.46 ID:ZjXw9WKVo
億康「なっ、なっ?アタリだろォ~~~~?」

仗助「億康よォ……おめーそんなんだから女にモテねーんじゃあねェのか?」

億康「なっ……なにぃ~~~~~っ?どおぉーーいう意味だ!コラッ!」

仗助「胸ばっか見てたのはおめーの方だろーがよォーーー」

億康「てめーは見てなかったってーのかよッ!康一は見てただろォ~~~っ!?」

康一「えっ!?や、やめてよ!ボクだって見てないッ!億康くんだけだよーーっ!
っていうか、大声でそーいう会話するのやめてよ~~っ!周りに人もいるんだからさぁ~~~っ」

「…………」

億康「ムッ!なんだァあのオンナぁ~~~?オイてめーっ見てんじゃあねぇッ!イジめるぞコラァ!」

仗助「お、おい……おめーはすぐそーやってよぉーー……」

134VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/05(火) 23:12:27.09 ID:ZjXw9WKVo
仗助「お~~~~い!ワリーな、このアホタレがよォ~~~~~!
できればこいつの目の届かねートコまで、
もーちっと離れてくれりゃあ助かるんだけどよぉ~~~~~っ」

「…………」

康一「ホッ……。良かった……行ってくれたみたいだね。も~~億康くん~~~?
そーやってすぐ人に絡むのやめてよねェーー?しかも女の子相手にさぁ~~~」

億康「けっ!だってよォーー。おめーらも見ただろ?あいつのツマンナそ~~~な目をよぉ~~~。
あの目はぜってーオレらのこと見下してたぜェーー。
『馬鹿が馬鹿やってやがる』ってよォ~~~~!」

仗助「おめー、自分の欠点を自覚してんのはスバラシーことだとは思うけどよぉ~~。
ちょいと『被害妄想気味』なんじゃあねーのかァ?」

康一「そーそー。仗助くんの言う通りだよっ」

億康「ム……おめーらがそこまで言うんならそーいうことにしといてやるけどよォ~~……」

146VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 17:02:03.01 ID:zaNT9XWQo
マミ宅

マミ「今日はすごい1日だったわ……。まさかお互い未知の力同士が出会うなんて、そんなこともあるものね」

QB「まあ、お互いの存在を知らなかったのも無理はないよ。
スタンド使いの数はそう多いわけじゃないし、魔法少女もほとんどの場合は正体を隠して活動しているからね。
スタンド使いが結界に飲み込まれるなんてことも、滅多に起こることじゃない」

マミ「スタンド使いって、そんなに珍しいものなの?
あの3人を見ると同じ学校に通ってるみたいだったけど……」

QB「彼らの住む町の場合は例外だよ。例の『矢』の事件があったからね」

マミ「そう……まあ良いわ。それより今は『時を止めるスタンド使い』ね……。
本当にそんなのが見滝原に居るのかしら」

QB「どうだろうね。魔法少女と違って、スタンド使いに関しては僕も全ては把握しきれない。
スタンド能力も、『矢』によるもの以外はいつ発現するか分からないし」

147VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 17:11:31.62 ID:zaNT9XWQo
マミ「そう言えば、虹村さんは『敵に違いない』って言ってたけど……
どうしてスタンド使い同士が戦うことになるの?
魔法少女と違って魔女を倒す必要もないんだから、縄張り争いっていうのは考えられないし……」

QB「そうだね……例えば、もし一般に言う『悪人』がスタンド能力に目覚めてしまった場合。
彼はそのスタンドをどう使うと思う?」

マミ「……そういうこと。
スタンドを使って好き勝手にするには、他のスタンド使いは邪魔というわけね。
東方さんたちは悪い人じゃなさそうだから、そういう人たちの存在は特に都合が悪いでしょうね」

QB「『自分が自由に行動する場を守るため』という意味では、縄張り意識と同じようなものとも言えるね」

マミ「いずれにしろ……悪人かも知れないスタンド使いが近くに居るっていうのは、
あんまり気分の良いことじゃないわね……」

149VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 17:20:45.54 ID:zaNT9XWQo
QB「気持ちは理解できるけど、ただ君はあまり無闇に動くべきじゃないかも知れないよ。
『時を止める』なんて力を不意打ちに使われなんかすれば、相手に気付く暇もなくやられてしまうだろうし」

マミ「でも、何もしないなんて……」

QB「スタンド使いについては僕が少し調べてみるよ」

マミ「えっ?」

QB「向こうが魔法少女のことを知っているかどうかは分からないけど、
自分以外にも『力』を持った人間が居ると知ったら危害を加えてくる可能性もないわけじゃない。
そんな事態は僕も出来る限り避けたいから、早めに手を打っておく必要があるしね」

マミ「……大丈夫なの?もしキュゥべえが狙われたりなんかしたら……」

QB「大丈夫さ。十分注意して調査するから、マミは心配しないで」

マミ「そう……ありがとう、キュゥべえ。それじゃあ、お願いしても良い?」

QB「うん、任せてくれ」

150VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 17:30:36.02 ID:zaNT9XWQo
風見野

杏子「『時を止める力』ぁ?」

QB「そう。何か心当たりはないかな」

杏子「それって魔法少女ってことだよね?あんたも知らない魔法少女が居るってことかい?」

QB「それが、魔法少女とも限らないんだ」

杏子「はあ?何それ、どういうことよ?」

QB「杏子、君は『スタンド』という能力を聞いたことはないかい?」

杏子「スタンド……なんだそりゃ?
電気スタンドとかガソリンスタンド……とは違うんだよねえ?」

QB「やっぱり知らないようだね。
それじゃあ、まずは『スタンド』について簡単に説明しておくよ」

154VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 17:40:33.27 ID:zaNT9XWQo

杏子「――へえ……。まさか魔法以外にもそんな力があったなんてね。
まあ魔法なんてもんがある以上、別に驚きはしないが……」

QB「理解が早くて助かるよ」

杏子「それで?この近くに『時を止める』スタンド使いが居るっての?」

QB「可能性の話だけどね」

杏子「ふーん……。残念だけど、あたしはそんなのには覚えがないね」

QB「そうか。じゃあ、今後何かあれば教えてくれるかい?」

杏子「何かあればね」

QB「ありがとう。君もその『スタンド使い』にはくれぐれも気を付けるようにしてくれ。
それじゃ、僕はそろそろ行くとするよ。じゃあね、杏子」

杏子「…………」

『スタンド使い』……ねえ。
そんなのが見滝原に来たなんて、さすがにちっと気になるが……。

杏子「……ま、あたしにゃ関係ないか」

165VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 20:44:41.00 ID:zaNT9XWQo
数日後

和子「はい、それじゃ!今日はみなさんに転校生を紹介します!暁美さん、いらっしゃい?」

ほむら「……暁美ほむらです。よろしくお願いします」

先日の、結界の外で見た使い魔……。
あれ以降は、もう結界の外で使い魔を見るなんてことはなかった。
だけど、気になることはある。

今日まで、まどかの周辺でキュゥべえを見ていない。
それは良いことのはずなのに……
イレギュラーが1つ起こったせいでどうしても気になってしまう。
あの時の使い魔と、何か関係があるかもしれない……そう考えてしまう。

……一応、何かあった時のために
すぐ対処できるようにはしておいた方が良いかもしれないわね。

166VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 20:52:47.92 ID:zaNT9XWQo



女生徒A「ねえねえ、暁美さんって……暁美さん?」

ほむら「……ごめんなさい。少し緊張しすぎたみたいで気分が……。
保健室に行かせてもらえるかしら」

女生徒B「あっ、だったら私が連れて行ってあげるよ!」

女生徒C「じゃあ私も!」

ほむら「いえ、係の人にお願いしますから。お構いなく」

まどか「……へっ?」

ほむら「鹿目まどかさん……あなたがこのクラスの保健係よね?
保健室に連れて行って欲しいのだけど、お願いできる?」

まどか「あ、えっと……う、うん。良いよ」

167VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 20:59:30.69 ID:zaNT9XWQo



まどか「えっと……暁美さん?」

ほむら「ほむらで良いわ」

まどか「ほむら……ちゃん?」

ほむら「何かしら」

まどか「わたしが保健係だって、どうして……?」

ほむら「早乙女先生から聞いたの」

まどか「あっ、そうなんだ……」

ほむら「……鹿目さん」

まどか「う、うん。なに?」

ほむら「もし良かったら……今日一緒に下校してもらえない?」

168VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:06:33.43 ID:zaNT9XWQo
まどか「へっ?えっと……」

ほむら「駄目かしら」

まどか「う、ううん!駄目じゃないよっ!えっと……他の友達も一緒だけど、良いかな?」

ほむら「構わないわ」

まどか「じゃあ、その……他の子にもそうやって伝えておくねっ」

ほむら「ええ、ありがとう」

……これで良い。
これなら今後、予想もつかないようなイレギュラーがまどかに起こったりしても対処しやすい。
今回は、この子とある程度親しくなっておくようにしましょう。
何も起こらなければそれが一番良いのだけど……。

169VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:14:09.57 ID:zaNT9XWQo



さやか「おっ、帰ってきた。おかえりーまどか」

まどか「うん、ただいまー。あのね、さやかちゃん、仁美ちゃん。
ちょっとお願いっていうか、話があるんだけど……今日の放課後って、寄り道したりする?」

仁美「?私は特に用事もないので、寄り道しても構いませんけど……」

さやか「何?どっか寄りたいとこでもあるわけ?」

まどか「あ、ううん。そうじゃなくて……今日ね、ほむらちゃんと一緒に帰ることになったの」

さやか「へっ?ほむらちゃんって……転校生の?暁美ほむらさん?」

仁美「まあ、まどかさんってば、あの短い間に暁美さんと親しくなられたんですの?」

まどか「そう、なのかな?よく分かんないけど……
でも、ほむらちゃんの方から『一緒に帰ろう』って」

170VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:22:16.35 ID:zaNT9XWQo
さやか「へー。第一印象からとてもじゃないけど想像できないなぁ。
まどかぁ、あんたあの子に気に入られちゃったみたいだね!
まー確かにあんたって親しみやすそうだしねー。あははっ!」

まどか「そ、そうかな?」

仁美「はっ!もしかして一目惚れ……」

さやか「いや、そこまでは言ってないけどさ」

まどか「えっと、それで……」

さやか「あーごめんごめん。一緒に帰るって話ね。良いよ、もちろん!
転校生と仲良くできるってんなら文句なんか無いしね!」

仁美「ええ。私も大歓迎ですわ」

まどか「そっか、良かったぁ。えへへっ、放課後が楽しみだね」

171VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:32:49.54 ID:zaNT9XWQo
放課後

さやか「いやー、まさか転校生の方から直々にお声がかかるなんてねえ!」

ほむら「ごめんなさい、突然一緒に帰ろうだなんて言い出して」

仁美「いえ、少し意外でしたけど大歓迎ですわ!とても嬉しいです」

まどか「えっとね、今日はみんなで近くの喫茶店に行こうと思ってるんだ。それでも良いかな?」

ほむら「ええ、構わないわ」

仁美「良かったぁ。デザートの美味しい、良いお店ですのよ?」

さやか「よし、そうと決まれば早速行こー!案内したげるよっ!」

ほむら「ありがとう、楽しみね」

173VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:40:40.31 ID:zaNT9XWQo



まどか「あっ、わたしの家こっちだから。じゃあねほむらちゃん、また明日ね!」

ほむら「ええ、さようなら」

結局……今日もキュゥべえは姿を現さなかった。
これはやっぱり、まどかの存在にまだ気付いていないということ?
……それならそれで良い。
どうせならこのままずっと気付かずに居てくれれば良いんだけど……
流石にそれは楽観的過ぎるわね。

取り敢えず、今日はこのまま魔女退治に行きましょう。
グリーフシードのストックも欲しいし。

……そう言えば、まだ巴さんに会っていないわね。
出来れば数日以内に、折を見てこちらから接触しに行った方が良いかも知れない。
彼女にも何かイレギュラーが起こっていないかどうか、確認しておく必要もあるでしょうし。
杞憂で済めば良いのだけど……。

174VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:47:55.38 ID:zaNT9XWQo
翌日

億康「て……『転校生』だとォ~~~~?」

仗助「ああ……。昨日よォ、マミの通ってる中学校に『転校生』が来たらしーンだよ」

億康「エッ!ち、中学校?」

仗助「?それがどーかしたかよ」

億康「い、いやッ。な、なんでもねーよォーーーっ。
(まさかあのナイスバディで中坊だったとはなぁ~~)」

康一「……それで、その『転校生』が……
『時を止めるスタンド使い』かもしれない……っていうことだよね」

仗助「そーだな。ちーっとタイミングが良すぎっからよォ。
気にし過ぎってこたぁねーと思うぜェ~~」

175VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 21:56:13.18 ID:zaNT9XWQo
億康「で、でもだとすりゃあよォーーー。マミのやつが危ねーんじゃあねーのかァ?
『敵』が転校してきたなんてよォ~~~~!」

仗助「今ンとこは心配ねーだろうぜ。
向こうもマミのことは知らねーはずだし、マミにも散々忠告しておいたからよォ。
ただまあ……早めに詳しく話を聞いておいた方が良いことにゃあ変わりねーけどな」

康一「できれば承太郎さんにも手伝って欲しいんだけどなぁ~~~」

仗助「そりゃあオレもそー思うけどよォ。どーやらかなり忙しいみてェなんだよなぁ~~~。
ま……あの人に頼ってばっかってのもアレだしよぉ~~~。
ここは承太郎さん抜きで、いっちょやってみよーぜェ」

康一「そうか……うん、そうだね。それじゃあ、早速見滝原に行こう!」

億康「おう、それが良いぜっ!マミのことも心配だしなァ~~~っ」

176VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:03:13.36 ID:zaNT9XWQo
見滝原

億康「……つってもよォーー。マミは今学校なんだよなァ~~?」

仗助「かと言ってそれまで何もしねーってわけにゃあ行かねーだろ~~~?
あいつの学校が終わるまでよォーー。オレたちでやれることをやっとこーぜェ」

康一「じゃあ、今日の夕方くらいまではボクたちだけで……」

QB「やあ。やっぱり来てくれたね」

康一「わァッ!?な、なんだキュゥべえかぁ。びっくりさせないでよ、もおーー」

仗助「…………」

億康「キュゥべえよォ~~~。おめー何か分かったりしてねーのかァ?」

QB「残念だけど、まだ何も情報は入ってないよ。僕も調べてはいるんだけどね」

仗助「ふぅ~~ん……。おめーも案外役に立たねーのな~~」

億康「おいおい……そんなハッキリ言うこたぁーねーだろうがよォ~~~」

177VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:10:46.55 ID:zaNT9XWQo
仗助「……こいつならよぉ。壁すり抜けたりとかしてよォ~~。
もっと色んなこと調べられるんじゃあねーかって思ってよォーーー」

QB「そう簡単にはいかないよ。元々手がかりなんて無いに等しいんだから、仕方ないじゃないか」

康一「そーだよ仗助くん。キュゥべえだって頑張ってくれてるんだからさ~~」

仗助「……ああ、そーだな。悪かったよ」

QB「気にしてないよ。それはそうと、君たちはこれから見滝原で例のスタンド使いについて調べるつもりかい?」

億康「おう、そのつもりだぜェ」

QB「なら、今日はこの町の調査は君たちに任せても良いかな。僕は周辺の町を少し調べて回るよ」

仗助「やけに積極的に協力してくれンだなァおめーよぉーー」

QB「魔法少女に被害が及ぶ可能性がある以上、放っては置けないからね」

仗助「へェ……そーかい」

QB「それじゃ、僕はもう行くよ。何かあれば報告しよう、お互いにね」

178VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:19:51.88 ID:zaNT9XWQo
見滝原中学、放課後

さやか「いや~っ、今日もよく勉強したなーっと!」

仁美「ふふっ……それじゃ、帰りましょうか。えっと、今日も確か……」

まどか「うんっ。昨日の続きで、ほむらちゃんのために町を案内するんだよね!」

さやか「そーそー。というわけで……おーいほむらー!帰るよー!」

ほむら「……ええ。今日は、どこを案内してくれるのかしら」

まどか「今日は公園だよ。噴水なんかが綺麗で、散歩したら気持ち良いんだー」

ほむら「そう……それは楽しみだわ」

さやか「よしっ!それじゃあ公園にしゅっぱ~つ!」

179VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:27:27.66 ID:zaNT9XWQo
公園

さやか「あたしさー、実はこの公園、こうやってのんびり歩いたりしたことあんまりないんだよねー」

まどか「えっ、そうなの?」

仁美「まどかさんはここでお散歩したりするんですの?」

まどか「うん。休みの日なんかは、家族で来たりするんだ」

さやか「へー、なんか良いね、そういうの。たっくんが居るからっていうのもあるかも知れないけど」

まどか「ほむらちゃんが前居たとこには、こういう公園ってあった?」

ほむら「公園はあったけれど……この公園ほど大きくもなかったし綺麗でもなかったわ」

さやか「そーかそーか!それなら存分に堪能してくれたまえ~?」

まどか「あははっ、なんでさやかちゃんが自慢……ん?」

仁美「まどかさん……?どうかしましたの?」

180VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:35:13.76 ID:zaNT9XWQo
まどか「あ、ううん……ちょっと、あそこの人たちが気になって……」

さやか「え?うわっ、ガラ悪いなあ~……。まさに不良って感じ。見滝原にもあんなの居たんだ……」

仁美「高校生、でしょうか……?な、なんだか少し、怖いですわね」

ほむら「……!」

あの人たちは……間違いない、一週間前にも見た3人組。
何を持って……新聞に、雑誌?
それも、あんなにたくさん……。
何かを調べている……?
でも一体、何を……。

さやか「良いみんな?今からあの不良たちの近く通るけど、素通りだよ素通り!
目が合って因縁つけられたりなんかしたら困るからね!」

まどか「う、うん……」

183VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:46:53.03 ID:zaNT9XWQo

億康「オレぁよぉ~~~こーいう文字ばっか見てると頭イタくなってくるんだよなァ~~~」

仗助「…………」

億康「新聞とか雑誌とかよォ~~~普段全然読まねーンだしよぉ~~~~」

康一「…………」

億康「チェッ。よくおめーらそんなに集中して読めるよなァ~~~。
え~っとなになにィーーー?××党議員、不正……あっダメだッ!
議員とかそーいう文字見るだけでよォ~~~頭がフットーしそうだよお~~~っ」

仗助「うるせええーーーッ!黙って読めっつゥーんだよおおコラあああッ!
オレだって慣れねーモン無理して読んでんだからよおおおーーーーッ!」

康一「でもなかなか見付からないねえーー……。どれもフツーの事件っていうかさぁ~~。
スタンド使いが関係ありそーな事件じゃあないんだよねェ~~~」

187VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 22:56:36.25 ID:zaNT9XWQo

まどか「……よ、良かったぁ。話しかけられたりしないか、ちょっとドキドキしちゃったよぉ……」

仁美「それにしても、何をしてらしたのかしら?あんなにたくさんの新聞や雑誌を読んで……」

さやか「『なんたら使い』の事件がどうこうとか言ってたけど……。
学校で調べモノの課題でも出されたんじゃないの?社会の授業か何かでさ。
不良にしちゃー真面目って感じもするけど」

ほむら「…………」

『スタンド使い』……確かにそう聞こえた。
彼らはその『スタンド使い』という何かに関係している?

……流石に気にしすぎかしら。
美樹さんの言うとおり、課題で調べものをしているだけの学生という可能性だって十分あるのだし……。
イレギュラーのおかげで、少し神経質になりすぎているのかも知れない。

189VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 23:04:23.45 ID:zaNT9XWQo
さやか「さて、そんじゃー公園案内の続きを……」

「うえぇえええ~~~ん!」

さやか「っ!?こ、子どもの泣き声?」

仁美「さっき私たちが来た方向から……あっ!あそこですわ!」

「パパぁ~~~!どこぉ~~~~!えぇえ~~~~ん!」

ほむら「……あの子、もしかして……」

まどか「た……タツヤ!?どうして……も、もしかしてパパとの散歩にはぐれて……!」

さやか「!ま、まどか!たっくん、さっきの不良のとこに歩いてくよ!」

まどか「う、嘘……!」

191VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 23:11:53.56 ID:zaNT9XWQo
タツヤ「パパぁ~~~!パパぁあ~~~!うえぇええ~~~~ん!」

億康「ン……?なんだありゃあ」

仗助「『父親』を探してるみてーだなァ。迷子じゃあねーのか?」

康一「そーみたいだね……大丈夫かなぁ」

タツヤ「うええぇええ~~~~ん!あうっ!」

康一「あっ!コケた!」

タツヤ「うっ……うわあぁああああん!いたいよぉおお~~~!パぁパぁああああ~~~~~!」

仗助「……お~~~いボーズ。怪我したのかァ?どーれちょっと見せてみなよ」

タツヤ「うえぇえええ……。……?……?」

仗助「ほれ、なんでもねーだろォ?怪我なんかしてねーよぉ~~~」

192VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 23:18:41.30 ID:zaNT9XWQo
タツヤ「……ありがと、おにいちゃ!」

仗助「もうコケたりしねーように気ー付けろよ~~~?
それからよォ~~おまえも男なら簡単に泣いたりすんじゃあねーぞ?次からはよー」

タツヤ「うん!なかない!」

まどか「た、タツヤ!大丈夫!?」

仗助「ン?」

タツヤ「あっ、ねっちゃー!」

康一「アレっ。きみ、その子のお姉ちゃん?」

まどか「は、はい……」

億康「姉ちゃんよォ~~~。弟から簡単に目ェ離すモンじゃあねーぜェ~~~~?
ワリー奴らになんかされちまったら大変だろぉーーーー?」

まどか「っ……!ご、ごめんなさい!ごめんなさい……!」

195VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 23:25:50.15 ID:zaNT9XWQo
さやか「まどか!あ、あんたいきなり走り出して……!」

仁美「ま、まどかさん、大丈夫ですの?」

まどか「あっ……みんな……!」

ほむら「っ……」

億康「ンン?なんだァ~~~?」

さやか「…………!」

億康「……?」

さやか「…………」

億康「……オイ仗助ェ~~。なんでオレたち、こんな睨まれてんだァ~~~……?」

仗助「そりゃあおめー……ガラ悪いからだろ。それにさっきのおめーはよォ。
どーみてもそこの姉ちゃんに絡んでるよーにしか見えなかったぜぇ~~?」

億康「な、なにィ~~~~っ?」

203>>200 死にたい[saga]:2013/03/06(水) 23:40:53.39 ID:zaNT9XWQo
億泰「オイおめーら!そりゃあ誤解ってモンだぜぇーーーーっ!オレらは別によぉーーーっ!」

まどか「ひっ……!」

康一「も、もぉ~~!億泰くんはちょっと静かにしててよぉーーー!
余計に怖がらせちゃうじゃあないかぁ~~~~!」

仗助「ワリーな、ビビらせちまってよーー。
まっ、オレらがなンもしてねーしするつもりもねーってのは本当だからよォ。
安心して弟連れて散歩の続きでもしてくれて良いぜ~~~」

さやか「……みんな、行こっ!」

まどか「う、うん……」

タツヤ「おにいちゃ、ありがと!ばいばーい!」

まどか「えっ?『ありがと』って……えっと、この子に、何か?」

仗助「さっき言っただろ?なンもしてねーってなァ。
そんじゃッ、オレらはもう行くからよーー」

205VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 23:47:15.20 ID:zaNT9XWQo
億泰「おめーらももう行きな。親父さんも心配してるだろーしよォ~~~~」

まどか「あっ、そ、そっか!パパとはぐれたんだよね、タツヤ!」

仁美「でしたら、早くお父様を見付けてさしあげないと……」

さやか「なんか立場が逆なのが変な感じするけど……早い方が良いよねっ」

ほむら「…………」

仗助「ン……?なんだ?まだ何かあンのかよ?」

ほむら「……いえ……」

さやか「ほらっ!何してんのほむら、早く行くよ!」

ほむら「……ええ、ごめんなさい。今行くわ」

仗助「……?」

206VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/06(水) 23:53:43.26 ID:zaNT9XWQo
ほむら「…………」

彼らは……あの様子を見ると、悪い人間じゃないのかもしれない。
だけど、間違いない。
彼らもまた、例の『使い魔』と同じくらい……いや、それ以上のイレギュラー……!

まどかの弟……タツヤくんがコケた時、あの子は間違いなく怪我をしていた。
なのに、あの一番背の高い彼が触れた瞬間、その怪我が治った……。
それだけじゃない、一瞬……本当に一瞬だけど、あの子に触れる瞬間……
彼の手から、もう1つ『手』が現れた……!

あまりに一瞬過ぎて他のみんなは『気付かなかった』のか、
それとも『見えていなかった』のか、それは分からない。
でも、怪我を治したのはきっと、あの『手』の力に違いない……!

そんなことが出来るのは、魔法少女以外にあり得ない。
でも、どう考えても彼は魔法少女なんかじゃない。

まさか……魔法以外にも、不思議な『力』が存在するということ……?

211VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/07(木) 00:00:35.64 ID:AITVkPN3o
あの『力』は何か魔法と関係がある……?
そう考えると……彼らの言ってた『スタンド使い』という言葉が更に気になってくる。
『魔法使い』のような……そんなニュアンスにも聞こえてくる。

一瞬で怪我を治す不思議な『力』、もう1つの『手』……。
あの人以外の2人は、彼の『力』について知ってる……?
それともまさか、同じような『力』を持っている……?
もしかして『スタンド使い』とは、その『力』を持っている人間のこと……?

……わからない……。

とにかく、彼らのことを少し探らないと……

知久「タツヤぁーーーー!どこだぁーーータツヤぁーーーーーッ!」

まどか「あっ、パパ!」

知久「タツヤ!それに、まどか!?どうして……?」

212VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/07(木) 00:08:18.26 ID:AITVkPN3o
まどか「みんなで公園歩いてたらね、偶然見付けたんだ」

知久「そうか……ありがとう。見つかって本当に良かった……。
こら、タツヤ?もう勝手に居なくなったりしちゃ駄目だぞっ?」

タツヤ「ごめんなさぁい」

仁美「でも……案外すぐに見付かって良かったですわね」

さやか「うん!これで一件落着、だね!」

……ちょうど良かった。
これで気兼ねなく彼らの後を追える。

ほむら「ごめんなさい……大切な用事を思い出してしまって。先に失礼するわ」

まどか「えっ?ほ、ほむらちゃん?」

さやか「そんな急に……って、行っちゃったよ」

仁美「そんなに大切なご用事だったのでしょうか……?」

213VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/07(木) 00:10:58.94 ID:AITVkPN3o
今日はこのくらいにしておきます。
億泰の字間違えてすみませんでした。

あと、所用により次の更新は日曜か月曜の夜になります。

267VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 21:15:33.76 ID:fDCRDlCco



億泰「しかしよォーー。あんだけ調べたのに結局見付からなかったよなぁ~~~。
スタンドと関係ありそーな事件がよぉ~~~」

仗助「まー敵も馬鹿じゃねーってことなンだろーなァ」

康一「マミさんからの情報で何かわかれば良いんだけどなぁ~~……」

QB「今からマミのところに行くのかい?」

康一「うわア!?だからさぁ~~!急に出てくるのやめっててばぁ~~~」

QB「ところで、今日1日調査の方はどうだったんだい?
何か新しくわかったことはあったのなら聞かせて欲しいんだけど」

仗助「残念だが何もねーよ」

億泰「おめーの方はどーだったんだァーー?この辺りの町を調べたんだよなぁ?」

QB「こっちも残念だけど、例のスタンド使いに関する情報は何も得られなかったよ」

268VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 21:26:15.07 ID:fDCRDlCco
億泰「ウヘエ~~マジかよぉ~~~」

QB「流石にこんなに短い期間じゃそう簡単には見付からないよ。
僕だって、本来の役目を忘れるわけにもいかないからね」

仗助「『本来の役目』ねェ~~……。おめーはそっちの方が大切なんだもんな」

康一「それで、キュゥべえは今からどーするの?一緒にマミさんのところに行く?」

QB「いや、やめておくよ。スタンド使いとは別の件で少し気になる子たちが居てね。
この後、もう少しその子たちの様子を見るつもりなんだ」

億泰「それってよぉ~~。『魔法少女』の素質アリ!ってことかァ?」

QB「そういうことだね。それじゃ、そろそろその子のところに行くとするよ。
マミとの会話で何か新しい情報が得られることを祈ってるからね」

康一「ウン。じゃあねーーキュゥべえ~~~」

269VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 21:38:23.96 ID:fDCRDlCco



ほむら「っ……」

見間違いでも聞き間違いでもない。
今彼らは間違いなく……キュゥべえと、会話をしていた……!

まさか魔法少女以外にもあいつの姿が見えるなんて……。
あいつの姿が見えるということは、やっぱりあの『力』は魔法と関係がある……?
しかもキュゥべえだけじゃなく、巴さんとも関わりがあるみたいだった。
巴さんとは一体、どういう関係なの……?

あの『力』は魔法と同じもの?
それともよく似た別のもの……?

それにキュゥべえのことが見えていたのは、怪我を治した彼だけじゃない。
他の2人もだった。
ということは、3人ともがあの不思議な『力』を持っているということ……?

270VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 21:47:12.59 ID:fDCRDlCco
彼らの『力』は一体何なの?
彼らはキュゥべえとどういう関係なの?
あいつと契約してあの『力』を得たの?
彼らの目的は何なの?
私の敵なの?味方なの?

っ……どうする……。
このまま後を追えば、巴さんとの会話で何か分かることがあるかも知れない。

この機を逃せば、彼らに気付かれずに素性を探ることはかなり難しくなる。
こんな何も分からない状態で彼らに直接接触するのはあまりに危険。
巴さんに訊くのも……彼らとの関係が分からない以上、不安がある。
だけど今彼らを追えば、きっと何か得るものはあるはず。

でも、ダメだ……。
さっきのキュゥべえの発言から考えて、あいつがまどかの存在に気付いてしまったと考えて間違いない。
もうキュゥべえは居なくなってしまった。
早く行かないと、まどかに接触されてしまう。

……仕方ない。
彼らのことを探るのは、一旦諦めよう。
まどかのことが最優先だ。
今からなら、キュゥべえより先にまどかの家に着ける。
先回りして、見張っていよう。

271VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 21:58:53.28 ID:fDCRDlCco



億泰「オッ!居たぜェーーっ。よォーーマミぃ~~~」

マミ「あっ……こんにちは。東方さん、広瀬さん、虹村さん。
ごめんなさい、わざわざこっちまで来てもらったりして……」

康一「手伝ってもらってるのはこっちなんだし、トーゼンだよ~~」

仗助「まっ、どっちにしろ今日はこっちでイロイロ調べる予定だったんだしなァ~~~。
それより、さっそく話を聞かせてくれよ。『転校生』についてよぉーーー」

マミ「はい。私も今日、自分なりにその子について調べてみたんですけど……。
転校してくる一週間前くらいまで、病院に入院してたみたいなんです」

億泰「入院ン~~~~?」

康一「それって怪我?病気?」

マミ「心臓の病気で、かなり長い間入院してたそうです」

仗助「『心臓の病気』か……。『矢』とは関係なさそーだな」

272VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 22:06:22.44 ID:fDCRDlCco
マミ「はい、その病気は『原因不明』なんかじゃないと思いますし……。
多分『病気』自体は『スタンド能力』には関係ないんじゃないかと……」

億泰「それで?他には何か分かったことはネーの?そいつの名前とかよォ~~~」

マミ「あっ、そうでした。その子の名前は、『暁美ほむら』というらしいです」

康一「へ~~。ちょっと変わった名前だね。
苗字みたいな名前っていうか、名前みたいな苗字っていうか……ン?」

仗助「『暁美ほむら』……?」

億泰「?どーしたよおめーら?」

康一「待てよ……その名前、何か聞き覚えがあるぞ……」

仗助「おめーもか康一……。オレもだよ、確かに聞き覚えがあるぜ……。
『暁美ほむら』……『暁美』……『ほむら』…………アッ!?」

康一「そ……そうかッ!お、思い出したぞ!」

億泰「なっ、なんだよォ~~~!何を思い出したんだよぉ~~~~~っ?」

273VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 22:14:33.57 ID:fDCRDlCco
マミ「な、何か心当たりがあるんですか?」

康一「今日公園で会った『あの子』ッ!
最後まで残っていた『あの子』が確かに!『ほむら』と呼ばれていたッ!」

億泰「え!?そ……そー言えばそーだったぜェ~~~ッ!
あんときゃあ『ほむら』って苗字かと思っていたがよォ!
そーだ!確かあいつらの制服、マミのやつとおんなじじゃあねーかッ!
つーこたァよぉ……アイツが例の『転校生』ってことかァ~~~~!?」

マミ「あ、会ったんですか?『暁美ほむら』さんと……!?」

仗助「ま、待て!もしアイツが本当に『暁美ほむら』で、しかも『スタンド使い』だとすりゃあ……。
『クレイジー・ダイヤモンド』を見られたかもしンねーってことだぜ~~~ッ!?
オレがあの子どもの傷を治した時によォーーっ!」

康一「ということは……か、彼女が敵スタンド使いなら、ボクたちを放っておくはずがない……。
ま、まさか!あとをつけられているんじゃあないのかッ!?」

275VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 22:23:44.13 ID:fDCRDlCco
億泰「な、何ぃ~~~~!?ど、どこだ!どこに居やがるッ!?」

康一「ッ…………!」

マミ「み……見滝原中の制服を着ている人は居ませんね……」

仗助「あ、ああ……。どーやら、アイツは近くには居ないみてーだな……」

康一「ホッ……。よ、良かったああ~~~」

億泰「つ、つけられてねーってこたぁよォ~~……。
『クレイジー・ダイヤモンド』は見られなかった、ってことかァ……?」

康一「多分、そーいうことじゃあないかな……。だって、もし『見られていた』とすれば……
この前の『エコーズ』への容赦のない攻撃から考えて、ボクたちのことを放っておくはずがない!
『邪魔者』を抹殺しようと付け狙うはずだ……!」

仗助「だがよぉ……『疑い』くらいは持たれたかもしンねーなァ……」

康一「う……『疑い』?それってどーいう……」

マミ「あ、あの……ごめんなさい。ちょっと話が分からないんですけど……。
今日ここに来る前に『何があった』のか、教えてもらえませんか……?」

康一「あっ。そ、そうか、ゴメンゴメン。説明するよ」

282VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 22:33:41.42 ID:fDCRDlCco

マミ「――そんなことが……。それで、その『ほむら』と呼ばれた子の反応が
少し気になった……ということですね?」

仗助「ああ……他の奴らはみんな行っちまったのに1人だけ残ってよぉ~~……。
ジッとオレのことを見てやがったんだよ。友達の1人に呼ばれてすぐ行っちまったけどよォ」

康一「つまりあの子は、『クレイジー・ダイヤモンド』は見えていなかったとしても
『怪我が一瞬で治った』のは見ていたかもしれない……そーいうこと?」

仗助「しかも重要なのは、『オレを見ていた』っつーことだぜェ。
『オレを見ていた』ってこたぁよォ~~。『オレが怪我を治した』って、そー考えてるってことだろォ?
もしアイツがスタンドのことも何も知らねー一般人ってンならよォーーー。
怪我が治ったのを『見間違い』と思うのがフツーじゃあねーのか?」

康一「た、確かに。『怪我が一瞬で治る』なんてことより、
『自分の見間違い』と考える方がどー考えても現実的だ……!」

億泰「ムズカシイ話はよくわかんねーけどよォ~~~。
結局アイツはスタンド使いってことで良いのか~~~~?」

仗助「アイツの反応を見ると多分そーだろォなあってことだよ。
で、『クレイジー・ダイヤモンド』を見られてなかったとしても、
オレたちに多少の『疑い』はかかった可能性がたけーってことだぜ……」

284VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 22:44:41.76 ID:fDCRDlCco
康一「でも、だとするとだよ?
どうしてその子がボクたちを『放っておいている』んだろう……?」

仗助「それがわかんねーんだよなァ~~~。
本当にアイツが例のスタンド使いならよォーーー。
康一の言う通り、『スタンド使い』の疑いがある奴を放っておくわきゃあねーンだけどよォーーー」

マミ「…………」

仗助「ン?どーしたマミ?何か言いたそうな顔してよー」

マミ「あの……もしかしたらなんですけど……。その子が東方さんをジッと見てたのは、
怪我や『スタンド』とは関係ない……ということは考えられないでしょうか……?」

康一「?『スタンド』と関係ないって、その子が『魔法少女』ってこと?」

億泰「でもよォーー。キュゥべえは『魔法少女』のことは全員知ってんだろ~~?
そのキュゥべえが『時を止める魔法少女は居ない』って言ったんだしよ~~~」

マミ「あ、いえ。キュゥべえの言葉を疑うんじゃなくて……。
えっと……東方さんの『頭を見ていた』……ということは?」

康一&億泰「えっ!?」

仗助「……どーいう意味だ、そりゃあ?」

288VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 22:54:37.94 ID:fDCRDlCco
マミ「え?その……東方さんの髪型って、あまり見ない珍しい髪形だから……」

康一「……!」

億泰「……!」

仗助「……まっ、確かによォ~~。そーそーあるヘアースタイルじゃあねェよなーー」

康一&億泰(セッ……セエエエエ~~~~~~フッ!)

康一(あ、危ない!もしマミさんが少しでも何か『けなす』ような言葉を口にしていれば、
また仗助くんが逆上してしまうところだった!)

億泰(め、『珍しい』なんてのは誉めてるようにも聞こえるからなァ~~~。
そいつがラッキーだったぜぇ~~~~っ)

仗助「でもよォ~~~~。アレはそんな感じの目じゃあなかったぜ?
視線もオレの頭じゃあなくて顔に向いてたしよォ~~~~」

293VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 23:03:36.25 ID:fDCRDlCco
マミ「そうですか……。じゃあ、やっぱりよく分かりませんね……。
『東方さんを見ていた』ことからは『暁美ほむらさんはスタンド使い』と考えられる。
だけど、『東方さんを放っておいている』ことからは、そうは考えられない……。
つまり結局その子がスタンド使いなのかそうじゃないのかは、はっきりしないということに……」

仗助「まあ、『放っておく』理由ってーのがあるかもしンねーけどよーー。
それもあくまで『可能性』でしかねーンだしなァ~~~」

康一「よく考えたら……『ほむら』っていうのも『暁美ほむら』じゃあないかも知れないんだ。
『穂村』っていう苗字かも知れない……そう考えることだってできるんだよね……」

億泰「そ、そんじゃあよぉ~~~。結局なンにもわからねーってことかよォ~~~~?」

仗助「イヤ、そーとは言えねーぜ。少なくとも1人、『要注意人物』は見付かったわけだしよォーー。
顔がハッキリしただけでも収穫ってモンだろ?」

億泰「あ~~~言われてみりゃあそーだな。
あの女に会ったら気を付けりゃあイーってことだもんな~~~」

マミ「ごめんなさい……私が暁美さんの顔の特徴でも調べられていれば……」

康一「いーよいーよ!気にしないで!
マミさんが名前を調べてくれてたおかげで、ボクたちもピンと来たわけだしさぁ~~!」

294VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 23:14:29.22 ID:fDCRDlCco
マミ「キュゥべえが手伝ってくれればもう少し分かることもあると思うんだけど……」

億泰「!その通りじゃあねーかッ!あいつなら壁すり抜けたりよォ~~!
もっとイロイロわかんじゃあねーかよーーーっ!」

康一「キュゥべえにはまだ、彼女のことは話してないの?」

マミ「はい……。話そうとは思ってるんですけど、昨日からキュゥべえ、帰ってきてなくて。
頑張って調べてくれてるのは良いんだけど……」

仗助「……そーでもねェみてーだけどな~~。
今はどっちかっつーと『魔法少女』の勧誘をガンバってるみてーだぜ~~~?」

マミ「えっ!そ、そうなんですか?まあでも……それが本来の仕事ですものね」

仗助「まーどっちにしてもよォーー。オレはあいつに何かやれることがあるとは思えねーけどなァ~~」

康一「?どーして?キュゥべえならイロイロ調べられそうだけど……」

仗助「だってよ~~~。あいつ、見た目がまるっきり『スタンド』だろ?
もし『暁美ほむら』がスタンド使いなら、たぶん見付かった瞬間にやられちまうぜェ?
康一の『エコーズ』みてーによぉ~~~」

295VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 23:21:44.19 ID:fDCRDlCco
マミ「そ、それは……。確かに、その通りかも知れませんね……」

億泰「ああ……流石にそりゃあ危ねーなァ……」

康一「じゃあ、キュゥべえに単独で調べてもらうっていうのはやめた方が良いかもね……」

マミ「そう、ですね……。次に会った時に、キュゥべえにそう言っておきます」

仗助「それが良いぜ。そンで、どーだ?今日話すことはこんくらいかァ?」

億泰「ン~~~。まっ、そーじゃあねーの?ンじゃあよー、オレたちはそろそろ行くとすっか~~~」

康一「ホテルで宿泊かぁ~~~。不謹慎かも知れないけど、
こーいうのって初めてだからちょっとワクワクしちゃうなぁ~~~」

マミ「え?今日はこっちに泊まるんですか?」

仗助「まーな~~。どーせ明日も学校は休みだしよォーーー。
いちいち杜王町と往復するってのもメンドーだと思ってなァ」

296VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 23:32:37.35 ID:fDCRDlCco
マミ「あの……それはちょっと、危ないんじゃ……?
暁美さんがスタンド使いと仮定して……彼女が今この近くに居なくても、
同じ町のホテルに泊まるのはやっぱり……」

仗助「あーー、それなら心配いらねーぜ。泊まるのは隣町のホテルだからよ~~~。
まっ、理由は安かったからなんだけどなァ~~~」

マミ「あ、そうですか……。隣町なら……まあ、大丈夫ですよね。きっと」

仗助「つーワケでよーー。何かあったらこのホテルに連絡頼むぜ~~~」

マミ「あっ、えっと……」

仗助「?どーかしたかぁ?」

マミ「その……その町にも多分、魔法少女が居ると思うので……。
多分何も問題はないと思うんですけど、一応そのことは頭に入れておいた方が良いかな、と」

億泰「オウ!大体町に1人くらいは居るんだろ?もーイチイチ驚かねーからよォ~~~」

康一「それじゃあ、また明日~~っ。マミさんも一応気を付けてねーー」

マミ「はい……ありがとうございます」

297VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/11(月) 23:43:37.05 ID:fDCRDlCco

ほむら「…………」

どういうこと……?
まどかの家の近くでもうそれなりの時間を待っているはずなのに、キュゥべえが一向に姿を現さない。
『これから向かう』と言っていたのだから、もうとっくに来ていないとおかしいはず。

……あいつは確かに『素質のある子たちを見付けた』と、そう言った。
でも、ここに姿を現さない。
それはつまり……まどかのことじゃなかったということになる。

じゃあもしかして、美樹さん?
でも、『子たち』ということは、複数人居るはず。
美樹さんと、誰……?
それともまさか、まどかとも美樹さんとも関係ない、まったく別の誰か?

そう言えば……彼らとの会話の中で、『この辺りの町を調べていた』と言っていた。
それじゃあ、あいつが見付けたという魔法少女候補は、見滝原の子じゃない……?

だとすると、完全に私の杞憂だったということになる。
キュゥべえはまだ、まどかに気付いていない。
こんなことなら、あのまま彼らの後を追っていれば……。

……今更そんなことを言っても仕方ないわね。
まだ気付かれていないのは良いことなんだから、素直に安心しておきましょう。

320VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/12(火) 17:42:50.02 ID:FAws2WDPo
マミ宅

QB「ただいま、マミ」

マミ「キュゥべえ!おかえりなさい。魔法少女の勧誘はどう?捗ってる?」

QB「どうして君がそのことを……ああ、彼らに聞いたのかい?
まあ、勧誘とは言ってもまだ接触はしていないけどね。様子を見ていただけだよ。
それより、東方仗助たちとの会話で何か収穫はあったかい?」

マミ「ええ。本当は昨日話したかったんだけど……。実はね、昨日、見滝原中に転校生が来たの」

QB「転校生?……そうか、その子が例の『スタンド使い』であるかもしれない。そういうことだね」

マミ「そういうこと。それでね、今日東方さんたちがその子らしい人物に会ったみたいなの。
転校生の名前は『暁美ほむら』っていうんだけど、
東方さんたちが会った子も『ほむら』って呼ばれてたらしくて」

QB「なるほどね……。それじゃあ、僕もその『暁美ほむら』について調べてみるよ。
その子の外見の特徴か何かはわかるかい?」

321VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/12(火) 17:52:59.45 ID:FAws2WDPo
マミ「あ、でも……キュゥべえが単独で調べるのは危ないわ。
もし暁美さんが『スタンド使い』だったとすれば、見付かった時点であなたは……」

QB「心配してくれてるのかい?」

マミ「もちろんよ、友達だもの」

QB「……そうか。君の言いたいことは分かったよ。でも外見上の特徴は教えて欲しいな。
見かけた時に注意するためにも、それを把握しておくのは必要だろう?」

マミ「そうね……えっと、身長は私とあまり変わらないくらいで、黒くて長い髪だったらしいわ。
それから、整った顔立ちで、カチューシャをしていたみたい」

QB「わかった。なら、その子を見かけたら注意することにするよ」

マミ「うん……。それじゃ、そろそろご飯にしましょうか。ちょうど準備も出来たところだったのよ?」

QB「本当かい?ありがとう、いただくよ」

322VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/12(火) 18:03:25.34 ID:FAws2WDPo



仗助「オイ億泰~~。おめーさっきからよぉーー。なァにキョロキョロしてんだよ~~~~?」

億泰「決まってんじゃあねーか!『暁美ほむら』の奴が近くに居ねーか警戒してんだぜッ!オレぁよーーー!」

康一「だ、だったらなおさら『キョロキョロする』のはやめた方が良いんじゃあないかなぁ~~。
そんなことしてたら余計怪しいっていうか、目立つっていうかさぁ~~~」

仗助「それによォーーー。見滝原出るまでにもーどんだけ警戒したと思ってんだァ?
結局怪しい奴の気配のケの字もなかったじゃあねーか。
あんまり気ィ張りすぎても無駄に疲れちまうぜェーーーー?」

億泰「で、でもよぉ~~~~!」

仗助「今まで何回か人気のねートコも通ったけどなンにもなかっただろ~~~~?
もしアイツが後をつけてたンなら、オレたちはとっくに襲われてるだろーぜ」

億泰「そ……そーか?そーだよな、ウン。いやあ~~安心したぜェ~~~~」

仗助(……極端っつーか単純ヤローだなホントによーー)

仗助「まっ、それはそーと……そろそろ着くはずなんだが……ン?」

323VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/12(火) 18:15:06.14 ID:FAws2WDPo
康一「?仗助くん、何見て……あ、あれは……子ども?」

億泰「なンだぁあ~~~?なんでこんな時間に1人で歩いてんだァ~~~?」

康一「流石にちょっと気になるなぁ……ネェ、きみーーっ」

「……!」

康一「こんな時間に1人で何してるの?お父さんやお母さんは?」

「……わかんない」

億泰「お、おいおい~~~。まさか『また』迷子だって言うんじゃあねーだろォなぁ~~~~?」

仗助「1日に2回も迷子に会うかよフツー?まさかこれが『スタンド攻撃』だったりして!
なんつってなァ~~~~~っ」

億泰「な、何いッ!?『スタンド攻撃』だああ~~~~~ッ!?」

仗助「い、いや……ジョーダンだよ。何も本気にするこたぁねーだろーがよーー……」

324VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/12(火) 18:26:11.71 ID:FAws2WDPo
  「『スタンド攻撃』……?」

仗助「あーイヤイヤ、なんでもねーよ。それよりよ~~。
おまえ、自分の家がどこかとかわかんねーのかァ?」

「わかんない……遠くから来たの」

康一「『遠く』って……もしかしてこの町じゃあないとか?
だとしたらお手上げだよ~~。ボクたちはこの町ですら何にも知らないって言うのにさぁ~~……」

億泰「ここはやっぱよぉ~~。ケーサツに連れてった方が良いんじゃあねーのか?」

仗助「そーかもしンねーな。ンじゃあ、近くの交番でも探しに……」

母親「!居た、こんなところに!」

「あ、ママ!」

億泰「オッ?なんだ良かったじゃあねーか。すぐ親が見つかって……」

母親「このバカ!じっと待ってろって言っただろうが!」

「ひっ……ご、ごめんなさい……!」

母親「ん……?あー、ごめんね。ウチの子が迷惑かけて。それじゃ、どーも。
ホラ、行くよ!トロトロすんじゃない!さっさと歩きな!」

325VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/12(火) 18:35:45.36 ID:FAws2WDPo
康一「な……なんか、酷いなぁ。今の、本当にあの子のお母さんだったのかな……?」

仗助「アイツ自身が『ママ』って呼んでたし、それにゃあ間違いねーんだろォが……。
たまたま機嫌が悪かったのかどーかは知らねーがよォ……。
どっちにしろロクな母親じゃあねーな、ありゃあ」

億泰「…………」

康一「お……億泰くん?」

億泰「……なんでもねーよ。ホレッ、さっさと行こーぜ。もーすぐなんだろ?ホテルはよォーー」

仗助「ああ……そーだな」

康一「(今……明らかに億泰くんの『顔つき』が変わってた……。
そうか、億泰くんもお父さんとイロイロあったんだよね。それにお母さんも亡くなってるし……)」

仗助「(口にゃあ出さねーが、あーいうの見ると湧いてくるんだろーな……。
心の底からフツフツと、説明できない『怒り』みてーなモンがよぉーーー……。
アイツの機嫌が治るまでそっとしといてやろーぜ)」

330VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/13(水) 00:31:17.42 ID:PdDFl8J5o
怪我が原因だから治せるだろうけどさやかはクレイジーダイヤモンドを知らないし仗助は恭介を知らないし、まだどうなるか分からない

333VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/13(水) 01:23:04.44 ID:H1ou1OYWo
翌日、見滝原

魔女「GYYYYAAAAAAA……!」

ほむら「…………」

思ったより魔力を使ってしまった……。
きっと、集中力が足りていなかったせいだわ。
昨日のことは確かに気になるけれど、戦いには集中しないと。
グリーフシードを落としてくれたから大した問題はなかったけれど……。

……結界が解けた。
さて、今からは何をしよう。
彼らや巴さんと鉢合わせするのを避けるために、魔女退治はこのくらいにして武器の調達にでも……

QB「へえ……これは想定外だ。まさか『暁美ほむら』が『魔法少女』だったなんてね」

ほむら「っ……!?キュゥ、べえ……!」

334VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/13(水) 01:29:36.94 ID:H1ou1OYWo
QB「まず最初に確認させてもらうよ。
君は先日見滝原中学校に転校してきた『暁美ほむら』で間違いはないね?」

……!
私のことを、既に知っている……?
もしかして、あの高校生たちと何か関係が……。

ほむら「……ちょうど良かったわ。あなたに訊きたいことがあるの」

QB「訊きたいことがあるのは僕も同じだけど。まあ良い。先に君の質問から聞こう」

ほむら「最近、この町でよく見かける高校生の3人組……。彼らは一体何者なの?
それから、『スタンド使い』とは何のこと?」

QB「『スタンド』という名前くらいは聞いたことがあるみたいだね。
質問に答える前に、現時点で君がどの程度の知識を持っているのか訊いても良いかい?」

ほむら「……何も知らないわ」

QB「君の言う『高校生』については?」

ほむら「彼らは何か……魔法のような不思議な『力』を持っている。違うかしら」

QB「その『力』こそが『スタンド』だよ。
そして、その『力』を扱える者は『スタンド使い』と呼ばれている」

ほむら「っ……!説明してちょうだい。『スタンド』と、彼らについて……」

335VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/13(水) 01:35:29.09 ID:H1ou1OYWo

ほむら「――『時を止めるスタンド使い』を探しに、見滝原へ……」

QB「そしてマミと協力して調べるうちに、『暁美ほむら』という転校生が
その『スタンド使い』である可能性が出てきたというわけさ。
だけど……結果は違ったね。君は『スタンド使い』じゃなく、『魔法少女』だった」

ほむら「…………」

QB「1週間ほど前に広瀬康一の『スタンド』を攻撃したのは君だね。
彼の『スタンド』を、『使い魔』と勘違いしたんだろう?
つまり……君の魔法は『時を止める魔法』で間違いないかな」

っ……キュゥべえに私の魔法を知られてしまうのは、出来るだけ避けたい。
だけどここまで推測が及んでしまった以上、下手にごまかすのは逆効果だ。
余計に勘繰られて、私の正体まで知られかねない。
そうなるくらいなら、いっそ……。

ほむら「ええ……そうね。そう考えてもらって良いわ。『時間停止』。それが私の魔法よ」

336VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/13(水) 01:42:30.12 ID:H1ou1OYWo
QB「やっぱりね。それじゃあ、彼らにもそのことを伝えておくよ。
今はとりあえず、それが分かっただけでも収穫だ。
でも君にはまだ訊きたいことがいくつかあるから、また会いに来るよ。じゃあね」

ほむら「待って」

QB「?まだ何か訊きたいことがあるのかい?」

ほむら「……今この町に居る魔法少女は、さっき話した巴マミだけ?」

QB「そうだね。君とマミの2人が、今見滝原に居る魔法少女だ」

ほむら「それじゃあ……魔法少女候補の子は居るの?」

QB「見滝原周辺だと、今のところ2人見付けてるよ」

ほむら「そう……ちなみに、その子たちの名前はもうわかってるのかしら」

QB「もちろんさ。1人はもしかしたら君も知ってる名前かも知れないよ。同じ学校に通っているようだし」

ほむら「……え?」

QB「『呉キリカ』。見滝原中学校に通う3年生だ。
それからもう1人は『美国織莉子』という子だよ。この子は君の学校とは関係ないけどね」

337VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/13(水) 01:49:25.39 ID:H1ou1OYWo
ほむら「ッ……!?」

QB「どうかしたかい?ずいぶん驚いているようだけど。やっぱり知ってる子だったのかな」

ほむら「い……いえ、なんでもないわ。
あなたが見付けた素質のある子は、この近くだとその2人だけ……?」

QB「そうだね。君のことを調べるうちに偶然見付けた子たちだ」

ほむら「そう……」

QB「君が訊いておきたいことはこれで全部かい?」

ほむら「ええ……もう大丈夫。行ってちょうだい」

QB「そうするよ。今度会ったときはもう少し君のことについて聞かせてもらうよ。じゃあね、暁美ほむら」

ほむら「…………」

キュゥべえがまどかのことを把握しているのかどうか、それだけを確認するための質問だったのに。
まさか、こんな事実を知ることになるなんて……。

338VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/13(水) 01:57:42.03 ID:H1ou1OYWo
美国織莉子、それに呉キリカ……。
私はこの2人の名前を知っている。

いつだったか、『魔法少女狩り』なんて事件を起こした犯人。
そして……まどかを殺した張本人。

どうしてあの2人のことを今の今まで忘れてしまってたのだろう。
今回はこんなにイレギュラーが起こっているのだから、あの2人のことを思い出しても良かったはずなのに。
それとも、イレギュラーがあまりに多すぎたせいで思い浮かばなかったのか……。

……そんなことはどうでも良い。
今考えるべきことは、美国織莉子と呉キリカを『どうする』か。
まだあの2人は契約していない。
はっきり言って……今のうちに殺してしまうのが、最も確実な解決方法。

もちろん、まだ契約していない人間の命を奪うということに対して何も感じないわけではない。
だけどこのまま放っておけばかならず、あいつらはまどかを殺そうとする。
まどかを守るためなら、やるしかない……。
それしか方法がないのなら……。

……学校を調べれば、生徒の住所くらいはすぐに分かるわね。

357VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 20:58:50.80 ID:UJtbG3MVo
某ホテル

億泰「なっ……なにィ~~~~~ッ!?
『スタンド使い』じゃあなくて『魔法少女』だったぁぁ~~~~~っ!?」

マミ『はい……今日キュゥべえが暁美さんに会ったみたいで……』

仗助「オイオイオイ……ちょーーっと待ちな。
あいつ、『全ての魔法少女を把握できてる』ンじゃあなかったのかよ?」

マミ『それが、キュゥべえにも分からないらしくて。
なんでもキュゥべえには、暁美さんと契約した覚えがないんだそうです』

康一「そ……それってホントに『魔法少女』なの?
『魔法少女のフリをしてるスタンド使い』ってことは……」

マミ『でも、彼女は魔法少女の証であるソウルジェムを持っていたし、魔力も感じた、って』

仗助「……そーいうことなら確かに『魔法少女』で間違いなさそーだな」

358VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 21:08:14.83 ID:UJtbG3MVo
仗助「で……キュゥべえはそこに居ンのか?」

マミ『いえ、それが……私に暁美さんのことを話したら、すぐどこかへ行ってしまって』

仗助「……まあ、このまま電話で話してるのもナンだしよーーー。
今からそっちに向かうぜ。すぐ行くからよ~~~~」

マミ『あ、はい……。それじゃあ、お待ちしてますね』

億泰「ったくよォ~~~。キュゥべえのヤツが『スタンド使いの可能性が高い』なんて
言いやがるからオレたちだってそのつもりで居たのによ~~~~っ」

仗助「あいつの話もよォ。あんまし信用しすぎてもダメっつーことだな」

康一「そーだね。キュゥべえにも記憶違いがあるかも知れないしね~~~」

仗助「とりあえず、早いとこマミに会いに行こーぜ!イロイロ話すのはそっからだなぁ~~~~」

361VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 21:16:10.93 ID:UJtbG3MVo
見滝原

仗助「――で、もー1ペン確認するけどよ~~~~。
『暁美ほむら』は『魔法少女』ってことで、間違いはねーンだな?」

マミ「ええ、それは間違いありません。
電話でもお話ししましたけど、ソウルジェムと魔力が何よりの証拠ですから」

仗助「っつーこたァよーーー。康一の『エコーズ』が攻撃されたのは、
ありゃあ『スタンド攻撃』じゃあなくて『使い魔』と間違えたってことかァ~~~?
初めて会った時のマミみてーによ~~~~」

マミ「ええ……キュゥべえも、そのことは本人に確認したそうです。
それに暁美さんも『スタンドとは何か』をキュゥべえに訊いてきたみたいですし」

億泰「なんだよォ~~~っ。そんじゃあよぉーーー。
オレたちずーーっと勘違いしてたってことかァ?お互いによーーーー!
承太郎さんも人騒がせだぜ、ったくよぉ~~~~ッ」

康一「な……なんだか拍子抜けだなぁ~~。
ずっと『敵スタンド使い』を相手にするつもりだったからさぁ~~~」

363VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 21:25:39.09 ID:UJtbG3MVo
仗助「拍子抜けってのもムリはねーぜ。『スタンド使い』じゃあねェってこたぁ、
オレたちの『敵』でもねーってことだもんなァーーー。……ン?待てよ……?」

康一「?どーしたの?」

仗助「そーいやァよ~~~。康一ぃーー、おめー暁美ほむらはもう許してやんのかァ?」

億泰「そ……そーだぜ!おめー、死に掛けたんだぜェ~~~~!?あいつのせーでよーーーーっ!」

康一「え?あっ、そーか。最初は『見つけ出して殴ってやる!』ってつもりだったんだよねえ。
ウーーン……でも仕方ないんじゃあないかなぁ~~~。
その子だって悪気があったワケじゃあなかったんだしさぁ~~~」

億泰「イ~ヤッ!あめーぜ康一っ!そーいうのはよォ~~~~!
一度『ズバッ!』と言っておいた方が良いぜ~~~~ッ!」

仗助「オレもそー思うぜ~~~。理由があったにしてもよーーーー。
おめーが死に掛けたことにゃあ変わりねーんだからよォ~~~~。
1ペンくれーは謝ってもらったって良いんじゃあねーのか?その方がお互いスッキリするしよォ。
まっ、オレはおめーが別に良いってんならムリにとは言わねーけどよ~~~~」

康一「え~~っと……。謝るとかそーいうのはヌキにして、もう1回会ってみたいとは思うケド……」

364VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 21:34:08.70 ID:UJtbG3MVo
康一「お互い勘違い同士で、挨拶くらいは……っていう感じでさ~~」

億泰「ンじゃっ!決定だなァ~~~!オレももー1ペン、あいつの面じっくり拝んでやりてーしなァ~~~」

仗助「億泰おめー、あんまムチャすんじゃあねーぞォ?
康一本人がもー良いって言ってんだからよぉ~~~~」

マミ「…………」

康一「マミさん?どーしたの、なんだか浮かない顔みたいだけど」

マミ「あ、いえ……少し、考え事をしてて。暁美さんは、どんな魔法少女なのかな……って」

億泰「『どんな魔法少女』ォ?どーいう意味だ~~?」

康一「あっ、そうか!彼女が魔法少女だということは、
もしかしたらマミさんの『敵』かも知れない……そーいうことでしょ?」

マミ「はい……。私たち魔法少女は、ほとんどの場合はライバル関係にありますから。
一緒に戦えればそれが一番なんですけど、なかなかそうもいかなくて」

365VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 21:44:29.80 ID:UJtbG3MVo
康一「じゃあさ~~。ボクたちがちょっと訊いてみれば良いってコトだよね?」

マミ「えっ?」

康一「マミさんは会いにくいだろうし、ボクたちでさ!
『他の魔法少女と協力して魔女退治するつもりはありませんか?』って感じで」

仗助「『魔法少女』の事情にあんま首ツッコむのも良くねー気ィするけどよォ。
まっ、そのくらいなら良いかもな~~。『訊く』ぐれーならよォ~~~」

マミ「でも、そんな……。わざわざ申し訳ないというか……」

億泰「良いんじゃあねーの?マミにゃあイロイロ手伝ってもらった『礼』もあるしよ~~~。
その『礼』だと思ってくれりゃあよーーー。
よぉーーっし!そーと決まりゃあ早速行こーぜぇ~~~~」

仗助「……あのよー億泰。さっきから言おうと思ってたんだけどよ~~~」

億泰「?なんだよ仗助ェ~~」

仗助「おめーヤケに暁美ほむらに会いたがってるけどよーーー。
会いに行くったって、『どこ』に会いに行くつもりだよ?」

366VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 21:51:42.62 ID:UJtbG3MVo
億泰「どこってそりゃあ学校だろーがよォーーーーっ」

康一「……今日は日曜日だよ……億泰くん……」

億泰「あ!」

仗助「……つーワケでよォ~~~。暁美ほむらに会うとすりゃあ明日学校が終わってからだな~~~」

億泰「チ……チクショ~~~!いくらオレでもよ~~~っ!
曜日ぐれーわかるっつーんだよおーーッ!たまたまウッカリしてただけでよォ~~~~~~ッ!」

康一「わ、わかったよ、わかったからさぁ~~。ほら、マミさんが困ってるじゃあないか~~」

億泰「マミぃ!おめーならわかってくれるよなァ~~~!
あんなの『買い足したばっかの食材をまた買う』くらいにありふれてるってよォ~~~っ」

マミ「そ……そうですね!曜日を間違えるなんて、確かによくある間違いですよね……!」

億泰「だろッ!?誰だってウッカリすることぐれーあるよな~~~~」

康一(さすがに日曜日を平日とは間違えないと思うけどなぁ~~~)

367VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:00:25.09 ID:UJtbG3MVo

見滝原中学校

ほむら「……これね」

個人情報だからか、思ったより厳重に管理してあったけど……やっと見付けた。
『呉キリカ』の情報……。
これで、彼女の住所がわかる。
日曜日だから人もほとんど居なかったおかげで、魔力が節約できて良かった。

彼女は今、家には居るかしら。
日曜日の昼間だと、居る可能性は……。
……考えても仕方ないわね。

とにかく……行ってみるしかない。
契約していない今が一番のチャンスなのだから、行動は早いに越したことはない。

出来れば、家に居ることを祈りましょう。

368VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:07:46.07 ID:UJtbG3MVo

ほむら「…………」

呉キリカの家はここで間違いはないはず。
だけど……何度呼び鈴を鳴らしても、誰も出ない。
……留守、ということね。

どうする……このまま呉キリカの帰りを待つ?
でも、彼女ばかりにあまり時間をかけたくないのも事実。
美国織莉子の住所も調べなければならないし、巴さんにもそろそろ接触しておきたい。
『スタンド使い』の彼らのことも気になる。

特に美国織莉子の件は優先順位が高い。
私は彼女の学校を知らないのだから、呉キリカの住所を調べた時ほど簡単には行かない。
ここから離れた場所にある可能性もあるのだし、時間もそれなりにかかる……。

……仕方ない。
今日は、呉キリカは諦めよう。
いつ帰ってくるのかも分からないのに、無駄に時間を費やすわけにはいかない。
今日のこれからの時間は、美国織莉子の住所を調べることに使おう。

369VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:15:27.89 ID:UJtbG3MVo
QB「……諦めたようだね」

キリカの家に来てみると……まさか暁美ほむらが居るなんてね。
少し意外だったよ。
美国織莉子と呉キリカに素質があると話した時の反応から考えて、
暁美ほむらは彼女たちのことを知っているんだろうと推測はしていたけれど……。
しかし、どうして彼女がキリカの家に?

考えられる理由としては……キリカの契約を阻止するためかな。
僕の話を聞いた時の反応と、このタイミング。
そう考えるのが妥当だろうね。

『町に魔法少女が増えるのは困る』
そう考えているのか、キリカを戦いに巻き込みたくないのか、もしくは別の理由か。
それはわからない。

だけど……やれやれ。
契約を邪魔されるのはこちらとしては困るな。
暁美ほむらはキリカだけでなく、織莉子の契約も阻止するつもりだと考えておいた方が良いだろう。
キリカも織莉子ももう少し様子を見ておくつもりだったけど、予定を早めた方が良いかも知れないね。

さて……そうと決まれば早速キリカを探しに行くとしよう。
一体彼女はどこへ行ってしまったのかな。

370VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:23:42.61 ID:UJtbG3MVo

マミ「えっと……明日の夕方にここで待ち合わせ、ということで良いですよね?」

仗助「おォ~~。できるだけ急いで行くからよォ~~~」

康一「それじゃあまたねっ。わざわざここまで見送りに来てくれてありがと~~」

マミ「いえ、このままついでにパトロールにも行けますから。
それじゃ、みなさんお気を付けて。また明日、待ってますね」

億泰「おめーも魔女退治、気ィ付けてなぁ~~~~」

マミ「はい、ありがとうございます」

……そうして3人とも自分たちの町へ帰って行った。

明日の夕方、3人が来てくれて……それで夜には、分かるのよね。
暁美さんがどんな魔法少女か。
一緒に戦ってくれる子なのか、それとも……。

371VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:31:19.88 ID:UJtbG3MVo
……今考えても仕方ないことよね。

マミ「さて、パトロールしなくっちゃ……あら?」

あの子……どこかで見たこと……。
ううん、違う。
『見たことが』あるんじゃなくて、『聞いたことが』ある……。

整った顔立ちに、背丈は私と同じくらい。
黒くて長い髪、そして、カチューシャ……。
もしかして……いえ、そんなまさか……。

ほむら「……!」

っ!
目が合った……!

ほむら「…………」

こ……こっちに近付いてくる……!?

372VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:38:48.88 ID:UJtbG3MVo
ほむら「……こんにちは」

マミ「あなた……もしかして」

ほむら「初めまして、巴マミさん。私のことは知ってるみたいね」

マミ「!……暁美ほむらさんね。そっちこそ、私のことを知ってるのね」

ほむら「ええ、知ってるわ。あなたが『スタンド使い』と知り合っていることも」

マミ「……それで?わざわざ話しかけに来たってことは、何か用事があるんじゃない?」

ほむら「まあ……そうね。本当は別の用事を済ませに行くところだったのだけど。
こうして偶然会ったのだし、せっかくだから必要なことは話しておきましょう」

マミ「必要なこと……縄張り争いに関係することかしら?」

ほむら「……私は縄張り争いなんかに興味はない。
そんなに警戒しなくても、あなたの敵になるつもりはないわ」

マミ「……!本当に……?」

ほむら「嘘をついて騙す理由がないわ。縄張りを奪うつもりなら、とっくに奪ってる」

373VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:48:25.70 ID:UJtbG3MVo
マミ「随分と自信たっぷり……と言いたいところだけど、あなたの魔法ならそれが可能だものね……。
それじゃあ本当に……私たちへの敵意はない、ということね?」

ほむら「理解が早くて助かるわ」

マミ「……それなら、提案があるんだけど。その……これからはチームを組まない?」

ほむら「…………」

マミ「一緒に戦った方が効率的だし、生存率も上がるでしょう?
あなたにとっても悪くない提案だと思うんだけど……どうかしら?」

ほむら「……ええ、そうね。良いと思うわ」

マミ「っ!じゃあ……!」

ほむら「毎回一緒に行動できるわけじゃないけど、
可能な限り魔女とは2人で戦うことにしましょう。これからよろしくね、巴さん」

マミ「……!嬉しいわ……ありがとう、暁美さん」

ほむら「お礼なんて。それじゃあ……もう良いかしら。私はそろそろ行くわね」

マミ「あっ……そうね。これから用事があったのよね。
じゃあね、暁美さん。これからよろしくね!」

374VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:53:46.47 ID:DZDsjOEX0
ほむほむって時間停止がマミさんたちに予想されてるってこと知ってたっけ

375VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 22:54:54.10 ID:UJtbG3MVo
マミ「…………」

暁美さん、嘘はついてないはずよね?
本人の言ってた通り、私たちに危害を加えるつもりなら簡単に実行できる魔法をあの子は持ってる。
騙して取り入る必要なんてないはず。

でももちろん……キュゥべえの言ってたことが気にならないわけじゃない。
『契約した覚えがない』『極めつけのイレギュラー』……。
このことは確かに、少し気になる。

一緒に戦ってくれる仲間が増えたのはすごく嬉しいけれど……
あんまり浮かれすぎないようにしなくちゃいけないわね。
これから行動を共にしていくうちに、少しずつあの子のことを知っていきましょう。
私はまだ、暁美さんのことを何も知らないんだから。

マミ「あっ……」

そう言えば、明日東方さんたちが会いに来ること、暁美さんに言っておかないと。
でも暁美さんもう行っちゃったし、連絡先も……。
……明日学校で直接、で大丈夫よね。

376VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/16(土) 22:55:40.93 ID:deBkSQfNo
QBにばれてるから予想してるんじゃない?

377VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 23:06:05.14 ID:UJtbG3MVo

QB「……キリカ、君は何をしているんだい?」

ようやく見付けたと思ったら……何度もキョロキョロと辺りを見回して。
人を探してるのかな。

でも確か君は周りの人間にまるで興味を持っていないような態度を取っていたよね。
その君が一体誰を……

QB「ああ……なるほどね」

君が興味を持つ人物と言えば、1人しか心当たりがない。
昨日君と出会った……美国織莉子だね。
『あの時』からどうも様子が変わったと思ったけれど……。
呉キリカ、君は彼女のことをずいぶん気に入ったようだ。

……一生懸命探してるようだし、これなら勧誘もいきそうだ。
今日は暁美ほむらはキリカとの接触を諦めてくれて、余裕も少しできた。
一応もう1日待ってみよう。
早ければ、明日にでも契約できるかもしれないね。

378VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/16(土) 23:13:30.36 ID:UJtbG3MVo

ほむら「…………」

結局……今日中に美国織莉子の住所を突き止めることはできなかった。
もう少しでたどり着けそうだったのだけど……。

でも、収穫がなかったわけじゃない。
彼女の学校の場所は分かった。
住所が分からなくても、学校の近くで待っていれば美国織莉子を見付けることは可能なはず。
明日にでも、放課後を狙って美国織莉子に接触しよう。
昼間には……呉キリカに接触してみよう。

昼間に学校で、呉キリカと。
そして放課後には、美国織莉子と。
上手く行けば……明日1日で彼女たちの件は決着するかもしれない。

381VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 21:33:41.95 ID:aEY/fRk5o
翌日、杜王町

康一「え!マミさん、もうあの子と会ったってッ!?」

仗助「ああ。偶然らしーンだがよォーー。昨日オレたちが帰ったすぐ後だってよ~~~」

億泰「それで……どーだったんだよォ。暁美ほむらはどんな『魔法少女』だったんだ~~~~っ?」

仗助「マミが『共闘』を提案したらよ~~。そいつも『受けてくれた』らしーぜ~~~」

康一「ということは……『敵』じゃあないってことだよね!」

億泰「へ~~~っ。『そーいう魔法少女』は少ねーって言ってたのによぉーーー。
マミのやつ良かったじゃあねーか、仲間ができてよォ~~~~~っ」

康一「これで『どーいう魔法少女か訊く』必要はなくなったんだし……。
今日はそーいうことは考えずに、フツーに会いに行けば良いってことだよね!」

382VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 21:39:35.59 ID:aEY/fRk5o
康一「もう『敵』じゃあないってわかって会うんだから、
なんだかずっと気が楽になってきたぞ~~~」

仗助「まっ、そーだな。今までは割と気ィ張ってたけどよ~~~~。
今日は気楽に行こーぜ。康一の言ってた通り、アイサツしに行くって感じでよォーーーー」

康一「予定どーり学校が終わったら見滝原に行くとして……。
あっちで2人で待っててくれるのかなぁ~~?」

仗助「今日学校でそーいう風に伝えておく、って言ってたぜ~~~。
昨日はどーやら言い忘れてたらしくてよ~~~」

億泰「待ってくれるってンならだいぶラクだなーーーっ。オレぁよ~~~~。
暁美ほむらが見付からなかったらどーしよーってちィっと心配だっただよォ~~~~」

仗助「探す手間が省けるっつー意味でもよォーーー。かなり気楽に行けンなぁ~~~」

383VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 21:48:22.46 ID:aEY/fRk5o
見滝原中学校、昼休み

さやか「さー、お昼だお昼だーっ!もうお腹ペコペコだよ~!」

まどか「ほむらちゃーん、屋上行こう?」

ほむら「……ごめんなさい。今日はちょっと、やることがあって」

まどか「えっ、そうなの……?」

仁美「少しくらいならお待ちしますわよ?」

ほむら「いえ、いつ終わるか分からないから先に食べててもらえるかしら」

さやか「そう……?んじゃ、食べながら待ってるわー。なるべく早くねー」

ほむら「ええ」

そうね……『なるべく早く』済ませたいわね。
そのために、早く行きましょう。
3年生の教室へ……。

384VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 21:57:03.99 ID:aEY/fRk5o
屋上

さやか「それがさー、もうおかしくておかしくて!」

仁美「ふふっ、さやかさんったら!」

まどか「それじゃあ、もしかしてさやかちゃん……」

マミ「ごめんなさい、少し良いかしら」

まどか「へっ?は、はい……」

さやか「?3年生の先輩……ですよね?何か用ですか?」

マミ「『暁美ほむらさん』って知らない?その子に用事があって来たんだけど。
クラスの子に訊いたら、屋上じゃないかって言われて……」

仁美「ほむらさんなら、今はここにはいらっしゃいませんわ。何かご用事があるとかで……」

385VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:04:42.03 ID:aEY/fRk5o
マミ「まあ、そうだったの……。それじゃあ、次の休み時間にまた出直すわね。
ごめんなさい、会話の邪魔をしちゃって」

まどか「あ、いえ……」

仁美「では、このことをほむらさんにお伝えしておきますね」

マミ「ありがとう。『巴マミ』って言えば、それで分かるはずだから」

さやか「はーい、わかりましたー」

マミ「それじゃ、よろしくね」

……残念、タイミングが悪かったわ。
まあ午後にも休憩時間はあるんだし、その時にまた来れば良いわね。
東方さんたちが来るのを伝えるだけなんだから、そんなに時間もとらないでしょうし。

386VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:11:25.52 ID:aEY/fRk5o

女生徒A「え?呉さん?」

ほむら「ええ。呼んでもらえますか?」

女生徒B「呉さん、今日学校来てたっけ?」

ほむら「え……?」

女生徒A「また休みじゃなかった?」

女生徒B「だよねえ?うん、ごめんね。呉さん、今日学校休んじゃってるんだ」

ほむら「……!あの、理由は……?」

女生徒A「さあ……体調不良とかじゃないの?
あの子結構欠席多いからねー。あんまり元気な子でもないし、体弱いのかもね」

ほむら「そう、ですか……わかりました。ありがとうございます」

……呉キリカが休み?
よりによってこんな時に……。
でも、本当にただの体調不良……?

流石に……少し気になるわね。

387VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:17:59.39 ID:aEY/fRk5o

午後、休み時間

仁美「……ほむらさん、大丈夫でしょうか?」

まどか「体調悪いようには見えなかったけど……うぅ、わたし保健係なのに気付けなかったよ……」

さやか「いや、別にお医者さんじゃないんだからさ……。
でも確かに心配だなぁ。っていうか、一言くらい言ってから……あっ。昼間の先輩!」

マミ「こんにちは。えっと、暁美さんは……」

まどか「それが……昼休みの間に、早退しちゃったみたいで……」

マミ「えっ?あなたたちにも告げずに……?」

仁美「はい……。余程体調がよろしくなかったのではないかと……」

さやか「もう放課後まであと少しなのに帰っちゃうくらいだもんねえ……」

マミ「……そう……。わかったわ、ありがとう。たびたびごめんね。それじゃあ、失礼するわね」

友達にも告げずに早退だなんて……何かあったのかしら……。
それに、どうしよう。
これじゃ、東方さんたちとの約束が……。

388VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:26:10.06 ID:aEY/fRk5o

――どこに居るんだろう。
あの子は、どこに居るんだろう。

昨日は丸1日かけて探し回ったけど、見付からなかった。
そして今日も学校をサボって、こうして探し回っている。

私はあの子のことを何も知らない。
ほんの2日ほど前に、たまたま出会っただけの子だ。
だけど……どうしてだろう。
どうしてこんなに、あの子のことが気になるんだろう。

……もし見付けたとして、再び出会うことができたとして。
私はそれからどうするつもりなのか……。

……私は……

QB「学校を休んでまで探し回るなんて。余程彼女のことが気になるらしいね、呉キリカ」

389VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:34:07.93 ID:aEY/fRk5o
キリカ「なっ……!?」

QB「初めまして、僕の名前はキュゥべえ!」

なんだ、これ……?
ぬいぐるみ?
ぬいぐるみが喋ってる……?
しかもこいつ、私の名前を知っている……?

QB「驚くのも無理はないけど、まずは落ち着いて欲しい。僕は君の願いを叶えるために来たんだ」

キリカ「わ……私の、願い……?」

QB「そうさ。その代わりに、魔法少女となって魔女と戦う使命を背負う。
素質のある子とそういう契約を結ぶのが役目なんだ。そして君には、その素質がありそうだ」

契約、だって……?
そんなこといきなり言われたって……普通は信じられない。
だけど、実際に目の前に、こんな変な生き物が居て……

QB「さて、キリカ。君は今、何かを望んでいるんじゃないのかい?」

391VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:41:53.62 ID:aEY/fRk5o
キリカ「私は……そうだ、私は、あの子を……!」

QB「あの子……それは美国織莉子のことかい?」

キリカ「み、美国織莉子?そういう名前なの……?」

QB「君は先日小銭を拾うのを手助けしてもらった少女を探しているんだろう?
その子の名前なら、間違いなく美国織莉子だよ」

キリカ「美国、織莉子……私、その子に会いたい……!」

QB「……それが君の願いということで良いのかな?」

キリカ「……!ほ……本当なんだね……?
本当に、キミと契約すれば、願いを叶えてくれるんだね……!?」

QB「もちろんさ。それじゃあ……覚悟が決まったのなら、もう一度はっきりと願いを口にしてごらん」

392VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 22:51:42.48 ID:aEY/fRk5o
キリカ「わ、私は……!あの子と、『美国織莉子と……』……っ」

QB「……?どうしたんだい、キリカ」

キリカ「…………」

あの子ともう一度出会って……そして私は、どうするつもりなんだ?
挨拶して?
小銭の件でもう一度お礼を言う?
それから……?

……何がしたいんだ、私は。
それに、あの子ともう一度会ったって……私のことなんか、覚えてるわけがない。
こんな私のことなんて、とっくに忘れてるに決まってる。
私のことを気に留めてくれる人なんて、誰も居ない。

キリカ「……変わりたい」

QB「…………」

キリカ「こんな自分から変わりたい。今と違う自分になりたい……!それが、私の願いだ……!」

QB「良いだろう……契約は成立だ。君の願いは間違いなく聞き届けられるよ」

393VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 23:01:56.54 ID:aEY/fRk5o

ほむら「っ……」

どこに居るの、呉キリカ……。
既に自宅には行った……でも、居なかった。
本当に体調不良で欠席したのなら自宅で休んでいるはずなのに。
ということは、彼女の欠席には何か『特別な理由』があったと考えるべき……。

嫌な予感がする……。
早く、早く彼女を見付けないと……

ほむら「っ!こんな時にっ……」

魔力反応……!
魔女の結界がすぐ近く……本当にすぐ近くにある。
……だけど……。
今回は、仕方ない……。
今はとにかく、呉キリカを優先したい。

魔女なんかに構っている暇は…………え?
……この、反応……。
よくよく感じ取ってみると、魔女の魔力だけじゃない。
もう1つの魔力反応……この結界の中では、誰か、魔法少女が戦ってる……!?

394VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 23:09:57.89 ID:aEY/fRk5o
結界内

ほむら「…………」

この町に居る魔法少女は、私と巴さんだけのはず。
でも巴さんは今は学校に居る。
今この時間にこの場所で戦える魔法少女なんて、私は知らない。
それに、この魔力自体も……。

……出来れば、違っていて欲しい。
私の考えは外れていて欲しい。
例えば杏子が見滝原に来ているだとか、もしくはまったく知らない魔法少女だとか……。
そうであって欲しい。
出来れば……

使い魔「GIIIYYYAAAAAAAAA……!」

キリカ「ほらほらホラホラ!邪魔しないでよ!急いでるんだからさ!邪魔するんなら死んじゃうよッ!」

ほむら「ッ……!」

395VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 23:18:47.96 ID:aEY/fRk5o
キリカ「ふー……。ん?あれ?あれれ?へーっ!キミ、魔法少女だね?
意外とすぐ会えるものなんだね!実に意外だ!」

ほむら「…………」

キリカ「でもごめんね!私は急いでるんだ。キミとゆっくり話してる時間はないんだよ。
ま、邪魔者はみんな居なくなっちゃったし、私はそろそろこの結界から出ることにするよ。
あっ。魔女倒したかったらあとはよろしく。じゃあねっ!」

ほむら「待ちなさい」

キリカ「?何?急いでるんだけどなあ。用件があるなら早く済ましてよ」

ほむら「あなた……誰かに会いに行くつもり?」

キリカ「そうだよ、その通り。私はこれから大事な人に会いに行く」

ほむら「……美国織莉子のことかしら」

キリカ「なんだ、知ってるんじゃないか。じゃ、そういうわけだから。ばいばい!」

ほむら「…………仕方ないわね」

カチッ

396VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 23:28:25.26 ID:aEY/fRk5o
キリカ「がっ……!?」

ほむら「両手両足を撃ち抜いたわ。抵抗しようなんて考えは起こさないことね」

キリカ「な、にを……」

ほむら「質問に答えてちょうだい。美国織莉子の家はどこにあるの?」

キリカ「……!?それを知って、どうする気だ!」

ほむら「良いから答えなさい」

キリカ「し……知らない。これから自力で探すつもりだった。
私は織莉子のことを、まだなんにも知らない……」

ほむら「……そう。じゃあもう良いわ」

キリカ「っ……私を、殺すつもりか……!」

ほむら「ええ、殺すわ。説得してもどうせ無駄でしょうし。
契約してしまった以上は、もう……」

397VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/17(日) 23:35:37.74 ID:aEY/fRk5o
キリカ「まさか……!織莉子のことも殺すつもり!?」

ほむら「答える必要はないわ……それじゃ、さよなら」

そう言って私は、呉キリカの頭へ向けた銃の……引き金を引いた。
……はずだった。

ほむら「っ……!?」

うそ……手に持っていたはずの銃が、消えた!?
だけど、すぐに気が付いた。
拳銃は『消えた』のではなく……『一瞬で移動した』のだと。

億泰「うおっ!?こ、こりゃあ!モノホンの銃じゃあねーかッ!?
間一髪セーフってとこだなァ~~~ッ!マジでよォ~~~~~!」

康一「まさかマミさんのところに向かう前に……こんな現場に出くわすなんて……!」

仗助「ちぃーーっと話をよ~~~。聞かせてもらえねーっスかね~~~~~?」」

424VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 21:21:04.04 ID:VJp2XCzYo
ほむら「……!」

キリカ「キミたちは……」

仗助「そこの奴の怪我を治す前によ~~~。
まず確認するが……おめー、『暁美ほむら』だよな~~~~?」

ほむら「……ええ」

康一「た……確か『縄張り争い』に興味はないんだったよね?
それがどーして、魔法少女と戦ってるの?
もしかして……そこの子が『縄張りを奪いに来た』とか?」

キリカ「縄張り争いだって……?違うね、私だってそんなことにまるで興味はない!
こいつがいきなり襲い掛かってきたんだ!
しかも私だけじゃない!こいつは更に人を殺そうとしている!」

億泰「なッ、なんだと~~~~!?あ……暁美ほむら、おめーーーっ!マジかよそりゃあ!?」

ほむら「……人殺しはこいつらよ」

キリカ「は……?」

425VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 21:30:18.51 ID:VJp2XCzYo
キリカ「人殺し……?誰が?私が?」

ほむら「あなたは覚えていないでしょうね。だけどあなたはこれから、『人殺しになる』」

億泰「な……なんだァ?どーいう意味だ!ふざけてんじゃあねーぞ!」

ほむら「ふざけてなんかいないわ。私は真実を言ってるだけ」

キリカ「真実だって?何を言ってるんだ。ワケがわからない!
私が人を殺す?誰を!何を言ってるのかさっぱりわからない!」

康一「ど……どっちも嘘を言ってるようには見えないぞ……。
で、でも辻褄が合わないッ!一体ボクたちは、どっちを信じれば良いんだ!?」

仗助「あのよォ……『覚えていない』が、これから『人殺しになる』……
ってーのはどーいう意味だよ?そこんトコをよーー。
もーちょい詳しく聞かせてくれても良いんじゃあねーのか?」

ほむら「……その必要はないわ」

428VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 21:38:19.88 ID:VJp2XCzYo
仗助「なに……?」

ほむら「ただ、『呉キリカは人を殺す』。それだけが事実。
私はそれを知ってる。だから今ここで、呉キリカを殺すの」

億泰「お、おい……なんかよくわかんねーけどよォ~~~~……。
オレにはジョーダンか何かにしか聞こえねーぜ~~~。
もしかしてこいつ、結構な『プッツン』じゃあねーのかァ~~~……?」

康一「た……確かに、その子の言ってることは理解できない。
それならまだ、そっちの倒れている子の方が……!」

仗助「『暁美ほむら』……そこの倒れてる奴はさっきよォ……。
おめーのことを『更に人を殺そうとしている』って言ってたよな~~~?
それも、『人殺しだから先に殺す』っつーのかよ?」

ほむら「……さあ、どうかしら。でも、『そいつも人殺しになる』ことは確かよ」

仗助「で……?なんでそー分かるんだよ」

433VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 21:47:58.75 ID:VJp2XCzYo
ほむら「…………」

億泰「てめぇ~~~!コラッ!いー加減にしろっつーんだよ!
キッチリ説明しやがれダボがァ!ふざけてばっかいるとキレっぞ!」

ほむら「ふざけてなんかいないと言ってるでしょう。
私から見ればあなたたちの方がふざけてるように見えるわね」

億泰「なにぃ~~~~ッ!?オレたちのどこがふざけてるっつーんだよ言ってみろコラアッ!」

康一「……!お、億泰くん!何か嫌な予感がするッ!それ以上は……」

ほむら「喋り方もだけど、その服装に髪型……とても真面目なようには見えないわ」

億泰「いッ……!?」

康一(や、やっぱり~~~~~っ!)

仗助「……誰の髪型がふざけてるって?」

434VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 21:55:49.69 ID:VJp2XCzYo
ほむら「え……?」

何……?
何か、雰囲気が……。

康一「ああっ……!ま、まずい!マミさんの時とは違う!
あの子今確かに……仗助くんの髪型を『けなしてしまった』ッ!」

仗助「オレの髪がなんだって!?もー1ペン言ってみろッ!」

ほむら「っ……!」

近付いてくる……!
どうする、拳銃はまだある。
威嚇して止めるか、それとも……

億泰「あ、あーなったら『ヤバイ』ぜ!オイ、おめーこっちに来い!そこに居たら危ねーッ!」

キリカ「え?何……えっ!?」

ほむら「なっ!?」

438VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:04:51.99 ID:VJp2XCzYo
さっきの銃の時と同じ……呉キリカが『瞬間移動』した!
あれが、『スタンド能力』……!

仗助「余所見してんじゃあねーぞ!コラアッ!」

ほむら「っ……!」

しまった、呉キリカに気を取られている隙に、こんなに近く……!
早く時間を止め……

仗助「ドラララアアアーーーーーッ!!!」

ほむら「あぐうっ!?」

康一「やっ、やったッ!」

キリカ「す……すごいッ!なんて速さだ!」

億泰「女が相手でもカンケーねぇ……。それが『キレた』あいつの恐ろしいとこだよなァ~~……」

ほむら「ぅっ……ぐ……」

仗助「『再起不能』になってもらうぜェーーーッ!?
時なんか止めても意味ねーくらいにはよォーーーーーッ!」

441VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:13:16.06 ID:VJp2XCzYo
康一「じ、仗助くんはまだやる気だ!どうしよう、流石に止めた方が……」

マミ「待ちなさい!」

仗助「ッ!?こ、こいつぁ……マミのリボン!?マミてめーーっ!邪魔すんじゃあねェ!」

キリカ「ま……また魔法少女だ」

康一「マミさん!どうしてここに……!」

マミ「魔力反応を辿って見付けたの……。それより、東方さん!
説明してください!女の子の顔をあんなに、気絶するまで殴るなんて……!」

仗助「なにっ……?」

億泰「ま……マジだ!おい仗助ェ~~!あいつもう気絶してるぜェ~~~~っ」

ほむら「…………」

マミ「それからこっちの怪我をしてる子は……」

康一「そ……そうだ。仗助くん……とりあえずこの子の怪我を
治してあげた方が良いんじゃあないかなぁ~~……」

444VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:21:27.25 ID:VJp2XCzYo

キリカ「すごい!本当に治っちゃったよ!」

マミ「『直す能力』だとは聞いてたけど……ほ、本当に一瞬で治るのね……」

キリカ「私は呉キリカ。キミたちは命の恩人だ。ありがとう。
それとゴメン!初めて見た時、キミたちのことを馬鹿にしてた」

康一「うん、やっぱり悪い子じゃあなかったみたいだ……って、アレ?
初めて見た時……?ついさっきじゃあないの?」

億泰「イヤ、待てよ。おめー確かどっかで……そ~~だッ!思い出したぜーーーっ!」

仗助「億泰ゥ~~。まァーたすっトボけたこと言うんじゃあねェだろーなぁ~~~?」

億泰「ヘヘッ!今回は自信あるモンねぇ~~~~!こいつぁよーーーー。
オレたちが初めてこの町に来た時にミョ~~に見てきたあの女だぜェ~~~!」

康一「えっ……?……あっ!確かに、そー言えば!」

仗助「や……やるじゃあねーかよ億泰~~っ」

446VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:30:29.02 ID:VJp2XCzYo
マミ「えっと……みんな、もう会ったことが?」

億泰「ああ。でもよ~~。あン時とずいぶんカンジが違うっつーかよォ~~~~」

キリカ「そうだね。今の私はあの時の私じゃない。私は変わったんだ」

仗助「……それよりよーーっ。おめー、ホンットーにあいつの言ってたこと、覚えがねーンだな?」

キリカ「当然ッ!私は誰かを殺したことなんてないし、殺すつもりだってない!」

マミ「よくわからないけど、物騒な話ね……説明してもらえる?」

キリカ「そこの女がいきなり私を撃ったんだよ。
私が人殺しだとかなんとか言って!意味がわからない!」

マミ「あ……暁美さんが?」

億泰「言ってることもワケわかんねーしよォ~~~。
ありゃあマジでプッツンしてる人間にしか見えなかったぜ~~~~っ」

キリカ「しかも織莉子のことまで……そうだ!
私は織莉子に会いに行かなくちゃいけないんだ!」

451VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:38:56.17 ID:VJp2XCzYo
仗助「なんだ?何か用事でもあンのかよ~~?」

キリカ「えっと、そこの……なんだっけ。そう、『暁美ほむら』。
暁美ほむらのことは、キミたちがなんとかしてくれる?」

マミ「そうね……色々と聞きたいこともあるし」

キリカ「そうか。じゃあゴメン!私は失礼するよ!
キミたち恩人にはいつか必ず礼をする!でも今は急ぐ用事があるんだ!それじゃ!」

マミ「あっ、ちょっと……い、行っちゃったわ」

康一「みんなは……どー思う……?あの子が『人殺し』だって……。
正直、ボクには到底そーは思えないんだけど……」

仗助「オレもだぜ……。あんだけトートツに人殺し呼ばわりされりゃあよーー。
図星ならトーゼン『焦り』やら『ごまかし』みてーな雰囲気が出るはずだが……
おめーらも見ただろ?あいつの『ポカン』とした顔をよォ~~~~」

億泰「つーこたァよ~~~。やっぱ暁美ほむらが『プッツン』ってことに決まりだなァ~~~~」

マミ「とりあえず……暁美さんはリボンで縛っておきましょう。
それからこの結界の主を倒して、ゆっくり話を聞かせてもらうということで……」

仗助「そーだな。んじゃあ、さっさと行こーぜ。訊きてーことはタップリあるしな~~~~っ」

455VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:47:16.39 ID:VJp2XCzYo

ほむら「ん……」

仗助「よお。目ェ覚めたかよ~~~~。マミがどうしてもっつーから
顔面は治しといたからよォーーー。そこは安心して良いぜェ~~~~」

ほむら「え?っ……!これは……」

マミ「ごめんね。動きは封じさせてもらってるわ。大丈夫、暴れなければ怪我なんかしないから」

康一「いくつか……質問に答えて欲しいんだ」

ほむら「くっ……呉キリカは!?呉キリカはどこへ行ったの!?」

億泰「うるせえダボがッ!おめーは質問にだけ答えりゃあ良いんだよ!コラッ!」

仗助「ちゃっちゃっと質問させてもらうぜ~~~。
なんでおめーはよォーーー。キリカのやつを殺そうとしたんだよ?」

457VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 22:55:36.25 ID:VJp2XCzYo
ほむら「言ったはずよ……。あの女は、これから人を殺す……!
それをさせないために、先に殺そうとしていると……」

仗助「だからよーー……なんでそんなことがわかんのかって訊いてんだけどなァ~~~」

ほむら「…………」

康一「それを教えてくれなきゃあ、
キミの言うことを信用するわけにはいかないんだけど……」

ほむら「……魔法で知ったのよ」

マミ「『魔法』……?あなたの魔法は『時間停止』よね?」

億泰「『時間停止』でどーやって先のことがわかるっつーんだよボケェッ!
テキトーこいてんじゃあねーぞコラア!」

ほむら「っ……」

459VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:02:38.21 ID:VJp2XCzYo
どうする……もう『時間遡行』のことを、話してしまう……?
いえ、でも……彼らはキュゥべえと繋がっている。
あいつに私の本当の目的を知られるのは……。

でも……早く手を打たないとあいつらが……。
美国織莉子たちが、まどかを……!
どうする、どうする……!

仗助「……話す気がねーってンならよーーー。ワリーがおめーのことは信用できねーなァ。
『再起不能』になってもらうぜ~~~~っ。二度と『悪さ』できねェよーによォ~~~~。
まっ、今度は穏便に行かせてもらうけどなァ~~~」

ほむら「何を……えッ!?」

仗助「こいつを砕きゃあよ~~~。もう魔法も使えねーだろォーーーー?」

な、何?
彼が今、手に持っているのは……私のソウルジェム!?

462VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:10:33.09 ID:VJp2XCzYo
い……今、彼はなんと言った?
『砕く』?
何を?
な……何を、『砕く』つもりなの……?

億泰「しかしホントによ~~~。そいつを砕きゃあ魔法が使えなくなンのかよ~~~?」

マミ「ええ……そのはずです。ソウルジェムは魔力の源ですから……。きっと、もう二度と……」

康一「魔法が使えなくなるのはちょっとカワイソーだけど……」

仗助「まー、場合によっちゃあまた直してやっからよーーー。んじゃあ……」

そう言って、彼は……。
『スタンド』を出して、その拳を……

ほむら「やっ……やめて!お願い!やめてぇえッ!」

仗助「……!」

469VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:18:03.69 ID:VJp2XCzYo
ほむら「お……お願い、ダメ……。は、話すから、それだけは、や、やめて、お願い……」

マミ「あ……暁美さん?」

仗助「な、なんだァ~~……?」

康一「何か……何か様子が『変』だ。今のこの子は……酷く怯えているように見える……!
怯え方がフツーじゃあない。まるで保健所の檻に入れられた野良猫みたいに怯えているぞッ……!
ただ『魔法を使えなくなる』くらいで、ここまで怯えるものなのか……!?」

億泰「お……おいおい、大げさじゃあねーのか~~~~?
ソウルジェムがブッ壊されるくらいでよーーーー。死ぬわけでもねーのによォ~~~~」

ほむら「……!」

億泰「オッ……?な……なんだよその目はよ~~~~~……」

仗助「おい、マミ……。ホントーによぉ……
『ソウルジェム割られたら魔法が使えなくなる』のかよ……?」

マミ「そ、それは……間違ってはいないはずです。
でも私も……実際に割れたところは見たことがないから……」

473VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:24:30.15 ID:VJp2XCzYo
仗助「……何か……あるんじゃあねーのか……?
『魔法を使えなくなる』以外にも何か……ヤベーことがよォーー……」

康一「この子のフツーじゃない怯え方を見ると、そう思えてくる……。
そう、例えば……。ソウルジェムを割られたら、ホントーに死んでしまうとか……」

マミ「そ、そんな……!?そんなはずはないわ……!ち、違うわよね、暁美さん?」

ほむら「ッ……」

億泰「ま……またダンマリかよォ~~~~!そ……そうだぜ!別にこっちはよーー!
こいつに訊かねーでもキュゥべえに訊きゃあ済むことじゃあねーか!」

そう……その通り。
このまま私が黙っていたって、キュゥべえに訊かれればそれでおしまいだ。
……あいつに余計なことを吹き込まれるくらいなら……

ほむら「……あなたたちの、考えている通り……。
私たち魔法少女はソウルジェムを割られると……死んでしまう」

マミ「え……?う、嘘……」

ほむら「嘘だと思うなら、キュゥべえに訊いてみれば良いわ……。
あいつは……嘘だけはつかないから……」

477VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:32:12.48 ID:VJp2XCzYo
仗助「い、いや……そう嘘みてーな話でもねェと思うぜ。
覚えてるか?『スタンドと魔法はよく似てる』っつー話をよ~~~っ」

康一「ま……まさかッ!『スタンドが死ねば本体が死ぬ』ように!
『ソウルジェムが砕ければ魔法少女も死ぬ』!そーいうことなのかッ!?」

マミ「っ……!」

億泰「そ、そー言われりゃあよ~~~。あり得ねー話じゃあねェかもなぁ~~~……」

マミ「で……でもどうして……。そんなこと、キュゥべえは一度も……」

仗助「『隠してた』……っつーことだろーなァ」

マミ「そんな……!」

仗助「オレぁよぉー。前々からなんかウサンクセーと思ってたんだよ。キュゥべえのことはよォ~~~っ」

マミ「…………」

億泰「お……おいマミ。おめー大丈夫かよ~~~~。
確かにちと『ショック』な話だったかもしンねーけどよぉ~~~」

480VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:39:11.64 ID:VJp2XCzYo
マミ「あ……いえ、その……。『ソウルジェムが砕ければ死ぬ』っていうのは、
最初はショックでしたけど……。でも、『スタンド使い』のことを考えれば、
『確かにそうかも知れないな』って……今は少し、落ち着けてます。
……それよりも、キュゥべえが私に隠し事をしていたということが……」

ほむら「……巴さん、覚えておいて……。あいつは、決して心を許せるような生き物じゃないのよ」

マミ「そう……ね。少し、認識を改めるわ……」

仗助「しかしよぉーーー。この調子じゃあ、
まだまだあいつの言ってねぇ『真実』ってやつがありそーだよなァ~~~~」

億泰「ど……どーなんだァ?ほむらおめー、まだ何か知ってんじゃあねーのかーーーッ?」

ほむら「……それは……」

似た境遇の『スタンド使い』が身近に居たおかげか……
このことに関しては、巴さんはそれほど重大なショックは受けなかったみたいだ。
だけど、『魔女化』に関しては別のはず……。
ただ死ぬのと魔女になるのとじゃ、あまりに違いすぎる……!

488VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/18(月) 23:50:25.52 ID:VJp2XCzYo
仗助「……何かあンだな?何も知らねーならすぐにそー言うだろーしよォ~~」

ほむら「っ……」

マミ「何か……言えない理由があるの?」

ほむら「……ごめんなさい。今は、言えないわ……。でも、いつかは、きっと……」

億泰「け、結局言えねーのかよ~~~。
まあ『何かある』って喋っただけでもさっきよりゃあマシだがよォ~~~」

康一「それじゃあとりあえず、この話題は離れて……もう一度訊くけどさぁ。
キリカさんたちが『人殺し』だって言えるのはどーして?
脅したみたいであんまり良い気分じゃあないけど……
さっき言ってくれたよね?『話す』って……」

……みんながキュゥべえへの不信感を抱いた今なら……話しても、大丈夫かも知れない。
それにどちらにしろ……早くこの状況をなんとかしないと、まどかの命が危ないのは確か。
万が一、あいつに私の正体バレて動きにくくなったとしても……
まどかが美国織莉子たちに殺されてしまうよりはずっと……

仗助「で……どーだァ?話す気になってくれたか?」

ほむら「……キュゥべえにだけは、絶対に言わないと約束して……」

520VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 16:56:56.27 ID:PtqJyPN8o



マミ「お……同じ時間を『繰り返している』……?」

ほむら「…………」

『信じられない』……そんな表情ね。
今まで何度も見た、この表情……。
結局……話したところで意味なんて……

仗助「グレート……!1ヶ月も『戻せる』なんてよォ~~~……。
『キラー・クイーン』の『バイツァ・ダスト』以上ってことかよ~~~~~っ」

ほむら「え……?」

康一「『バイツァ・ダスト』が戻せるのは……1時間ほどだっけ……」

億泰「確かそーだったよなァ。『川尻早人』が言うにゃあよ~~~~」

マミ「……!もしかして……『スタンド』には似たような『能力』があるんですか?
時間を戻すことのできる『能力』が……」

521VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 17:06:08.11 ID:PtqJyPN8o
億泰「まーオレたちは覚えちゃあいねーんだけどよ~~~」

仗助「とにかく……だ。これでスッキリしたぜーーー。
おめーが言ってた意味がよーやく理解できてよォーーーー」

康一「キリカさんは『覚えていない』けど、これから『人殺しになる』……。
あれはそーいう意味だったんだね……!」

ほむら「……信じてくれるの……?」

仗助「信じるも何もよォ。それが一番『納得』できるんだしな~~~~」

マミ「……ごめんなさい。正直に言うと、さっきまであまり信じられなかったわ」

億泰「え!そーだったのかよーーっ。確かに結構オドロキの事実ではあったけどよォ~~~」

マミ「『時間を戻す魔法』なんて、今まで聞いたことがなかったから……。
でも……そうね。もう、『聞いたことがない』なんてことは『信じない』理由にはならないのよね。
『スタンド能力』のことも、ソウルジェムのことも、今まで『聞いたことがなかった』のだし……。
暁美さんが何度も時を戻しているとしても、何もおかしなことはないのよね」

523VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 17:15:40.72 ID:PtqJyPN8o
ほむら「……!」

まさか、『スタンド』にも時間を戻す『能力』があったなんて……。
でもそのおかげで、思っていたよりもずっと早く、私の魔法を理解してもらえた……!

ただ……当然、ここから彼らの『質問』は増えることになる。

仗助「と、すりゃあよ~~~。ここでまた疑問なんだがよぉ~~~~。
キリカのやつが人を殺すのはなんでだァ?『理由』とか『目的』とかよ~~~」

ほむら「……『魔法少女狩り』」

マミ「えっ……?」

ほむら「呉キリカは、見滝原周辺の魔法少女を大量に襲う『魔法少女狩り』の実行犯。
そしてそれを発案したのが恐らく……美国織莉子」

康一「じゃあ、キミが殺そうとしている『もう1人』っていうのはその、美国……。
え?お、『織莉子』だってッ!?それって確か……」

マミ「呉さんが『会わないといけない』と言っていた人……!」 

526VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 17:26:15.64 ID:PtqJyPN8o
仗助「となりゃあ、キリカが嘘をついてるよーに見えなかったのもトーゼンってわけか……!
あン時のアイツは『魔法少女狩り』なんて、思い付きもしてなかったんだからよォ~~~~っ」

億泰「ヤ、ヤバイんじゃあねーのか!?そいつらが会っちまうってこたァよ~~~~っ!
その『魔法少女狩り』が始まっちまうってことだろォ~~~~~ッ!」

康一「い、いや……待ってよ……。もしかしたら、『まだ始まらない』かもしれないぞ……。
彼女は今日、『魔法少女狩りの犯人』として疑われていることを知った……。
更に、『美国織莉子』と共犯であるということも含めて……!
だからきっと、彼女たちは『魔法少女狩り』に対してかなり慎重になるはずだッ!」

っ……!
そうだ……確かに、自分たちが犯人だということを
少なくとも私に知られているのに、そう簡単に事件なんて起こせるはずがない。
彼女たちの『本当の目的』を考えればなおさらだ。

『魔法少女狩り』の狙いはあくまでキュゥべえの目をまどかから逸らすこと。
キュゥべえに『犯人探し』をさせて時間を稼ぐこと。
でも私に知られている時点で、その計画は破綻する……。
そのことに気付かないほど、美国織莉子は愚かではないはず……!
つまり……

ほむら「魔法少女狩りは、今回は起こらない……?」

 

527VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 17:41:51.96 ID:PtqJyPN8o
マミ「少なくとも……まだしばらくは起こらないんじゃないかしら。
あなたと呉さんとの出会いで抑止効果が生まれたことは確かでしょうし……。
ただ……1つ、問題が生まれたことも事実だと思うの……」

ほむら「問題……まさか!」

マミ「ええ。あなたの魔法……『時間の巻き戻し』が、彼女たちに知られてしまうという可能性が……」

億泰「な、なんだとォ~~~~ッ?どーいうことだッ!オイ!
喋ってねーのにどーやってバレるっつーんだよ~~~!?」

仗助「『呉キリカが美国織莉子に会う前に』……ほむらが『予言』しちまった、ってことだろーぜ。
2人が人殺しに『なる』ってことをよォーーー。
それってつまりよ~~『未来』を知ってるってことだもんなァ~~~~ッ」

康一「も、もし『巻き戻し』を知られたとすれば、一体どうなるんだッ!?
彼女たちはどんな行動に出るんだ……!?」

ほむら「っ……」

私の魔法が、存在が……この段階で美国織莉子たちに知られてしまう……。
すると、どうなる?
彼女の推察は、どこまで及ぶ……?

530VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 17:50:46.37 ID:PtqJyPN8o

織莉子「あ……あぁ……!」

QB「願いは叶ったかい?」

あれは、誰にも倒せない……。
あれを解き放ってはいけない……!

QB「どうしたんだい織莉子?顔色が悪いけど……」

どうすれば良い……?
どうすればあれを阻止出来るの……!?

っ…………!

織莉子「キュゥべえ、良いお知らせよ。私の魔法は、貴方の役にも立つみたい。
貴方にとってとても良い、魔法少女の素体が居るようよ」

QB「へえ……それは楽しみだね」

531VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 18:00:16.27 ID:PtqJyPN8o

『千歳ゆま』のことを教えると、キュゥべえはすぐに出て行った。
与えた情報はあまり多くないけれど、きっと数日のうちに見つけ出すだろう。
そう……稼げる時間は、そう多くない。
これだけではキュゥべえの目を逸らし続けるには不十分。

時間を稼ぐために他に思いつく方法は……何か大きな、『事件』を起こす。
そうすればきっと、『あれ』の正体を突き止めるための十分な時間を得られる。
ただ、それを実行するには、手が足りない。

そう……パートナーが必要だ。
『事件』を起こすための、パートナーが……

織莉子「……!今、視えたのは……」

そんな、まさか。
こんなにタイミング良く……?

534VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 18:08:31.03 ID:PtqJyPN8o
いや……間違いない。
『来てくれる』……!
もうすぐ、私のパートナーになってくれる人が……!

キリカ「織莉子ーーッ!」

織莉子「!貴方は……!」

キリカ「うわあー!やっと会えた!会いたかった!会いたかったよ!」

織莉子「貴方、確か先日……」

キリカ「えっ!?も、もしかして!私のこと、覚えててくれてるの!?」

織莉子「ええ。お店のレジの前で、小銭を……」

キリカ「う、う、う……」

織莉子「……?」

キリカ「嬉しい!嬉しいよ嬉しいよ!キミが私のことを覚えてたなんて!
今日はなんて幸せな日なんだ!織莉子にも会えた!私のことも覚えててくれた!」

540VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/20(水) 18:43:51.95 ID:UGu6QF76o
おつ!

まどかはアニメしか見てないからキリカってやつと織莉子ってやつと千歳ゆまってやつをよく知らないわ
あれ?アニメに出てないよな?

542VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2013/03/20(水) 18:48:26.15 ID:R6HE9pcLo
漫画版のキャラ。アニメ以前のループの話 

おりこ→能力は未来予知。予知によってまどかが世界を滅ぼす事を知りまどかの殺害を計画 
キリカ→おりこの仲間。おりこに心酔 
ゆま→魔女に殺される所を杏子に助けられ以後共に生活。おりこに利用される 

547VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 23:24:54.05 ID:PtqJyPN8o
織莉子「あの……」

キリカ「そうだ、自己紹介がまだだったね。私は呉キリカ!キミに会うためにここに来た!」

織莉子「私に会うため、って……どうして……?」

キリカ「決まってるじゃないか。すべてはキミへの愛だ!ただただ織莉子への愛が理由で、愛が目的だよ」

織莉子「えっと、それは……私のことを好きになってくれたから、ということで良いのかしら?」

キリカ「す、好きとか!そんな軽いものじゃないよ!私はもっと、もっともっともっと……」

織莉子「……ふふっ」

キリカ「えっ?な、なんで笑うの?私は真剣なんだよ!ホントにホントに……」

織莉子「もちろん、わかっているわ。ただ……嬉しくって」

キリカ「!ホントに?」

548VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 23:33:59.22 ID:PtqJyPN8o
織莉子「……ありがとう。私のことを、そこまで想ってくれて」

キリカ「礼なんかいらないよ。だけど……」

織莉子「だけど?」

キリカ「これからずっと……私と一緒に居て欲しいんだ」

織莉子「ええ、もちろん!」

キリカ「や……やったあ!やっぱり今日は、幸せな日だ!」

織莉子「これからよろしくね、呉さ……」

キリカ「?どうしたの、織莉子?」

織莉子「……いえ、なんでもないわ。これからよろしくね、キリカさん」

キリカ「えっ。やだなあ、『さん付け』なんて必要ないよ。呼び捨てで構わない!
あっ……!で、でももちろん!キミがそう呼びたいのなら『さん付け』でも良いよ!
うん。そう、そうだ。織莉子の呼びたい呼び方で呼んでくれれば良い!」

織莉子「ふふっ……わかったわ。それじゃあ改めて。これからよろしくね、キリカ」

キリカ「……!うん!よろしく、織莉子!」

549VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 23:43:33.89 ID:PtqJyPN8o
キリカ「そうだ、早速だけど!私に何か役に立てることはないかな?」

織莉子「役に、立てること……?」

キリカ「そうさ。私は織莉子の役に立ちたい。キミのためなら、私はなんだってするよ」

……そうだ。
この子は、本当に……。

大丈夫、この子なら、大丈夫だ。
私にはわかる。
この子になら、話してしまっても……

織莉子「ありがとう、キリカ……。それじゃあ、聞いてくれるかしら。
少し、ショックを受けてしまうかも知れないけれど……」

キリカ「うん、大丈夫。なんでも言ってくれ」

織莉子「……私には、為すべきことがあるの」

キリカ「為すべきこと……?」

織莉子「ええ。世界の終末を……滅びの運命を回避すること」

550VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/20(水) 23:54:15.26 ID:PtqJyPN8o

キリカ「――そうか、うん、わかったよ」

織莉子「驚かないの……?」

キリカ「何に対してだい?世界が滅びること?魔法少女が魔女になること?『魔法少女狩り』のこと?
そんなの、どれも驚くに値することじゃない。
私はただ、キミへの愛に従って判断して行動するだけだ」

織莉子「……ありがとう、理解してくれて」

キリカ「それはそうと、織莉子。キミはこのことを誰かに話したことはあるの?」

織莉子「いいえ。識ったのも思い付いたのも、ついさっきのことだもの。今貴方に話したのが最初よ」

キリカ「……だよね。ウン。なるほど。ゴメン織莉子。訂正する。1つだけ、少し驚くことがあったよ」

織莉子「……?どういうこと?」

キリカ「織莉子と私が『魔法少女狩り』を実行することを、知ってる奴が居た。
それもタイミングで言えば、キミが契約するよりも前にだ」

織莉子「っ……!詳しく、聞かせてもらえる?」

551VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 00:03:06.54 ID:X40Z2pPTo

織莉子「――そんなことが……。でも、貴方が無事で良かったわ。
その方たちには是非お礼をしなくてはいけないわね。
それにしても、『魔法少女』でなくても不思議な力を持っている人が居るのね。
『魔法少女』が居る以上、そんな人たちが居ても当然なのかも知れないけれど、少し意外だったわ」

キリカ「そうだよね。私も最初はビックリしたよ」

織莉子「それはそうと……どうして『暁美ほむら』は私たちの『未来』を識っていたのかしら?
彼女の魔法は『時間停止』で間違いはないのよね?」

キリカ「うん。恩人の1人がそんなこと言ってたし、
それに私が食らったおかしな攻撃も、『時間停止』だと考えれば理解できる」

織莉子「…………」

……暁美ほむらの魔法は『時間停止』。
でも『時間停止』では、私の契約前に『魔法少女狩り』を予言するなんてどうしたって不可能。
一体、どうやって……『時間停止』以外にも何か……

織莉子「……もしかして……『時間を操る』魔法……?」

552VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 00:12:42.93 ID:X40Z2pPTo
キリカ「えっ!?それって……まさか」

織莉子「暁美ほむらは、時を『止める』だけでなく『巻き戻すことができる』……。
そう考えれば、彼女の『予言』が理解できるわ」

キリカ「そうか……。『未来から来た人間』と考えれば、
確かに『魔法少女狩り』のことを識っていてもおかしくないね」

織莉子「……やめておいた方が、良いかも知れないわね」

キリカ「やめるって……魔法少女狩りを?」

織莉子「ええ……。彼女は、今はまだキュゥべえには話していないようだけど……
もし魔法少女狩りが起これば間違いなく、私たちのことを話してしまうでしょう。
そうなってしまっては全てが台無しだもの」

キリカ「そっか……そうだね。わかった。キミに従うよ。魔法少女狩りについては見送ろう」

554VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 00:22:55.83 ID:X40Z2pPTo
キリカ「まったく。織莉子がせっかく考えた計画を無駄にするなんてつくづく……
あれ?ちょっと待ってよ。『魔法少女狩り』のことを識ってるんならさ。
もしかして……暁美ほむらは世界の終わりのことも識ってるんじゃないの?」

織莉子「……キリカ、彼女の容姿については覚えてるかしら?」

キリカ「え?うん、一応。えっと……魔法少女姿は左腕に円盤みたいなのが付いてて……
スカート、黒いタイツ……。髪も黒くて長かったよ。
それから、えっと、そうだ!変身が解けたら、見滝原中の制服だった!
私と同じ学校の制服だよ。でもそれがどうかしたの?」

織莉子「……やっぱり」

キリカ「?……?」

織莉子「私が視た光景に居た少女が……それとまったく同じ姿をしていたわ」

キリカ「えっ!それって、つまり、暁美ほむらが?『その光景』に?」

織莉子「…………」

キリカ「……織莉子?」

556VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 00:34:48.20 ID:X40Z2pPTo
暁美ほむらは、どこまで識っているの……?

彼女は、『あの時のあの場所』に居た。
つまり……彼女は『あれ』が何なのかを識っている。
『あれ』の正体を識っている。
それは多分、間違いない。

更に、時間を巻き戻したということは、彼女もまた運命に抗おうとしている人物だということ。
目的は『世界の終末の回避』。
これも多分、間違いはない。

そして……私たちのことを殺そうとしたという事実。
これは、何故?
『魔法少女狩り』を止めるため?
その可能性はある。
例えば……『魔法少女狩りで友人を殺された』だとか、そんな理由がいくつか思い付く。

もしそうなら、私たちが『魔法少女狩り』さえしなければ、
暁美ほむらと対立する理由はなくなるということになる。
……なら、どうする?
『魔法少女狩りはやめる』と宣言し、『あれ』を止めるための協力を要求する……?

557VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 00:44:28.44 ID:X40Z2pPTo
私たちと彼女の目的は一致しているはず。
共に『世界を救う』こと。
ならきっと、彼女も協力してくれるはず。
3人でなら、『あれ』を始末するのももっと早く……

……待って。
彼女は既に、『あれ』の正体を識っているはず。
だとすれば……どうして『あれ』はまだ生きているの?
私の視た未来が変わっていないということは、『あれ』がまだ生きていることには間違いない。
つまり……暁美ほむらは、『あれ』の正体を識っていながら、生かしている……?
一体何故……

織莉子「まさか……!」

キリカ「や、やっと喋ってくれた!あんまり長く黙り込んじゃうものだから心配しちゃったよ!」

織莉子「キリカ……私たちの目的は、そう簡単には達成できるものではなさそうよ」

キリカ「え?どうして?そりゃ、まあ、確かに暁美ほむらの存在と魔法は厄介だけどさ。
でも別に、いちいちあいつを相手にする必要なんてないんだし……」

織莉子「その暁美ほむらが……『あれ』を『守っている』としたら?」

586VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 21:57:24.20 ID:X40Z2pPTo

マミ「現状で1つ言えることは……暁美さんが狙われる可能性が高い、ということかしら」

康一「向こうからすれば完全に『邪魔モノ』だもんねェ~……
『魔法少女狩り』を止めようとしてる存在はさぁ~~」

億泰「あのよォ~……。オレが馬鹿だからわかってねーだけかもしんねーけどよ~~~。
あいつらはなんで『魔法少女狩り』なんつー事件を起こすんだ~~~~?」

康一「そりゃあ、グリーフシードを『独り占め』するためじゃあないの?
ライバルは1人でも少ない方が良いんだし……」

そう……普通はそう考える。
出来ればそのまま、そう思い込んでくれれば良いのだけど……

康一「あれ……待てよ……?よく考えてみると何かおかしいぞ。
魔法少女がライバルだとすれば、どーして彼女たちは魔法少女同士で『組んでいる』んだ……?」

ほむら「…………」

やっぱり……そう簡単には行かないわね。
グリーフシードの独占が目的なら、仲間を作るということはその目的に矛盾する行為なのだから……。

587VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 22:09:26.85 ID:X40Z2pPTo
仗助「確かに妙な話だよなァ……。ライバルを減らすために『魔法少女狩り』なんつー
トンデモねー事件を起こすよーな奴らがよー。『利害の一致』程度の理由で組めるモンなのかぁ?」

康一「もしかして……お互いがお互いを利用し合っている、とか。
ある程度ライバルを減らしたら、隙を見て殺してやる……っていう風に……」

マミ「暁美さん……1つ確認しておくけど、あの子たちはほぼ初対面同士なのよね?
例えば、お互いを信用できる親友みたいな……そういう関係じゃないのよね?」

ほむら「……ええ。間違いないはずよ。
呉キリカ自身が美国織莉子のことを『まだ何も知らない』と言っていたから。
ただ……呉キリカは美国織莉子に心酔している。理由は私にも分からないけれど……」

マミ「心酔……。じゃあ、呉さんが美国さんを利用しているということはなさそうね」

億泰「っつーこたァよ~~~。美国織莉子が、キリカのやつを利用してるっつーことか~~~っ?」

仗助「いや、それもおかしくねーかァ?だってよォー、『ほぼ初対面』同士だぜェ~?
オレが美国織莉子の立場ならよ~~~。
『ほぼ初対面なのに自分に心酔してる奴』なんかぜってー信用できねーぜ。
そんなもん、自分を騙そうとしてるに決まってんじゃあねーか。フツーはよ~~~~」

康一「確かに……魔法少女狩りの『発案者』なら、
なおさらそーいう疑わしい『敵』は放っておけないはずだ……。
利用しよーとして自分が殺されたんじゃあ、あまりにもマヌケすぎるし……」

589VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 22:19:55.36 ID:X40Z2pPTo
マミ「よほど『殺されない』自信がある……?それとも、何か他の理由があるのかしら……」

億泰「美国織莉子がよっぽどの馬鹿ってこともあるかもしんねーぜ~~~」

仗助「どーなんだ、ほむら……。知ってんじゃあねーのか?おめーはよォー」

ほむら「……言ってなかったわね。美国織莉子の魔法について」

マミ「彼女の魔法が……何か関係あるの?」

ほむら「美国織莉子の魔法は、恐らく『予知』。彼女はきっと、呉キリカが自分を裏切らないことを知っている。
だから安心して『ほぼ初対面の相手』とも組めるの」

康一「よ、『予知』……!確かにそれなら納得できるぞ……」

ほむら「美国織莉子は、呉キリカの心酔が本物であることを確信した上で、
自分の目的のために彼女を仲間に引き入れた……それは間違いないはずよ」

億泰「そーいやァ、おめー言ってたな!『魔法少女狩り』はよーー。
美国織莉子が思い付いて、それを実行すんのがキリカだってなァ~~~」

康一「なるほど……。そーいうことなら、2人で組んで『魔法少女狩り』をしててもおかしくないね」

仗助「まあ……そーだな。辻褄は合うぜ」

590VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 22:30:11.11 ID:X40Z2pPTo
ほむら「…………」

……流石に彼女たちの『本当の目的』の存在までは気付かれなかった。
まあ、それも当然ね。
これはこれで、十分納得できる答えなのだから。
わざわざ疑う意味がない。
とりあえず……一先ずは安心、と言ったところかしら。

マミ「問題は、美国さんが呉さんのことをどう思っているかよね……。
もし本当にただ利用するだけだとすれば、用が済めば呉さんまで始末してしまうということも……」

億泰「何ィ!?だ、だとすりゃあよぉ~~~~!
早く美国織莉子のやつを止めねーとヤベーじゃあねーかッ!」

康一「ど……どーなの、ほむらさん?それは分からないの?」

ほむら「……前に2人を見た時は……利用する側とされる側という風には見えなかったわ」

そう……美国織莉子の最期。
彼女は避けられたはずの杏子の攻撃を避けずに……呉キリカの体を庇った。
あの様子からはとてもじゃないけど、ただ利用しているだけの人間とは思えない。
だから……

ほむら「美国織莉子も呉キリカも、どちらか一方に利用されてる『被害者』なんかじゃない。
どちらも『加害者』。助けないといけないだとか、余計なことを考える必要はないわ」

591VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 22:41:02.21 ID:X40Z2pPTo
康一「そ、そっか……じゃあなおさら危険だよね……。利用しているんじゃあないとすれば、
美国織莉子は『仲間』を襲ったほむらさんに対して『怒り』を感じているはずだ……!」

億泰「そりゃあ確かに!『ぜってーぶっ殺すッ!』と思ってるに違いねーぜェーー!おめーに対してよォーーーッ!」

仗助「だがよォー向こうもかなり慎重になってるはずだぜ~~。
なんせ、時を止める『能力』を相手にするんだからな~~~っ」

マミ「でもやっぱり、用心するに越したことはないですよね……」

ほむら「それじゃあ……手伝ってもらえる、ということで良いのかしら」

マミ「……手伝うというのは、彼女たちを倒すこと?それとも、あなたの身を守ること?」

ほむら「自分の身は、自分で守れるわ。だから手伝ってもらうのは、あの2人の始末」

仗助「待ちな、ほむら……。『始末』っつーとよォ。やっぱおまえ、あいつらを殺す気かよ?
おまえは相当焦ってるみてーだがよォ~~。
あいつらはまだ『誰も殺しちゃあいねー』んだぜェ~~~?」

592VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 22:53:00.72 ID:X40Z2pPTo
ほむら「……そんなことは分かってるわ」

仗助「確かにそいつらはかなりヤベー危険人物なのかもしんねーケドよォーーーー。
ボコボコにブン殴って再起不能にするだけじゃあ足りねーのかァ?
それとも『魔法少女』にとっちゃあそれがフツーなのかよ?」

ほむら「…………」

仗助「『魔法少女』の世界のことはよく知らねーけどよォ。
『殺す』んじゃあなくてよーーー。『再起不能にする』なら手伝っても良いぜ」

康一「あ、うん……。それならボクも手伝いたいかな」

億泰「まーオレも賛成だがよぉ……でも再起不能っつってもよーー。
相手は『魔法少女』だろォ~~~?そー簡単に行くのかよ~~~~~?」

マミ「確かに……回復力の高い魔法少女なら、かなり酷い怪我でもすぐに治ってしまいます。
それこそ、場合によっては東方さんの『クレイジー・ダイヤモンド』にも引けを取らないくらいに……」

仗助「あ~~そりゃあ確かにちと厄介だが……
そんときゃあ、ソウルジェムを奪っちまえば良いんじゃあねーのか?
魔法さえ使わせなきゃあよー。一般人と大して変わんねーんだろォ~?」

593VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 23:01:39.80 ID:X40Z2pPTo
ほむら「…………」

この人たちは何も知らないから……。
だから『殺す必要がない』なんて言える。

あの2人の『本当の目的』や執念深さを知っていれば、
『殺す必要がない』なんてこと、簡単に言い切ることなんて出来ないはず。
私が話していないのだから仕方ないことなのだけど……。

でも……仕方ない。
今はとにかく、少しでも手助けを得ることが最優先。
彼らは、『殺さない』のであれば手伝うと言ってくれている。
とりあえず、この人たちの言葉に従おう。

それに私だって……進んで人殺しをしたいわけじゃない。
まずは彼の言うとおり、『再起不能』になってもらって……。
その後のことは、またそれから考えましょう。

ほむら「わかったわ……。美国織莉子と呉キリカは殺さない。
あなたの言うとおり、ソウルジェムを奪って無力化することにしましょう。
だから……あの2人を見付けて、倒すのを手伝ってもらえるかしら」

594VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/21(木) 23:11:05.13 ID:X40Z2pPTo
マミ「ええ、もちろん。そんな事件を起こそうとするなんて、同じ魔法少女として放ってはおけないもの」

ほむら「……ありがとう」

康一「あっ。そー言えばさぁ~。ボクたちまだ、自己紹介もしてなかったよね。バタバタ忙しくってさ!」

億泰「オー。そーいやそーだぜ~~ッ。これから協力する上で必要だよなァ。自己紹介はよーーっ」

仗助「一応確認するけどよー。ほむらおまえ、オレたちに会うのは『初めて』なんだよな?」

ほむら「ええ……巴さんのことは知っているけれど、『スタンド』という存在を知ったのも今回が初めてよ」

マミ「私のことは、どのくらい知ってるの……?どんな魔法かは知ってる?」

ほむら「リボンでの拘束とマスケット銃での射撃が基本……で合ってるかしら」

マミ「ええ……合ってるわ。なんだか一方的に知られるっていうのも不思議な気分だけど……。
けどまあ、それだけ分かっているのなら十分ね」

ほむら「そう、良かった。それじゃあ……『スタンド使い』の3人に、自己紹介をお願いするわ。
名前だけじゃなくて自分のスタンドについても、出来るだけ詳しく教えて欲しいのだけど」

607VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 21:09:10.21 ID:OXcFHtRSo

ほむら「――本当に、色々な『能力』があるのね……」

仗助「さてと……早速だが自己紹介も済んだトコでよーー。これからどーするかについて話し合おーぜ」

マミ「ええ……まずは美国さんと呉さんの今後の動きを考える必要がありそうですね。
暁美さんの経験から予測が立てられれば良いんだけど……」

ほむら「……私のことを敵対視していても、流石にまだ攻撃を仕掛けてきたりはしないと思うわ。
もっとも、『今はまだ』……だけど」

康一「つまり、しばらくは様子見……っていうことになるのかなァ?
もう少しほむらさんのことがハッキリ分かるまで調べたりだとか……」

億泰「じゃあよーーっ。そのスキにこっちから仕掛けちまえば良いっつーことだよな!」

ほむら「それが一番良いのだけど……あなたたち、彼女たちの居場所を知ってるの?」

億泰「そりゃあ~……知らねーけどよォ~~……」

608VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 21:16:41.74 ID:OXcFHtRSo
ほむら「……今わかっているのは、彼女たちが通う学校だけ。接触する機会があるとすればそこになるわ」

仗助「確かよー……ほむらとマミはキリカと同じ学校だったよなァ?
じゃあキリカの方はおめーたちが会えるとしてよォ~~……
もしかして、オレたちが美国織莉子の方かァ~~?」

康一「で、でもちょっと待って!美国織莉子の魔法は『予知』なんだよねェ?
仮に今、この時には何も知らないのだとしても、
ボクたちが会いに行く頃にはバレバレなんじゃあないの……?」

仗助「ああ……オレも今それを言おうとしてたんだよ」

億泰「い、言われてみりゃあ確かにその通りだぜ!
それじゃあよーーっ!オレたちの方から美国織莉子に会うなんてムリじゃあねーのかァ~~~ッ?」

マミ「そうですよね……。ねえ暁美さん、美国さんに会うのはこの際、諦めた方が……。
みんなのことが『予知』で知られてしまうことを考えると、あまりに危険すぎるわ」

ほむら「ええ……だから明日はまず、呉キリカに接触することだけを考えましょう。
『スタンド使い』の3人は出来るだけ早く見滝原に来て、見滝原中の近くで待機してくれると助かるわ」

609VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 21:30:56.78 ID:OXcFHtRSo
億泰「どーするっておめー、キリカのソウルジェムぶん盗るんじゃあねーのかよ~~?」

仗助「いや……ちと思ったんだけどよ~~~。
ソウルジェムを奪うなりなんなりしてよーー、キリカを再起不能にするとすっだろ?
その後はやっぱ、イロイロ聞き出すよなァ?特に美国織莉子の情報についてはよ~~~」

マミ「それは、まあ……そうでしょうね」

仗助「で、ここで確認してーんだがよォーー……キリカの『心酔』具合はどんくれーなんだ?」

ほむら「……そういうことね。結論から言うと、呉キリカは、美国織莉子を裏切るようなマネは絶対にしない。
たとえ自分が死ぬより酷い目に遭おうとも、必ず美国織莉子の秘密は守り抜くはず」

億泰「ま、マジかよ~~~っ。あいつから美国織莉子のことを聞くのはムリっつーことかァ~~~~?」

ほむら「少なくとも、無理矢理聞き出すのは不可能でしょうね」

康一「こ、こんな時露伴先生が居てくれたらなぁ~~……。
でもわざわざこんなところまで来て手伝ってくれるよーな人じゃあないもんなぁ~~。
仮に手伝ってくれるとしても、『家まで連れて来い』くらいは要求しそうだもんなぁ~~……」

614VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 21:47:02.31 ID:OXcFHtRSo
ほむら「情報を聞き出せる『スタンド使い』が居るの……?
……いえ、だけど……きっとそれも難しいわね。
連れて行くまでに何をするか分からないし、自殺してしまう可能性だってあるわ……」

マミ「じゃあやっぱり、『話し合い』で聞き出すしか……。
でもよく考えれば、暁美さんじゃなくて私なら、可能性はあるわね。
呉さんの中で私たちがまだ『恩人』であったなら、の話だけど……」

億泰「おおッ!そーだったぜ!『恩人』にならよ~~~っ。
美国織莉子のことも教えてくれんじゃあねーかぁ~~~~ッ?」

ほむら「『恩人』……?呉キリカがそう言ったの?」

康一「あ、うん。ぼくたちがキミからキリカさんを助けた後にね。
『礼は必ずする』……って。確かにぼくたちになら、イロイロ話してくれるかもしれないぞ!」

仗助「問題は……オレたちがほむらと協力してるってのを
美国織莉子にバレちまってねーかっつーコトだよなァ~~~~……」

マミ「『予知』で私たちと暁美さんの関係を知ったら、当然そのことは呉さんにも伝わる……。
やっぱりここでも、美国さんの『予知』がネックになるわね……」

615VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 21:56:04.21 ID:OXcFHtRSo
ほむら「……それでも、知られていない可能性もあるわ。
美国織莉子の『予知』は、自由に『視たい未来を視ることができる』わけではないから」

仗助「なにっ!それってつまりよー。あいつはまだ、『予知』を使いこなせてねーのかァ?」

……もし美国織莉子が、『視たい未来を視ることができる』のであれば……。
まどかはもっと早くに、もっとあっけなく……殺されていたはず。
でも、実際は違った。
ということは……

ほむら「彼女が契約して間もないからか、それとも『そういうもの』なのかは分からないわ。
だけど、あの『能力』はそれほど万能なものでもないということは確かよ」

マミ「それじゃあ、会ってみる価値はある……ということね」

ほむら「ええ……ただし、気を付けて。『予知』されている可能性がないわけじゃないのだから」

康一「会い方にも慎重にならないといけないよね。万が一を考えるとさぁ~~。
騒ぎを大きくしたいワケじゃあないだろーし、
流石に人前じゃあ襲ったりはしてこないだろーけど……」

616VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 22:08:49.31 ID:OXcFHtRSo
億泰「じゃあ人気のねートコで会ったりするのはヤベーなッ。やめた方が良いぜ~~!
会うならよォーー、周りに大勢居るトコじゃあねーとなァ~~~!」

仗助「そーだなァー……偶然を装って顔だけ見せるってのはどーだ?
廊下とかで、向こうが気付くギリギリのとこに立ってよォーーー。
こっちは気付かねーフリすんだよ。そんで、キリカの反応を見るッ!
向こうが親しげに近寄ってくりゃあ、まず第一関門突破ってとこだなァーー」

マミ「第一関門……それじゃあ、第二関門は?」

仗助「できればその場でよォ~~。美国織莉子の話を切り出すんだよ。
『暁美ほむらが狙ってたっていうもう1人の子は無事かしら』って具合にな~~っ。
そーやって少しずつ情報を聞き出していってよォーー。
ただし……もし人気のねートコに連れて行かれそうになったら気ィ付けろよ?
そこで『敵』をブッ潰すつもりかもしんねーからなァ~~」

マミ「そう……ですね。もしそうなったら、暁美さん……」

ほむら「ええ……万が一の時は、私と巴さんで応戦しましょう」

617VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 22:19:20.35 ID:OXcFHtRSo
仗助「それからよォーー。美国織莉子の住所なんかも聞き出してェとこだが……。
もし『案内する』だとか言われた時も気ィ付けた方が良いよなァ~~」

マミ「それはつまり……『罠』の可能性が高い、ということですね」

ほむら「そうね……仮に本当に美国織莉子の家に案内されたとしても、リスクが高すぎるわ」

康一「す、少なくとも、1人で行くのは絶対にやめた方が良いよね!」

億泰「そんじゃあよォ!そんときゃあオレたちも行くぜ~~ッ!
ほむらもコッソリ後から付いてくりゃあ5対2になるじゃあねーか!」

ほむら「そうね……もし美国織莉子の家に『招待』された場合は、そうしましょう。
まあ家に着く頃には美国織莉子に『予知』で知られているでしょうけど……。
どうせいつかは戦うことになる相手なんだし、決着は早いに越したことはないわ」

仗助「よしッ!決まりだな。そんじゃあそーいうワケでよー。とりあえず明日、頼むぜマミぃ~~」

マミ「ええ。暁美さんも、もしもの時はよろしくね。
会話の内容も、出来る限りテレパシーで伝え続けるから」

ほむら「そうしてくれると助かるわ」

618VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 22:31:04.21 ID:OXcFHtRSo
ほむら「それから、言い忘れていたけれど……
私は明日学校を欠席して、校舎の外から呉キリカの様子を窺うわ。
その方が教室内の呉キリカを常に目で確認できて確実だと思うし」

マミ「それは……確かにそうだけど。でも、良いの……?」

ほむら「授業のことを心配してるのなら問題ないわ。今まで『何度も』受けてきた内容だもの」

マミ「そう……?えっと、それじゃあ、お願いしても良いかしら」

ほむら「ええ。それから、万が一彼女が欠席だった場合は……あなたたち3人にも連絡するわね」

康一「それってつまり……ボクたちも一緒にキリカさんを探すってこと?」

仗助「いや、それだけじゃあねーぜ……。
『欠席』ってこたァよーー。美国織莉子と一緒に居るかもしんねーっつーことだろォ?」

億泰「!ってこたァつまり……マミがキリカのやつに会っても会わなくてもよォ~~!
どっちにしろ『戦う』っつーことだよなァ。早けりゃあ明日あの2人とよォーーーー!」

ほむら「そうね……だから、心の準備だけはしておいて」

マミ「あっ……そうだわ、暁美さん。私たち、まだ肝心なことをまだ聞いてなかった……。
戦いになるのなら、相手の『魔法』を知っておいた方が良いでしょう?」

619VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 22:43:38.73 ID:OXcFHtRSo
康一「そ……それは確かに知りたい!
『能力』を知っているかどうかで、戦いやすさはまるで違ってくるッ!」

マミ「美国さんの魔法は『予知』だと知ってるけど、どんな『攻撃』をするのかは知らないわ。
呉さんについては、まだ何も……。暁美さんの知ってる範囲で良いから、教えてくれる?」

ほむら「そうだったわね……ごめんなさい。教えておかないといけないことだったわ。
まず美国織莉子の攻撃は、水晶のような魔力の塊を複数飛ばして当てるというもの。
これだけならさほど脅威ではないのだけど……」

億泰「キ……キリカの魔法がヤベーっつーことかよ?」

ほむら「呉キリカの魔法は、私も正確には知らないわ。ただ……彼女は『速い』。
攻撃手段は、高速で近付いて刃物で切り裂くというもの。
そしてその『速さ』は彼女自身だけでなく、美国織莉子にも影響していた」

仗助「つまり……モノの『速度を上げる魔法』か?」

ほむら「ええ、『速度操作』の魔法……。その可能性が高いと思うわ」

マミ「『予知』と『速さ』の組み合わせ……想像しただけでも厄介ね。
しかも『切り裂く』攻撃が相手だと、私のリボンで拘束できるかどうか……」

620VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 22:56:12.11 ID:OXcFHtRSo
億泰「た、確かにそりゃあヤバイぜ!マミの『リボン』が効かねーってんじゃあよォーーッ!
動きを止めることができねーっつーことじゃあねーかよ~~~!相手は素早いっつーのによォ~~~!」

仗助「マミ、おめーマジで気ィ付けろよ?キリカのやつが登校してた場合はよォーー。
ほむらが居るっつっても、ぜってー無茶すんじゃあねーぞ」

康一「何か『マズい』と思ったら、すぐほむらさんに連絡するんだよッ!」

マミ「ええ、大丈夫……。無茶をしない範囲で、出来るだけ情報を聞き出せるようにしますね」

ほむら「出来れば……『予知』されていないことを祈りましょう」

マミ「そうだわ。最後に確認するけど……取り敢えず、
暁美さんと私たちは『敵対関係』を装っておく、ということで良いのよね?」

仗助「まあそーだな。キリカのヤツに関係がバレるまではよォ~~。
ほむらをボコボコにして脅しかけたら大人しくなったっつーことにしとこーぜ」

ほむら「……そうね、それで構わないわ。じゃあ、そういうことで……明日はよろしくお願いするわね」

マミ「ええ。頑張って、『魔法少女狩り』を止めましょう!」

621VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 23:04:03.65 ID:OXcFHtRSo

杏子「へへっ、グリーフシードゲット!」

まさか別の縄張りに入った途端に魔女に会うとはね。
この街の魔法少女にも会わなかったし、ラッキーだった。
最近風見野が不景気だから試しに足伸ばしてみたけど、正解だったよ。

せっかくだし、魔法少女に会うまでちょくちょくここで狩らせてもらおうかな。
風見野と掛け持ちなら、そうそう会うことはないっしょ。
ま、会ったところで奪えば良いだけの話だけどさ。

杏子「さて、まだ魔力も余裕だし、ついでにもう一仕事……ん?」

母親「おい!さっさと歩けってんだよバカガキ!ボサボサしてんじゃないよ!」

「ま、ママぁ~、でもこれ、重いよぉ……」

622VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/22(金) 23:11:13.62 ID:OXcFHtRSo
母親「チッ……。文句言う暇があったら運びな!」

「痛ッ!ご、ごめんなさい、ごめんなさい……!」

母親「ふん、わかりゃあ良いんだよ。この役立たずが……」

「あっ……!ま、待って、ママぁ……!」

杏子「…………」

……なんだよ、くそっ……。
せっかくやる気になってたってのに……シラけちゃったじゃんかよ。

良いや、今日はもう風見野に帰ろう。
魔女狩りする気分でもないし、さっさとメシ食って寝よう。

杏子「はあ……嫌なもん見ちまったな、ったく……」

638VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 21:50:25.97 ID:tSrBQhH5o
翌朝、見滝原中学校

マミ『……暁美さん、聞こえる?』

ほむら『ええ、聞こえるわ。どうしたの?』

マミ『ううん、もう学校の近くに来てるのか、確認しておこうと思って。
それから、呉さんはどう?もう登校してきてる?』

ほむら『どうかしら……少なくとも、教室には居ないみたいだけど。
登校してる姿も見てないし、まだ来てないんじゃないかしら』

マミ『そう……わかったわ。姿が見えたら一応教えてね』

ほむら『ええ。それじゃあ、また』

……巴さん、やっぱり少し緊張してるみたいね。
まあ、無理もないことだけど……。

ほむら「っ!あれは……」

まどかと、美樹さんと志筑さんが登校してきた。
……良かった、何も変わりはなさそうね。
ここから見える限り、周囲に異常もない。
キュゥべえはまだ、まどかの存在には気付いていないみたいね。

639VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 21:59:05.81 ID:tSrBQhH5o
そう言えば……美国織莉子がキュゥべえの目を逸らすためにやったことは、
『魔法少女狩り』だけではなかったはず。
『ゆま』という子の存在も利用していたと、あの時キュゥべえ自身が言っていた。
確か『ゆま』というのは……杏子や巴さんと一緒に居た、あの幼い子のことだったわね。

キュゥべえがまどかの存在に気付いていないということは、
『魔法少女狩り』は起こしていなくても、今回もまた、その子を利用したということなのでしょうね。

正直、あんな小さな子が魔法少女になることを考えると良い気分はしないけれど……
でも、少なくともキュゥべえがあの子を追っている間は、まどかは無関係で居られる。
出来れば……そうね。
契約はしないなりに、時間を稼いでくれるとありがたいわ。

……まどかたちが、教室に入っていく。
HRが始まるまで、残り10分程度……。

呉キリカは……まだ来ていない。

640VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 22:09:48.07 ID:tSrBQhH5o

ほむら「…………」

とうとう、HRが始まってしまった。
だけど呉キリカは……

マミ『暁美さん、どう?呉さんはもう来た?』

ほむら『……いいえ、来ていないわ』

マミ『……!それじゃあもしかして……』

ほむら『欠席かどうかは、まだ分からない。遅刻の可能性もあるわ』

マミ『そう……ね。それじゃあ、大変かも知れないけど……』

ほむら『ええ、このまま見張りを続けるわ。彼女が登校してきたら、すぐに教えるわね』

マミ『ありがとう……頑張ってね。よろしくね』

そう……呉キリカが来ないかったからと言って、監視をやめるわけにはいかない。
午後になってから来るかも知れないし、もしかしたら放課後になってから姿を現すかも知れないのだから。
ここからは……少し根気のいる作業になるわね。

641VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 22:17:49.60 ID:tSrBQhH5o
杜王町

仗助「さてと……そんじゃあ、行くとすっかァ~~」

康一「ウゥ……やっぱり緊張しちゃうなぁ~~……。
この後戦うことになるかも知れないって考えるとさぁ~~……」

億泰「おいおい、ビビッてんのかよ康一ぃ~~~。こっちは5人も居るんだぜェ?
何も心配するこたぁねーだろうがよォ~~~」

康一「そりゃあそーだろうけどさァ……」

仗助「確かによォ、気持ちはわからねーでもねーぜ。
『魔法少女』とマトモにやり合うなんつーのは初めてだしなぁ~~。
まっ、でも大丈夫だろ。こっちは向こうの手の内は知ってるんだからよォ~~~」

億泰「仗助の言うとおりだぜッ!向こうはこっちの『能力』を知らねーんだからよォーーっ。
オレたちがブッチギリで有利なことにゃあ変わらねーぜ!」

康一「ウ~ン……まー確かに『数』でも『情報』でもこっちが上なんだよね。
よし、そー考えたらなんだか少し緊張がほぐれてきたぞっ」

642VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 22:27:41.04 ID:tSrBQhH5o
見滝原

仗助「もうそろそろよォー。マミの学校も終わる頃だよなぁ~~」

康一「この時間だと、ちょうど学校に着くのと同じくらいに終わるんじゃあないかな?」

億泰「どーだっただろぉな~~呉キリカはよォ~~~。
きっちりよ~~。イロイロ聞き出せてりゃあ良いんだけどなぁ~~~」

仗助「だな。まーそれは、あっちに着いてからマミたちに聞こーぜ」

康一「ボクももう覚悟はできたし、いつでも……いッ!?」

仗助「?オイどーした康一ィーー。いきなりよォ~~~」

億泰「なんだァ?何見て……」

キリカ「やあっ!恩人たちじゃないか。奇遇だね、まさかこんなところで会うなんてさ」

仗助「!?キ……キリカッ……!」

643VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 22:41:56.58 ID:tSrBQhH5o
キリカ「?なんだい、そんなに驚くことはないんじゃないの?」

仗助「お、おまえ……学校は、どーしたんだよ……?」

キリカ「ああ、学校なら休んだよ。暁美ほむらが居るからやめとけって織莉子に言われたんだ。
だから今日は、織莉子のためにグリーフシードでも集めようかと思ってさ」

康一「あ、『暁美ほむらが居るから』……?で……でもホラ!
彼女ならボクたちが倒したしさぁ~!もー安全だと思うけどなぁ~っ」

億泰「そ、そーだぜ~~~ッ!ちょいと脅したらよォ~~~!
もーあんなことはしねーってビビりまくってたしよぉ~~~~!」

キリカ「私も心配ないって言ったんだけどね。でも、まあ、織莉子が言うんなら仕方ないよ。
あっ、そうそう!それよりさ、恩人!きみたちに話があるんだ」

仗助「……!な……なんの話だよ……?」

キリカ「助けてもらった礼をするっていう話だよ。織莉子もきみたちに礼をしたいと言ってる。
一緒に居た魔法少女も含めて、恩人たちを織莉子の家に招待するよ!お茶会を開くんだってさ」

644VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 22:51:57.29 ID:tSrBQhH5o
康一「しょ……『招待』する……って言ったの?今……!」

億泰「(お、おいおい……いきなりかよォ~~~ッ!)」

キリカ「そうだよ。きみたちを織莉子の家に招待する。恩人は耳が遠いの?」

億泰「い、いや……『招待』とかよ~~。急にそんなこと言われてもよぉ~~~」

キリカ「ダメ!?恩人は礼を拒否なの!?」

仗助「ダ……ダメってわけじゃあねーけどよォーっ!こっちの都合もあるしよ~~~。
それにホレっ!マミのやつにも聞かねーといけねーだろーーっ?」

康一「そ、そうだっ。『日時』なんかの予定はもう決まってるの?」

キリカ「ん?ああ、日時、日時か……。
日時はまだ決まってない。でも織莉子は『いつでも良い』って言ってたよ」

仗助「……そんじゃあよぉ~~~。
こっちの都合が決まったら連絡すっからよォーー……『連絡先』、教えてくれよ」

646VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 23:03:05.72 ID:tSrBQhH5o
康一(う、上手い!話の流れ的に、すごく自然にまず1つ『情報』を訊いたぞ……!)

億泰(ど、どーだッ!?キリカのやつの反応は……!)

キリカ「『連絡先』……私の番号で良い?」

康一(!み、美国織莉子の情報を隠したのかっ……!?それとも……)

仗助「……まあそれでも良いけどよォ。
できりゃあついでに、織莉子の家がどこにあんのかも聞いときてーよなァ。
今聞いときゃあよォーー。また後で説明する手間が省けるだろォ~~~?」

康一(だ……大丈夫なのか、仗助くんっ!そんなにグイグイ訊いちゃっても……!)

キリカ「ああ、うん。確かにそうだね。じゃあ今、織莉子の家の場所を教えておくよ。
住所はちょっとわかんないから、大体の場所を説明するけど良いよね?」

康一「……!」

億泰(ウ……ウオオオーーー!やりやがったぜ!仗助のヤロ~~~ッ!)

647VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 23:17:04.23 ID:tSrBQhH5o

仗助「――その辺に行きゃあ家はわかんだな~~?」

キリカ「うん。織莉子の家は大きいから近くまで行けば多分すぐにわかるよ」

仗助「おめーら、今の説明覚えられたよな?」

億泰「お、おう!オレが覚えてなくても康一が覚えてるぜ~~~っ!」

康一「大丈夫……目印も道筋も簡単だったし、覚えられたよ!」

キリカ「そっか、良かった。あーそうそう。分かってると思うけど……。
暁美ほむらには絶対バレちゃダメだからね」

仗助「……トーゼンだぜ。あいつは危険なヤローだからなぁ~~~」

キリカ「うん。それじゃ私はもう行くことにするよ。連絡待ってるからね!バイバイ恩人!」

仗助「お~~またなァ~~~~」

648VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 23:29:27.78 ID:tSrBQhH5o
仗助「…………」

億泰「…………」

康一「…………」

仗助「チ……チクショーーーー心臓に悪いぜえええ~~~~~!
『心の準備』ってもんが要るだろこーいうのはフツーよ~~~~~ッ!」

康一「で、でもやった!美国織莉子の情報を聞き出せたよッ!」

億泰「とっさによくあそこまで聞き出せたなァ~~!さすがさえてるぜ仗助ェ~~~~っ」

仗助「いや……それがよォ~~。そーとも言えねーんだよなァ~~~……」

康一「え?そ、そうなの?」

仗助「まあ、とにかくよォ……
すぐにマミとほむらんとこに行って、何があったか教えねーとなァ~~」

億泰「オウ!そうと決まりゃあよォ!急いで行こーぜぇ~~~!」

649VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 23:42:11.01 ID:tSrBQhH5o

ほむら「呉キリカに会った、ですって……?」

マミ「そ、それで美国さんの情報は……?」

億泰「オウっ、ゲットしたぜ!ついでにキリカの電話番号もな~~~ッ」

仗助「聞き出せたのは家の大体の位置だな。
どーやら正確な『住所』は覚えてなかったみてーだぜ。まあ昨日家を知ったってんじゃあ仕方ねーけどよォ」

康一「でも、大きい家だから近くまで来れば分かるんだってさ!」

仗助「ただよ~~~……どーせならここまでキリカのヤツ連れて来てよォ。
あいつに案内させた方が良かったんだよなぁ~~~よく考えてみりゃあよォ~~~……」

億泰「……?なんでだァ?別におんなじこっちゃあねーのかよ~~~?」

マミ「……案内させれば、呉さんは美国さんにとって『人質』になる……そういうことですね」

650VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/23(土) 23:57:22.05 ID:tSrBQhH5o
康一「そ、そうか……!今からボクたち5人が美国さんの家に向かって、
それを彼女が『予知』したなら……当然、その家に留まっているはずがない!
すぐにそこから逃げてしまうはずだ!」

ほむら「『呉キリカに案内させるべき』……。
昨日は気付かなかったわね、私たち全員……」

仗助「ワ、ワリー……オレがもーちょい早く気付いてりゃあよォ~~……。
チクショ~~へこむぜマジでよ~~~……」

マミ「そ……そんなに落ち込まないでください。突然のことだったんですから仕方ありません……。
むしろ、とっさに家の場所まで聞き出せたことが十分すごいと思います」

億泰「そ、そーだぜ仗助ェ~~。オレだったらなんにも聞き出せねーで終わってたとこだぜぇ~~~」

ほむら「2人の言うとおり……家の場所を聞き出せただけでも十分よ。
今すぐ向かえば、もしかすると『予知』される前に家に着けるかもしれない」

康一「そ、そうだね!『賭け』になるけど、決して可能性がないわけじゃあない!
すぐに向かおうッ!仗助くんが聞き出してくれた、家のある場所へ!」

仗助「あ、ああ……!そーだな、済んだことをウダウダ言っても仕方ねえ……!
こんな時は逆によ~~!燃やさねーとダメだよなァ!メラメラと『ヤル気』をよォ~~~~ッ!」

677VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 20:27:39.83 ID:QlEawxSoo
織莉子宅

キリカ「……あ!おかえり、織莉子!」

織莉子「キリカ……!もしかして、ずっと家の前で待っていてくれたの?」

キリカ「そんなにでもないよ。それより、見て欲しいものがあるんだ」

織莉子「え?……これって……」

キリカ「グリーフシードだよ。今日1日ヒマだったからね、きみのために集めてたんだ。
そこそこの量を集められたから、きみにあげるよ!」

織莉子「すごい、こんなにたくさん……。っ!貴方のソウルジェムは大丈夫なの!?」

キリカ「え?あ……ああ、まあ、うん。大丈夫、平気だよ」

織莉子「……ちょっと見せてちょうだい」

キリカ「あ、えっと……うん……」

織莉子「ッ……こんなに濁ってる……!」

678VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 20:36:10.88 ID:QlEawxSoo
織莉子「早く浄化して!こんなにグリーフシードがあるんだから……!」

キリカ「いや、平気だよこのくらい。確かにちょっと濁ってるけど、魔女化するほどじゃない。
私のソウルジェムなんか、必要最低限魔女化しない程度にしておけば良いんだ。
私なんかより、織莉子のソウルジェムをずっと綺麗に……」

織莉子「キリカ!!」

キリカ「えっ……え、えっ!?もしかして、織莉子、えっと、あの、お、怒ってる……?」

織莉子「早く、浄化しなさい……!」

キリカ「で、でも……」

織莉子「良いから、早く!!」

キリカ「わ、わかったよ浄化するよ!だから怒らないで!」

織莉子「…………」

キリカ「ほら浄化したよ!これで良いよね、怒らないよね!」

679VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 20:45:26.94 ID:QlEawxSoo
織莉子「もう……こんな無茶はしないで……」

キリカ「えっ……ど、どうしたの!泣いてるの?た、大変だどうしよう!
どこか具合が悪いの?痛いの?ど、どうしようどうしよう!」

織莉子「……くすっ」

キリカ「?え?織莉子?」

織莉子「慌しい子なんだから。大丈夫よ、どこも悪くないわ」

キリカ「ほ、ホント?ホントにホント?無理してない?」

織莉子「心配してくれてるの?」

キリカ「当たり前だよ!私はきみに何かあったらこの世の終わりだよ」

織莉子「さっきの私も、今のあなたと同じ気分だったのよ」

キリカ「あっ……。そ、そうか……。ゴメンね、織莉子。もうあんなことはしないよ。
自分の体は大切にする。織莉子の次に大切にするよ。だからその、あの、えっと……」

織莉子「……ふふっ、大丈夫。もう怒ってないわ。さ、家の中に入りましょう。
昔いただいたお菓子があるの。一緒に食べましょう」

キリカ「!うわぁやったあ!ありがとう織莉子!」

680VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 20:53:37.31 ID:QlEawxSoo

織莉子「ごめんなさいね。お茶があれば良かったのだけど、切らしちゃってて」

キリカ「問題ないよ。お菓子だけで十分美味しいから。
あ……そうだお茶と言えば織莉子、きみに1つ報告があるんだった!」

織莉子「あら、なぁに?良いお知らせかしら?」

キリカ「実は今日、恩人たちに会ったんだ。その時にお茶会の話をしておいたよ」

織莉子「まあ、そうだったの!それで、なんて仰ってた?」

キリカ「まだ都合がわからないから、また連絡するってさ。
私の電話番号を教えておいたよ。ついでにこの家の場所も」

織莉子「そう……来ていただけると良いわね。彼らが来るまでに色々と準備しておかないといけないわ。
十分な数のお茶菓子に、お茶の葉。ティーカップはあったかしら。それから……。ッ……!」

キリカ「?どうしたの織莉子?」

織莉子「……ねえ、キリカ。『恩人』の方たちの外見を、もう一度説明してもらえるかしら」

681VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 21:04:05.09 ID:QlEawxSoo
キリカ「え?ああ、うん。えっと、まず男が3人で、学ランって言うの?そんな制服を着てたよ。
それから、女が1人。歳はたぶん私たちとあんまり変わらないくらいかな。
魔法少女姿だったから、学校なんかはよく分からなかったけど」

織莉子「彼らは、暁美ほむらとは『敵対』しているのよね?」

キリカ「うん。今日会ったときもそんなこと言ってたし」

織莉子「……もうすぐ、『恩人』たちがここに来るわ。ただし……暁美ほむらも一緒に」

キリカ「えっ!?そ、それってまさか!」

織莉子「ええ……。彼らは、暁美ほむらの仲間だということね」

キリカ「っ……私は騙されてたのか……!ご、ごめん織莉子!私のせいで……」

織莉子「貴方は何も悪くないわ、気にしないで。それより、今はとにかく急いでここを出ましょう。
『敵』を5人も相手にするのは得策ではないわ」

682VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 21:11:34.52 ID:QlEawxSoo

康一「彼女の説明だと、この角を曲がれば……あっ!もしかして、あれじゃあないの?」

億泰「ほお~~ッ!こりゃあ確かに立派な家だぜ!」

仗助「オイ見ろ!この表札をよォ」

マミ「『美国』……この家で間違いなさそうですね」

ほむら「……ここからだと、中の様子が分からないわね」

康一「それじゃあ、ちょっとボクが『エコーズ』で調べてみるよ!」

億泰「バレねーように気ィ付けろよ康一ぃ~~」

康一「うん、わかってる……行け、『ACT2』!」

684VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 21:19:53.67 ID:QlEawxSoo
康一「だ……ダメだ、見付からない……。や、やっぱりもう、逃げられてしまったんじゃあ……」

ほむら「……まだ、帰っていないだけかも知れないわ。たまたま出かけているという可能性だって……」

康一「あっ!あれは……」

仗助「!何か見付けたのか!」

康一「お菓子だ……お菓子が置いてあるぞ。テーブルの上に……」

億泰「菓子だァ~~~?おめー何探してんだよ!?人を探せっつーんだよ~~ッ」

康一「い、いや……違う……なんていうか、『引っかかる』んだ。あのお菓子……」

マミ「『引っかかる』……?」

康一「そ……そうだ!すぐに食べられるよう、準備された状態になってるんだ!
まるで今さっきまで誰かが『食べていた』か、『食べようとしていた』みたいに……!
それなのに、人の気配はない……つ、つまり……!」

仗助「さ……さっきまで誰か居たのに、居なくなっちまったっつーことかッ!?」

686VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 21:32:33.40 ID:QlEawxSoo
ほむら「っ……遅かった……」

マミ「彼女の『予知』の方が、少しだけ早かったのね……!」

億泰「ク、クッソーーーーもーちょいだったのによォ~~~~ッ!
さっきまで居たんだよなァ~~あいつらがここによォ~~~~!
どこ行きやがったんだよチクショ~~~~ッ」

仗助「噴上裕也が居りゃあ『臭い』で『追跡』可能かも知れねーが……」

康一「で、でも……『追跡』で居場所を見付けて近付いても、また『予知』で逃げられてしまう!
それじゃあキリがないよ……いつまで経っても会うことはできない……。
きっと、今日の繰り返しになるだけだ……!」

ほむら「……一応、家の中をもう少し調べてみましょう……。
何か……手がかりになるようなものがあるかも知れないわ」

とは言っても……あまり期待はできない。
こうなってしまった以上、これからどうするかまた考え直さないといけないわね……。

687VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 21:40:03.92 ID:QlEawxSoo

康一「結局見付からなかったね……手がかりになるようなもの……」

億泰「こ、これからどーすりゃあ良いんだよォ~~~?」

マミ「闇雲に探し回ってもあまり意味はないでしょうし……。それに、危険だわ」

康一「ほむらさん、何か思い付いたりしない?
彼女たちがどこに居るか、キミの経験から分かったりとか……」

ほむら「……ごめんなさい。何も、分からないわ……」

仗助「もうこーなりゃあよぉ~……キュゥべえのやつにも
訊いてみるぐれーした方が良いかもしんねーなァ……」

康一「キュ、キュゥべえに……!?」

マミ「で、でもキュゥべえはもう、信用できないんじゃ……」

688VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 21:50:03.63 ID:QlEawxSoo
億泰「そーだぜ仗助ェ~~!あのクソッタレキュゥべえに訊いたってよぉーーーッ!
ホントーのこと答えるかどーかもわかんねーのによォーーーー!」

仗助「ほむら……そこんとこどーなんだ?
確かおめー、キュゥべえは『嘘だけはつかない』って言ってたよなァ」

ほむら「ええ……それは間違いないはず。あいつに美国織莉子の居場所を訊けば、
本当のことを答えると思うわ。知っていれば、の話だけど……」

マミ「……なら、次にキュゥべえに会ったときに訊く、ということにしましょうか……。
正直言って、あまり気は進まないけれど……今のところそれしかないのなら、仕方ないものね」

康一「いつ会えるかなぁ~?マミさんはよく会ってるんだよね。今夜なんかは会えそう?」

マミ「どうかしら……。昨日の夜から、また帰ってきてないから……」

億泰「帰ってくんの待つよりよォ~~。こっちから探した方が良いんじゃあねーのかァ~~?」

仗助「でもよー。あいつの居場所も、誰か知ってんのか?」

キュゥべえの居場所……。
今キュゥべえは、恐らく『ゆま』を勧誘するために動いている。
つまり、その子の近くに居る可能性は高い。
だけど私は……ゆまのことは何も知らない。

689VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 22:00:26.64 ID:QlEawxSoo
杏子と知り合っていたということは、風見野の子?
いえ、それを言ったら巴さんとも知り合いだったようだし、まさか見滝原の子?
それとも、まったく別の町……?

マミ「キュゥべえの居場所……私は、ちょっと……。暁美さんはわかる?」

ほむら「……いえ、わからないわ……ごめんなさい」

康一「う~~ん……じゃあやっぱり、マミさんのとこに帰ってくるのを待つしかないのかなぁ~~」

億泰「それで帰ってこなかったらよ~~。明日探してみよーぜェ~~!」

ほむら「それじゃあ……明日も来てもらえるということで良いのかしら」

仗助「まっ、学校終わりゃあどーせすることもねーしなァ~~。
けどキュゥべえの野郎を探すにしてもよー。注意は必要だよなァ。
気ィ抜いたままウッカリ美国織莉子に会ったりとかしねェよーによォ~~~」

マミ「そうですね……。取り敢えず、キュゥべえが帰ってきたかどうか、明日の朝に連絡しますね」

仗助「ああ。待ってるぜェー」

690VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 22:10:55.17 ID:QlEawxSoo
翌朝

康一「……で、帰って来なかったんだね……」

億泰「キュゥべえの野郎~~~肝心なこと言わねーだけじゃあなくてよォ~~。
肝心な時に居やあしねーとはよ~~~~ッ。ムカツクぜマジでよォ~~~~ッ!」

康一「それで……今日はどーするの?マミさん、何か言ってた?」

仗助「マミもほむらと話し合ったらしーんだがよ~~。
取り敢えず1ペン見滝原で集まってよ~~、そっから探すってことになったんだと」

康一「そっか……それにしてもキュゥべえ、一体何をしているんだろう……?
今までマミさんの家に帰ってたって言うのにさぁ~~……」

億泰「オ、オイまさかよぉ~~!テメーが隠してたことがバレたってんで
逃げちまったんじゃあねーだろーなァ~~~~っ」

仗助「ひょっとするとそれもあるかもしんねーなァ~~。
まーその辺のことはよー。向こうに行ってマミやほむらとイロイロ話そーぜ」

691VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/26(火) 22:18:03.49 ID:QlEawxSoo

杏子「……おっ?へへっ、やっぱ数が多いな、この街は」

また反応だ。
ここの魔女は昼間っから元気が良いね。
って、それはあたしも人のこと言えないか。

つーかやっぱ、風見野なんかよりずっと良いわ。
こないだはヤなもん見ちゃったけど、そんなことどうでも良くなるくらいにはね。

それにここの魔法少女にもまだ会ってないし、運が良い。
もしかして学校にでも通ってんのかね?
だとすると、昼間ならこの街で好き放題できるってわけだ。

杏子「さて……そんじゃ、行きますか」

696VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:04:46.03 ID:5+PHgQQko

杏子「多分、この辺りなんだが……」

反応が強くなってきた。
もうかなり近いはずだ……って、あれ?

杏子「はあ……なんだよ。使い魔の結界じゃんか、これ」

あたしとしたことが、まさか使い魔と魔女の違いにも気付けないなんて……。
あんまり景気が良いモンだから、調子に乗りすぎてたみたいだね。
あーあ、歩いて損した。
仕方ない、どっか他のとこを……

杏子「……ん?今の……」

……誰か結界に飲み込まれた。
しかも見間違いじゃなけりゃ……いや、まさかな。

それに……あいつだったからって何なんだよ。
どうせこれからロクな人生送れないんだ。
今使い魔に食われたって、別に……。

697VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:14:16.84 ID:5+PHgQQko
結界内

杏子「……チッ。なんだってんだよ……」

なんであたしが使い魔の結界なんか……。
あたしはあいつを、どうしようって言うんだ。

出来ればあたしの勘違いで全く別人であって欲しいんだけどね……。

杏子「そろそろ見付かっても良いんだが…………っ!」

使い魔「KUUAAAA……!」

「やっ、やだぁ……来ないで、来ないでぇえっ……!」

杏子「ッ……くそっ、マジかよ……」

マジで、あん時のガキじゃないか……!

698VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:23:15.37 ID:5+PHgQQko
生き残ってんのはあいつだけか?
両親はもうやられちまったのか……?
しかもあの血……。

杏子「ったく……!おいガキ!死にたくなかったらこっちに来い!」

「え……!?」

杏子「ボサボサすんな!死にたいのか!?」

「っ……!」

使い魔「URRRYYYYY!」

杏子「フン……悪いが雑魚の相手をする気はないよ。じゃあね。
お前、走れるか?ほら、掴まりな。こっから出るぞ、付いて来い」

「う……うん!」

699VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:30:51.91 ID:5+PHgQQko

「はあ、はあ、はあ……はあ……」

杏子「無事出られたな。お前、両親は?」

「……死んじゃった」

杏子「お前は怪我してないのか?血まみれじゃないか。見せてみなよ」

「…………」

杏子「!これは……」

こいつに付いてる血は……こいつのモンじゃない。
両親の血を浴びただけみたいだ、怪我は無い。

怪我は無いんだが……なんだ、この傷。
火傷か……?

……ああ、あの親か。

700VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:40:30.41 ID:5+PHgQQko
杏子「……まあ、怪我もせずに生き残れただけでも運が良かったと思いな。
両親は死んじまったけどさ。生きてりゃそのうち良いことあるだろ。
頑張って1人で生きて行くんだね。そんじゃ、あたしはもう行くよ」

「……おねえちゃんは」

杏子「あん?」

「おねえちゃんは、わたしを助けてくれたんだよね?」

杏子「……それがどうかしたかよ」

「わたしもおねえちゃんと一緒に居る」

杏子「はあ……?馬鹿言ってんじゃないよ。なんであたしが……」

「だっておねえちゃん……!」

杏子「助けてやっただけでもやり過ぎなくらいなんだ。悪いが、面倒まで見る義理はないよ」

701VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:48:11.67 ID:5+PHgQQko
  「で、でも……」

杏子「そういうわけだ。あとはお前1人で頑張りな」

「で、でも、だって……ひぐっ」

杏子「……なんだってんだよ、ったく……」

「ぅぇっ……わたし、1人じゃ……えぐっ……」

杏子「はあ……わかった、付いて来なよ。1人で生きていく術なら教えてやる」

「……!」

杏子「あたしが教えてやるんだ。だからお前も必死に……」

「ゆま!」

杏子「は?」

「『お前』じゃなくて、ゆま」

702VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 19:54:29.87 ID:5+PHgQQko
杏子「…………」

ゆま「おねえちゃんは、さっきの……」

杏子「『佐倉杏子』だ」

ゆま「キョーコ?」

杏子「ああ。『おねえちゃん』じゃない」

ゆま「キョーコは……さっきのお化けのこと知ってるの?」

杏子「あれは使い魔。魔女の手下だよ。で、あたしは魔女を倒す魔法少女」

ゆま「……!」

杏子「マンガみたいだろ?でもマンガとは違う。良いモンじゃないし立派なモンでもない」

ゆま「……キョーコは魔法少女だから、1人で平気なの?」

703VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:01:59.35 ID:5+PHgQQko
ゆま「わたしも魔法少女になったら強くなれるかな?」

杏子「はあ?」

ゆま「わたしも魔法少女になって、強くなりたい!」

杏子「……ふざけんな。言ったろ、魔法少女なんて良いもんじゃないって」

ゆま「でもわたし……」

杏子「今度同じこと言ってみろ。何も教えてやらねえからな。お前とはここでお別れだ」

ゆま「!や、やだ!キョーコと一緒が良い!」

杏子「じゃあゴチャゴチャ言うのはやめろ。魔法少女になりたいなんて考え、忘れちまうんだな」

ゆま「……うん。ごめんなさい……」

杏子「わかれば良いんだよ。ホラ、さっさと行くぞ」

704VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:09:28.10 ID:5+PHgQQko

ゆま「はぐ、もぐもぐ、あぐあぐ……」

杏子「おいおい、落ち着いて食いなよ。どんだけ腹減ってたんだ」

ゆま「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!……うぐっ」

杏子「ああほら言わんこっちゃ無い……」

ゆま「えふっ、えふっ……もぐもぐ、あぐ、はふっ……」

杏子「……ったく……」

まあ……あんな親だったんだ。
ロクに飯も食わせてもらえなかったんだろうな。

ゆま「ごちそーさま!キョーコ、美味しかった!」

杏子「そーかい。そりゃ良かった」

705VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:18:13.21 ID:5+PHgQQko
杏子「さてと……そんじゃ腹ごしらえも済んだし、仕事にするか」

ゆま「仕事?」

杏子「魔女退治だよ」

ゆま「!」

杏子「ちょうどもうすぐ、この近くで結界ができあがるからね。ま、食後の軽い運動さ」

ゆま「…………」

杏子「怖いなら、別にここで待ってても……」

ゆま「っ!ううん!ゆまも行く!」

杏子「……そうか。なら、あたしから離れるんじゃないよ」

ゆま「うんっ!」

706VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:25:51.76 ID:5+PHgQQko
結界内

杏子「雑魚はすっこんでな!」

使い魔「GUUOOOAAHHHHH……!」

ゆま「すごい!キョーコすごーい!」

杏子「そりゃどーも。さて、そろそろ最深部なんだが……。っ……!」

ゆま「?キョーコ?どうしたの?」

杏子「チッ……先客かよ」

この魔力……間違いない。
もう既に、誰かが魔女と戦ってやがる。
参ったね……よりによってこのタイミングでここの魔法少女と鉢合わせなんてさ。

杏子「!結界が崩れる……ってことは……」

魔法少女「ふー……よしっ。グリーフシードゲット!」

707VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:31:40.02 ID:5+PHgQQko
ゆま「あっ!魔法少女だ!」

魔法少女「ん……?何、あなたたち……」

杏子「…………」

魔法少女「ッ……!ま、まさか、魔法少女!?ここの縄張りを奪いに来たの!?」

ゆま「?……?」

魔法少女「そ……そっちがそのつもりなら、こっちだって容赦はしないよ。
他所の魔法少女なんかに、この街を渡さない……!」

杏子「…………」

ゆま「キョーコ……?」

杏子「いや……悪かったね。人の縄張りに勝手に入っちゃってさ」

708VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:37:44.93 ID:5+PHgQQko
魔法少女「っ……」

杏子「あんたの邪魔をする気はない。もう出て行くからさ、そう警戒しなくて良いよ」

魔法少女「……本当に?」

杏子「本当さ。ほら、ゆま行くぞ」

ゆま「あっ……!キョーコ待って!」

仕方ない……。
こんな小さなガキが居るんじゃ、さすがに魔法少女との戦いはやめといた方が良い。
せっかくの良い狩場だったんだが、これ以上ここで好き勝手するわけにはいかないな。

まあ良い、別に風見野でだって、やっていけないワケじゃないんだ。
しばらく……こいつが1人立ちするまでくらいは、今まで通り風見野で暮らせば良いさ。

709VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:45:54.92 ID:5+PHgQQko

ゆま「ねえ、キョーコ……」

杏子「ん?」

ゆま「魔法少女が戦うのって、魔女だけじゃないの?
魔法少女と魔法少女が戦うこともあるの?縄張りって何?」

杏子「あんたは知らなくて良いことさ。さっきのことは忘れな」

ゆま「…………」

キョーコは、どうして何も教えてくれないんだろう?
魔法少女のこと、どうして何も話してくれないんだろう?

わたしも魔法少女になれたら、一緒戦えるかも知れないのに。
キョーコの役に立てるかも知れないのに。
どうして何も話してくれないんだろう?

やっぱりキョーコも……ゆまのこと役立たずだって思ってるのかな。

710VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 20:53:23.45 ID:5+PHgQQko

キリカ「どうだい、織莉子。例の子どもは」

織莉子「ええ……人の思いは、とても深い。あの子の思いも、とても深い……。
きっともうすぐだわ。『その時』が来るまで……」

キリカ「そっか……それじゃあそろそろ考えないといけないね。
暁美ほむらたちのことを、どうするかをさ」

織莉子「そうね、向こうも私たちを探し回っているようだし……。
このままかくれんぼを続けても、ただ時間を浪費するだけで何にもならないわ」

キリカ「『あれ』の正体を突き止めるには、あとどれくらい時間がかかりそうかな」

織莉子「暁美ほむらの身近な人間に絞れば、そこまで時間はかからないと思うけれど……。
場合によっては、折を見てこちらから彼女に会いに行く必要があるかも知れないね。
いずれにせよ、まずは『あれ』の正体を突き止めることが最優先ね」

キリカ「……わかった。『折』が来たら言ってくれ。私は、どんな手助けでもするよ」

織莉子「ありがとう、キリカ。頼りにしているわ」

711VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 21:01:35.48 ID:5+PHgQQko
見滝原

康一「結局今日1日……見付からなかったね、キュゥべえ……」

仗助「まあそー簡単に見付かりゃあ苦労しねーケドよぉ~~」

マミ「もしかして本当に、逃げてしまったんでしょうか……」

ほむら「いえ……あいつは隠していたことを知られたからと言って
逃げるような奴じゃない……。それだけは確かよ」

億泰「ケッ!認めてやっても良いかもなァ~~その『度胸』だけはよォ~~~~。
何も知らねーヤツを騙すっつーのは心底気に食わねーがよォ~~~」

ほむら「……『度胸』なんて問題じゃなくて、騙しているという『自覚』がないからよ。
あいつの価値観は、人間とはまるで違う」

億泰「なにっ!そりゃあ余計にムカツクぜチクショ~~~!
ぜってー見つけだしてよぉーーッ!ボコボコにブチのめすッ!」

康一「な、なんだか目的が変わっているよーな……」

712VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 21:11:43.09 ID:5+PHgQQko
仗助「良いじゃあねーかよ。『ブチのめす』ウンヌンは別にしてよォ。
どっちみち『見つけ出す』ことにゃあ変わりねーんだしよ~~。
それにオレも、キュゥべえの野郎にゃあ結構頭に来てるしな」

ほむら「…………」

ただ協力するという割にはずいぶん熱心にキュゥべえを探すのを手伝ってくれてると思ったら……。
キュゥべえに対する感情が原因だったのね。
もちろん『美国織莉子たちを捜し出して魔法少女狩りを止める』という目的を
忘れてるわけじゃないでしょうけど……。

……まあ良いわ。
協力してくれていることは確かなんだし、彼らの感情は特に問題じゃない。

マミ「えっと、それじゃあ……また明日も……?」

億泰「そりゃあそーだぜッ!オレたちもさっさと解決してスッキリしてーしよォ~~!」

康一「『協力』するって決めたんだしさ、解決するまではもちろん何度でも見滝原に来るよ。
明後日になったら週末だし、そしたらまた前みたいに近くに泊まって手伝えるしね!」

仗助「できりゃあ早いとこ見つけ出してェところだけどなァ。キュゥべえも美国織莉子もよーーっ」

716VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 22:26:36.72 ID:5+PHgQQko
翌日、風見野

杏子「そぉら、よ!っとォ!」

魔女「SYYYEEAAAAHHHHH……!」

ゆま「……!」

杏子「いっちょあがりっと。ゆま、怪我はないか?」

ゆま「うん、大丈夫!やっぱりすごいねキョーコ!」

杏子「ん?ああ……うん、まあね」

ゆま「?」

ゆまのヤツ……昨日から薄々感じてはいたが……。
まずいな、こいつ魔法少女に憧れを持ち始めてやがる。
昨日叱ったから口には出さないが……。
どうする……?
もうこれ以上、魔女退治にこいつを連れて行くのはやめた方が……

QB「ようやく見つけたよ。まさか杏子と一緒に居たなんてね」

717VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 22:34:01.01 ID:5+PHgQQko
杏子「!キュゥべえ……!」

QB「なるほど……織莉子の言った通りだ。ゆま、君には素質があるみたいだね」

ゆま「わあっ!ぬいぐるみがお話してる!」

QB「ぬいぐるみじゃないよ。僕の名前はキュゥべえ。君に話があって来たんだよ」

杏子「…………」

こいつ、なんで……。
それに『織莉子』……?

QB「ゆま、君は杏子のような魔法少女になりたいと思ったことはないかい?
もし君が望むのなら、僕が君を魔法少女にしてあげられるよ」

ゆま「え!わたしもキョーコみたいになれるの?」

QB「もちろんさ。だから……」

杏子「おい。それ以上こいつに余計なこと吹き込むんじゃねえよ」

718VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 22:42:51.66 ID:5+PHgQQko
QB「ふーん……杏子にしては珍しいね」

杏子「うぜえ。用が終わったんならさっさと消えな」

QB「やれやれ……ゆま。魔法少女のこと、考えておいてよ。僕はいつでも……」

杏子「おいッ!」

QB「……はいはい」

杏子「チッ……相変わらず胡散臭い野郎だぜ」

ゆま「……キョーコ?」

杏子「ゆま、あたしが昨日言ったこと、覚えてるな?」

ゆま「!うん……」

杏子「なら良いんだ。あいつの言葉に耳を貸すんじゃねえぞ」

719VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 22:49:55.69 ID:5+PHgQQko
杏子「…………」

……まさかこいつがキュゥべえに目を付けられるなんてね。
『織莉子』だと?
誰だか知らねえが、ふざけたマネしやがって……。

さっきまでは、ゆまを魔女退治に連れて行くのはまずいと思ってたが……。
ゆまを1人にしたら、あいつがまた勧誘しに来るに決まってる。

こいつには、契約なんかさせたくない。
こんなガキが魔法少女の運命を背負うことになるなんて、まっぴらゴメンだ。

仕方ない……やっぱりこれからも、こいつは魔女退治に連れて行くしかなさそうだ。

ゆま「……?どうしたの、キョーコ……?」

杏子「……いや、なんでもない。なんか腹減ったな、そろそろメシにしようぜ」

ゆま「あっ……うん!」

720VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 22:59:06.75 ID:5+PHgQQko

キリカ「どう、織莉子。美味しい?私特性のお茶だよ!」

織莉子「ええ、とても美味しいわ。少し甘すぎる気もするけれど」

キリカ「えー?そうかなあ、砂糖もジャムも少なめにしたつもりだったけど」

織莉子「……キリカ貴女、お茶よりもジュースを飲んだ方が早いんじゃないかしら」

キリカ「あっ!なんだい、またそーやって子ども扱いして!」

織莉子「ふふっ。ごめんなさい、冗談よ。……っ!」

キリカ「織莉子?」

織莉子「……お客様よ、キリカ。『粗相』のないようにね」

キリカ「お客様って……」

QB「やあ。数日ぶりだね、キリカ、織莉子」

721VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 23:07:16.89 ID:5+PHgQQko
キリカ「……キュゥべえ」

QB「2人ともキリカの家に居たんだね、少し意外だったよ」

織莉子「そうかしら。それで、何の用事?何か用事があるからここへ来たのでしょう?」

QB「一応報告をしておこうと思ってね。織莉子、君が教えてくれた子をようやく見つけることができたよ」

キリカ「!」

織莉子「……そう。それで?」

QB「確かに素質はあった。ただ、そう簡単に契約はできそうにないね。思わぬ守護者がいたよ」

織莉子「そうね……。あの子自身は契約したいと思っているのに、それを阻む者が居るわ。
でも安心して、キュゥべえ。『機会』はもうすぐやってくるから」

QB「そうかい。それは楽しみだ」

織莉子「だから……あの子から目を離さない方が良いわ」

QB「そうだね。もうしばらくゆまの様子を見続けることにしよう。
それじゃあ、僕はあの子のところへ戻るよ。またね、織莉子、キリカ」

722VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/27(水) 23:16:52.24 ID:5+PHgQQko
キリカ「……もう見付けたのか、千歳ゆまを」

織莉子「『あれ』の正体がはっきりするまで、あともう少しかかるわ……。
もう少し時間を稼ぐために、何か手を打ったほうが良いかもしれないわね」

キリカ「千歳ゆまの他に、次の魔法少女候補を教えるとか?」

織莉子「それも1つの手ね。ただ、見付けられるかどうかは分からないけれど……」

キリカ「デタラメでも構わないんじゃないかな。ほんの数日時間を稼ぐ程度ならさ。
バレたって『勘違いだった』で済ませれば良いんだし。
あんな嘘つきが相手なんだから、そのくらいやったって構わないでしょ?」

織莉子「……そうね。何も見付けられなかったら、それで時間を稼ぎましょう。
とにかく……『あれ』の正体に辿り着くまであと一歩。
あと少しで、私たちの世界を守ることができるわ……。頑張りましょう、キリカ」

キリカ「うん、頑張ろう!」

741VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 20:31:16.33 ID:rSVKvLxXo
翌日、杜王町

康一「結局週末までかかっちゃったね……。
やっぱり放課後の時間だけで探すっていうのが無茶だったのかなぁ~~」

仗助「警戒してたが美国織莉子が仕掛けてくることもなかったしなァ~~。
でもよー、明日と明後日はたっぷり時間取れるしよォ~~。流石にそろそろケリ着けてーよなァ~~」

億泰「クッソー、おれの貴重な休みをよ~~~っ。キュゥべえの野郎~~~!
あいつへの怒りが日に日に増していくような気がするぜェ~~~~っ!」

仗助「時間取られんのがイヤだっつーんなら別によォ。無理して手伝う必要は……」

億泰「い~~~や!ここまでやっといてほっぽり出すってんじゃあ気になって夜も眠れねーッ!
もーこうなりゃあゼッテーあの野郎をこの手で見つけ出してやるってよーーーッ!
決めたんだぜェ~~~オレぁよォ~~~~~ッ!」

仗助「ヤ、『ヤル気』があんのは分かったけどよーー。おめー、元々の『目的』は忘れちゃあいねーよなァ?」

康一「ほむらさんに『協力』して、『魔法少女狩り』を止めるためだっていうのを忘れちゃあダメだよ!」

億泰「わかってるぜンなこたぁよォ~~。とにかくよーー。とっとと行こーぜェ。見滝原によォーーーっ」

仗助「わかってりゃあ良いんだけどよォ~~」

康一(ホントにわかってるのかなぁ~~……)

742VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 20:39:52.73 ID:rSVKvLxXo
見滝原

マミ「あっ……こんにちは、みなさん」

仗助「よぉ~~ッス。そっちはよー、今日も異常ナシか?」

ほむら「ええ、昼間は何もなかったわ。キュゥべえに関しても、美国織莉子に関しても」

康一「ここまで来るとさぁ~~。逆に何か行動を起こしてくれた方が良いような気になってくるよ。
だって何の手がかりもないんだもんなァ~~~。
あっ、もちろん『被害』なんかは出ない方が良いに決まってるけど……」

仗助「まあウダウダ言っても仕方ねーしよォーー。ちゃっちゃと探しに行こーぜェ」

億泰「今日は時間もたっぷりあるしよォ~~~。かなり遅くまで探せるぜ~~~っ」

マミ「そう言えば、本当に今日はこっちに泊まるんですか?」

康一「ウン。もうホテルも取ってあるんだ~~」

ほむら「……そう。遅くまで手伝ってもらえるというのはありがたいわ。
それじゃあ、探しに行きましょうか」

743VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 20:47:47.48 ID:rSVKvLxXo
風見野

ゆま「キョーコ!ぜんぶ食べれたよ!」

杏子「ん?ああ、あんたそれ嫌いだったんだっけ」

ゆま「うん。でもぜんぶ食べれたよ。偉い?」

杏子「あーエラいエラい」

ゆま「えへへ~」

杏子「さてと……そんじゃ、今日最後の仕事に行こうかね。
これが済んだら後は帰って寝るだけだ。気合入れてけよ」

ゆま「うんっ!」

744VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 20:54:14.97 ID:rSVKvLxXo
初めて会った時と比べて、ゆまの顔色もずいぶん良くなった。
今までどんだけマトモな生活を送ってなかったがよくわかるよ。
メシをがっつくのは変わらないが……。
まあ、美味そうに全部食うのは見てて気持ち良いけどさ。

しかし……やっぱりまだキュゥべえは姿を現さねえ。
別にそれはそれで構わないんだが、何か引っかかる。

キュゥべえがそう簡単に、貴重な魔法少女候補を諦めるとは思えない。
それが、あたしが居るからってまったく姿を現さなくなるってのは……。
あいつのことだ、何か企んでてもおかしくはない。

……けどま、考えたって分かることじゃないな。
今まで通りやってりゃ、特に問題が起こるとも思えないしね。

745VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:02:33.90 ID:rSVKvLxXo

織莉子「……そろそろ、行った方が良いかも知れないわね」

キリカ「ん、もうそんな時間?まだちょっと早いんじゃない?」

織莉子「何か予期せぬことが起こって間に合わなかったらいけないわ。
早めに行動しておくに越したことはないでしょう」

キリカ「あははっ!変なの、『予期せぬ』だって。
キミに限ってそんなことがあるはずないじゃないか」

織莉子「そんなことはないわ。以前はたまたま『視えた』から良かったけれど、
大切なことを全て事前に『視る』ことができるとは限らないんだから」

キリカ「ふーん。さすが織莉子だ、周到だね。わかった。キミがそういうなら、少し早めに出よう」

織莉子「でも良いの?あなたはここで待っていてくれても構わないのよ?」

キリカ「それを言うなら、私だってキミには安全な場所に居て欲しいんだ。
指示してくれれば、必要なことは私が全部やるんだから」

織莉子「ふふっ……ごめんなさい、余計な発言だったわね。一緒に行きましょう、キリカ」

キリカ「うん!キミに何かあれば、私が守るよ」

746VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:11:35.79 ID:rSVKvLxXo

見滝原

マミ「あら……もうこんな時間なのね。暗くなってからずいぶん経つと思ってたけど……」

億泰「なにっ!そんな長い時間探し回ってたのかよ~~~」

ほむら「でもやっぱり……見付からないわね、何も……」

仗助「見滝原以外も一応調べてはみたがよォ~~~。
な~~~んにも見付からなかったよなぁ~~マジでよ~~……」

康一「参ったなぁ……。こうも手がかりナシだとやっぱり不安になっちゃうよねぇ~~。
本当に見付けられるのか、ってさぁ~~~……」

ほむら「…………」

美国織莉子はともかく、キュゥべえまでこんなに見付からないなんて……。
こうなればもう……人手を増やすことも考えた方が良いかも知れない。

……杏子は……今、どうしているのかしら。

747VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:20:17.26 ID:rSVKvLxXo
可能性としては、既に『ゆま』と知り合っていることも考えられる。
もしそうだとすれば、あの子たちに近付けばキュゥべえにも会える公算が高い。

手伝ってもらうかは別にして、杏子に接触してみるのも1つの手、ね……。
それに接触しないにしても、『ゆま』がそこに居るのだとすれば
風見野を重点的に調べたらキュゥべえを見つけられるかも知れない……。

ほむら「……これだけ探しても見付からないということは、
キュゥべえはここ数日は見滝原に戻ってきていない。きっと明日以降もそうでしょう。
だから明日からは……見滝原以外の町を1つずつ重点的に調べて行くというのはどうかしら」

億泰「おおッ。そりゃあ良い考えだぜ!オレもよ~~、もう見滝原を探しても
意味ねーんじゃあねーかって考えてたとこなんだよォ~~~」

康一「え~~っと、それじゃあ……隣町から順に、って感じで良いのかなぁ?」

マミ「隣町……ということは、風見野から……?」

ほむら「ええ……それが良いと思うわ」

748VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:27:26.81 ID:rSVKvLxXo
マミ「……そうね。だけど、気を付けないといけないわね」

仗助「気を付ける……?どーいう意味だよ」

マミ「風見野の魔法少女は、ちょっと好戦的っていうか……。
ウッカリ出会ってしまえば、場合によってはそのまま交戦になってしまうかも知れません。
もちろん、事情を話せば分かってくれるでしょうけど……」

康一「……億泰くん気を付けてよ?」

仗助「おめーも大概『ケンカっ早い』からなァ~~~」

億泰「オ……オイオイ、なんだよおめーら2人してよォ~~~。
オレぁ別に『ケンカっ早い』わけじゃあねーよ~~。
頭悪いから考えたことをすぐ行動に移すだけでよォ~~~」

マミ(何の言い訳にもなってないような……)

ほむら「……とにかく、明日はまず風見野から調べるということで問題はないわね」

仗助「ああ、それで良いぜ。ホテルも風見野にあることだしよー。その方が都合も良いしなァ~~」

749VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:35:27.02 ID:rSVKvLxXo
風見野

ゆま「すぅ……すぅ……」

杏子「……寝ちまったか」

ゆま「……キョーコ……」

杏子「…………」

今日1日、キュゥべえは姿を現さなかった。
このままずっと、近付かないでくれればありがたいんだけどね……。

しかし気になるのが……『織莉子』って奴のことだ。
そいつは一体何者だ?
魔法少女なのか?
わざわざゆまのことを教えたりした目的は一体……

杏子「ッ!」

……近いな。
ったく……ゆっくり考え事もさせてくれないのかよ。

750VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:45:47.79 ID:rSVKvLxXo

織莉子「……行ってしまったのね。かわいそうに」

キリカ「死ぬの?あの子」

織莉子「ええ。このままだと、確実に。だから……『救いの手』を差し伸べてあげましょう。
あの一人ぼっちの幼い少女に」

キリカ「なるほどね」

織莉子「……あの子も目覚めたようね。キリカ、あなたも一緒に来る?」

キリカ「もちろんさ。きみの傍は離れないよ。
まあ、喋るのは全部きみに任せるけどさ」

織莉子「ありがとう、キリカ。それで構わないわ。
ついて来てくれるだけでも心強いもの。……それじゃあ、行きましょうか」

751VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:53:07.16 ID:rSVKvLxXo
ゆま「……う?キョーコ……?キョーコどこ?どこに行っちゃったの?」

織莉子「佐倉杏子……彼女はまだ現世に居るのかしら。
それとも最早、死神は彼女を連れ去って仕舞ったのかしら」

ゆま「しにがみ……?」

キリカ「…………」

ゆま「死……キョーコ……?死……んじゃう、の……?キョーコ……。
おねえちゃんたち、誰……?キョーコのこと、知ってるの……?」

織莉子「くすっ……こんばんは、千歳ゆまさん。私は、美国織莉子。
……挨拶はこれでお仕舞い。
それよりも、あなた……杏子さんをお探しかしら?」

ゆま「!キョーコのいるところわかるの?おねえちゃん教えて!」

織莉子「彼女は魔女と戦って、そして……死ぬ運命。
貴女に運命の輪を回せるのかしら?……かわいいだけの、役立たずさん」

ゆま「………………助けなきゃ。ゆまが、キョーコを……キョーコ……!」

織莉子「行ってらっしゃい……頑張ってね」

752VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 21:59:51.60 ID:rSVKvLxXo

ゆま「はあ、はあ、はあ……」

ちがう……わたし、役立たずじゃない……。

ゆま「キョ……キョーコ!どこにいるの!!」

役に立つ、キョーコの役に立つ……。

ゆま「うっ……ぐすっ……」

助けるんだ……ゆまが、キョーコのこと……。

ゆま「キョーコ、どこ……あうっ!うぅ……痛い、よぉ……」

やだ……このままじゃ、キョーコ……。

ゆま「早く、早く見つけないと、キョーコが……」

QB「杏子がどうかしたのかい?」

753VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 22:06:28.74 ID:rSVKvLxXo
ゆま「……!キュ、キュゥべえ!」

QB「ゆま、君はこんな時間に1人で何をしているんだい?」

ゆま「た、助けて……!キョーコが、キョーコが死んじゃう!魔女と戦って、死んじゃう!」

QB「そうは言っても、残念だけど僕にはどうしようもないよ」

ゆま「そ、んな……」

QB「だけど、君は違う。君には杏子を助けるための力が備わっているじゃないか」

ゆま「……!」

QB「君が杏子を助けたいと言うのなら、僕が力になってあげられるよ。
だから僕と契約して、魔法少女に……」

億泰「オイ!テメ~~~やっと見つけたぞ!コラァッ!!」

ゆま「え……?」

QB「!君たちは……」

754VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 22:14:53.15 ID:rSVKvLxXo
仗助「こんな時間に1人で走ってるこいつを見かけてよォ~~~。
どーもタダ事じゃあねーってんで追っかけて来てみりゃあよ~~~。
まさかてめーに会えるとはな、キュゥべえ!」

億泰「今度はこんな小せえ子どもを誑かそうってかァ!?」

QB「その言い方は誤解を招くよ。僕は何も……」

億泰「うるせぇタコ!ごちゃごちゃくっちゃべってんじゃあねーぞコラッ!!」

康一「お、落ち着いて!今はキュゥべえより、この子の話を聞く方が先だッ……!」

億泰「……!そ、そーだったぜ……ムッ!?
お、おまえよくみりゃあ……あん時の子どもじゃあねーか!今度はどーしたってんだよ~~ッ!?」

仗助「また『親』とはぐれた……っつーワケでもなさそーだよな」

ゆま「パパとママは死んじゃった……。キョーコも死んじゃう……!
早くしないと、キョーコが死んじゃう!」

康一「お……『親』が死んだだってッ!?そして次は、『キョーコ』……!?」

仗助「お前の『姉妹』とかか?そいつァよーーっ!」

億泰「ッ……!」

756VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/29(金) 22:23:08.26 ID:rSVKvLxXo
億泰「こ、こうしちゃあ居られねえ!助けに行くぞッ!今すぐによォーーーッ!!
オイおまえ!『キョーコ』はどこに居るんだァ~~ッ!?」

ゆま「あぅ……わ、わかんない……。でも早く、見つけなきゃ……!」

QB「そう、事態は一刻を争うんだ。だからゆま、早く僕と契約して……」

仗助「待ちやがれコラッ!てめー知ってんじゃあねーのか?
『キョーコ』の居場所をよォ~~~~っ。
知ってんならウダウダ言わねーで今すぐ教えやがれッ!」

QB「……彼女は今、魔女結界に居るよ」

康一「な……なんだってッ!?それじゃあ、その結界はどこにあるんだ!?」

仗助「もしそれも『知ってる』ってんなら案内してもらうぜェ~~~~!」

QB「案内の前に、ゆまと契約しておいた方が危険が少なくて良いと思うけど……」

億泰「うるせえダボがッ!!今すぐ案内しろっつってんだろーがボケェ!!」

QB「やれやれ……わかったよ」

ゆま「……!」

768VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 20:30:11.82 ID:1JHIjh/ao
結界内

使い魔「USYAAAAAAAA!」

億泰「邪魔すんじゃあねえ!スッタコどもがァーーーッ!」

仗助「キュゥべえ!まだ着かねーのかよ!?魔女の居るとこによぉ~~~!」

QB「もうすぐ着くよ、あそこの扉の向こうだ」

康一「そこに『キョーコ』さんも居るはずだよねッ!?」

ゆま「キョーコ、死んじゃやだ……!」

仗助「この扉だな!?ドラアッ!!」

康一「あっ……あれはッ!」

杏子「ッ……」

シズル「FUGIIIIIIIIIII!」

ゆま「キョーコ!だ、だめえッ!!」

億泰「うぉおおーーーーッ!!」

ガオン!

769VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 20:39:05.02 ID:1JHIjh/ao
杏子「……え?あ、あれ?あたし、なんで……」

億泰「『間一髪』だぜェ~~~~ッ」

康一「あ、危なかった!あと少しでも遅かったら……!」

仗助「しかし……怪我は問題なく治したッ!」

杏子「!あ、あんたたちまさか……」

ゆま「キョーコ!」

杏子「ゆま……!?なんでここに……」

シズル「FUUUGIIIIAAAHHHHH!」

QB「!魔女はまだ生きてるよ、襲ってくる!」

康一「『ACT3』!動きを止めろォーーッ!」

ACT3「ワカリマシタ」

シズル「!?FU……GIGI……!?」

億泰「よーし良いぜ康一ぃ~~~あとはオレに任せな!
こいつはこのザ・ハンドで!削り尽くしてやるぜェーーーッ!ウラアアアアアッ!!」

770VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 20:46:58.35 ID:1JHIjh/ao
億泰「ふい~~~……どーだ、コラッ!」

杏子「結界が解ける……倒しちまったのか」

QB「……まさか『スタンド使い』が魔女を倒してしまうなんてね」

杏子「!『スタンド使い』……やっぱりか」

ゆま「キョーコ、良かったぁ……ひっく……キョーコぉ……」

杏子「ん……なんだよ、泣くなって。っていうか、どういうことか説明してくれない?
あんたたち、『スタンド使い』なんだろ?
なんで『スタンド使い』がゆまと一緒に居るわけさ?」

億泰「そいつがお前を探してウロついてたとこをたまたま見付けてよ~~。
で、事情を聞いてスッ飛んできたっつーわけだぜェ」

杏子「……そうだったのか。悪いね、手間かけさせちゃってさ」

康一「いーよいーよ、お礼なんて~~」

ゆま「…………」

……結局ゆま、なんにも出来ないままだったな……。

772VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 20:57:49.66 ID:1JHIjh/ao
キョーコが死ななかったのは、すごく嬉しい。
おにいちゃんたちが助けてくれたのも、すごく嬉しい。
でも本当は……わたしが助けたかった。

『かわいいだけの役立たずさん』

やっぱり……そうなのかな。
ゆまは誰の役にも、立てないのかな。

そう言えばおにいちゃんたちも、ゆまに契約して欲しくないみたいだった。
やっぱり、そうなのかな。
おにいちゃんたちも……ゆまのこと、役立たずだって思ってるのかな。

ゆまは、やっぱり……

杏子「それから……ありがとね、ゆま。あんたのおかげで助かったよ」

ゆま「……えっ?」

774VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 21:08:53.19 ID:1JHIjh/ao
ゆま「キョーコ……今、ゆまにゆったの?」

杏子「?なんだよ、どうかしたか?」

ゆま「ゆま、何もしてないよ?何もできなかったよ?なのに、『ありがとう』なの?」

杏子「何もしてないって……あんたがこの3人連れてきてくれたんだろ?」

QB「正確に言えば、案内したのは僕……」

億泰「ウルセー!黙ってろ、ボケッ!オレたちが言わなきゃあ案内するつもりなかったクセしてよォ~~~!」

康一「助けが間に合ったのはこの子のおかげだよねぇ。
あんまり『必死』だったから、『タダ事じゃあない』と思ったんだしさ」

仗助「のんびり探してたら間に合ってなかったわけだしなァ~~」

ゆま「ほ……ほんと?ゆま、役に立った?キョーコの役に立った?」

杏子「だからそう言ってるだろ。どうしたんだよ?」

775VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 21:16:07.67 ID:1JHIjh/ao
ゆま「役に、立った……?ゆま、キョーコの役に立った……。
『ありがとう』って、ゆった……キョーコが、『ありがとう』って……」

杏子「何だよ、あたしが礼言うのがそんなに……」

ゆま「役に立てたよね?立てたんだよね?ゆま、キョーコの役に立てたんだよね?
役立たずなんかじゃないよね?じゃあ、じゃあ、もう……ひとりにしないよね……?」

杏子「……ゆま、お前……」

ゆま「ひぐっ……もう、ひとりじゃない、よね……。ひとりじゃ、ぐすっ……」

杏子「……馬鹿だなあ。そんなこと気にしてたのかよ」

ゆま「えぐっ……キョーコ……キョーコぉ……!」

杏子「ったく……」

億泰「そーだぜェ~~!ンなこと気にするこたァ……」

仗助「お、おいバカッ!水差すんじゃあねーよ!良い雰囲気なのによォー!」

康一「そ、そーだよ!今はそっとしてあげようよ~~ホントにもう~~~ッ!」

億泰「?なんだ?……?」

777VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 21:23:50.77 ID:1JHIjh/ao

杏子「……落ち着いたか?」

ゆま「うん、もう泣かないよ!ゆま、ひとりじゃないもん!」

杏子「ん、そうだな」

康一「それにしてもビックリだなぁ~~。え~っと、ゆまちゃんだっけ?
きみのお姉さんが魔法少女だったなんてさぁ~~~」

杏子「……『お姉さん』?」

億泰「それにしてもよ~~大変だよなァお前らよォ~~~~。
『両親』が死んじまって、これから姉妹2人で生きていくんだろ~~~……ぐすっ」

仗助「まあ……あんまり良い親じゃあなかったかもしんねーけどよォ~~~。
親は親だもんなァ~~。子どもだけで生きてくっつーのは辛いぜェ~~~」

杏子「おい、ゆま。いつからあたしはお前の姉になったんだ?」

ゆま「ゆ、ゆま何もゆってないよ!おにいちゃんたちがそう思っちゃっただけだよ!」

仗助「?なんだァ?『姉妹喧嘩』か?」

778VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 21:35:09.70 ID:1JHIjh/ao
億泰「オイオイ、仲良くしろよ~~っ。2人っきりの『姉妹』なんだからよォ~~~」

康一「そうだよ~~っ。『姉妹』同士、仲良くしなくっちゃあ」

ゆま「えっと、えっと……」

杏子「……まあ良いけどさ、別になんでも」

ゆま「!えへへ、キョーコー!」

杏子「はいはい、くっ付くなっての」

康一「あ、そうだ。そう言えば……もしかしてキミが、風見野の『好戦的な魔法少女』?」

杏子「あん?『好戦的』?……まさか、マミのやつにでも聞いたか?」

仗助「!そーだぜ、よくわかったな」

杏子「ちぇっ……やっぱな。マミのやつ余計なこと言いやがって、誰が好戦的な魔法少女だ。
あたしだって別に好き好んで魔法少女と戦ってるわけじゃねーっての。
っつーか、何?あんたたち、なんで風見野に来てるわけ?
見滝原に居るって、あたしは聞いてたんだけど」

779VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 21:42:43.80 ID:1JHIjh/ao
億泰「そ……そーだったぜ!キュゥべえ!コラァッ!」

QB「すぐ横に居るんだし、そんなに大声で呼ぶ必要はないんじゃないかな」

仗助「オレたちはよ~~てめーに会いに来たんだぜェ~~~~ッ」

QB「僕にかい?『スタンド使い』の君たちが、一体何の用事があるんだい?」

康一「キュゥべえ、きみ……『美国織莉子』がどこに居るのか知らない?
知ってたら教えて欲しいんだけどなぁ~~~」

杏子「!織莉子だって……?」

仗助「知ってるのか!お前っ!」

杏子「名前だけね……あたしも一度会ってみたいとは思ってたんだよ」

ゆま「あっ、ねえキョーコ!ゆま、さっき会ったよ!織莉子と会った!」

杏子「なっ……!」

780VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/30(土) 21:49:52.16 ID:1JHIjh/ao
杏子「いつ、どこで会ったんだ!?」

ゆま「織莉子がゆったの、キョーコが死んじゃうって。
ホテルのゆまのとこまで来て、教えてくれたの」

仗助「お、織莉子のやつが……!」

億泰「オ、オイ、それってよ~~。あいつが、助けようとしたってことかよ?」

杏子「……いや、違うな。あいつは、ゆまを魔法少女にしようとしたんだ」

康一「え!?ど、どーいうこと!?」

杏子「織莉子は、まずゆまに素質があることをキュゥべえに教えた。
そして今日、わざわざあたしのことをゆまに教えて……キュゥべえ、てめーともグルだったんだろ」

QB「その言い方が正しいかどうかは別にして……
確かに織莉子は、僕にゆまと契約させようと動いていたようだね。
実際、僕はあと少しでゆまと契約できるところだったし」

798VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 15:29:44.34 ID:zBdxj0Mzo
億泰「ゆ、ゆるせねぇ~~っ……。こんな小せえ子どもをよォ~~~!
キュゥべえもムカツクが、織莉子のやつは余計許せねえぞ!クソッ!」

杏子「同感だね……この借りはきっちり返してやるよ」

仗助「……ん?待てよ……。何か妙な話になってきたぜ、こりゃあ……」

康一「う、うん。ボクも今、引っかかった……。確かに変だよ、これは……」

億泰「?何が変だっつーんだよ~~~ッ?」

仗助「わざわざそいつを唆してまで契約させようとしたっつーのはよ~……。
『矛盾』するんじゃあねーのか?『魔法少女狩り』の目的とはよォ~~~~」

康一「彼女たちはライバルを『減らしたい』はずだよね?
なのにどうして逆に『増やす』ようなマネをしたんだろう……?」

億泰「……!い、言われてみりゃあその通りだぜ!どーいうことだ、こりゃあ!?」

QB「『魔法少女狩り』?詳しく聞いても良いかな」

康一「自分たちのライバルを減らすための……『魔法少女狩り』……。
それを、『美国織莉子』と『呉キリカ』の2人が企てているんだよ……」

799VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 15:42:28.42 ID:zBdxj0Mzo
杏子「ってことは……やっぱそいつらも魔法少女か」

ゆま「ライバル?『魔法少女狩り』?キョーコ、どういうこと……?」

杏子「……魔法少女はグリーフシードを手に入れるために魔女と戦うだろ?
当然、少しでも多く手に入れた方が良い。だから競争になる。
同業者は全員、ライバル関係ってわけさ。もちろん中には例外も居るけどね」

QB「確かに……魔法少女を倒してグリーフシードを独占しようとする子はそう珍しくない。あり得ない話じゃないね。
だけど、君たちはどうやって織莉子たちがそんなことを企てていることを知ったんだい?」

仗助「どーでも良いだろうがンなこたぁよ~~~。
それよりよー……美国織莉子の居場所、教えろよ。
『矛盾』の真相ってやつも聞き出さねーといけねェしなァ」

QB「…………」

仗助「それによォ、『魔法少女狩り』が起こればてめーも困るんだろ、キュゥべえ。
オレたちがそれを止めてやるって言ってんだからよ~~~」

QB「……わかった、協力するよ。君たちの言うことが事実なら、
確かに早めに手を打っておかないと僕にとっても良いことにはならないしね」

800VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 15:48:52.92 ID:zBdxj0Mzo
QB「ただ残念だけど、彼女たちは今はどこに居るか分からない」

億泰「なんだとォ!?結局わかんねーのかよテメーッ!コラ!」

QB「正しくは『今この瞬間は』だ。拠点としている場所がキリカの家だということは分かってる。
キリカの家の場所については、ほむらが知ってるはずだよ」

康一「『キリカさんの家』か……でも、どうやって行こう?今度は逃げられないようにしないと……」

仗助「今度は全員固まって行くんじゃあなくてよォ~~。
周りをこう~……取り囲む感じで行きゃあよ~~~。なんとかなるんじゃあねーのかァ?」

億泰「おおっ!そりゃあナイスアイディアだぜ~~~!
5人で行きゃあそー簡単にゃあ逃げられねーよなァ~~~」

杏子「あのさ……それ、あたしも加わって良いか?
ゆまを唆しやがった奴に『アイサツ』しときたいんだよ」

仗助「そりゃあもちろん構わねーぜェ。人数は1人でも多い方が良いしなぁ~~~!」

801VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 15:55:29.84 ID:zBdxj0Mzo
QB「ところで、決行は明日ということで良いのかな」

康一「そーだね……それからもちろん、キミにも手伝ってもらうよ。
2人が家に居るのを確認して、ボクたちに教えるっていう仕事をさ」

QB「まあ、それは構わないけど……この計画は失敗する可能性の方が高いと思った方が良いよ。
織莉子の魔法は、君たちの行動をすべて見透かすことができるはずだからね。
ひょっとすると、今の時点でもう既にこの計画を知られているかもしれない」

仗助「……そんときゃあよーー。あいつらが逃げるたびに、てめーに探し出してもらうことにするぜ。
てめーならオレたちよりずっと早くあいつらのこと見付けられるだろ?」

QB「まあ……そうだね。僕も彼女たちに話を聞きたいし、出来る限り君たちに協力するよ」

億泰「ケッ!言っとくがてめーにゃあ、まだ話がたっぷり残ってんだからよォ~~~。
美国織莉子の件が済んでも逃げんじゃあねーぞ!わかったかコラッ!」

QB「何をそんなに『怒ってる』のか分からないけど……危害を加えたりしないのなら、話くらいは聞くよ」

杏子「ふん……あんたのそういうとこだけは助かるよ」

QB「そうかい。じゃあそういうわけで、明日はよろしく頼むよ。
それから、ゆま。もし何かあれば、言ってくれ。僕の方はいつでも準備は……」

億泰「てめーーコラッ!とっととどっか行きやがれダボがぁッ!!」

QB「やれやれ、わかったよ」

802VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 16:03:34.15 ID:zBdxj0Mzo
億泰「ったくあの野郎~~~。やっぱよォ~~一発ブン殴っときゃあ良かったぜ~~~」

仗助「まあ……そいつはとりあえず織莉子の件が済んでからだな」

杏子「そうだ、ゆま。1つ聞きたいことがあるんだが」

ゆま「なに?なんでも聞いて!」

杏子「お前さ、織莉子に会ったんだよな?どんな奴だったんだ?」

ゆま「えっと、えっと、白い……白い魔法少女だったよ!」

康一「『白い』?それって、服がっていうこと?」

ゆま「それから、もう1人居たよ。もう1人のおねえちゃんは、黒い魔法少女だったよ!」

仗助「そいつがキリカだな、恐らくよー……」

杏子「……白い魔法少女織莉子と、黒い魔法少女キリカか。なるほど、姿は大体わかった。
これなら明日見逃すこともないだろうね。ああそうだ、それと……一応自己紹介しとくか。
一時的とは言え協力するんだし。あたしは佐倉杏子、こっちはゆまだ。よろしくね」

仗助「そんじゃあオレたちは名前とスタンドだな、教えんのは。ほむらん時みてーによォーー」

803VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 16:07:40.76 ID:zBdxj0Mzo

ホテル

仗助「しかしよぉ~~~何なんだろうなァ。
美国織莉子たちがゆまを魔法少女にしよーとした『理由』はよォ~~~」

康一「ンン~~~……ゆまちゃんが『仲間』になるって、『予知』で知ったから……とか?」

仗助「そのぐれーしか思い浮かばねェよなぁ~~今んとこはよ~~~。
だがよ~~もし『そうじゃあねえ』とすりゃあ……今までオレたちが考えてた
『魔法少女狩りの目的』ってのもかなり怪しくなってくるぜ」

億泰「でもよ!あいつがゆまのヤツを唆したのは事実だぜェ~~~!
どんな理由があるのか知らねーが、理由によっちゃあ女だろーが関係ねーーッ!
一発ブン殴ってやるぜ!オレぁよ~~~~ッ!」

康一「(お、億泰くん、これは相当『キテる』なぁ……)」

仗助「(まだ『理由』を聞くつもりで居るだけマシだがよォ~~~。
よっぽどあの姉妹に『入れ込んでやがる』と見たぜ……)」

804VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/03/31(日) 16:11:51.00 ID:zBdxj0Mzo
翌朝

仗助「オイ億泰、『ヤル気』があんのは良いけどよォ~~~。
まだ他のヤツらに伝えた時間よりずっと早いぜェ~~~」

康一「やっぱり『ホテル』を出るのが早すぎたんじゃあないかなぁ~~。
この時間……『待ち合わせ場所』で結構待つことになっちゃうよ」

億泰「良いじゃあねーか!どーせよォ~~~。
『ホテル』に居たってやることなんてなぁーんもねーんだしよ~~~~っ」

仗助「まあ、ジッとしてられねー気持ちもわからねーワケじゃあねーけどよォ~~~」

億泰「だろッ!?今日こそよーーあいつらに会ってやるぜェ!
逃げんじゃあねーぞ織莉子の野郎ォ~~~~」

康一「そうだね、この作戦が筒抜けになっていなきゃあ良いんだけ、ど…………」

仗助「ン?どーした康一……なッ!?」

億泰「て、てめーはッ……!」

キリカ「……やあっ!『恩人』」

816VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/02(火) 20:48:23.63 ID:N0sYznvSo
康一(そ……そんなバカな!どうして彼女がここにッ!)

仗助(まさか……オレたちに会いに来たってのかよ……!?)

億泰「な、なんでここに居るんだおめーっ!?」

キリカ「あはははっ!変なの、そんなに驚くことないじゃないか」

億泰「……なに……?」

キリカ「3人ともどうしたの?そんなにビックリしちゃってさ」

億泰「な、何しに来たんだよ?おめー……」

キリカ「何しにって?別に、たまたま通りがかっただけだよ」

康一(『たまたま』だって……!?そんなことがあり得るのか!?本当に!)

億泰「し、知らねーのか……?何も……?」

キリカ「知らないって?何を?恩人たちが何を言ってるのかちょっと分からないなあ」

818VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/02(火) 20:56:22.55 ID:N0sYznvSo
康一(ち、違う……『知らないわけがない』!
美国織莉子から必ず、ボクたちのことは聞いているはずだ!
つまり……キリカさんは『嘘をついている』ッ!
ここに来たのは『たまたま』なんかじゃあない!ボクたちに会いに来たんだッ!)

仗助「……そー言やあよォ。『織莉子』のヤツは元気かよ?」

康一(……!じょ、仗助くんは『確かめる』気だ!
キリカさんが嘘をついているのかどうか、質問をすることで確かめようとしているッ!)

キリカ「うん。もちろん元気だよ。それがどうかした?」

仗助「オレたちよー、スッゲー楽しみにしてんだよ……『お茶会』。
だからよ~~……早く会わせてくれよ。『織莉子』によォ」

キリカ「…………」

仗助「なあ、キリカ……『織莉子』のヤツは今、どこにいんだよ?」

キリカ「……そんなことよりサメの話しようよ!」

康一「……?え……?」

820 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 21:04:06.45 ID:N0sYznvSo
仗助「『サメ』……と、言ったのか?おめー、今……」

億泰「な……なに言ってんだ……?」

キリカ「サメってさ、時々サーファーを襲ったりするよね。
あれって、海の中から見たサーファーの影が、獲物のアザラシにそっくりだからなんだって。
あははははっ!笑っちゃうよね!面白い面白い!勘違いで殺されちゃうんだよ人間は!」

康一(なんだ……?彼女は何を言ってるんだ……!どうして急に『サメの話』なんか始めたんだ?)

キリカ「それからサメに襲われた時は、サメの鼻先を蹴ったりすると良いらしいよ。
そこに神経が集中してるから、案外ダメージが行くんだってさ。
噛まれた腕や足なんかを無理に引き抜こうとすると……」

仗助「おいテメ~~っ。あからさまに話を変えてんじゃあねーぞ!
誰がサメの話をしろっつったよ!コラ!」

億泰「結局何がしてーんだよおめーはよーーっ!」

キリカ「何って?『足止め』と『時間稼ぎ』だよ」

821 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 21:12:33.22 ID:N0sYznvSo
仗助「なんだと……!?」

キリカ「私はキミたちに、ここに居てもらう必要があったんだ。『こいつ』が来るまでね」

康一「ッ……!こ、これはまさか!」

仗助「『空間』が歪んでいく!」

億泰「『魔女の結界』かよ!?こりゃあ~~~ッ!?」

康一「キ、キリカさんの狙いは!結界にボクたちを連れ込むことだったのかッ!」

キリカ「せーかいっ。キミたちの勘が良いせいで結構手間取ったけどね」

織莉子「もう、キリカったら。どうしてもと言うから貴女1人に任せたのに、
突然サメの話なんて始めるんだもの。見ていてハラハラしたわ」

億泰「て……てめーはッ!まさか!」

康一「『白い魔法少女』……ま、間違いない!」

仗助「よーやく会えたなァ~~~……『美国織莉子』ッ!」

822 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 21:20:32.09 ID:N0sYznvSo
仗助「そっちから出てきたっつーことはよー。
もう逃げ回るのはやめたってことで良いんだよなァーー?」

織莉子「ええ。キュゥべえがそちら側についてしまった以上、接触は避けられません。
見付かっては逃げを繰り返し、悪戯に時間を使ってしまうだけ。
ですからこうして、こちらからお伺いしたのです」

億泰「アアン?結界の中に引きずり込んでおいてなァーにが『お伺いした』だッ!
『ヤル気まんまん』じゃあねーか!ボケ!」

織莉子「出来れば、戦わずに済めば良いとは……。っ!キリカ、お願い」

キリカ「ん?ああ、うん、わかったよ。ちょっと待ってて」

康一「何を……。ッ!」

魔女「GIIIAAAAHHHHHH!」

仗助「こいつが……!この結界の魔女かッ!」

キリカ「せっかく出て来たとこ悪いけど、キミの仕事はもう終わったんだよ。だからバイバイ!」

823 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 21:30:45.23 ID:N0sYznvSo
魔女「SHHYYYYAAAAAA……!」

康一「は、早いッ……!あっという間だ!一瞬で魔女を倒してしまったッ!」

キリカ「これで邪魔モノは始末っと」

織莉子「お見事だわ、キリカ。では、『お話』に入りましょうか」

億泰「ケッ!『お話』だっつーんならよォ~~まずオレから『質問』させてもらうぜ~~!」

織莉子「どうぞ、お好きなように」

億泰「てめー、『ゆま』を唆しやがったよなァ。あんな小せぇ子どもをよぉ~~……。
ありゃあ一体、どーいうつもりだったんだ?『理由』があるなら聞いてやっからよ~~~っ」

織莉子「あの子に関しては、気の毒だとは思いました。だけど、仕方のないことだったんです。
私たちの目的を成し遂げるためには、必要な犠牲でしたから」

億泰「つまりてめーらは!『利用』したっつーんだなァ!?
何も知らねー子どもを自分のためだけによォ~~~~ッ!」

織莉子「……訂正するほど間違ってはいませんね」

825 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 21:44:28.04 ID:N0sYznvSo
億泰「許せねぇ……!やはりてめーはこのオレが!ブチのめしてやらァーーッ!『ザ・ハンド!』」

仗助「お、おい待て!億泰ッ!」

億泰「こっちに来やがれ!ダボがァ!」

織莉子「!これが、空間を削り取る『瞬間移動』ね……」

億泰「『予知』で知ってましたってかァ?だがこいつはよ~~!
分かっても防ぎようがねェよなぁ~~~ッ!『瞬間移動』はよォ~~~ッ!」

織莉子「……残念だわ。『話し合い』で解決できなくて」

億泰「安心しなッ!『削り取りはしねー』からよォ~~!
ただし!全力でタコ殴りにしてやるぜーーーッ!再起不能になるぐれーによォーーー!」

康一「お、億泰くんッ!危ない!」

億泰「!?」

康一「『背後』だッ!彼女の『後ろ』を見るんだァーーッ!」

827 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 21:52:45.01 ID:N0sYznvSo
億泰「なッ……何ィ!?」

織莉子「貴方の『瞬間移動』……『防ぐ』ことは出来なくても、
『対処』するくらいなら可能です。そう来ることを『識っていれば』」

康一(か、彼女の『背後』から!『水晶』が、億泰くんに向かってッ……!)

仗助(こ、これはッ!『あの時』とおんなじじゃあねーか!)

億泰(仗助と初めて戦った時の……う、『植木鉢』ッ!あれと同じ『戦法』をこいつが!
お、『置いておいた』っつーのかよ!?『水晶』を!オレが空間を削る前にッ……!)

億泰「ウッ……ウオオオーーーー!舐めんじゃあねェぞッ!こんな『水晶』ォーーーッ!」

ガオン!

億泰(あ……危ねェ!仗助との戦いが役に立ったぜェ~~~ッ!)

億泰「どーだコラッ!てめーの『水晶』なんざ、オレの『ザ・ハンド』にかかりゃあ……」

キリカ「うん、識ってたよ。『水晶』を削り取るってことくらい」

828 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 22:01:26.48 ID:N0sYznvSo
億泰「なッ!?」

仗助「こいつ!いつの間にッ!?」

康一(す、『水晶』に気を取られた……ほんの一瞬の隙に!
億泰くんの目の前に迫っているだなんてッ……!)

億泰「テ、テメーーーッ!」

キリカ「その『右手』。邪魔だから処分させてもらう……よッと!」

億泰「アガッ!?ウアァアアアアアアッ!」

康一「お、億泰くんッ!『右手』がァーーッ!」

仗助「億泰ゥーーッ!待ってろ!今治して……」

キリカ「だよねっ。それも識ってたよ」

仗助「!?なッ……」

康一「こ、今度は仗助くんの後ろにッ!」

830 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 22:08:11.35 ID:N0sYznvSo
仗助「ドララララアッ!!」

キリカ「おっと、危ないな」

仗助「ッ……!」

康一「は……速いッ!『クレイジー・ダイヤモンド』の攻撃を、
ボクサーが女の子のビンタを避けるみたいに軽々と避けたぞッ……!」

仗助「や、野郎ォ……!」

キリカ「前に一度『見た』経験が役に立ったよ。ありがとう、流石は『恩人』だ!
でも悪いけど、『右手』は治させないよッ!」

仗助「おぐぅ!?」

康一「仗助くんッ!」

キリカ「うわあー、飛んだね!人間ってあんなに飛ぶんだ!初めて見たよ!」

837VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/02(火) 22:15:32.89 ID:N0sYznvSo
仗助「ぐッ……う…………」

キリカ「ま、でも、うん。魔法少女の力で蹴り飛ばされたら当然か。
よく考えたらそんなに驚くほどのことでもないや」

康一「じょ、仗助くん!大丈夫……」

仗助「う……動くんじゃあねーぜ、康一……!」

康一「なんだって……?何を言ってるんだ!仗助くんッ!」

仗助「動けば……そいつは次に、おめーを攻撃する……。
おめーだけじゃあねェ……億泰もだ……!」

康一「えっ……!」

億泰「うぐっ……ウウッ……」

織莉子「…………」

キリカ「へー、よく分かったね。すごいね恩人!」

838 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 22:29:51.12 ID:N0sYznvSo
キリカ「特に、うん。広瀬康一はすぐに切り刻む。躊躇する必要なんてない。
だってよく考えたら、広瀬康一は恩人じゃない。ただ見てただけだ」

康一「っ……」

キリカ「虹村億泰を殺さずに『右手』だけを切り落としたのは、恩人だからだ。
さっきの攻撃でキミを刻まずに蹴り飛ばしたのも、キミが恩人だからだよ。
理由はどうあれ、キミたちは私の命を救ってくれた。そのことに恩を感じてるのは確かだ。
だから恩人、キミのことも出来るだけ『生かしておく』ことにするよ」

仗助「『生かしておく』……だと」

キリカ「でも、その、あれだ。結局はそう。いつ死ぬかの違いでしかない。
私は織莉子のためならなんでもする。無限に尽くす。
だから織莉子の邪魔になるってわかったなら、恩人を故人にすることだって容易いよ」

仗助「てめーら……ハナから『話し合う』気なんてさらさらねえ……!
オレたちを『始末』するつもりだったんだろーが……1人残らずよォーーーッ!
『話し合い』のために結界に誘い込むわけがねェもんなァーーッ!」

839 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 22:36:48.22 ID:N0sYznvSo
織莉子「……キリカ」

キリカ「うん。さて、恩人!キミはあとどのくらい『長生き』できるかなッ!?」

仗助「っ……康一ィ!おめーマジでそっから動くんじゃあねーぞ!
こいつがオレを『生かしてる』間によォーーっ!
ぜってー『策』を見つけ出してやっからよぉーーーー!」

康一「……!じょ、仗助くんッ……!」

キリカ「ふーん、『策』だって!ホントに思い付くかな?やってみてくれよ!」

仗助「っ!ドラアッ!!」

キリカ「あはは!すごいねッ!今のはちょっと当たりそうだったよ!でも残念!」

仗助「うぐゥっ!」

キリカ「ほら、今度は右だよっ!上だよッ!下だよッ!」

844 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 22:45:29.08 ID:N0sYznvSo
仗助「ドラララララアッ!!」

キリカ「あははははっ!残念残念惜しい惜しいッ!地面殴ってどうするの?もう下じゃないよ!
左だよッ!まだまだ次もあるよ!次次次次次ッ!」

仗助「ッ……」

億泰「や……野郎……マジで遊んでやがる……。マジで付いていけねーっつーのかよ……
あいつの『スピード』に……『クレイジー・ダイヤモンド』でもよォ……!」

康一(い、いや違う……確かにあのスピードで『射程距離』を気にせず、
変則的に縦横無尽に動き回れるというのはとんでもなく厄介だ。
だけどスピードそのものは、『クレイジー・ダイヤモンド』が
あそこまで手も足も出ないという程のものじゃあないはずだ!
それなのに仗助くんが赤ん坊のように遊ばれている理由は……)

仗助「っ……『クレイジー・ダイヤモンド』!」

キリカ「!なに、今何か飛ばした?……さっき地面を殴って出来た『破片』か!」

847 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/02(火) 22:55:14.69 ID:N0sYznvSo
億泰「……!そーか、仗助……!破片を飛ばして、先に織莉子のヤツを……!」

織莉子「あら……もしかして、地面を殴ったのはこのために?だとしたら、残念でしたね」

億泰「ッ……!よ、避けやがった……簡単に……」

仗助「……やっぱお見通しってわけかよ……」

康一(そう……彼女には『速さ』だけじゃあない!美国織莉子の『予知』がある!
『予知』で攻撃を読んでいるからこそ、あんな風に仗助くんを手玉に取ることができるんだッ!
『合図』か何かを送っているようには見えないけれど……きっと『テレパシー』で!
仗助くんがキリカさんへ攻撃するタイミングを教えているんだッ!
つまり今のキリカさんは!『予知』と『速さ』の両方を兼ね備えていることになるッ!)

キリカ「今は私が相手なのに織莉子を狙うなんて、恩人は浮気性なのかな?
それとも卑怯者なのかな?でもわかったよね?
織莉子を狙っても無駄だよ。無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

仗助「クソッ……想像以上に厄介だぜ。『予知』と『超スピード』の組み合わせはよォ……!」

872 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 20:33:03.18 ID:nGW/tHbPo
キリカ「さあ、続きと行こう。ちょっと飽きてきたけどキミは命の恩人だからね。
まだまだ『長生き』させてあげるよ。ほらッ!行くよ行くよ行くよ!」

仗助「うぐぁっ!や、野郎っ……!」

康一「あ、あまりに一方的だ!キリカさんの付ける傷は決して深くはない……!
だけどあのままじゃあいずれッ!『出血多量』で死んでしまう!」

億泰「お……おれも正直、そろそろヤバイぜ……。
傷の『痛み』よりも……頭がよー……ボーッとしてきやがった……」

康一「も……もう限界だ!仗助くん、今助けに……!」

仗助「動くんじゃあねーーーッ!!」

康一「ううっ!仗助くん、でもッ……!このままじゃあきみが死んでしまう!殺されるッ!」

仗助「『そっから動くな』と、言ったはずだぜ康一……!
こいつの『スピード』に『変則的』な動き……。更に美国織莉子の『予知』!
おめーの『攻撃』が当たる前に!殺されちまうぜ!マジによォ……!
わかったらよォ~~……そこでじっとしていろ!」

キリカ「そうそう、それが良いよ。ま、死ぬ順番が入れ替わるだけの問題だけどね」

873 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 20:43:14.45 ID:nGW/tHbPo
仗助「そいつァわからねーぜ……」

キリカ「ん?」

仗助「てめーは必ず!『再起不能』にしてやるぜッ!『クレイジー・ダイヤモンド』ッ!」

キリカ「っ!これは!まさかッ!」

仗助「てめーが散々オレを切りつけてくれたおかげでよォ~~『弾』は十分だぜッ!
砕いておいた地面の『破片』にオレの血を閉じ込めた!
てめーの浴びた返り血も!もうかなり固まってるはずだぜ~~~ッ!」

織莉子「……!キリカッ!その攻撃は『避けられない』!すべて切り捨ててッ!
『当たってもダメージにならない』ほど小さく!」

仗助「この大量の『破片』すべてが同時にてめーを襲うぜッ!
防ぎ切れるっつーなら文字通り!『防ぎ』『切って』みやがれーーーッ!」

キリカ「ッ……!」

874 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 20:55:09.20 ID:nGW/tHbPo
キリカ(やってみせる……この程度!『破片』に集中すればなんとか……!
全ては無理でも!ほとんどを切り刻める!)

康一「ッ……!?あ、あのたくさんの『破片』が!急に速度を落としたッ!?」

康一(そ……そうか!彼女の『速度操作』は自分を『速くする』のではなく!
自分以外を『遅くする』魔法だったんだ!
そして今ボクたちが『破片の遅さ』を『認識』できているということはつまりッ……!)

キリカ(今この瞬間は、奴らの『速度』は元に戻っている……!
だけど、この一瞬だけだ!この『破片』さえ耐えれば!
また結界全体に『速度低下』をかければ良い!
そうなれば東方仗助……!もう容赦はしないよ!
この攻撃が終わった次の瞬間、キミを『恩人』でなく『故人』にしてやる……!)

キリカ「痛ッ、っ!ぐっ……!あああもォーーーーっ!邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔あああッ!」

億泰「く、クソ……!多少は食らっちゃあいるが、あいつ……!
ほとんどの『弾』を……切り刻んでやがるッ……!」

875 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 21:04:49.30 ID:nGW/tHbPo
康一「『小さな破片』になってしまえば、当たってもダメージなんて無いようなもの……!
こ、このままじゃあ……『防ぎ切られる』ッ!」

キリカ「これで、ラストぉお!!」

織莉子「良かった……流石だわ、キリ……。っ!」

仗助「っ……!」

康一「えッ……!?」

康一(じょ、仗助くんが走り出している!キリカさんに背を向けて、美国織莉子の方へ……。
!そ、そうか!わかったぞ!仗助くんの『本当の狙い』がッ!)

仗助「オレの狙いはハナからよォ~~~!そこでつっ立ってるクソッタレ織莉子だぜ!
今その顔面ボッコボコに変形させてやっからよォ!
二度と見れねーツラにしてやるから覚悟しろやがれボケカスが!
死んでも恨むんじゃあねーぞッ!コラアッ!」

キリカ「……は?」

876 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 21:16:05.96 ID:nGW/tHbPo
キリカ(え、何?今の『破片』は私の気を逸らすための囮?いや、うん、まあそれは良い。
それで?私の『速度低下』を食らっていない隙に織莉子に向かって突進?
織莉子が私に気を取られている隙に突進?
こいつまだ織莉子を狙うのか。しかも、しかも、しかもしかもしかも。
こいつは織莉子を?ただ攻撃するだけじゃなくて、何?
今なんて言った?なんて言った?今なんて、なんて、なんて……)

キリカ「今ッ!!なんて言ったぁああアアアアッ!?」

億泰「じょ、仗助ェ!後ろから来るぜーー!危ねえーーーーッ!」

キリカ「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね……!」

織莉子「キ、キリカ!来ては駄目ッ!」

仗助「……もう遅い。『射程距離』だぜ」

キリカ「ッ!?ぐっ……!?か、体、が……!?」

康一「ようやく止まったね……厄介な『スピード』が」

仗助「グレートだぜ、康一……。おめーなら気付いてくれると思ったぜ。
オレの『本当の狙い』によ~~~っ」

880 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 21:26:09.65 ID:nGW/tHbPo
仗助「思ったとおり……怒りに任せて突っ込んで来たな。
周りが見えなくなって織莉子の声が聞こえなくなるぐれー『怒りまくって』よォー」

康一「あの位置が良かった……仗助くんがボクに『動くな』と言った、あの位置が……。
あそこでジッとしてたおかげで、キミはボクの『射程距離』に……自分から入ってきてくれた!」

仗助「『予知』はオレたちにゃあ使えねーけどよ~~。
逆上したてめーの行動を『予測』するのは簡単だったぜェ~~~」

キリカ「わ、私、は……嵌められた、のか……。初めから、キミは、織莉子じゃ、なく……」

織莉子「き、キリカ……!」

ACT3「オット、動クンジャアネーッ!コイツガ『ペシャンコ』ニナルノガ嫌ナラナーーッ」

織莉子「ッ……」

康一「ちょ、ちょっと『ACT3』!そんな『悪役』みたいなさぁ~~!
もうちょっと『言い方』ってものがあるんじゃあないの!」

仗助「まあ……大人しくしてろっつーのは同感だけどよ」

883 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/03(水) 21:35:50.11 ID:nGW/tHbPo
億泰「…………」

康一「ん?あっ……!じょ、仗助くん!億泰くんが気を失っているッ!」

仗助「何ィーーッ!?お、おい億泰てめーコラ!起きやがれ!」

億泰「あ……ああ?わ、ワリー。力振り絞って大声出したもんでよォ。気ィ失ってたぜ……。
オオッ!?み、『右手』があるッ!サンキュー仗助ェ~~~!」

仗助「ったくよォーーー!心配させんじゃあねーよおめーは毎度毎度よォーーーっ!」

億泰「そ、そうだッ!織莉子は……うおお!キリカが動けねーで居やがるッ!
康一のヤツやるじゃあねーか!いつの間に食らわせたんだァ~~~?」

康一「億泰くんが気絶してる間だよ……」

仗助「さて、ワリーがキリカ。てめーには大人しくしててもらうぜ……」

キリカ「こ……殺す、のか……」

仗助「命までは取らねー。ただし!」

キリカ「っ……!くっ……」

仗助「『ソウルジェム』はよー。こっちで預からせてもらうぜ」

891VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 21:47:47.26 ID:nGW/tHbPo
康一「!変身が解けた!」

仗助「おッ。ついでによォ、『結界』も解けるようだぜ~~っ」

ACT3「ドウシマスカ?コイツ、モウ魔法ハ使エマセンガ」

康一「一応、このままだ……。自由にすると、何をするかわからない」

ACT3「了解シマシタ」

キリカ「……織、莉子……逃げて……」

織莉子「っ……キリカ……」

億泰「誰が逃がすか!ボケッ!『右手』に関しちゃあもう治ったから恨みはねェ。
だがゆまの件は別だぜ~~!大人しく『ソウルジェム』を渡しゃあよォ~~~。
『一発』で勘弁してやっからよ~~~っ!だからさっさと渡しやがれ!コラ!」

織莉子「貴方がたは……何も分かっていない……!」

仗助「ア……?おれたちが何をわかってねーって?」

織莉子「暁美ほむらに協力することの恐ろしさを!彼女は……世界を破滅へと導いている!」

マミ「……え?」

892VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 21:55:27.79 ID:nGW/tHbPo
杏子「どういうことだ、おい……?」

ゆま「?なに?なに……?」

ほむら「っ……!」

QB「……何やら僕たちの知らないところで事態は大きく動いていたようだね」

康一「え!?み、みんなッ!?」

億泰「お、おめーらなんでっ!?」

仗助「グレート……全員勢揃いってか」

康一「で、でもみんな、どうしてここにッ……」

杏子「あんまり遅いから迎えに来たんだよ……。
そしたら……なんだよ、これ。とんでもないことになってるじゃんかよ」

マミ「し、『白い魔法少女』……あなたが、美国織莉子さんね……。
ここで戦っていたのは……なんとなくわかるわ。
でも……さっきの、どういうこと?『暁美さんが世界を破滅へ……』って……」

893VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 22:03:57.93 ID:nGW/tHbPo
ゆま「ハメツって……終わっちゃうっていうことだよね。
そうなの?ほむらおねえちゃん、そうなの……?」

ほむら「……耳を貸しては駄目。私たちの動揺を誘っているのよ」

杏子「そりゃ……そう考えるのが普通だろうが……」

織莉子「貴女方も、何も識らない……。
真実を識れば、きっと自らの愚かさに気付くでしょう」
私の言葉を妄言と切り捨てる前に、話を聞いてみるのも良いのではありませんか?」

ほむら「黙りなさい。その必要はないわ」

織莉子「貴女は全て識っているはず。魔法少女の、隠された真実を全て。
なのにどうして教えて差し上げないのかしら?」

ほむら「黙れと言ったのが聞こえなかったの……!」

マミ「あ、暁美さん……。それって、以前話してくれなかった……」

896VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 22:11:55.84 ID:nGW/tHbPo
ほむら「……言ったはずよ。いつか話すと……」

織莉子「嘘ばっかり……話すつもりなんてないのでしょう?」

ほむら「っ……」

織莉子「貴女が隠し続けるというのなら、私が教えて差し上げましょう。『魔法少女の真実』を」

キリカ「織莉、子……本当に……?」

織莉子「ええ。もうこうなった以上、仕方が無いわ。道を拓くには、これしかない……」

まずい……このままでは本当に、美国織莉子に全てを話されてしまう。
どうする、時間を止めて今すぐ彼女を始末する……?

……駄目。
そんなことをすれば、ここに居る全員にますます怪しまれる。
それにここまで来た以上、美国織莉子の口を封じたところで、次はキュゥべえに質問が行くだけ。
どちらにしろ、もう何をしても……。
魔法少女の秘密を、知られてしまう。

897VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 22:21:34.09 ID:nGW/tHbPo
織莉子「……貴女方は、世界の行く末を考えたことがありますか?
この世界が、自分の世界が、いつまで続くのか考えたことはありますか?」

ゆま「?……?」

杏子「……突然何言ってんだ、あんた?」

織莉子「世界は、破滅を迎えます。そう遠くない未来……あと2週間ほどで」

億泰「!?ど、どーいうことだそりゃあ!」

康一「あ、あと2週間だって!?一体どうして……!」

織莉子「常軌を逸した強大な魔女の生誕により、この世界は滅びます。
私たちの目的は、その魔女の生誕を阻止すること。生まれる前に、止めること。
……魔女となる魔法少女を、契約前に殺害すること」

仗助「お……おい!待ちやがれ、コラ!
その言い方じゃあまるで……『魔法少女が魔女になる』みてェじゃあねーかッ……!」

キリカ「…………」

織莉子「そう言ったつもりです。それが私たち魔法少女が辿る運命。そうでしょう、キュゥべえ?」

QB「その通りだけど……まさか君がそんな未来を視ていたなんてね。予想外だよ」

898VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 22:29:35.47 ID:nGW/tHbPo
マミ「そ、それじゃあ……本当に……」

康一「そんなッ……そんな重要な事実を隠して契約を結んでいたのか!?キュゥべえッ!」

杏子「てめえ……!ふざけんじゃねえ!」

ゆま「じゃ、じゃあ契約って、魔法少女を魔女にするためにしてたの!?」

QB「正確には、魔女化する時のエネルギー回収。それが僕たちの役目であり目的だよ」

マミ「っ……」

億泰「テ……テメーこのダボがぁあああーーーーッ!!」

仗助「!億泰ッ!」

億泰「今まで我慢してたがもう耐えられねェ!やはりてめーはブッ殺すッ!!
『ザ・ハンド』ッ!くたばりやがれボケェーーーーッ!」

ガオン!

901VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 22:40:46.35 ID:nGW/tHbPo
ゆま「きゃっ!」

康一「ひいいッ!」

仗助「見た目は『小動物』なのが気分悪いが……しかしこれでもう『魔法少女』は生まれなく……」

QB「やれやれ……無駄に潰すのはやめて欲しいな」

億泰「ッ……!?」

マミ「ど、どういうこと……キュゥべえが、もう1体……!?」

億泰「こ、こいつッ!ウガアアアアーーーッ!」

ガオン!ガオン!

億泰「はあ、はあ、はあ……!」

QB「まったく困るなあ。代わりはいくらでもあると言っても、もったいないじゃないか」

杏子「な……!?何モンだよ、こいつ……!」

ほむら「……こいつをいくら殺しても無駄よ。そういう、生き物だから……」

902VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/03(水) 22:48:54.71 ID:nGW/tHbPo
マミ「そう……これが、本当に……真実、なのね……」

ほむら「……巴さん……」

どうなる……杏子ももちろんだけど一番心配なのは、巴さん……。
今回は、この事実を知って……彼女は……。

マミ「……美国さん。あなたたちの目的は分かったわ。
でも……それがどうして、暁美さんが世界を破滅へ導くことに繋がるの?」

ほむら「……!巴さん、大丈夫なの……?」

マミ「心の準備は、してたから。まだ『隠された真実』があるって、聞いた時から……。
話すのを躊躇うような『真実』って、どんなことなんだろう、って色々考えていたから、ね」

……意外だ。
巴さんが、こんなに落ち着いているだなんて。
『覚悟』があったから、落ち着けているということ……?
でも、なんというか……『違和感』があるような。
私の、考えすぎ……?

923 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 20:36:55.35 ID:NmFLAi7so
マミ「それで、美国さん……答えてもらえる?」

っ……そうだ。
今はそんな、些細な違和感を気にしている場合じゃない。
まずは美国織莉子の問題を解決しないと……。

織莉子「もちろん、答えます。だけどその前に……キュゥべえ。貴方はどこかへ行きなさい」

QB「やれやれ、やっぱりそうなるんだね。
これ以上体を潰されるのも避けたいし、仕方ない。ここは退散するとするよ。
でもまあ、推理のし様はいくらでもあるわけだし。それじゃあまたね、みんな」

杏子「……行ったみたいだぜ」

織莉子「ええ……それでは、お話ししますね」

マミ「…………」

織莉子「そこに居る暁美ほむらさんは、その『魔女』となる人物を……守ろうとしている」

925 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 20:49:57.60 ID:NmFLAi7so
億泰「な……なんだとッ!?守ろうとしてるってこたァ……まさかあん時の」

仗助「億泰ッ!余計な情報を漏らすんじゃあねーッ!」

織莉子「あら……残念。ヒントが得られると思ったのに」

マミ「つまりあなたは……まだその人物が誰なのかは、知らないということね」

杏子「……待てよ。ってことは、『魔法少女狩り』なんて事件を企んだのはまさか……」

康一「『ライバルを減らすため』なんかじゃあなく、
キュゥべえの注意を引いておいて、その隙に『その子』を殺すため……!
ゆまちゃんのことをキュゥべえに教えたのも、そのためだったのかッ!」

仗助「ほむらおめー……そのことは、知ってたのかよ……?
美国織莉子の、『本当の目的』はよォ……」

ほむら「……話せば、『魔女化』の事実を知られてしまう……。
だから、話せなかった。『魔女化』だけは、どうしても……知られたくなかったのよ」

926 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:02:26.40 ID:NmFLAi7so
康一「そ、それは……そうかも知れない……。ほむらさんの言うことも、もっともだ……」

杏子「魔法少女が魔女になる、なんて……そう簡単に、話せるわけねえ、よな……」

マミ「…………」

織莉子「さて……これで説明は十分ですね。わかっていただけたでしょう?
私と暁美ほむら、どちらが正しい道を歩んでいるのか。
『あれ』を殺さなければ、世界の行く末にあるのは破滅と絶望のみ。
運命を回避するためには、『あれ』を殺す以外に方法はありません」

ほむら「……ふざけないで。あの子は絶対に殺させない。契約もさせない!」

織莉子「それは不可能。私は識っているわ……あなたが失敗することを。
貴女がどうあがいたところで、結末は同じ。
『あれ』は必ず契約し、そして最悪の魔女となって……世界は終末を迎えるわ」

ほむら「っ……やっぱりあなたとはこうなる運命のようね。
もう良いわ、今すぐこの場で……殺してあげるから」

928 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:09:24.97 ID:NmFLAi7so
織莉子「ッ……」

キリカ「……!こ、のッ……!」

仗助「!待てほむらッ!」

ほむら「邪魔しないで。もうわかったはずよ。こいつには説得は通じない。
再起不能にしたところで、絶対に諦めない。
あの子を殺すためなら、こいつらはどんな手段も選ばない。
だからその前に、今すぐ殺さないといけないのよ。
それともまさか……あなたたち、この女の味方をするつもりかしら」

杏子「っ……」

億泰「い、いや、そーいうわけじゃあねーけどよォ……」

ゆま「ゆまは、えっと、えっと……。殺しちゃうのはわるいことだと思うけど、
でも、世界が終わっちゃうのは……うう……」

932 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:16:24.15 ID:NmFLAi7so
織莉子「何を迷う必要があるのかしら……?迷う必要なんて、まったくない。
1人の命と人類全員の命。どちらを優先すべきか比べるまでもないのでは?」

ほむら「そんなもの、あの子に契約させなければ良いだけの話でしょう……!」

マミ「暁美さんは……『その子』を絶対に契約させずに済む方法を知ってるの……?」

ほむら「っ……」

織莉子「……御覧なさい。そんな方法、あるはずがない。結局は、そういうこと。
運命を回避するには、『あれ』を殺す以外に方法は……」

仗助「待ちな……。用はよォ……そいつに契約させなけりゃあ良いんだろ?
そーいうことなら……あるぜ、『方法』」

キリカ「っ……な、にを……」

康一「じょ、仗助くんの言うとおりだ……!『方法』はあるッ!絶対確実に契約させない『方法』が!」

織莉子「……何を馬鹿な。『殺害』以外にそんな方法、あるわけがないわ……。
そんな世迷言で、私たちの信念が揺らぐとでも……?」

934 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:24:30.16 ID:NmFLAi7so
仗助「おめーもよォ。『スタンド能力』は知ってんだろ?
『魔法』じゃあ無理でも『スタンド』ならできることがあるってことぐれー……」

織莉子「だからと言って信じられるわけがない。貴方達と私達は敵同士……!
現にキリカは貴方に嵌められて!こんな目に遭っている!
また私たちを騙そうとしている、何か企んでいる、と……
そう疑うのは、当然のことでしょう……!」

億泰「ふざけてんじゃあねーぞ!『こんな目に遭っている』だァ~~~ッ!?
先に襲い掛かってきたのはテメーらじゃあねーか!違うかコラ!」

織莉子「貴方達を責めているつもりはない……ただ、『信用できない』ッ……!」

康一「っ……!」

ほむら「……言ったでしょう。もう彼女には、説得が通じないと……」

康一(だ、駄目だ……ほむらさんの言うとおり、マトモな『説得』が通じる状態じゃあない……!
彼女は完全に、ボクたちのことを『敵視』しているッ……。
彼女の『敵意』を解くには……一か八か!もう、これしかない!)

937 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:31:19.45 ID:NmFLAi7so
康一「エコーズッ!『ACT1』ッ!」

キリカ「えっ!?か、体が軽く……!」

織莉子「キリカ……!」

億泰「『3FREEZE』を解除しただとォ~~!?」

仗助「こ、康一おめー何をっ……!」

康一「契約させない方法はあるッ!キミたちを嵌めるつもりも、騙すつもりもないッ!
だからボクたちを……『信じてッ!』」

織莉子「ッ!?」

杏子「な……なんだ、今の『攻撃』……!」

マミ「何か、文字のようなものが、美国さんに!」

ゆま「『信じて』って……かいてあるよ!顔に、『信じて』って!」

織莉子「……これ、は……」

941 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:39:06.73 ID:NmFLAi7so
キリカ「織莉子!ひ、広瀬康一ッ……織莉子に何をしたァ!?」

織莉子「……待って!キリカ!」

キリカ「お、織莉子……?」

織莉子「これは……『攻撃』じゃないわ……」

キリカ「えっ?え、なに?どういうこと?えっ……?」

康一「信じて……織莉子さん!ボクたちは必ず、キミの助けになれるはずだ!」

織莉子「っ……広瀬さんは……こうして、私に訴えかけている……。
キリカを解放するという、リスクを負ってまで……攻撃するのではなく……」

康一「織莉子さん……!」

織莉子「本当に……存在するの?契約を止める、絶対確実な、方法が……」

康一「もちろんッ……!存在するよ!」

織莉子「……教えてください。その『方法』を」

944 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:48:05.84 ID:NmFLAi7so
キリカ「!良いの、織莉子……?」

ほむら「ッ……!し……信じたの?彼の言葉を……!」

仗助「オ、オイなんだよ今のはよォ~~!『ACT1』ってのはあーいう使い方もできたのかよ!」

億泰「まさか声を飛ばして『説得』するなんてよぉ~~~!」

康一「あんまり思い込みが強い相手には意味がないんだけどね……。
でも織莉子さんに通じたということは……」

織莉子「……私の目的は殺人ではありません。1人の犠牲も出さずに世界を救う方法が
あると言うのであれば、それにすがりたくなるのは当然です……。
ただし……本当にそれが『確実な方法』であるのかを判断するのは、私たちです」

マミ「もし……『確実でない』と判断した場合は?」

織莉子「…………」

杏子「チッ……結局それかよ」

945 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 21:56:42.86 ID:NmFLAi7so
ゆま「だ、駄目だよ?わ、わるいことしちゃ駄目なんだからね……!」

仗助「まあ……それについては安心して良いだろーぜ。
ありゃあ間違いなく、『確実な方法』だしよォ」

康一「『あの人』のスタンドなら、契約させないなんて朝飯前だよ!」

キリカ「……ふんっ。それが本当なら良いけどね」

織莉子「それじゃあ……そうね。
説明するよりも、実際に会わせてもらっても良いでしょうか?
この目で見て、確認したいので。その『能力』が、どんなものなのか……」

仗助「ああ、良いぜ。……おめーらも来るよなァ?」

杏子「付いて行かせてもらうよ。その『スタンド能力』も気になるしね」

ゆま「ゆまも行くよ!」

マミ「私も……ちゃんと、最後まで見届けておきたいもの」

ほむら「……案内してちょうだい。その『スタンド使い』のところへ」

947 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:03:22.26 ID:NmFLAi7so
杜王町

億泰「いやそれにしてもよォ~~。まさか『露伴先生』だったとはなァ。
よく思い付いたよなおめーら!流石!さえてるぜェ~~~っ!」

仗助「おー、どもども。(知ってるヤツなら大体思い付くと思うけどな~~)」

織莉子「――ここが、その『スタンド使い』の家……」

仗助「そんじゃあよー、準備は良いな?呼び鈴を鳴らすぜェ~~」

ピンポオオン

仗助「よし、じゃああとは康一!任せたッ!」

康一「え!ボク?」

仗助「頼み事ならよォー。オレより康一の方が良いに決まってるぜ。岸部露伴の場合はよー」

億泰「露伴先生と友達だもんなァ~~~」

康一「別に良いけどさぁ~~……。あっ、出てくるよ!」

露伴「おや……?なんだ、誰かと思えば康一くんじゃあないか」

953 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:12:35.98 ID:NmFLAi7so
露伴「タイミングが良かったね。ちょうど出かける時間の少し前だ。あと少し遅かったら……ん?」

仗助「ど、どーもッス」

億泰「こんちは~~ッス」

露伴「……。まあ……東方仗助と虹村億泰は良いとしよう。で、その後ろのはなんだい?」

康一「あーえっと、彼女たちはその……」

露伴「フ~~~~ン。なんだ、康一くんもスミに置けないなぁ。
こんなに大勢女の子を連れて、君の『彼女』が黙っちゃあいないぞ。
これから遊びにでも行くのかい?まっ、学生らしくて良いじゃあないか。
……1人小さいのもいるようだけどさ」

ゆま「!ゆまは『小さいの』じゃないよ!」

露伴「はははっ!おいおい、本気で言ってるのか?変に大人ぶるなよ。『小さいの』」

仗助(あ、『相変わらず』な性格してやがんなぁ~~岸辺露伴)

956 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:21:53.48 ID:NmFLAi7so
ゆま「うーーーっ!『小さいの』じゃないよ!ゆまは『ゆま』だよ!」

杏子「ゆま、落ち着きなって」

ゆま「キョーコぉ~~!」

杏子「はいはい、わかったわかった」

露伴「フン、ほら見ろ。やっぱり子どもだな」

杏子『おい……なんなんだよこいつ』

ほむら『大人気ないと言うか、なんと言うか……』

マミ『なんだか少し……変わった人みたいね』

キリカ「……あのさあ。ほんとにこいつが例の『スタンド使い』なの?
なんていうか、うん……変なヤツにしか見えないんだけど」

露伴「……なに?」

959 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:30:30.15 ID:NmFLAi7so
織莉子「キ、キリカ。そんなにハッキリ言うことではないわ」

露伴「ふむ……『スタンド』を知ってるってことは『スタンド使い』のようだが……。
年上に対する『敬意』も払えないのか?
まったく、どうも『スタンド使い』には常識に欠けるヤツが多いな」

康一「…………」

露伴「あ、康一くん。君は別だよ?友達のことを悪く言うわけがないじゃあないか」

康一「は、はあ……」

露伴「それで?君は結局、何の用事で来たんだい?
まさか僕を遊びに誘ったっていうわけじゃあないだろう?」

康一「あ、えーっとですね……。
そこの2人に露伴先生の『ヘブンズ・ドアー』を見せてあげて欲しいんです」

露伴「……?なんで僕がそんなことをしなくちゃあならないんだ?」

966 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:38:31.70 ID:NmFLAi7so
康一「ウ~~ン、なんでと言われると……」

キリカ「良いからさ、早く見せてよ。勿体つけちゃってさ」

織莉子「キリカ、だから……!」

露伴「…………」

キリカ「それとも実はやっぱり、大した『能力』じゃないんじゃないの?」

露伴「……わかったよ、見せてやる。
だけど、そうだな。見るだけじゃあ理解し辛いかもしれないから……」

織莉子「ッ!キリカ……」

露伴「自分で体験してみれば良いさ!『ヘブンズ・ドアー』ッ!」

キリカ「……!?」

968 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:46:26.11 ID:NmFLAi7so
杏子「う、うわあッ!?」

マミ「呉さんの顔が……!」

ほむら「大体の説明は聞いていたけど……これが『本になる』ということなのね……!」

ゆま「ゆま、こんな本やだ……」

織莉子「キ、キリカは!キリカは大丈夫なの!?」

露伴「気絶してるだけさ。心配ないから騒がないでくれるかい?どれ、こいつにはどんなことが……ん?」

康一「ちょ、ちょっと。また変なことまで読むんじゃあないでしょうねェ~~!」

露伴「変なことと言うか……。
『織莉子、織莉子、織莉子。織莉子が好きだ織莉子が好きだ。
織莉子が小銭を拾ってくれた。織莉子が私を覚えててくれた。織莉子が笑ってくれた。
大好き、大好き、大好き、愛してる、愛してる、愛してる。私の愛は無限だ。
無限に織莉子に尽くす。織莉子、織莉子、織莉子……』」

億泰「な、何ページ続くんだァ?こりゃあ~~~!」

仗助「『心酔してる』とは聞いてたが……こ、これほどかよ~~~……」

972 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 22:55:40.63 ID:NmFLAi7so
露伴「『織莉子と離れたくない、織莉子は私の全てだ……』。
すごいな……。こいつ、『織莉子』のことばっかりだ。
もちろん普通の『体験』も書いちゃあいるけど、『織莉子』に埋もれて読みづらいったらないぜ」

織莉子「も……もう、キリカったら……」

露伴「!もしかして君が織莉子かい?同性愛者なのか、君たちは?
いや、そんな表現じゃあ生温い気さえするな、こいつの感情は……。
……ははっ、そうだ。君たちは僕の『能力』を見たいんだったな。それなら……」

キリカ「……ん……?あ、あれ?私は……」

織莉子「キリカ!元に戻ったのね、大丈夫?気を失っていたけれど……」

キリカ「お、織莉子!?こ……来ないでくれッ!」

織莉子「!?えっ……?」

キリカ「え?あ、いや、その、あれ?な、なんだ?私は、あれ?」

974 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 23:03:31.53 ID:NmFLAi7so
杏子「な、なんだ?何か変だぞ、こいつ……」

織莉子「キ、キリカ……?どうしたの?貴女……」

キリカ「うわあっ!く、来るなッ!」

織莉子「そ……そんな、どうして……!?」

キリカ「お、おかしい……織莉子のことが、好きなはずなのに、なんだ、これ?
か……顔も見たくない。声も聞きたくない。ち、近くに居るだけで不愉快だ……」

マミ「!もしかして……!」

キリカ「き……岸辺露伴ッ!お前の仕業かァ!このっ……!……あ、あれ?」

ゆま「?なに?どうしたの、そこには何もないよ……?」

キリカ「ち、違う。私は今確かに、こいつを殴ろうと……」

露伴「僕の『能力』については、大体は聞いてるんだろう?
そう……書き込ませてもらったんだよ。こんな風にね」

『だけど織莉子が生理的に受け付けない』『岸部露伴を攻撃できない』

984 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/04(木) 23:11:12.52 ID:NmFLAi7so
織莉子「そんな……!」

キリカ「ッ……お、織莉子への愛が、私の全てが……だ、駄目だ!頭がおかしくなる!
このままじゃあ私は、私はッ……!」

織莉子「も、もうやめてください!貴方の『能力』は分かったわ!だから、キリカを元に戻してッ!」

露伴「まあ待てよ。僕の『能力』を『大したことない』と言ったのはこいつだぜ?
こいつの口から直接聞かないことには元には戻せないなぁ~~」

キリカ「わ、わかった……!謝る、謝るからッ……!
キミの『能力』の凄さは十分わかった!だから、元に戻してくれ……!」

露伴「はははははっ!ざまあないな!
最初からそうやって素直な態度に出ておけば良かったんだッ!生意気な小娘めッ!」

康一「ろ、露伴先生!流石にもう、許してあげても……」

露伴「フン!良いだろう、僕はそんなに心の狭い人間じゃあないからな。謝る気があるんなら許してやるよ。
今元通りにするから、ジッとしてな。(『岸辺露伴を攻撃できない』は一応残しておこう)」 

39 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 19:56:33.92 ID:pDKmqBeOo
露伴「そら、これで元通りだぜ」

キリカ「…………」

織莉子「キ……キリカ。もう、大丈夫?本当に……」

キリカ「織莉子ぉーーーーーッ!!」

織莉子「きゃっ!」

キリカ「うわあーーん!織莉子、織莉子!さっきのは違うんだよ!ほんとだよ!?
ホラホラ!また前みたいにこうやって抱きつける!くっ付ける!もう離れない!」

織莉子「キリカ……」

露伴「ム!なかなか珍しい光景だな……レズビアンを描く時の参考になりそうだ。
もう少しそのまま密着しててくれ!今スケッチブックを持ってくるから」

キリカ「言われなくたって離れるもんか!織莉子、さっきは酷いこと言ってごめんよ!
私は織莉子の全部が好きだ!織莉子のことを近くで見ていたいし声も聞きたい!
だから嫌いにならないで!さっきのは、さっきのは……!」

織莉子「ええ……わかってるわ、キリカ。嫌いになんてなるわけないわ。
貴女がこうして元通りになってくれて、とても嬉しいもの……」

キリカ「う……うわぁ~~ん!織莉子ぉ~~~!」

42 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 20:08:09.51 ID:pDKmqBeOo
億泰「(こいつら……マジにできてんのかなぁ……)」

仗助「(ま、まあ恋愛は人それぞれだしなァ~~……)」

康一「(でもなんていうか……み、見てるこっちが恥ずかしくなっちゃうよ~~)」

マミ「すごい……まさかこんな『能力』があるなんて」

康一「!そ、そう!すごいよね!ほんと、露伴先生!」

杏子「こんな変なヤツがこの『能力』持ってて、よくこの街は平和でいられるよな……」

ゆま「わるいことに使っちゃったりはしないのかなあ?」

康一「はは……まあ、ウン……」

ほむら「…………」

今のが、岸辺露伴の『ヘブンズ・ドアー』……。
人格はともかくとして、この『能力』は本物だ。
彼なら確かに……人一人に契約させないことくらい、造作もない。
まどかを連れてきて、『契約できない』と、そう書き込んでもらえば、それだけで……!

44 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 20:18:34.62 ID:pDKmqBeOo
露伴「……いいぞ。なかなか良い画をスケッチに残せたな。
さて、僕の『能力』はこれで分かったと思うけど……これで君たちの用事はおしまいかい?」

ほむら「いえ……本当の用事は、これから。あなたに1つ、お願いがあるの」

露伴「おいおい~~言ったよなァ?さっき。『年上には敬意を払え』ってさ~~。
『お願いがある』ってんなら、なおさらそうだろう?僕は何か間違ってるか?ンン?」

ほむら「……ごめんなさい。あなたに、お願いがあります。聞いてもらえますか?」

露伴「内容によるね。とりあえず聞いてやるから言ってみな」

ほむら「あなたの『能力』で、書き込んでもらいたい子が居るんです」

露伴「フム……そのくらいなら別に良いか。珍しいモノも見ることができたしね。
それで?誰になんて書き込めば良いんだ?」

ほむら「いえ、その子はここには居ません。今から連れて来るので……」

露伴「今から?悪いけど、それは無理だな」

ほむら「……え?」

46 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 20:27:45.22 ID:pDKmqBeOo
露伴「この荷物が見えないのかい?それに、さっき言っただろう?
僕はこれから出掛けるところなんだよ。ちょいと仕事をしにね」

ほむら「それじゃあ……帰りはいつになるんですか?」

露伴「そうだな、早くても2週間後といったところかな」

ほむら「なっ……!?」

織莉子「……今、『2週間後』と……?」

ほむら「そんな、どうして……!」

露伴「マンガの『取材』だよ。前々から決めていたことでね。
何か焦っているようだけど、変更はできないよ。残念ながらね」

ほむら「そ、そんなことで……!」

露伴「……『そんなこと』?」

ほむら「なんとか変更してください……!私の用事は、マンガなんかよりもっと……」

露伴「この岸辺露伴のマンガを侮辱するのかァーーーーッ!!」

56 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 20:37:24.93 ID:pDKmqBeOo
露伴「マンガを読まないのはまだ良い。個人の勝手だ。だが!今の発言は許せんッ!
僕のマンガに対する想いを侮辱したのと同じだからだッ!岸辺露伴の人生の侮辱だ!
今の発言でこの岸辺露伴が『確かにマンガなんかより君の言うことを聞く方が大事だ』
なんて考えると思ったのか!?馬鹿にするんじゃあないぞッ!」

ほむら「私は、そんなつもりじゃ……!」

露伴「フン!どちらにしろもうすぐ時間だ。出発させてもらうぜ。
どうしてもと言うのなら2週間後に菓子折りでも持ってまたここに来るんだなッ!
付いて来るんじゃあないぞ。もし付いて来たら『二度と頼み事ができない』とでも書き込んでやる!」

ほむら「っ……」

億泰「オ、オイ!どーすんだよォ~~。露伴先生、行っちまうぞ!」

康一「うわあ~~!な、なんてことだ!露伴先生がヘソを曲げてしまった!
ああなったらもう、聞く耳を持ってくれないよ~~!」

仗助「聞く耳持たねーんならよォーー!無理矢理にでも引き止めるしかねーだろ!
多少ブッちめてでもよォ!世界の運命がかかってんだからよォ~~ッ!」

58 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 20:45:05.85 ID:pDKmqBeOo
康一「あッ!?ちょ、ちょっと仗助くん!?」

仗助「理由はあとで説明すりゃあ良いだろ!おい待てェ!岸辺露伴ンーーーッ!」

露伴「近付くんじゃあない!『ヘブンズ・ドアー』ッ!」

仗助「ウッ!?な、なにッ……!?」

露伴「離れていても文字を飛ばして書き込めることを忘れたのか?マヌケめ!」

仗助「ろ、『露伴に近付けねえ』……!」

露伴「帰ってきたら元に戻してやるよ。
これで君たちも分かっただろう?分かったならもう追ってくるんじゃあないぞ!」

康一「ろ、露伴先生ッ!駄目なんです!彼女の言う通りにしないと!
世界が終わってしまうんです!だ、だから彼女の頼み事を……!
だ……駄目だ!い、行ってしまったッ……!」

59 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 20:52:55.50 ID:pDKmqBeOo
億泰「マ、マジかよォ~~~……!」

仗助「クッソーーーッ!露伴の野郎ぉ~~~!」

杏子「お、おい、やばいんじゃないのか?2週間後って言ったら、
例の『そいつ』が魔女になる頃だろ!間に合うのかよ、岸辺露伴は!」

……なんてこと……せっかく掴んだチャンスを、私の、あんな失言で……!
まずい……これで、『確実な方法』が潰れてしまった。
こうなってしまったら、美国織莉子は……!

マミ「もし、彼が間に合わなかったら……」

ゆま「ゆまたち、みんな死んじゃうの……?」

織莉子「……いえ、そうと決まったわけじゃない。まだ希望は残されてます」

ほむら「ッ……!」

60 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:01:52.23 ID:pDKmqBeOo
ほむら「やっぱりあなた、あの子を……!」

織莉子「違うわ。その子を殺す必要は、もうない」

ほむら「え……?」

織莉子「だって、その日さえ超えてしまえば良い。その日さえ契約させなければ良い。そうでしょう?」

キリカ「?えーっとつまり……ああそうか!
その日に誰かが『そいつ』を見張ってれば良いんだ!そういうことでしょ、織莉子!」

織莉子「その通り。賢いわね、キリカ」

ほむら「……!」

キリカ「ん?何をそんなに驚いてるの?まさかこんなことも思い付かなかったの?」

ほむら「……あなたたちの方からそんな提案が出たことを驚いているのよ」

織莉子「言ったでしょう?私達の目的は人の命を奪うことじゃない。人を救うこと。
その日を超えればもう一生契約することがないのなら、命を奪ってまで契約を止める必要もないのだから」

キリカ「そうだよ。君さ、私達のことを殺人鬼か何かと思ってるわけ?
殺す必要がないのにわざわざ殺すわけがないじゃないか」

62 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:11:28.61 ID:pDKmqBeOo
マミ「……それじゃあ本当に、もう『その子』の命を奪うようなことは、しないのね?」

織莉子「ええ。むしろこれからは、暁美さんに協力するつもりで居るわ」

キリカ「織莉子がそう言うなら、私もそうするよ」

杏子「ふん……協力、ねえ。それは別に良いんだけどさ。何か言うことがあるんじゃないの?」

ゆま「?」

織莉子「……そうね。ごめんなさい。貴女みたいな幼い子を利用するなんて、酷いことをしたわ。
それに酷いことを言ったりもして、ごめんなさい」

ゆま「えっ。いいよ、だってゆま、役立たずじゃないもん!
織莉子がゆったことはウソだってわかったからいいよ。
でも、もうウソついちゃだめだよ!悪いこともしちゃだめだよ!」

織莉子「ありがとう、許してくれて。ええ、もう嘘もつかないし、悪いこともしないわ」

杏子「……なんかあっさりし過ぎのような気もするが、ゆまが良いってんなら良いか」

65 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:17:59.39 ID:pDKmqBeOo
キリカ「あっ!そう言えばさ!東方仗助!」

仗助「ン?なんだよ?」

キリカ「キミ、織莉子に酷い暴言を吐いたよね?
『クソッタレ』とか『ボケカス』とか!それをまだ謝ってもらってないよ!
私を嵌めるためだったとしても、あれは許せない!」

仗助「は、はあ~?あのよォ、それを言うんならこっちだってテメーに殺されかけたんだぜ~~ッ!
マミの魔法で大体治してもらったから良かったもののよォ~~~!
髪型も崩れてエラい目に遭ったんだぜこっちはよォ~~~ッ!」

キリカ「治ったんだから良いじゃないか!でも心の傷は簡単には治らないんだよ!?
傷付いた織莉子の心は魔法でもスタンドでも治らない!大体、髪……」

織莉子「キリカッ!!」

キリカ「えっ?や、やだ、どうして怒鳴るの?怒っちゃイヤだよ!」

織莉子「怒ってるわけではないわ……。だけど、今言おうとしたことは決して言っては駄目よ。
私のことなら大丈夫だから、心配しないで?」

キリカ「?う、うん。織莉子がそう言うなら……」

70 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:29:55.10 ID:pDKmqBeOo
織莉子「3人とも……ごめんなさい。私達が、貴方達の命を奪おうとしたことは確か。
あの時はあれが最善の方法だったとは言え、本当に申し訳ないことをしました」

仗助「えっ?お、おう……まあ、反省してんなら別によォ……」

億泰「傷は治ったわけだしなァ~~……。
それにゆまの件も本人が許すっつってんなら、もう怒る理由もねーしよォ」

仗助(しかし、『あれが最善だった』っつー考えは変わってねーんだな……)

康一(『反省』はしてるけど『後悔』はしてないって感じだなぁ~~……。
今は彼女にとっての『最善』がボクたちにとっても『最善』だから良いけど、
やっぱりちょっと危なっかしいなぁ、この子……)

織莉子「それから……康一さん」

康一「えっ?」

織莉子「もう1つの道を指し示してくれて、感謝しています。
貴方が『説得』してくれなければ、私達は人の命を奪う道を歩まなければなりませんでした。
私達を別の道へと導いてくれて、ありがとうございます」

72 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:37:45.57 ID:pDKmqBeOo
康一「あはは……そ、そー言われるとなんだか照れちゃうなぁ~~」

億泰「(こ、康一ってよぉ~~。ああいうちょいと気の強い女に縁があるみてーだよなぁ……)」

仗助(流石の億泰も殺されかけたヤツ相手じゃあ羨ましくはならねーのなァ~~)

キリカ「ねえキミ。ちょっと織莉子と親しくなったからって調子に乗ってもらったら困るよ。
織莉子の友達になるのは構わない……でも織莉子の一番は私だし、私の一番も織莉子だ!
それは分かってる?分かってるよね?大丈夫だよね?」

康一「わ、わかってるよ!誰もキミから彼女を取ったりしないからさ!」

織莉子「こら、キリカ?無意味に恩人を困らせては駄目よ」

キリカ「無意味だって!?そんなことはないよ!これは私にとっての一大事だ!」

織莉子「もう。貴女が私の一番であることは変わらないのだから、
そんなことを心配するのが無意味だということよ」

キリカ「!織莉子ぉーー!そっか、そうだよね!ごめんね、私が馬鹿だったよ!」

康一(や、やっぱりこの子たち、2人ともちょっと危ないよぉ~~)

73 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:44:28.75 ID:pDKmqBeOo
マミ「あの……盛り上がってるところ悪いのだけど、ちょっと真面目な話をしても良い?」

織莉子「ふざけているつもりはなかったのだけど……何かしら?」

マミ「『例の子』が魔女にならないよう、美国さんが『予知』で見た日に
その子を見張るということだったけれど……見張るだけで防げるようなものなの?
私たちはその子のことも、どんな理由で契約するのかも知らないのだけど……」

織莉子「それに関しては……彼女の方がよく知ってるのでは?」

ほむら「……そうね。そろそろ、話しておかないといけないわね。
2週間後、『あの子』が契約する原因は……ワルプルギスの夜なの」

マミ「っ!ワルプルギスの夜って、あの……!?」

ほむら「ええ。2週間後の見滝原に、そいつが現れる」

杏子「……おいおい、マジかよ」

ゆま「?わるぷ……?夜?」

仗助「妙な名前だが……タダ事じゃあねェみてーだな」

75 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:51:37.51 ID:pDKmqBeOo
杏子「魔法少女をちっとでも長くやってれば知らないヤツは居ないよ。超弩級の大型魔女さ」

億泰「そ、そんなヤベー奴なのかよ……」

康一「今まで見た魔女も結構大きかったけど、『大型』ってことはもっと……?」

ほむら「……大きさで言えば、100mは軽く超えるわ。200mか300mかは分からないけれど……」

億泰「さ、300mだァ~~~ッ!?か、怪獣映画じゃあねーんだからよォ~~~ッ!」

康一「ご、『ゴジラ』よりもっと大きいぞ!そんな魔女が実在するなんてッ……!」

ほむら「しかもあいつは、結界を必要としない。ただ一度具現しただけで何千人という人が犠牲になる。
魔女の見えない普通の人が大災害だと誤解するほどの被害が生まれるわ」

仗助「グレート……。マジにとんでもねーバケモンだな、そいつァよぉ……」

億泰「ま、まさか……戦うんじゃあねーよなァ?そんなバケモンとよ……」

ほむら「……今まで何度も、ワルプルギスの夜のせいで……あの子は契約した」

76 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 21:59:54.33 ID:pDKmqBeOo
まどか「傷付いた町を見て……人を見て。優しすぎるあの子は、いつも『守る』ために契約する。
それが2週間後にあの子が契約する理由」

……ただ今回は、極論を言えば……その日だけまどかを連れて
どこか遠くへ逃げてしまえば、あの子のことは守れる。
その後すぐ岸辺露伴に会いに行けば、まどかは二度と契約することはない。
つまり、ワルプルギスの夜を倒す必然性は、ない。

でも……だからと言って倒さなくても良い理由にはならない。
自分の住んでいた町が崩壊して、大勢の人が死んだりすれば、あの子は悲しむ。
もしかしたら、その悲しみは一生続くかも知れない。
私は、まどかの悲しむ顔は見たくない。
だから……

ほむら「私はワルプルギスの夜と戦う。あの子に悲しい思いをさせたくないから」

億泰「ほ、ほむらおめー……!」

織莉子「だけど……貴女1人勝てないわ。私はそれを識っているもの」

ほむら「……あなたの見た光景には、他の魔法少女は居なかったの?」

77 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 22:07:23.65 ID:pDKmqBeOo
織莉子「居なかったわ。少なくとも、昨日までは」

杏子「昨日までは……?」

織莉子「未来は、私が何か行動を起こすたびに少しずつ変わる。
だから今もし私が『貴女を手伝う』ことに決めれば、
次に視た時にはあの光景に私が加わることになるでしょうね」

ほむら「それは……手伝ってくれるということかしら」

織莉子「1人も殺めずに世界を救えるかもと知って……少し欲が出たみたい。
今の私は、1人でも多くの命を救えるならそれに尽力すべきだと考えているわ。
それに見滝原には、キリカの家もあるのだし」

キリカ「え、私の家?いやいやそんな、私の家なんて別に壊れちゃっても……」

織莉子「あの部屋も、短い間だけど私とキリカが過ごした大切な思い出のある場所よ。
貴女が淹れてくれたお茶の味、今でもまだ覚えているわ」

キリカ「織莉子……そっか、うん。キミの言うとおりだ。
あそこだって、私と織莉子の思い出の場所だ。
そういうことなら迷う必要なんてない。私も戦うよ。2人の思い出を守るために」

織莉子「ありがとう、キリカ。……そういうわけで、暁美さん。
私とキリカも、貴女と共に戦うわ。力を合わせて、見滝原を守りましょう」

ほむら「……!」

78 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/06(土) 22:14:38.37 ID:pDKmqBeOo
まさか、信じられない……。
あの美国織莉子と呉キリカが、私に協力する……?

……信じたい。
だけど……私はまだ、あの時のことを忘れられないでいる。

わかってる……まどかを殺したのは、『この美国織莉子』じゃない。
そのことは、わかってる。
『この美国織莉子』は、私に協力してくれると言っている。
まどかを守る手助けをすると、言ってる。
だけど、私はまだ、信じられない……。

いや、違う……信じていないわけじゃない。
彼女の言葉に、嘘はないのだと思う。
ただ……『信頼』することを、私の感情が邪魔している……。
たぶん私は、まどかを殺したこの女をまだ、心の奥の方で……。

織莉子「暁美さん……?」

ほむら「……ごめんなさい、なんでもないわ。あなたたちが協力してくれるなら、とても心強い。
ありがとう、これからよろしくね。美国さん、呉さん」

118 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 20:55:19.59 ID:j5CPdtf1o
織莉子「取り敢えず……これで、3人ね。貴女達は?」

杏子「あたしは……ん~、あたしの縄張りは風見野だしなあ。別に人助けにも興味ないし……」

ゆま「え!キョーコ手伝わないの!?どうして!」

杏子「どうしてって、知ってるだろ?人のために何かするなんて、あたしのやることじゃないんだよ。
そんなもんは物好きなお人よしに任せときゃ良いのさ。まあでも……そうだな。
ワルプルギスの夜のグリーフシードをあたしにくれるってんなら手伝ってやっても良いぜ?」

ほむら「……私は別に構わないわ。あなた達はどうかしら」

織莉子「ええ、私たちもグリーフシードが目的なわけではないもの。あなたに譲るわ」

杏子「!へえ、まさか本当に譲ってくれるなんてね……。
……うん。あの馬鹿でかい魔女のグリーフシードが手に入るってんなら、手伝う価値もありそうだ。
こんだけ魔法少女が揃えば負けるってこともないだろうしね。良いよ、手伝ってやる」

ほむら「ありがとう、佐倉さん」

杏子「礼なんていらないよ。その代わり、約束は守ってもらうからね」

119 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 21:05:58.26 ID:j5CPdtf1o
ほむら「それじゃあ、巴さんは……」

マミ「……私は……ごめんなさい、少し、考えさせてもらっても良い……?」

杏子「……?意外だね。あんたのことだから、迷わず戦うもんだと思ってたよ。
『街を守るために放ってはおけない』とか言ってさ」

マミ「私にだって……迷うことくらい、あるわ」

ほむら「…………」

杏子の言うとおり……本当に意外だ。
まさかあの巴さんが、街のために戦うことを躊躇するなんて。
彼女の性格から考えて、迷うことなく戦ってくれると思っていたけど……。
それとも、私が巴さんの性格を勘違いしていただけ……?

……もしかして、あの時覚えた『違和感』と何か関係が?
でも、『立ち直りが早い』ことと『戦いを躊躇する』ことにどんな関係があるのか……。

やっぱり、私の考えすぎかしら。
巴さんにだって、命を掛けるとなると少しくらい迷うこともあるかもしれないのだし……。

マミ「ねえ、暁美さん……。1つ訊いても良い?」

123 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 21:14:58.95 ID:j5CPdtf1o
ほむら「……何かしら」

マミ「もし……私が居なくても、本当にあなた達だけで大丈夫?」

ほむら「え……?」

マミ「あなた達だけで、見滝原を守れる?」

ほむら「…………」

これは……どう答えるべき?
彼女は、『あなたがいないと無理』と言って欲しいのか、それとも……。

……下手に考えない方が良いかも知れないわね。

ほむら「できれば一緒に戦って欲しいというのが本心だけれど……
無理強いするつもりはない。よく考えて、自分で決めてくれれば良い。
協力しなくても責めはしないし、協力してくれれば歓迎するわ」

マミ「……わかったわ、ありがとう。よく考えて、どうするか……自分で決めるわね」

125 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 21:24:55.30 ID:j5CPdtf1o
……巴さんのことは、彼女自身の選択に任せるしかない。
とにかく……これで、魔法少女が少なくとも4人揃った。
あとは……

康一「う、う~~ん……ボクたちも手伝いたいのはヤマヤマなんだけど……。
何か役に立てることってあるかなぁ~~……?」

仗助「だよなァ……。こー言っちゃあなんだがよォ~~。
数百mのバケモン相手に戦うっつー『イメージ』がまるで湧かねーんだよなァ~~……」

億泰「削り取るのは無理だぜ~~何百mも流石によぉ~~~~!」

ほむら「そうかも、知れないわね……」

『スタンド能力』は確かにすごいけれど、本体の身体能力は普通の人間と変わらない。
ワルプルギスの夜を相手に上手く立ち回れるかと言われれば……。

仗助「まーでも……『サポート』ぐれーは出来るはずだぜ。
怪我はオレが治しゃあよォー『魔力』の節約にもなんだろ?」

ほむら「!」

康一「それは……確かにそうだ!だ、だけど危険じゃあないだろうか?
『回復役』になるとすれば、それなりに戦いの近くに居る必要があるんだし……!」

126 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 21:34:17.77 ID:j5CPdtf1o
仗助「そこんとこよぉ……どーなんだ、ほむら?ただ近くに居るだけでもよォ、
『クレイジー・ダイヤモンド』じゃあ自分の身も守れねェほどやべー戦いなのかよ?」

ほむら「……守れない、ということはないでしょうけど……」

仗助「そんじゃあ決まりだな!オレもできるだけ近くまで行ってよォーー。
おめーらの怪我治してやっからよ~~~」

億泰「クッソ~~~おれもなんか手伝えることねーのかよ~~~!」

康一「それじゃあボクたちがさ、『例の子』を見張っていれば良いんじゃあないかな」

億泰「オオッ!そーだよな~~!その役目を忘れてたぜェ~~~!」

織莉子「そうですね……それが良いかも知れません」

杏子「そんじゃ、あれだ。ゆま、おまえもその役目だな」

ゆま「えっ?」

杏子「おまえもこいつらと一緒に、『そいつ』のことをキュゥべえから守ってやりな。
地球の運命がかかってる大事な仕事だが、ゆまに任せる。できるな?」

ゆま「!うん、まかせてっ!ゆまがきっと、キョーコも地球もまもるよ!」

杏子「ああ、頼りにしてるよ」

127 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 21:42:33.71 ID:j5CPdtf1o
ほむら「『スタンド使い』のあなた達まで……。ありがとう、本当に助かるわ」

仗助「まっ、礼は置いといてよ~~。これからのこと考えるとよォ。
例の『そいつ』のこと、オレたちも知っておく必要があるよなァ?」

康一「だよねぇ。特にボクと億泰くんとゆまちゃんはさ、その子を守らなきゃいけないんだし」

ほむら「……ええ、そうね」

仗助「だからよーー。できれば今からでも見滝原に行って会っときてーんだけどよ~~~」

……彼の言う通り。
私たちの目的はまどかの契約を阻止することなのだから、全員あの子の顔を知っておく必要がある。
それは理解してる。
だけど……。

織莉子「……キリカ、私たちは家に帰りましょうか」

ほむら「……!」

キリカ「えっ?良いの?『例の子』に会わなくても」

128 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 21:56:17.24 ID:j5CPdtf1o
織莉子「ええ。それはまた、今度にしましょう?」

キリカ「まあ、織莉子が言うなら良いけどさ」

ほむら「……美国さん、あなた……」

織莉子『貴女の気持ちは理解できるわ、暁美さん。
だけど……時間はあまりない。出来れば早めに、心を開いてくれれば嬉しいわ』

ほむら『……努力するわ』

織莉子「……。さて、暁美さん?まずその子に連絡してみた方が良いのではないかしら」

ほむら「ええ……そうね。今日会えることが確認できたら、見滝原に戻りましょう。
『スタンド使い』の3人は自分の町をまた離れることになるけれど……」

仗助「まっ、必要なことだしな」

億泰「それにどーせ、帰ったってやることもねーしよォ」

康一「なんだかちょっと緊張しちゃうなぁ~~。どんな子なんだろう?」

ほむら「……会えば分かるわ。それじゃあ、連絡してみるわね」

129 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 22:11:09.01 ID:j5CPdtf1o
ほむら「…………」

まどか『も、もしもし!』

ほむら「こんにちは……どうしたの?何か様子が変じゃないかしら」

まどか『あ、ううん、えっと……。ほ、ほむらちゃんから電話来るの初めてだから、
何があったんだろうって、ちょっと緊張しちゃって……』

ほむら「……別に緊張することなんてないのに」

まどか『えへへ……。それで、どうしたの?』

ほむら「その……突然なんだけど、今日この後、何か予定はあるかしら」

まどか『え?ううん、何もないよ』

ほむら「だったら、少し時間を取れる?ちょっと、用事があるのだけど」

まどか『それは大丈夫だけど……用事って?』

ほむら「詳しいことは、会ってから説明するわ。
しばらくしたらまた連絡するから時間と場所はその時に」

まどか『?う、うん、わかった』

130 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 22:23:53.17 ID:j5CPdtf1o
見滝原

織莉子「――私達はこれで失礼するわね。
協力する上で色々話し合うことも必要でしょうから、その時になったら連絡をお願いするわ。
ここが連絡先。それから……一応暁美さんの連絡先も教えてくれるかしら。
何か視えた時、貴女にすぐに伝えられた方が良いでしょう?」

ほむら「そうね……教えておくわ」

織莉子「私への『連絡』は……『出来るだけ早く』してくれれば助かるわ。よろしくね、暁美さん」

ほむら「……ええ。それじゃあ、また」

彼女は……私がまどかと会わせるのを躊躇っていることに気付いていた。
その上で私が心を開くのを待つと、『連絡』を待つと言うのだから……
やっぱり、信用しても良いのだとは思う。
問題なのは、私の感情だけ……。

今の彼女はまどかを殺していないし、殺すつもりもない。
この事実を改めて認識し直さないといけない。
彼女の言うとおり、時間に余裕はないのだから……。

131 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 22:31:24.27 ID:j5CPdtf1o
マミ「……暁美さん?」

ほむら「あ……ごめんなさい。少し考え事を……何かしら?」

マミ「その……今日はもう、家に帰ろうと思うの」

康一「あれ?マミさんは会わなくても良いの?例の『あの子』にさ」

マミ「ええ。1人でゆっくり、これからどうするか考えたいから」

ほむら「……わかったわ。そういうことなら、そうしてちょうだい」

マミ「そうだわ……みんな、本当にありがとう。
佐倉さんもゆまちゃんも見滝原の住人じゃないのに、この町を守ることを決めてくれて」

杏子「ん、なんだよ。だから礼なんていらないって」

マミ「それに『スタンド使い』の3人は『魔法少女』でもないのにここまで協力してくれて……本当に感謝してます」

億泰「こっちも礼なんかいらねーよ~~。おれたちが勝手に首ツッコんだだけだからよォ~~」

マミ「それでも、本当にありがとうございます。……それじゃあ、さようなら」

仗助「…………」

132 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 22:43:39.08 ID:j5CPdtf1o
ゆま「……いっちゃった」

杏子「なんかさ……『1人で考える』とは言ってたが、あれじゃあまるで……」

康一「『協力しない』ことに決めたみたいだよね。わざわざ改めてお礼を言うなんてさぁ~……」

億泰「だとしてもよォ~~仕方ねーんじゃあねーのかァ?
オレたちと違ってよぉー、あいつはあのバケモンと直接戦わなきゃあならねーんだろ?
ちょっとビビっちまったって責められるわけねーよ~~~」

仗助「……ビビってるって感じでもなかったよーな気がするけどよ……」

杏子「そもそもそんなことで迷うってこと自体、あいつらしくないんだよな……。
……まあ、今日だけで色々あったしな。こういうこともあるか……。
あたしだってまだ完全に心の整理が付いたってわけじゃないんだし、あいつも絶対……」

ほむら「…………」

やっぱり、そうなのかしら。
そんなに早く立ち直れるはずがないとは思ってたけど……。
……まどかに会った後、一応様子を見に行った方が良いかも知れないわね。

135 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 22:56:53.71 ID:j5CPdtf1o

杏子「――ところでさ、そいつはもう『魔法少女』のことは知ってるわけ?」

ほむら「いえ、まだ知らないはずよ。キュゥべえが接触していなければだけど」

億泰「そんじゃあよォ、今からおめーが説明するっつーことか?」

ほむら「ええ……。黙っていても恐らく、近々キュゥべえに接触されてしまう。
それならいっそこちらから話してしまって、初めからキュゥべえを信用しないようにするわ」

康一「そーだね。それが良いんじゃあないかな」

ゆま「全部ゆっちゃうの?魔法少女のひみつ、全部?」

ほむら「……そうね。もう、誰に隠す必要も……。っ!」

仗助「ン?なんだ、電話かよ。まさかよー、早速織莉子からじゃあねーよなァ?」

136 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 23:09:24.69 ID:j5CPdtf1o
康一「いや~~、それはいくらなんでも早速過ぎるよ仗助くん~~。きっと、例の子が……」

ほむら「……そのまさかよ」

康一「えっ!?」

億泰「な、何か見えたのか!?『予知』でよォ~~~っ!」

ほむら「それは、確かめてみないと……もしもし?」

織莉子『!暁美さん、今そこに巴さんは居る?』

ほむら「いえ、少し前に帰ってしまったけど……それがどうかしたの?」

織莉子『ッ……今すぐ彼女の家に行って!』

ほむら「え……?」

織莉子『巴さんは自らの命を絶つ気だわ!だから早く!』

140 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 23:18:24.20 ID:j5CPdtf1o
ほむら「ッ……そ、そんな!?」

織莉子『信じられないかも知れないけれど、事実よ!もうあまり時間はないわ!
私たちの居る場所からではもう間に合わない!だからすぐに行って!あなたたちが!』

ほむら「わ……わかったわ!それじゃあ、切るわよ……!」

杏子「なんだ?あいつ、何て言ってたんだよ」

ほむら「今から巴さんの家へ向かうわ!」

杏子「はあ?って、お、おい!待ちなよ!せめて説明だけでも……」

ほむら「彼女は、自殺しようとしているのよ……!」

ゆま「えっ……!?」

康一「じ、自殺だってッ!?」

杏子「くそッ、あの馬鹿……!おい、悪いがあんたたちはゆまを頼む!
あたしたちは先に行かせてもらうよ!」

億泰「おおっ!?は、速えッ!」

仗助「さすが『魔法少女』っつーことか……!オレたちも急ぐぞッ!」

141 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 23:25:49.88 ID:j5CPdtf1o
ほむら「っ……」

走りながら考えて……やっと分かった。
あの『違和感』の正体が……。
巴さんは魔女化の事実を聞いて、『立ち直った』わけじゃない。
『諦めてた』んだ……!

『心の準備をしていた』というのはきっと、本当だった。
もしかしたら魔女化の事実すら、想定していたのかも知れない。
そして、想像が的中していた場合は自らの命を絶つという『覚悟』を……。
あの時既に、終えていたのかも知れない。

そして、美国織莉子の問題を『最後まで見届けて』から……死ぬつもりだった。
だから、ワルプルギスの夜を倒すのに協力することを躊躇っていたんだ。
だから私に、『自分が必要か』を訊いたんだ。
美国織莉子の件が解決すれば死ぬつもりだったから……!

『もし……私が居なくても、本当にあなた達だけで大丈夫?』

『あなた達だけで、見滝原を守れる?』

あれは、ワルプルギスの夜との戦いを指していたんじゃない。
『これからずっと』のことを、巴さんは……!

144 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/08(月) 23:34:47.29 ID:j5CPdtf1o
……死なせたくない。
せっかくまどかを救える希望が見えたのに……。
全員生きてワルプルギスの夜を越えられるかも知れないのに……!

今彼女の自殺を止めたところで、私に説得できるかどうかは分からない。
今止めても、いつかは結局同じ運命を辿るのかも知れない。
だけど、とにかく、今だけは……!

ほむら「佐倉さんあなた、巴さんの家はわかる……!?」

杏子「ああ、一応ね!」

ほむら「じゃあ案内の必要はないわね、先に行くわよ……!」

杏子「うおっ!?瞬間移動……いや、あれが時間停止か……!」

杏子『確かにあんたはその方が早いな!すぐ追いついてやるから、とりあえずは頼んだよ!』

ほむら『ええ……!』

174 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 20:39:26.04 ID:x4dPCN5Jo

巴さんの部屋に入る直前に、時間を止める。
部屋の扉に鍵は……かかってない。

中に入り、そしてリビングへ向かう。
そこに……巴さんは居た。
手に、マスケット銃を持って。
テーブルの上にはソウルジェムが置いてあった。
その横には手紙。
読まなくても分かる。
間違いなくこれは……遺書。

彼女は今まさに、自分の魔法で自分のソウルジェムを破壊しようとしていたところだった。
……あと少し遅かったら……。

私はソウルジェムをその場からどかして、そして、時間を動かした。

175 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 20:48:49.75 ID:x4dPCN5Jo
マミ「……え?っ……!あ、暁美さん?どうしてここに……!」

ほむら「…………」

マミ「もしかして……美国さんに?」

ほむら「……どうして?巴さん、どうして、こんな……!」

マミ「ごめんなさい……あなたに協力してあげられなくて。
でも、もう決めたの……。だから暁美さん、私のソウルジェムを返して?」

ほむら「……返すわけがないでしょう……!」

マミ「……。それじゃあ、あなた壊してくれるの?私のソウルジェムを」

ほむら「ふざけないで!私は、あなたに死んで欲しくなんかない!」

マミ「……でも、仕方ないじゃない。私たちはいずれ、魔女になるんだから……」

ほむら「っ……」

176 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 20:57:12.71 ID:x4dPCN5Jo
杏子「マミ!無事か!?」

マミ「!佐倉さん……!」

杏子「良かった……まだ死んじゃいないね」

マミ「……あなたも、私を止めに来たの?」

杏子「当たり前だろ。自殺なんて馬鹿な真似やめなって。もうちょい落ち着いて……」

マミ「魔女になるくらいなら死んだ方が良い。そうでしょう?私は、何か間違ったことを言ってる……?」

杏子「ッ……それは……」

億泰「マミてめ~~~ッ!何やってんだよ、コラ!」

康一「よ、良かった!間に合ったんだね!」

マミ「あなた達まで……」

177 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 21:05:27.19 ID:x4dPCN5Jo
ゆま「マミおねえちゃん、死んじゃイヤだよ……」

マミ「……ごめんね。でも、もう決めたことなの」

億泰「お、おめー、本気かよ……マジによ~~ッ!」

マミ「もちろん、本気です。魔女になって人を襲うようになるなんて、絶対に嫌ですから……」

康一「そ、それはそうかも知れないけど……」

マミ「だから、止めないでください。私を、『魔法少女』のままで……死なせてください」

仗助「……確かによー……。『魔女になるくらいなら死んだ方がマシ』っつーのも……
わからねーワケじゃあねー。それに『魔法少女』でもねえオレたちが
『そんなことねー』とか言ったって、説得力なんかありゃあしねーしよぉ……。
つーか、ひょっとするとマジで『死んだ方がマシ』なのかもしれねーしな……この場合はよォ……」

ほむら「ッ……あなた、何を……!」

仗助「けどよォ……何も今死ぬこたあねーんじゃあねーのかよ」

178 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 21:14:51.15 ID:x4dPCN5Jo
マミ「でも……いつか魔女になるのなら、いつ死んでも同じことでしょう」

仗助「……『いつ死んでも同じ』っつってよォ。
それで簡単に捨てられるほど軽いモンなのかよ?『命』ってのはよぉ」

マミ「…………」

仗助「おれの『クレイジー・ダイヤモンド』はどんな物でも怪我でも治せる。
だが死んだ人間はどうしようもねえ。終わっちまった命は戻せねえ。
だからよぉ……なんとなく分かるんだよ。上手く言えねーが、『命』ってのは
『そんなに軽く扱って良いもんじゃあねー』っつーことがよ……」

マミ「……それじゃあ、どうしろって言うんですか?『魔女になれ』って、そう言うの……!?」

仗助「いやそうじゃあねーよ!だからよォ~~、『簡単に死ぬな』っつーことだよ。
やれるとこまでやってよー、そんで『いよいよ限界』って時になってから
覚悟決めるんじゃあダメなのか、っつーことが言いたかったんだけどなぁ~~……。
上手く言えねーんだけどよォ~~~……」

マミ「……『どうせ死ぬなら、魔女になる直前まで頑張ってから死ね』。そういうことね……」

180 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 21:25:20.46 ID:x4dPCN5Jo
仗助「オ、オイ。そこまで酷ェ言い方はしてねーだろうがよ……」

織莉子「……いいえ。『死ぬなら限界まで頑張ってから』。貴方の言ってることは間違っていません」

マミ「っ……!」

仗助「織莉子!?それにキリカも来たのかよ!」

キリカ「大急ぎで引き返してね。そしたらなんだ、巴マミはずいぶんダダッ子だね。
魔女になるからすぐ死ぬなんてさ。どうせならその瞬間まで今まで通り生きれば良いのに。
人はいつか死ぬ。それと同じことなんだからさ」

マミ「っ……よくそこまで楽観的でいられるわね」

キリカ「良いじゃないか、それで。楽観視しようが絶望視しようが結果が同じなら、楽しい方が良いに決まってる」

織莉子「巴さん……。貴女の考え方は、尤もだわ。『魔女になるくらいなら死んだ方が良い』。
私達もその通りだと思う。でも……すぐには死にたくない。
だから彼の言うように、魔女へと変わるその瞬間まで、出来る限り長く生き続けることに決めているわ」

マミ「……どうして……」

織莉子「だって、少しでも長くキリカと一緒に居たいもの」

181VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2013/04/09(火) 21:39:26.01 ID:x4dPCN5Jo
キリカ「私も同じだよ。まだまだ織莉子と一緒に居たい。
だから死ぬわけにはいかない。ま、でも、そうだね。
私は仮に魔女になったとしてもずっと織莉子の傍に居続けられる自信があるけど」

杏子「……あたしもさ、魔女になる瞬間までは生き続けるつもりだよ。
少なくともこいつが居る限り、そう簡単に死ぬわけにはいかないからね」

ゆま「!キョーコ……」

マミ「……生き続ける理由があるから、生き続けられる……ということね」

康一「マミさんには、無いの……?そういう……『生きるための理由』みたいなのは……」

マミ「私には……何もない。だって今までずっと、1人で……。
ただただ魔女と戦い続ける毎日を送っていたから……」

ほむら「……巴さん……」

マミ「ずっと1人で魔女と戦って……クラスのみんなは放課後に寄り道したりしてるのに、
私は毎日、1人でパトロールして……。町のみんなを守るんだって、
それが正義の魔法少女としての使命なんだって。そう思いながら、頑張ってきた。
でも、それでも……私だって!友達と遊んだりしたかった……!」

185 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 21:49:31.90 ID:x4dPCN5Jo
マミ「一緒にお茶を飲んだり、お出かけしたり……
一緒に居てくれる、傍に居てくれる友達が、欲しかった……!
だけど私には何も無い!この街だって、あなた達が居れば私が守る必要もない!
私の人生には、何も無い……!そんな自分がいつか魔女になるというのなら、
これ以上生きている意味もないのなら、いつ死んだって構わないじゃない!」

ほむら「っ……」

マミ「……東方さんの言うことは、理解できます……。
今すぐ死んだりせず、限界を迎えるまで生きるべき……。多分、それが正しいんだと思います。
だけど、私は……他のみんなとは違う。『頑張り続けられる』理由も、目的も、何も……」

キリカ「……あのさ。ちょっと気になったんだけど……。
キミもしかして、遠まわしに私たちに『友達になってくれ』って言ってる?」

マミ「え……?」

キリカ「?違うの?『友達が居ないから死ぬ』って言ってるように聞こえたからさ」

マミ「私は……別に、そんなつもりじゃ……」

織莉子「……巴さん。貴女は自分には何もないと、そう言ったけれど……そんなことはないわ。
お友達と、この部屋でお茶を飲み、お菓子を食べ、笑いながら話をする……。
そんな『未来』が、この先貴女を待っているわ」

186 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 21:58:53.56 ID:x4dPCN5Jo
マミ「『未来』って……まさか……!」

織莉子「ええ。今、はっきりと視えたわ。とても幸せそうな光景が、ここに広がっているのが。
それなのに、貴女はここでその幸福を捨ててしまうの?
貴女の望むものがもうすぐ得られるというのに?幸せな未来を放棄するの?」

マミ「っ……それ、は……」

ほむら「……彼女の言葉は、私が保証するわ。
あなたの友達になる子のうち1人は多分……今から会う予定の子だもの」

マミ「!えっ……!?」

ほむら「私と同い年の、あなたの後輩。あなた達2人は、いつもとても仲が良かったわ。
あの子はあなたのことを慕っていた。今回もきっと、あなたはあの子と良い関係になれるはず」

康一「こ……この2人が言うんなら間違いないよ!
巴さん!きみの人生は、もう『何も無い』なんてことはない!
大切な仲間が、友達ができるんだッ!きみはもう、『独りぼっち』なんかじゃあないッ!」

億泰「そ、そーだぜェ~~~ッ!それによー、ホレっ!おれたちだって居るじゃあねーか!」

杏子「あんたは見た目的にマミとお茶飲むってのは変な感じがするが……」

188 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 22:07:42.16 ID:x4dPCN5Jo
ゆま「ゆまも!ゆまもいるよっ!」

杏子「はいはい、そうだね。おまえもマミのこと心配してたもんな」

マミ「え、えっと、その……」

仗助「……織莉子とほむらが言う通りよォ。『未来』にはおめーの『幸福』が待ってるんだろーぜ。
だがそれだけじゃあなくてよーー。大体、こんだけの人数がマミのために集まったんだぜ。
全員おめーに生きて欲しくてよ~~~。
それを『何も無い』っつーのは……ちょいと違うんじゃあねーのかよ?」

マミ「っ……」

仗助「もう一度訊くぜ……。今すぐ死んだりしねーでよ~~……
限界まで生きてみても、良いんじゃあねーのかよ?」

マミ「わ、私は……そう、そうよね……。私、もう……独りぼっちじゃ、ないんだよね……」

ほむら「!巴さん……!」

マミ「こんなにたくさん、私を心配してくれる人が居て……。
それに、もうすぐ私がずっと欲しかったものが手に入るなんて知って……。
そんなの……死ねるわけないじゃない……!
限界を迎えるその時まで、今までの分を取り返してやるんだから……!」

189 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 22:19:44.40 ID:x4dPCN5Jo
ほむら「……巴さん、本当にもう大丈夫?」

マミ「ええ……魔女になるのはもちろん、すごく怖いわ。でも怖いからこそ、
その瞬間は出来る限り遅らせる……!長く、長く……精一杯、生きることにするわ。
みんな……ごめんなさい。心配をかけてしまって、本当に……」

ほむら「……あなたは、魔女になんかならない」

マミ「えっ?」

ほむら「私がそうさせない。もしその時が来たら……すぐに私が殺してあげるわ、巴さん。
私がこの手で……あなたの仲間として、必ず」

マミ「暁美さん……。でも、あなたにそんなこと……いえ、そうね。『仲間』だもの、命を預けて当然よね。
……ありがとう。あなたが居れば魔女にならないと思えば、ちょっとだけ気が楽になったわ」

ほむら「そう……良かった」

織莉子「……ねえ、巴さん。貴女、今まで魔法少女のお友達が居たことはないのかしら?」

マミ「ええ……さっきも言った通り……」

織莉子「まあ!それなら、私が貴女の初めての魔法少女のお友達になっても良い?」

マミ「えっ……?」

190 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 22:27:42.01 ID:x4dPCN5Jo
織莉子「貴女、お茶が好きなのでしょう?きっと私たち趣味が合うと思うの。
だから、お友達になっていただける?」

マミ「……!ええ、喜んで!」

キリカ「……ねえ、巴マミ!織莉子と趣味が合うからって、織莉子の一番は……」

マミ「ふふっ……ええ、わかってるわ。美国さんの一番はあなたよね?」

キリカ「その通り、わかってるなら良いんだよ。
私の一番も織莉子だから、悪いけどキミは私の中の二番だ。それもわかってるね?」

マミ「!あなたも、私と友達に……?」

キリカ「当たり前じゃないか、キミは織莉子の友達なんだから」

杏子「どういう意味かはよく分からないが……ま、良かったじゃんか。
一気に2人も魔法少女の友達が出来てさ」

ゆま「じゃあゆまも!ゆまも、マミおねえちゃんの友達になるよ!」

マミ「ええ……ありがとう、とても嬉しいわ。よろしくね、ゆまちゃん」

191 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 22:36:09.92 ID:x4dPCN5Jo
仗助「オイオイ、マミのやつ大人気じゃあねーかよ~~。
『友達が居ない』とか悩んでたとは思えねーよな~~とてもよォ~~」

康一「自分から距離を置いてたんだよね、きっとさ。
だって普通に人気者っぽいもんなぁ~~。ホラ見て、もーあんなに楽しそ~に話してるよ……」

仗助「…………」

康一「…………」

仗助「(……こう言っちゃあなんだがよ……オレたち結構『場違い』じゃあねーのか……?)」

康一「(うん……高校生だし、男だし……。
なんていうか、あそこに『女の子だけの空気』っていうのができつつあるよーな……)

億泰「いやぁ~~っ、マジで良かったぜ~~!マミに友達ができてよォ~~~っ。
オレもよーーっ!もちろん友達だぜ!なぁマミ~~~っ」

康一「っ!?よ、よくこの空気でそーいうことができるよ億泰くん~~~っ!」

仗助「おめーのそーいうとこだけはよー、尊敬するぜ……。マジによォ~~~……」

192 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/09(火) 22:44:25.50 ID:x4dPCN5Jo
ほむら「…………」

とにかく、良かった……本当に良かった……。
今度こそ巴さんは、立ち直ってくれた。
魔女化への不安や恐怖が全く無いということはないでしょうけど、
それでも、生き延びる努力をするための『希望』を抱いてくれた。

やっぱり……『予知』が大きかったわね。
生きていれば自分の求めていたものが確実に手に入るなんて、これ以上ない『生きる理由』、『希望』だもの……。
すごく良いタイミングだった……本当に、良すぎるくらい……。

……もしかして。

ほむら『美国さん……あなた、本当にさっき、未来を予知したの?』

織莉子『!……さあ、どうかしら』

ほむら『あなた……“もう嘘はつかない”と誰かと約束してなかったかしら』

織莉子『ふふっ、そうだった?まあ、嘘だったとしても本当にしてしまえば良い話でしょう?
貴女の反応からして、あながち嘘でもなかったようだし』

ほむら『……その通りね。お礼を言うわ、ありがとう』

織莉子『いいえ、どういたしまして』

219 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 20:18:35.75 ID:whFVsMszo
ほむら「……それじゃあ、行きましょうか。あの子に会いに……。今度は、巴さんも一緒にね」

マミ「ええ、もちろん!えっと……私のその子は、見滝原中の生徒?」

ほむら「そう、私と同じクラスの子よ」

億泰「!っつーとよォ、やっぱりアレだろ!
こないだよ~~、公園に居たヤツらの中の誰かじゃあねーかとオレは睨んでるんだけどよ~~っ!」

ほむら「ええ……その通りよ。あの時迷子になっていた男の子の、姉。それが例の子だわ」

康一「あ、あの子だったのか!」

仗助「うはあ~~~っ、あいつがかよ~~……。『意外』だよなァ、なんつーかよ~~」

キリカ「やっぱりキミの友達だったのか。私達の睨んだ通りだったね、織莉子」

織莉子「……暁美さん。その情報を話してくれた、ということは……」

ほむら「ええ。美国さんと呉さんも来てちょうだい。あなた達にも、会わせたいから」

織莉子「……!ありがとう、暁美さん……。ぜひ、そうさせてもらうわね」

220 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 20:25:39.11 ID:whFVsMszo
杏子「ていうか、何?あんたたち3人はそいつに会ったことあるわけ?」

仗助「まーな。偶然なんだけどよォ」

ゆま「ねえねえ、どんな人だったの?怖そうだった?優しそうだった?」

億泰「1回会っただけだが、ありゃあ『優しい』ヤツに違いないぜ!ほむらの言ってたとおりよ~~っ」

康一「あとそれから、大人しそーな感じがしたなぁ」

ほむら「そうね……。そのイメージで間違ってないわ」

キリカ「イメージがどうこうよりさ、直接会って話した方が早いよ。
ほら、早く行こう。早くしないと日が暮れちゃうよ!ほらほら早く早く」

織莉子「キリカったら、せっかちなんだから。でも、早く会ってみたいというのは同感ね」

マミ「ええ、私も。だけどこんなに大勢で行ったら、きっとびっくりさせちゃうわね。
怯えたり、変に警戒されたりしないように気を付けなくちゃ」

ほむら「きちんと説明すればわかってくれるはずだけど……」

億泰「ン?なんだぁ?」

ほむら「……あなたには、出来るだけ大人しくしていて欲しいわね」

億泰「??」

221 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 20:34:32.56 ID:whFVsMszo

杏子「――この辺だよな、待ち合わせ場所」

ほむら「……居たわ、あそこよ」

織莉子「!あの子が……」

まどか「あっ、ほむらちゃん!……と、あれ……?」

ほむら「ごめんなさい、鹿目さん。待たせてしまったかしら」

まどか「う、ううん。待ってはないんだけど……。それより、その……」

マミ「初めまして。鹿目まどかさんよね?」

まどか「へっ?あ、はい……。えっと……?」

マミ「私は巴マミ。あなたと暁美さんと同じ、見滝原中の3年生よ」

まどか「あっ、そうなんですか!初めまして!その、ほむらちゃんとはどういう……?」

ほむら「そのことや後ろの人たちのことも含めて、色々説明しないといけないわね。
驚くこともあるし、信じられないかもしれないけど……聞いてくれる?」

まどか「う……うん。わざわざほむらちゃんの方から電話してくれたんだもん。
すごく大切な話なんだよね?大丈夫だよ、ちゃんと聞くよ」

ほむら「……ありがとう、鹿目さん」

223 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 20:42:46.17 ID:whFVsMszo
ほむら「鹿目さんは……『魔法少女』という言葉を聞いたことはある?」

まどか「?『魔法少女』って……魔法で悪者と戦う、アニメとかマンガとかの……?」

ほむら「……もしその『魔法少女』が実在すると言ったら、信じられるかしら」

まどか「えっと……え?ま、魔法少女が実在する?……?」

杏子「そりゃまあそういう反応になるよなあ」

キリカ「どうやって信じさせるかは考えてあるの?実際に魔法でも使ってみせる?変身するとか?」

ほむら「……ええ、そのつもりよ」

織莉子「やっぱりそうだったのね。こんな人気のないところを待ち合わせ場所にしているんだもの」

マミ「確かに、目の前で変身でもすればそれだけで証明にはなるわね」

まどか「あ、あのー……」

ほむら「鹿目さん、少し驚くかも知れないけど……出来るだけ早く落ち着いてくれると助かるわ」

224 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 20:50:03.54 ID:whFVsMszo
まどか「――っ……!?」

ほむら「……どうかしら。これで分かってくれた?『魔法少女』が実在するって」

まどか「へ、変身、え、あの……え……!?」

康一「や、やっぱりすごく混乱してるみたいだよ」

ゆま「おねえちゃん、だいじょうぶ?」

まどか「あ、えっと、あの……ま、魔法少女……?ほ、本当に……」

マミ「ええ。私たちはそこのゆまちゃんを除いて全員、魔法少女なの」

まどか「ほ……本当に、居たんだ。魔法少女って……!
で、でもどうしてそんなこと、わたしに突然……?も……もしかして、わたしも魔法少女に……?」

キリカ「違うよ違う、逆だ。止めに来たんだよ。キミが絶対に魔法少女なんかにならないように」

まどか「えっ……」

織莉子「暁美さん……どこまで話すかは、あなたに任せるわね」

ほむら「……ええ、ありがとう」

225 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 20:59:00.37 ID:whFVsMszo

まどか「――ほ、本当……なの?それ、全部……」

まどかに話したのは、私が時間を繰り返していること以外のすべて。
魔法少女の秘密、インキュベーターの目的、まどかが契約してはいけない理由……。

杏子「実感が湧かないか?まあ、あんたはまだキュゥべえに会ったことも魔女を見たこともないんだ。
いきなり言葉だけで説明されて理解しろって方が難しいかもね」

まどか「え、えっと……ごめんなさい……」

ほむら「……だけど、すべて事実。近々、間違いなくあいつがあなたの前に現れる。
そして言葉巧みに契約を持ちかけるけれど……決して耳を貸しては駄目。
それだけは絶対に忘れないで。覚えていて」

まどか「そ、その……みんなは、へ、平気なの?『魔女』になっちゃうって……。
も……戻せないんだよ、ね?一度『魔女』になっちゃったら、もう、元には……」

ほむら「……ええ。死んだ人間を生き返らせることができないのと同じ……。
私たち魔法少女ができることは、せめてこれ以上呪いを振り撒かなくても良いように、
倒してあげることくらい……。とても、悲しいことだけど……」

まどか「っ……それじゃあ、みんなも……」

226 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:07:41.29 ID:whFVsMszo
マミ「鹿目さん……心配してくれてるのね、ありがとう。でも平気よ。
やっぱり初めはすごくショックだったけど……もう、大丈夫だから」

ほむら「巴さんの言うとおりよ。だからそのことであなたが心を痛めたりする必要はないわ」

まどか「ほ、本当?本当に……?」

キリカ「あのね、確かにキミはすっごく優しい人間なのかも知れないよ。
他人のことでそんなに心配できるなんてさ。
だけどあんまり心配心配されると話が先に進まないよ。
平気だって言ってるんだからそれで良いじゃないか。本当に平気なんだからさ」

まどか「え、あ……は、はい、ごめんなさい……」

織莉子「キリカったら、言ってることは正しいけれど少し口調が厳しすぎるわ。
……ねえ、鹿目さん。心配してくれるのは嬉しいことだけど、
それもあまり度が過ぎるとそれは相手を信用していないということになるわ。
私達は、本当に平気。事実を受け止め、乗り越えたわ。それとも、私達のことを信じられない?」

まどか「……!い、いえ!そんなことないです、ただ、その……」

ほむら「わかってるわ、あなたは……とても優しい子だから」

227 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:14:01.04 ID:whFVsMszo
ほむら「だけど、何度も言うとおり、私たちは大丈夫。だから心配する必要なんてないわ」

まどか「う……うん、わかった……。本当にみんな、大丈夫なんだよね」

ほむら「ええ、大丈夫よ」

まどか「そっか……。それじゃあ、えっと……わたしは、気を付ければ良いんだよね?
その『キュゥべえ』っていうのと会ったら、契約しないように……」

ほむら「そう。それだけ分かってくれていれば、十分」

まどか「それから、あの……実はずっと気になってたんだけど……」

康一「あ、そっか!まだボクたちのことは説明してなかったよね」

まどか「えっと、確かこの前公園で……。あなたたちも、魔法少女と何か、関係が……?」

仗助「ま~~関係があると言えばあるなァ。おれたちの場合は『魔法』とはちっと違うけどよ」

億泰「オレたちもよ~~『能力』持ってんだぜェ~~。『スタンド』っつー能力をな~~」

まどか「す……『スタンド』?」

仗助「『こいつ』のことなんだが……見えるか?」

228 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:21:11.91 ID:whFVsMszo
まどか「えっ!?な、なに……ひ、人……!?」

康一「!やっぱり君にも見えるんだね!」

杏子「そういや直接確認はしてなかったが、ゆま。おまえにも見えてるんだよな?」

ゆま「えっ?うん、みえてるよ?」

織莉子「契約はしてなくても『素質』があれば見える、ということね」

億泰「2週間後にオレたちがこの『スタンド』でよ~~。
くそったれキュゥべえからおまえを守ってやっからよォ~~~っ」

まどか「に、2週間後……?」

マミ「そうね、そのことも話さないといけないわね」

ほむら「鹿目さん……大丈夫?ちょっと情報量が多すぎるけど、混乱はしてない?」

まどか「う……うん、なんとか」

ほむら「そう……。それじゃあ、話すわね。2週間後に何が起こるのか」

229 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:29:40.80 ID:whFVsMszo

まどか「――そ、そう、なんだ……」

織莉子「あら。初めに比べたら落ち着いてきたみたいね」

まどか「なんていうか……あんまりびっくりすることばっかりで、逆に落ち着けちゃったみたいです」

ほむら「そう、良かった」

まどか「でも、あの……ほんとに、大丈夫?すごく強い魔女、なんだよね?『ワルプルギスの夜』って……」

杏子「あのさあ……さっき言われたばっかじゃん。心配しすぎなんだよあんた。
魔法少女が5人も揃ってりゃ十分過ぎるっての。
それとも何?あんた、あたしたちのことナメてるわけ?」

まどか「えっ、あ、いや、そうじゃなくて……!」

マミ「もう、佐倉さん?あんまり脅かさないの」

杏子「ふん……」

ほむら「……負けるはずがないという点では同意ね。
だから、鹿目さん……心配しないで。私たちを信じて、待っていて」

まどか「ほむらちゃん……」

230 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:37:16.07 ID:whFVsMszo
まどか「……うん、わかった。わたし信じるね……!」

ほむら「ありがとう……鹿目さん」

まどか「それじゃあ、えっと……その時にわたしと一緒に居てくれるのは……」

億泰「オウ!おれたちだぜェ~~~ッ」

康一「キュゥべえなんか近付けさせもしないくらいの……そーいう気持ちでやらせてもらうよ」

ゆま「ゆまたちが、まどかおねえちゃんをわるいキュゥべえから守ってあげる!」

まどか「う、うん。ありがとうございます、よ、よろしくお願いしますっ」

マミ「さて、一通り説明が済んだところで……今からみんなで喫茶店にでも行かない?」

杏子「は?」

マミ「みんな協力するんだもの、少しでも親睦を深めておいた方が良いでしょう?
それに鹿目さんも、何も知らない人に守ってもらうというのも変な気分でしょうし、ね?」

織莉子「良い考えだと思うわ。鹿目さん、時間は大丈夫?」

まどか「は、はい。大丈夫です」

マミ「良かった。なら決まりね!早速行きましょう」

231 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:46:05.57 ID:whFVsMszo
喫茶店

杏子「……なんつーかさ。妙な光景だよな、これ」

ほむら「ええ……本当にそう思うわ」

まどか「まさかタツヤが怪我してたなんて……。仗助さん、本当にありがとうございます!」

仗助「いーって礼なんか別によォ~~」

マミ「それにしても、本当にすごいですよね。どんな怪我でも一瞬で治せるなんて……」

ゆま「キョーコの手と足が取れちゃったときも、すぐに治ったんだよ」

織莉子「キリカが切り落とした手も、一瞬で治っていたものね」

まどか「え、え……?と、取れちゃった?切り落とした……?」

康一「あ……うん、まあイロイロあって……」

億泰「まさか二度も右手がなくなっちまうなんてよォ~~~思わなかったぜ~~マジによ~~~」

232 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 21:57:52.42 ID:whFVsMszo
キリカ「へえー、キミ前にも右手なくなったことあるんだ。すごいね!
そんな人なかなか居ないよ!貴重な体験ができて良かったじゃないか」

億泰「オオッ、言われてみりゃあそーだな。いや~~ありがてえぜ、こんな貴重な体験させてくれてよォ!
……ちょっと待てテメーーーッ!いくらオレでもそこまで馬鹿じゃあねーぞコラアッ!
なんでオレがおめーに感謝しなきゃあいけねーんだよ!殺されかけてよォ~~~ッ!」

キリカ「感謝はキミが勝手にしたんじゃないか」

マミ「に、虹村さん、お店の中ですからあんまり大きな声は……」

織莉子「こら、キリカ?今のは貴女が謝らないと駄目だわ」

ほむら「……鹿目さん、分かったでしょう。魔法少女の戦いはとても危険なの。
魔女化の事実を差し引いても、魔法少女なんかにはなるべきじゃないのよ」

まどか「う、うん……」

康一(こんな時でもまどかさん第一なんだなあ、ほむらさん……)

233 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/11(木) 22:11:47.67 ID:whFVsMszo
杏子「……そう言えばさ、仗助。あんた、ほんとにどんな怪我でも治せるわけ?
例えば、ずっと前に付けられた古傷だとかさ」

仗助「ん?まー治せると思うぜ。どっか怪我してんのかよおめー?」

杏子「いや、あたしじゃないんだけどさ……ちょっと耳貸してくれる?」

仗助「?…………なるほどな」

杏子「やってくれるか?」

仗助「ああ、良いぜ。オ~~イ、ゆま。ちょっとこっち来てくれよ」

ゆま「?なに?どーしたの?」

仗助「いや、おまえの頭に『ゴミ』が付いてっからよォ~~ちょっと取ってやるよ。
……ホレ、もー良いぜ。これで『ゴミ』が取れてよー、綺麗になったなァ~~」

ゆま「うんっ。ありがとう、仗助おにいちゃん」

杏子「悪いね、手間かけさせちゃってさ」

仗助「いーって。こんな『ゴミ』ぐれー取ってやるのに手間も何もねーしよォ」

262 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:07:51.14 ID:rS1Hjckqo



マミ「――今日はとても楽しかったわ。あんなに大勢で喫茶店に行くなんて、初めてだったから。
みんな、突然の提案だったのに付き合ってくれてありがとう」

康一「いやいや~お礼だなんて。最初はボクたち場違いじゃあないかなぁーって
思ってたけど、案外馴染めたんで安心したよ~~」

織莉子「鹿目さんも、ちゃんと親睦を深められたかしら?」

まどか「あ、はい!億康さんも康一さんも、初めて会ったときはちょっと怖かったけど、
とっても優しくて良い人だって分かりました」

ゆま「ゆまはっ?ゆまはっ?」

まどか「ゆまちゃんは、可愛いけどすごくしっかりしてる子なんだな、って」

ゆま「えっへん!そうだよ、ゆまはしっかりしてるんだからね!」

杏子「ま、上手くやっていけそうで安心したよ。
そんで?明日から早速『ワルプルギスの夜対策会議』するんだっけ?」

ほむら「そうね。出来れば早いうちからやっておきたいわ」

263 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:17:12.62 ID:rS1Hjckqo
キリカ「ところでその『会議』って、魔法少女だけでやるの?スタンド使いの3人は?」

仗助「そりゃあオレたちも行った方が良いんじゃあねーのか?
確かにオレたちは直接戦うわけじゃあねーけどよォ~~。
おめーらがどーやって戦うとか、そーいうのなんにも知らねえままっつーわけにも行かねえだろ?」

康一「やっぱり知っておいた方が良いよね。特に仗助くんはさ」

億泰「それにどっちにしたってよ~~。これからも見滝原には行くわけだしなァ。
ちっとでも多くグリーフシード集めるのを手伝いによォ~~~」

織莉子「なら、魔法少女とスタンド使い、全員で話し合うということで良いのかしら?」

ほむら「ええ、それが可能ならそうした方が良いでしょうね」

織莉子「わかったわ。では時間も時間だし……私達はそろそろ失礼しましょうか、キリカ」

キリカ「ん、そうだね」

織莉子「みなさん今日は……本当に、ありがとうございました。
改めて、これからよろしくお願いしますね。それでは御機嫌よう」

マミ「ええ、さようなら。また明日ね」

264 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:23:33.24 ID:rS1Hjckqo
杏子「さて、と……。そんじゃ、あたしたちも行くか」

康一「2人とも風見野に戻るの?」

杏子「ん?あーいや、どうせ明日もここに来るんだし、見滝原の中で適当にホテル探すよ」

マミ「あら。だったらウチに泊まらない?そうすれば晩御飯もごちそうできるし」

ゆま「!ねえキョーコ!ゆま、マミおねえちゃんのお家いきたい」

杏子「はあ?おまえなあ……」

億泰「オオッ!そりゃあ良いじゃあねーか!宿もメシも手に入るってんならよォ~~!」

杏子「まあ、そりゃそうだけどさ……。
……わかったよ、ただし今日だけだからね。あんまり借りも作りたくないしさ」

マミ「もう、貸し借りなんて考えなくて良いのに。でも良かったわ、今日の夜はにぎやかになりそうね。
それじゃ、今から晩御飯のお買い物に行きましょうか。
そういうわけで暁美さん、私も帰るわね。それから……今日はありがとう。
みなさんも、ありがとうございました。これからも、よろしくお願いします」

265 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:30:54.04 ID:rS1Hjckqo
康一「みんな行っちゃったね~~。ボクたちももう帰る?」

ほむら「待って。帰る前に、東方さんに1つお願いがあるわ」

仗助「ン?今日はやけに『頼み事』されるな。まー良いけどよォ」

億泰「仗助に『頼み事』っつーこたぁよ。怪我を治してくれ……っつー感じかァ?」

ほむら「私ではないのだけど……あなたに、怪我を治してもらいたい人が居るの」

まどか「あっ……だったらわたしも、その……。お願いしても良いですか?」

ほむら「鹿目さん、多分あなたが今考えている人と私が考えている人は同じのはずよ」

まどか「へっ?」

仗助「よくわかんねーけどよ……そいつの怪我、そんなにひでぇのかよ?」

ほむら「……ええ、とても。現代の医学では、二度と治ることはないわ」

まどか「えっ!?そ、そうなの……!?」

仗助「……そりゃあ流石に治さねーわけにいかねえな。
良いぜ、どんな怪我でも『クレイジー・ダイヤモンド』なら治せる。早速案内しろよ、そいつのとこによ~~」

266 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:37:21.61 ID:rS1Hjckqo
病院

まどか「えっと……ほむらちゃんは、上条くんに会ったことはないんだよね?」

ほむら「ええ。だから……最初の挨拶はお願いするわね」

まどか「うん、わかった……コホン。か、上条くーん?入るよー?」

恭介「……鹿目さん?」

まどか「こ、こんにちは」

恭介「さやかは……一緒じゃないのかい?」

まどか「えっ?う、うん。もしかして今日、さやかちゃん来てないの?」

恭介「あ……うん。……それより、珍しいね。鹿目さんが1人でお見舞いに来るなんて」

まどか「あ、えっとね。実は1人じゃなくて……」

ほむら「……こんにちは」

仗助「どーも~~っス」

267 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:44:52.55 ID:rS1Hjckqo
恭介「……?この人たちは……?」

まどか「えっと、さやかちゃんから聞いてない、かな?
ちょっと前に、ウチのクラスに転校生が来た……っていう話」

恭介「あ……。もしかして、君が暁美ほむらさん?うん、話は聞いてたよ」

ほむら「初めまして、上条恭介くん。挨拶が遅れてしまってごめんなさい」

恭介「いや、良いよそんなこと。気にしないで。それで、そっちの彼は……」

まどか「こ、この人はその……わたし達の友達で。だから一応、紹介しておこうかなって……」

恭介「?そっか……えっと、初めまして。上条恭介です」

仗助「ども、東方仗助っス。まっ、挨拶っつーことでよォ。
とりあえず……『握手』でもしよーぜ。男同士よ~~」

恭介「あ、はい。よろしく……」

仗助「……さて、と。そんじゃあ、挨拶も済んだしよ~~。オレはもう行くぜ~~」

268 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:52:49.63 ID:rS1Hjckqo
恭介「えっ?えっと……はあ」

ほむら「……!」

まどか「も、もしかして今ので……!?」

恭介「……?どうしたの、鹿目さん?」

まどか「あ、えっと、その……か、上条くん!怪我の調子はどう?」

恭介「ん……あんまり、良いとは言えないかな……。なかなか治らなくて、もどかしくて。
そのせいで最近、さやかには…………え……?」

まどか「ど、どう?左手とか、あ、それと足の調子とか……」

恭介「そ……そんな、まさか!う、動く!動くよ……!指が動く!」

まどか「っ……!ほ、本当!?」

恭介「そ、それだけじゃない!嘘だろ……ほら、見て!立てるんだ!
自分の足で簡単に!事故に遭う前みたいに!
ゆ、夢じゃ、ないよね?これ、夢じゃないんだよね!ねえ、鹿目さん!」

まどか「う、うん!うん!やったあ!本当に治っちゃったんだ!」

271 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 21:59:41.04 ID:rS1Hjckqo
看護士「……上条くーん、どうかしら、具合は……えっ?」

恭介「あ、看護士さん!見てください、これ……!動くんです、指も、足も!
まるで事故に遭ったのが嘘みたいに……!」

看護士「うそ……!い、今先生を呼んでくるから、すぐベッドに戻って念のためジッとしてて!
まだ一時的に治ったように見えるだけで、何が起こるかわからないんだから!」

ほむら「……だそうよ、上条くん」

恭介「うん……そうだね、一応ベッドに戻るよ。でも、なんとなくわかるんだ。
一時的とかそんなのじゃなくて、これはもう、本当に治ってるって……!
で、でも一体何が起こったんだろう……?こんな突然、指も足も治ってしまうなんて……」

ほむら「きっと、奇跡が起こったのね。とにかく……これで安心ね。美樹さんもきっと喜ぶわ」

恭介「あっ……そうだ、僕、さやかに謝らないと……」

医師「上条くん!体が治ったというのは本当かい!?」

恭介「先生……!」

ほむら「……それじゃあ、私たちは出ましょうか」

まどか「う、うん!」

274 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 22:08:34.00 ID:rS1Hjckqo
上条くんに一言別れを告げて、病院を出る。

『クレイジー・ダイヤモンド』……。
これがどんな『能力』なのかを聞いた時から、こうなることは期待していたけれど……。
本当に簡単に、あっさりと解決してしまった。
今まで一度も解決できなかった問題を、こんなにあっさり……。

億泰「おっ。2人とも出てきたぜ!」

まどか「仗助さん……!あ、ありがとうございます!上条くん、すごく喜んでました!」

仗助「そーかい。そいつァ良かったぜ~~」

ほむら「本当に、ありがとう。あなたが居てくれて、本当に助かったわ」

康一「そんなに喜ぶなんて……2人とも本当に彼と仲が良いんだね!」

億泰「!ほお~う……。さてはおめーら惚れてやがんなァ~~?その上条恭介ってヤローによぉ~~~」

まどか「へっ?」

ほむら「……あなた何を言ってるの?」

275 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 22:16:36.75 ID:rS1Hjckqo
億泰「イヤ!照れなくてもいいぜ。なんつっても『天才ヴァイオリン少年』だろ~~?
そんなもんカッコイ~~に決まってんもんなァ」

仗助「……おめーホントこーいうの好きだよなぁ~~」

億泰「惚れちまうってのも無理はねーよなァ~~特におめーらぐれーの年はよォ~~~」

まどか「ちっ、違いますよっ!上条くんを好きなのはわたしじゃなくて……!」

億泰「ホ~~~。そんじゃあほむら、おめーかよ?
見るからに『クール』な見た目してっけどよォ~~。
やっぱおめーも『年頃』っつーことだなァ~~ウン」

ほむら「違うわよ、私でもないわ。……そうね、一応話しておくわ。
なぜ彼の腕を治してもらう必要があったのか」

康一「……?友達だからじゃあないの?」

ほむら「もちろん、単純に上条くんに回復して欲しいという気持ちもなかったわけじゃない。
だけど一番の理由は……彼の腕を治すために契約してしまう子が居たから」

まどか「えっ!?そ、それって……さやかちゃんのこと、だよね?」

276 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 22:26:13.21 ID:rS1Hjckqo
まどか「それじゃあさやかちゃんにも、魔法少女の『素質』が……?」

ほむら「その通りよ。キュゥべえはあなたと同時に、必ず美樹さんにも目を付ける。
そうなればあの子は高い確率であいつと契約してしまう。上条くんの腕を治すために」

まどか「た……確かにそうかも。さやかちゃんが契約するとすればきっと、上条くんのことだ。
そっか……。だから、上条くんの腕を治してあげなくちゃいけなかったんだね」

億泰「なるほどねェ……そのさやかってヤツは、上条恭介の恋人か?それとも片想い?どっちだァ~~~?」

康一「(お、億泰くん生き生きしてるなぁ~~)」

ほむら「片想いのはずだけど……そうよね、鹿目さん」

まどか「あ、うん……。幼馴染なんだけど、さやかちゃんずっと告白できてなくて……」

仗助「フ~~~ン。『奥手』なんだなァ、そいつ」

まどか「告白しちゃえば、きっと上手く行くと思うんだけどなあ……」

278 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 22:36:57.92 ID:rS1Hjckqo
ほむら「一応訊いておくけれど……あなたたちの知り合いに、
恋愛を成功させるような『スタンド使い』は居ない?」

康一「えっ?うーーん……ちょっと、今は居ないかな……」

ほむら「……そう」

仗助「まさかとは思うけどよォ~~……そいつ、『失恋』で契約しちまったりすんのかよ?」

ほむら「……鹿目さんと同じように事前に魔法少女の真実を伝えておけば、
いくらなんでも『失恋』で契約しようなんて馬鹿な気は起こさないでしょうけど……」

まどか「そ、そうだよね。いくらさやかちゃんでも、流石にそんなことはないよね!」

康一「それじゃあ、どーする?今からその子に会いに行く?」

ほむら「いえ……実は今日、鹿目さんと一緒に美樹さんも呼んだのだけど、都合が付かなかったの。
でもキュゥべえに先を越されたくはないから、明日には会うつもりよ。
みんなで魔女退治に行く前にでも会いに行こうと思ってるわ。どうかしら」

仗助「そーだな、それで良いと思うぜ」

285 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 22:47:39.19 ID:rS1Hjckqo
億泰「じゃあそん時ついでに告白ウンヌンのことも言っちまうか?
上手く告白できるよーに『アドバイス』する感じでよォ~~~!」

仗助「あのな億泰……『手助けしてやろー』っつー気持ちはスッゲェー伝わってくっけどよォ。
おめー、『アドバイス』なんかできんのかよ?」

億泰「え!?……オ、オレにゃあ無理かもしんねーけどよぉ!ホレ!おめーならよぉ仗助!
女にもモテるし結構そーゆーの得意じゃあねーのかよ~~~っ!」

仗助「はあ~~?馬鹿言ってんじゃあねーよ!
オレだって今まで恋愛なんつーのはまるで未経験だぜ~~~~ッ?」

億泰「そんじゃあ康一ならいけんだろッ!由花子のヤツと『あつあつ』だもんなァ~~~!」

康一「イ、イヤイヤイヤッ!無茶言わないでよぉ~~~~ッ!」

億泰「康一でも無理となりゃあ……」

まどか「わ、わたしも恋愛経験なんて……」

ほむら「……『アドバイス』は諦めましょう」

287 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 22:55:40.22 ID:rS1Hjckqo
仗助「慣れねーことはしねえ方が良いかもな。話題に出して軽く『後押し』するぐれーにしとこーぜ」

康一「そ、そーだね。ボクたちなんかがやっても、的外れなこと言っちゃいそーだし……」

ほむら「ええ……恋愛の問題はあの子自身に任せて、
とりあえず私たちは、あの子に魔法少女の真実を伝えることだけを考えましょう」

億泰「まあそーするしかねーか……。
だがよ、もし何か問題が起こったらすぐ言ってくれよ!なっ、ほむら、まどかッ!」

まどか「は、はい。わかりました……」

康一「まあとにかく、明日きっちり彼女の魔法少女のイロイロを教えてあげなくっちゃあね!」

仗助「だな。そんじゃあよー、今日はもう手伝うこととかねーか?」

ほむら「そうね……今日はもう、大丈夫だと思うわ」

仗助「ならオレたちも帰るとすっかァ。じゃーな、2人とも。また明日な~~」

まどか「あ、はい!今日はありがとうございました。さよなら!」

289 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:04:25.13 ID:rS1Hjckqo
そうして、3人は杜王町へと帰っていった。
あとには、私とまどかの2人が残される。

ほむら「私たちも、帰りましょうか」

まどか「うん、そうだね」

ほむら「……今日はごめんなさい。突然わけのわからないことを色々と言ってしまって。混乱したでしょう?」

まどか「あはは……最初はやっぱりびっくりしちゃったけど……でも大丈夫だよ、気にしないで。
それより、ありがとうほむらちゃん。さやかちゃんのことまで考えてくれてたんだね。
上条くんの怪我も治って、これで……さやかちゃん、魔法少女になっちゃったりしないよね?」

ほむら「ええ、きっと」

まどか「2人とも……恋人同士になれたら良いね」

ほむら「……そうね」

契約せずに上条くんの腕が治るなんて、こんなことは今まで一度だってなかった。
本当に……今回くらいは破滅せずに幸せを掴んでもらいたいものね。

290 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:14:06.39 ID:rS1Hjckqo
翌日、まどか宅

まどか「……あっ、もしもしさやかちゃん?」

さやか『はいはいさやかちゃんですよー。どーしたの、メールじゃなくて電話なんてさ?』

まどか「あ、えっとね。もうほむらちゃんから今日のことは聞いてる?」

さやか『あー、なんか話があるってやつ?うん、聞いてるよ』

まどか「そっか!うん、だったら良いの。確認しておきたくて」

さやか『む?そんなにこのさやかちゃんが信用できないとー?』

まどか「あっ、ち、違うの!そうじゃなくてその……」

さやか『あははっ、ジョーダンだよジョーダン!ごめんごめん!
まーとりあえず、すごく重要な話だってことは分かったわ。そんなわざわざ電話で確認してくるくらいだしね」

まどか「う、うん……」

291 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:22:35.26 ID:rS1Hjckqo
まどか「あ、そうだ……今日ってもう、上条くんのお見舞いには行った?」

さやか『……あー……いや、行ってないよ。っていうか、今日は行かないかな……』

まどか「……そうなの?」

さやか『うん……。恭介、入院が長引いてなんていうか……結構、参っちゃってるみたいでさ。
それでちょっと……なんとなく行き辛いかな、って』

まどか「……ねえ、さやかちゃんっ!」

さやか『わっ!な、なによ?いきなり大声出して』

まどか「今日の話聞いたらね、きっとさやかちゃんすっごく元気になるよ!
だからね、その、えっと……」

さやか『……あははっ。ありがと、まどか。どんな話か楽しみだね!
ま、遅刻しないように気を付けますっ。そんじゃ、また後でね!』

まどか「う、うん!また後で!ばいばい」

293 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:31:28.40 ID:rS1Hjckqo

さやかちゃんと上条くん、ケンカしちゃったのかな?
昨日の上条くんの様子からなんとなくそんな気はしてたけど……。

でももう上条くんの怪我は治ったんだし、それを聞いたらさやかちゃんだって元気になってくれる。
早く教えてあげたいな。
きっとすごくびっくりして、最初は信じてくれないんだけど、
一緒にお見舞いに行って、元気な上条くんを見て……。
そのまま告白……とまでは上手くいかないかな。

でも、さやかちゃんの喜ぶ顔が見られるのはわたしもすごく楽しみ。
もうすぐ待ち合わせ場所。
ここを進めば……

『まどか、まどか』

まどか「……え……?」

297 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:38:30.24 ID:rS1Hjckqo
今、何か……。
頭の中に直接……もしかして、テレパシー……!?

まどか「だ、誰?誰なの……?魔法少女……?」

『まどか。君に大切な話があるんだ。君の命に関わるかも知れない、重要な話だ』

まどか「えっ?い、命に……!?」

『そうさ。話を聞いてくれるかい?』

まどか「で、でも、どこに……」

『ここだよ、ここ』

まどか「え……。ッ!?あ、あなた、もしかして……キュゥべえ!?」

QB「ああ……やっぱり僕のことは聞かされているんだね」

299 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:46:33.73 ID:rS1Hjckqo
QB「どこまで聞いたのかは知らないけど、初めに弁解しておこう。
僕は君の敵じゃないよ。むしろ味方と言っても良い」

まどか「っ……」

QB「やれやれ、信じられないという表情だね。まあ、それは仕方ないとしよう。
ところで、君はもうほむら以外の魔法少女には会ったのかな?
巴マミ、佐倉杏子、美国織莉子、呉キリカ。彼女たちのことは知っているかい?」

まどか「……知ってるよ」

QB「そうか。そして君は、彼女たちのこともみんな信用しきっているのかな。
だとすると、それはおかしいことだよね?
僕のことを疑うのなら、初対面の彼女たちだって信用するに値するとは思えないよ。
その相手が君にとって危険人物かも知れないのに」

まどか「ど……どういう意味?」

QB「美国織莉子と、呉キリカ。この2人は、君のことを殺そうとしていたはずだよ。
少なくとも、昨日の午前中の時点ではね」

まどか「……え?」

303 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/15(月) 23:55:23.08 ID:rS1Hjckqo
QB「聞こえなかったかい?だから、あの2人は君のことを……」

まどか「う、うそ!そんなはずない!」

QB「嘘なんかじゃないさ。紛れも無い事実だ。
殺される理由は……その様子を見ると、察しはついているようだね」

まどか「ッ……」

QB「今君が生きているところを見ると……どうやら彼女たちは計画を変更したらしい。
だけど、ほんの数時間の間に目的さえも丸っきり変えてしまうなんてことがあるかな?
つまり……今すぐには殺さなくても、機を狙って殺そうとしている可能性が十分にあるということだ」

まどか「そ、そんなはず……」

QB「僕の立場から言わせてもらえば、まどか。今君は非常に危険な状況に置かれている。
このままだと、何の抵抗もなく突然殺されてしまうかも知れないよ。
だけど……君には自分の命を守るための力が備わっている。
だから僕と契約して、魔法少女に……グギュッ!?」

まどか「ッ!?え……!?」

キリカ「危ない危ない!ギリギリせーふっ!間に合ったよ!」

306 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/16(火) 00:04:08.23 ID:keT2sbLKo
まどか「キ、キリカさん……!?」

キリカ「まったく、油断も隙もあったもんじゃない。私たちの目を盗んで契約しようだなんてさ」

QB『キリカ……この足を、どけてはくれないかな。潰れてしまうよ』

キリカ「あははははッ!どけるはずないじゃないか!むしろこのまま潰してあげるよ」

まどか「っ……!あ、あの、何も、そこまでしなくても……」

さやか「まどか!あんたこんなとこで何して……。っ!?」

まどか「!さやかちゃん!」

キリカ「ん?ああ……君が例の。話は聞いてるよ」

さやか「あ、あんた、誰!?何してんのよ……!?」

QB『さやか、まどかを連れて逃げるんだ……!』

さやか「!?え……!?」

308 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/16(火) 00:15:46.24 ID:keT2sbLKo
QB『まどかが殺されてしまうかも知れない!この子は、目的のためには手段を』

キリカ「うるさい」

QB「ギュブッ……」

まどか「ひっ……!?」

さやか「こ、殺した……!?」

キリカ「まったく、余計なことばっかりペラペラペラペラ……。
でも、まあ、うん。そうだね。
今すぐ逃げた方が良いっていうのはその通りだよ。『死にたくなければ』ね」

まどか「……そ、んな……」

さやか「ま、まどか!何ボーッとしてるの!逃げるよほら!早くッ!!」

キリカ「私はもうちょっとだけここに残るけど……キミたち、早く逃げなきゃ死んじゃうよ?」

まどか「ッ……」

キリカ「おっ、やっと逃げたね。ホラホラホラホラ!もっと速く走らないと死んじゃうよ!速く速く速く速く!」

311 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/16(火) 00:32:22.07 ID:keT2sbLKo
キリカ「……自分で急かしといてなんだけど、何か変だなあ」

織莉子「キリカ!」

キリカ「!織莉子、やっと来てくれたんだね!」

織莉子「ごめんなさい、遅くなってしまって。でも、間に合って良かったわ。
2人ともここから逃げてくれたようね」

キリカ「ああ、うん。そのことなんだけどさ。あの子たち、私を見て怯えてたような……」

織莉子「え……?……貴女、説明はきちんとしたの?」

キリカ「えっと、それがさ、その、まあ、うん。かなり省いちゃった。
とにかく契約を止めることと、ここから逃がすことだけを考えてたから……。
ご、ごめんよ織莉子、あの、えっと、私は、えっと……」

織莉子「大丈夫、怒ってはいないわ。ただ、少し急いだ方が良いわね。私は今からあの子たちを追うわ。
貴女は今から現れる魔女を倒したら、すぐに追いついてきて。1人でもできるわね?」

キリカ「う、うんわかったよ、すぐに倒してキミのところへ行く!」

織莉子「ええ。それでは、また後で」

343 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 20:40:41.52 ID:fsQX2M3io

さやか「な、何なのよ今の!まどか、さっきの知り合い!?何がどうなってんの!?」

まどか「わ、わかんない……キリカさんが、織莉子さんが、そんな……」

さやか「とにかく、ちょっとでも遠くに逃げよう!あいつ、まだ追いかけて来てな……」

織莉子「大丈夫、もう逃げる必要はありません」

さやか「っ!?ま、また変な格好の……」

まどか「織莉子さん……!」

さやか「ま、まさかさっきのヤツの仲間!?」

織莉子「貴女たちは誤解をしているわ。キリカは鹿目さんを襲ったわけではない。
あの場所に魔女が結界を張ろうとしていたから、逃がそうとしていたの」

まどか「えっ……?」

さやか「は、はあ?何言ってんの?魔女!?そんなわけわかんないこと言って……」

まどか「ま、待ってさやかちゃん……!」

346 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 20:47:03.04 ID:fsQX2M3io
さやか「まどか!?なんで……!」

まどか「お、織莉子さん、それ、本当ですか……?」

織莉子「ええ、もちろん。私達が貴女を襲う理由なんてないでしょう?」

まどか「じゃあ……わ、わたしを殺そうとしていたって言うのは……!?」

織莉子「っ……!キュゥべえから、そう聞かされたのかしら……?」

まどか「はい……」

織莉子「……どうして私達が、貴女を殺そうとするの?」

まどか「わ……わたしが、世界を滅ぼす魔女に、なるから……」

さやか「なっ……え、な、何?どういうこと?」

織莉子「…………」

まどか「だ、だから契約する前に、殺そうとしてる……そ、そうなんですか……?」

織莉子「……初めは確かにそうだったわ。私とキリカの目的は、鹿目さん。貴女を始末することだった」

まどか「ッ……そ、そんな……!」

347 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 20:55:20.36 ID:fsQX2M3io
織莉子「だけど、今は違うわ。彼らに諭されて、私達は考えを改めた。
今は暁美さんたちと同じ。貴女を守り通すことを目的としている」

さやか「それ、信用しろって言うの……!?
よ、よくわかんないけど、そうやって油断を誘って……」

織莉子「殺すつもりなら……もうとっくに殺しているわ」

さやか「っ……!」

織莉子「2人とも、お願い……。私を、私達を……信じてはくれないかしら」

まどか「!変身を……」

さやか「ふ、服が……何なのよ、これ……何が、なんだか……」

ほむら「美樹さん、鹿目さん。彼女のことは信用して大丈夫。私が保証するわ」

さやか「ほむら!?……え……!?」

杏子「はあ……ったく。面倒くさいことになったよね、ほんと」

キリカ「ご、ごめん……。私が悪かったよ」

350 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:04:03.85 ID:fsQX2M3io
まどか「みんなっ……!」

織莉子「キリカを手伝ってくれていたの?」

ほむら「ええ。結界の反応があったから行ってみたら彼女が戦っていて……
事情を聞いて急いでここまで来たのよ」

さやか「な、なんでほむらがそいつと一緒に居るの!?っていうか、その人たちは……」

ゆま「おねえちゃんっ。キリカはわるい魔法少女じゃないよ。
わるかったけど、もうわるくなくなったんだよっ」

さやか「なっ……!こ、こんな小さい子まで……」

マミ「ほら呉さん、2人に謝って」

キリカ「えっと、うん、その……ご、ごめんよ。私のせいで、怯えさせちゃって……。
で、でも、あの、誤解なんだよ、ほんとに!
私はキミたちをどうにかしようなんて思ってないんだ!ほんとだよ!信じてくれ!」

さやか「そ……そんな簡単に信じられるわけないでしょ!?
あんな、生き物をなんでもないみたいに殺しちゃうようなヤツのこと……!」

353 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:12:14.60 ID:fsQX2M3io
杏子「生き物ってのは、こいつのことかい?」

QB「やれやれ……もう少し丁寧に扱ってくれないかな」

さやか「っ!?う、うそ、なんで……!」

まどか「た、確かにさっき、キリカさんに……!」

ほむら「鹿目さんには昨日説明しておくべきだったわね。
こいつは……キュゥべえは、殺したところでいくらでも復活するのよ」

さやか「で……でも、だからって……」

キリカ「私達は鹿目まどかを殺すんじゃなくて守ることに決めたんだよ。本当だ!」

さやか「だ、だからその、まどかを殺すとか守るとか……何なのよ!?意味わかんないじゃん!
魔女がどうとか!その生き物も!ほ、ほむら!まどか!あんたたち何か知ってるの!?」

ほむら「だからそれを説明するために、今日呼び出したのよ」

さやか「……!じゃ、じゃあ、早く説明してよ……!」

354 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:20:35.91 ID:fsQX2M3io

ほむら「――これが今まで起こったことと、私達の現状。理解してもらえたかしら」

さやか「し、正直言って、信じられないような話ばっかりだけど……。
実際に、『魔法少女』は目の前に居るわけだし……その話は、信じるよ。でも……」

織莉子「……私達のことは、信じられない。そういうことかしら」

さやか「当たり前でしょ!だって……!」

まどか「さやかちゃん……わたしはね、その……織莉子さんもキリカさんも……もう大丈夫だと思うの」

さやか「え……!な、何言ってんのよ!?確かに今は大丈夫かもしれないよ!?
でもさ!これからずっとそうだとは限らないじゃん!
その、何?『ヘブンズ・ドアー』とかいう『能力』なら安心だって言うけどさ!
本当に安心できるのかも、2人がその『能力』を信用してるのかもわかんないんだよ!
『気が変わった』とか、『やっぱり念のため』とか、そんな理由で殺されちゃうかも知れないんだよ!」

キリカ「え!ちょ、ちょっと待ってよ!そんなことないって!
『ヘブンズ・ドアー』さえあれば鹿目まどかを殺す必要なんてない。
それは私も織莉子も心の底から確信してるし、信用してるよ!」

さやか「本当にそうだったら良いけどね……!」

357 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:27:55.99 ID:fsQX2M3io
ほむら「っ……」

この子は……私の話した内容に関しては、信用してくれている。
『魔法少女』の真実や『スタンド使い』の存在、キュゥべえの正体……。
これらに関しては、疑いはしていない。

ただ問題なのは、美国さんと呉さんがまどかを狙っていた理由、狙わなくなった理由。
これらを『理解』はしているけど、『納得』していないということ……!

『スタンド能力』を……『ヘブンズ・ドアー』を目の当たりにした者なら、
その『能力』を使えばまどかの安全が保障されるという事実を疑うわけがない。
美国さんと呉さんがまどかを殺すのをやめたということも、十分に『納得』ができるはず。

だけど美樹さんは、『スタンド能力』を知らないから……信用しきれない。
『ヘブンズ・ドアー』のことも……美国さんと呉さんのことも。
まどかと違って、彼女たちと会話だってほとんどしたことがないのだから……

億泰「オ!見付けたぜ!全員こんなとこに居やがった!」

康一「や、やっと見つけた……!心配してたんだよ、誰も居ないからさぁ~~~」

仗助「何してんだよこんなとこでよォ~~~待ち合わせ場所にも来ねえでよォ~~~」

360 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:38:06.40 ID:fsQX2M3io
さやか「……!」

億泰「ン?よぉー、『美樹さやか』か、おまえ?」

康一「君がさやかさん?前に一度公園で会ったよね!覚えてくれてるかなぁ?」

さやか「……覚えてるけど……」

まどか「さやかちゃん、この人たちだよ!さっき話した、『スタンド使い』」

さやか「!こ、この人たちが?」

仗助「なんだ、もう話しちまったのか?別に良いけどよォー」

ほむら「……ちょうど良かったわ。美樹さん、今から病院に行きましょう」

さやか「は……?び、病院?なんで?」

まどか「!ほむらちゃん、もしかして……」

ほむら「ええ。上条くんに会いに」

361 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:47:23.52 ID:fsQX2M3io
さやか「な、何で今、恭介に会いになんか……!」

ほむら「必要だからよ。彼を見れば、あなたも少しは『スタンド能力』の信頼性の高さを理解できるはず」

さやか「な……何言ってんの!やだよ……だってそれ、みんな行くんでしょ?
ほむらやまどかだけならまだしも、なんでこんな……」

杏子「はあ……自分が惚れた男にこんな得体の知れない連中を会わせるなんてイヤだってかい」

さやか「ッ!?あ、あんたたち、恭介のこと知ってるの!?」

マミ「話くらいは……ごめんね」

億泰「オイオイ待ちなっ!『得体の知れない』だと~~~?そりゃあオレたちのことか!?」

康一「いや当たり前だよ億泰くん……考えてもみてよ。
結構勇気の居ることだと思うよ、初対面の『不良高校生』を会わせるっていうのはさ……」

仗助「でもよォ~~少なくともオレは昨日既に『会っちまってる』しよぉ。だから……」

さやか「ッ!?ど、どういうこと!?恭介に会いに行った!?なんで!?」

366 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 21:56:16.54 ID:fsQX2M3io
仗助「オ、オイ落ち着けよ。オレは別に何も……い、いや、したことにはしたけどよォ~~~」

さやか「な、何したのよ!?恭介に何したのッ!?」

ほむら「美樹さん、落ち着いて……」

さやか「ッ……恭介……!」

まどか「あっ!?さ、さやかちゃん!?」

ゆま「走っていっちゃった……」

康一「き、きっと病院に向かったんだ。恭介くんの無事を確かめるために……」

億泰「ウ~~ム……なんつーか『思い込み』の激しいヤツよの~~~」

杏子「あいつさ……別にキリカの『説明不足』がなくてもあんな感じになってたんじゃないの?」

キリカ「え。じゃあなに?私はそんなに悪くないっていうこと?」

織莉子「こら、キリカ?貴女は反省しなくては駄目よ!」

キリカ「うわあ!ご、ごめん!反省する、反省するよ!そう、全部私が悪かったんだ!うん!」

373 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:05:01.40 ID:fsQX2M3io
マミ「それより、追いかけた方が良いんじゃないかしら……?
上条くんの姿を見ればすぐ誤解は解けるでしょうけど、どちらにしろ説明は必要でしょう?」

まどか「だ、だったらわたしが追いかけて、説明します!」

ほむら「……私も行くわ」

億泰「よしッ!そんじゃあオレも……」

杏子「待ちなよ、あんたはやめた方が良いだろ。っつーか、『あたしたちは』か」

ゆま「?ゆまも?」

康一「そうだね……。ボクたちじゃあなくて、さやかさんの友達……。
つまりまどかさんとほむらさんに任せておいた方が、きっと彼女も落ち着いてくれるはずだ」

仗助「そーだな。今のあいつを考えりゃあ、それが良いぜ」

織莉子「では……お願いするわ。鹿目さん、暁美さん」

ほむら「ええ……ついでにあなたたちへの疑いも晴らせるよう、説得してみるわね」

キリカ「!それは助かるよ。ぜひお願いしたい!」

まどか「が、頑張ります!行ってきますね!」

375 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:13:50.33 ID:fsQX2M3io
病院

さやか「はあ、はあ、はあ……き、恭介!」

恭介「わっ!さ……さやか?どうしたんだい、そんなに慌てて……」

さやか「良かった、無事だ……!」

恭介「……?無事って、何が……」

さやか「あ、あのさ!昨日、不良の高校生がここに来たって本当!?」

恭介「え?ああ、うん。鹿目さんと、それから暁美さんも一緒だったよ。
彼女たちの友達だって聞いてたけど……さやかとは友達じゃないのかい?」

さやか「な……何かされなかった!?変なこと、何か!」

恭介「へ、変なこと?別に……彼がしたことと言えば、ただ挨拶して、握手して……。
そしたらすぐに帰って行っちゃったよ。ちょっと変わった人だなあとは思ったけど……」

さやか「あ、挨拶、握手……?」

恭介「うん、それだけだよ。……それより、さやか。君に言わなくちゃいけないことがあるんだ」

376 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:23:52.57 ID:fsQX2M3io
さやか「い……言わなくちゃいけないこと?」

恭介「実はね、ちょうどその彼が帰った直後くらいなんだけど……
僕の怪我が、完全に治っちゃったんだよ……!事故に遭ったのがウソみたいに!」

さやか「……え?な……なに?今、なんて……?」

恭介「信じられないかい?でも……」

さやか「!ちょ、ちょっと恭介、危な……え!?」

恭介「ほら、こうして自分の足で立てるだろう?
もちろん足だけじゃないよ。指だって、思い通りに動かせるんだ!」

さやか「……うそ……」

恭介「僕も最初は夢か幻でも見てるんじゃないかと思ったよ。
先生も、まったく原因がわからない、まるで奇跡だ、って……」

さやか「ほ……本当?本当に、治ったの?」

恭介「もう、本当だよ。ここにヴァイオリンがあれば今すぐだって証明できるんだけど……」

377 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:32:04.35 ID:fsQX2M3io
さやか「ま……またヴァイオリン、聴けるの?恭介のヴァイオリン……」

恭介「もちろんさ。何度だって聴かせてあげられるよ」

さやか「っ……恭介、恭介ぇ……!」

恭介「君には、お礼を言わなくちゃいけないね。毎日お見舞いに来てくれて本当にありがとう。
それと、ごめんね……。最近の僕は、本当に酷いヤツだったと思う。
怪我が治らないからって、1人でふさぎ込んで、イライラして……」

さやか「う……ううん、良いの、そんなの!気にしないで!
あたしは、恭介の怪我が治っただけで十分!すごく嬉しい!」

恭介「……そっか。ありがとう、さやか」

まどか「さやかちゃん!……あっ」

恭介「!鹿目さんに、暁美さん……」

ほむら「……ごめんなさい。邪魔してしまったかしら」

さやか「っ!?じゃ、邪魔って何が!?そ……そうだ、恭介!
あたし、まどかたちと大切な話があるんだったよ!だからもう行くね!」

恭介「え?そっか、わかったよ」

さやか「退院する前にまた来るから!……おめでとう、恭介!じゃあね!」

378 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:41:36.71 ID:fsQX2M3io

まどか「良かったね、さやかちゃん!上条くんの怪我が治って!」

さやか「電話で言ってた『元気になる話』って、このことだったんだね……。
本当に、その通りだよ。だって、全然思わなかったもん。まさか恭介の怪我が治ってるだなんて……!」

ほむら「……どうして突然、彼の怪我が治ったのか……。もう、察しは付くわね?」

さやか「!そ、それじゃあ、やっぱり……」

まどか「うん!仗助さんが『スタンド能力』で上条くんの怪我を治してくれたんだよ」

さやか「っ……あんなに長く入院しても治らなかったのに……。
でも、あの人がやったのは挨拶と握手だけだって、恭介が……」

ほむら「ただ少し触れるだけ……それだけで治せるのよ。それが彼の『能力』。
たとえ手足が千切れようと、命さえあればどんな怪我でも一瞬で治せる。
『スタンド能力』は、私たち魔法少女の常識さえ軽く超えるわ」

さやか「……そう、みたいだね。常識外れだよ、ほんと……」

380 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:50:14.07 ID:fsQX2M3io
ほむら「これで……『納得』できたかしら。
美国さんと呉さんが『ヘブンズ・ドアー』を信用して、まどかを殺すことをやめたということに」

さやか「……!う、うん……。確かに、こんなすごい『能力』があるんなら……。
これから先あの人たちの気が変わるなんてこともないのかも……」

まどか「よ、良かったぁ……。さやかちゃん、分かってくれたんだね!」

さやか「あはは、なんか変なの。命狙われてた張本人の方が、相手を信頼してるなんてさ」

まどか「あ……い、言われてみれば確かに」

ほむら「美樹さんが疑い深すぎるのだと思うけど……」

さやか「そんなことないでしょ……だって、友達を殺そうとしてた相手だよ。
そんなの疑うに決まってんじゃん。
まあ、今は殺すのやめた理由に『納得』できたし、信用するけどさ」

ほむら「……そうね」

康一「!3人とも戻ってきたよ!」

マミ「……良かった。あの様子を見ると、大丈夫そうね」

385 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 22:58:24.27 ID:fsQX2M3io
さやか「……!あ、あのっ!!」

仗助「おおッ?な、なんだァ?」

さやか「さっきは本当にごめんなさい!それと、ありがとうございました!」

仗助「!あ~~、いーって別によォ~~。
それよりよ~~、もう大丈夫かよ?織莉子とキリカの件に関してはよォ~~~」

さやか「はい……。もうまどかを殺すことはないんだって、
『スタンド能力』のすごさを知って、わかりました。そのことについては信用します。
えっと……さっきは、魔女から助けてくれてありがとうございました」

キリカ「いやー、良かったよ!わかってくれたんだね!」

さやか「まあ、はい……そうですね」

織莉子「……とにかく、わかってもらえて嬉しいわ。
とは言え、私達が貴女の親友に殺意を抱いていたことも事実……。
その償いというわけではないけれど、これからは精一杯、貴女の親友も、貴女のことも守らせてもらうわ」

さやか「……!その……はい。よろしくお願いします」

387 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:08:55.71 ID:fsQX2M3io
ほむら「…………」

美樹さんがまだ少し壁を作っているように見えるのは、たぶん気のせいじゃない。
まどかを殺すことはない……その事実を『信用』するとは言っても、
一度親友を殺そうとした相手を心から『信頼』できるかは別問題みたいね。

……これについては仕方のないことかも知れない。
事実私だって2人が協力してくれると言ってくれた時、
嘘をついていないとは思いつつも、『信頼』はできなかった。
心を開くことができたのは、巴さんの件があったから……。

これに関しては、私たちが何か言ってどうにかなるようなものでもない。
まあ、それでもさっきまでの状態に比べれば遥かに良くなっていることは確か。
美樹さんも、出来るだけ心を開くようにはしているようだし……状況は決して悪くはないわね。
あとは欲を言えば……

億泰「!そー言やあよォーさやか。おまえ、恭介のヤツとはどうなんだよ?」

さやか「は、はいっ?何、恭介がどうしたってっ?」

388 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:16:40.49 ID:fsQX2M3io
仗助「ま、またトートツだなおめーはよォ~~~。
もーちょい『流れ』っつーもんがあんだろうがよォ~~~」

康一「そ、そーだよ!なんていうかこう……さり気ない感じにさぁ~~~」

QB「へえ……さやか、君は恋愛で悩んでいるのかい?」

さやか「!あ、あんたまだ居たの!?」

杏子「一応ずっと捕まえといたからね」

億泰「てめーは話に入ってくんじゃあねーよ!コラッ!」

ゆま「キュゥべえはもうあっち行ってっ!」

QB「話に参加するくらい別に良いじゃないか」

仗助「ケッ!どぉ~~せ契約に結びつけるつもりだろーが!
ゆまの言うとおりどっかへ消えな!ブッ潰されたくなけりゃあよーーっ」

QB「やれやれ、嫌われたものだね。わかったよ」

389 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:26:10.18 ID:fsQX2M3io
康一「まったくムカツクなぁ~~キュゥべえ!あの様子じゃあ、まだ契約を諦める気はないぞ!
2週間後には気合を入れなくちゃあいけないね!」

億泰「まったくそのとおりだぜッ!……で、話を戻すがよぉ~~。どーなんださやか?
おまえ好きじゃあねーのかよ?恭介のことがよォ~~~~」

さやか「なっ……何よいきなり!?べ、別にそんなんじゃないし!」

まどか「さやかちゃん……」

杏子「ん?なんだよ、話が違うじゃんか」

さやか「は、話って……恭介はただの幼馴染!それだけだよ!別に好きとか、そういうんじゃ……!」

ほむら「……本当にそうだったら苦労しなかったのに」

さやか「え……?どういう意味よ?」

ほむら「いいえ、なんでもないわ」

まどか「あ、あのね、さやかちゃん!わたしはね、その……さやかちゃんと上条くんって、
すっごくお似合いだと思うな!もしもさやかちゃんが告白したら、きっと上手くいくと思うの!」

390 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:32:54.69 ID:fsQX2M3io
さやか「ちょ、ちょっとまどか、あんたまで……!」

まどか「だからね、えっと……わたし、応援してるね!」

さやか「いや、だから……」

億泰「フム……おまえがそう言うんならオレたちも何も言えねーけどよ~~~。
心の中に思ったことをした方が良いぜ。正直によォ~~~」

康一(お、億泰くんが『マトモ』なことを言っている!)

仗助「ほぉ~~~、たまにゃあ良いこと言うじゃあねーか億泰。
その通りだぜさやか。まっ、こいつほど『単純』になる必要もねーけどなァ~~~」

さやか「は、はあ……。えっと、それより!もうちょっと色々な話を聞かせてよ!
まだみんなのこともよく知らないし、これからの事とか、色々さ!」

ほむら「……そうね。それも必要なことね。
じゃあ改めて、今度はもう少し細かいところまで説明するわ」

391 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:40:50.29 ID:fsQX2M3io

さやか「――それじゃあ……本当にみんな、大丈夫なんだね?
魔女になっちゃうとか、そういうのについては……」

杏子「ああ。だから心配とかは要らないよ。
もうまどかにたっぷりしてもらったからさ、こう言っちゃあなんだが流石にもう腹いっぱいだ」

まどか「あはは……な、なんだかごめんなさい」

さやか「そっか……うん、わかった。もうそのことで心配はしないよ。
えっと、ところで……これからみんなはどうするの?」

ほむら「魔女を探しに行くわ。ワルプルギスの夜に向けて、少しでも多くグリーフシードを確保するために」

仗助「オレたちはそれを手伝うために来たんだしなァ~~~」

まどか「その……わたしはやっぱり、行かない方が良い、ですか?」

億泰「なにっ!まさか付いて来たいのかよおまえ!そりゃあやめといた方が良いぜェ~~~!」

康一「そうだね、危険だし……。ボクもやめといた方が良いと思うなぁ」

392 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:49:05.19 ID:fsQX2M3io
まどか「そ、そうですよね……。ごめんなさい、変なこと言って」

杏子「あのさ……あんたまさか妙なこと考えてるんじゃないよね?
みんな戦ってるのに自分だけ……とかさ」

まどか「えっ!あ、あの、えっと……」

杏子「はあ……ったく。図星かよ」

さやか「まどか……。いや、あんたの気持ちもわからなくはないよ。でもさ、やっぱ……」

まどか「う、うん、わかってる。大丈夫だよ、もう変なこと言わないから……」

ほむら「鹿目さん……そんな、引け目を感じることはないわ。あなたが居るから、私たちは頑張れるのよ」

まどか「!ほむらちゃん……」

マミ「そうね……少なくとも私は、鹿目さんに救われてる……。それに、魔法少女にとってはね。
自分が守ってる人が自分のことを知ってくれてる、覚えてくれてるっていうことがとても嬉しいことなの。
そういう人が居てくれるだけで、幸せなのよ?」

393 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/18(木) 23:58:02.76 ID:fsQX2M3io
ほむら「巴さんの言うとおり……私もそう。あなたが信じて待ってくれてるということが、
私の『希望』になる。だから、自分は力になれてないだとか、そんな風に思わないで。
あなたは私たちに、十分すぎるくらい力を与えてくれているわ。……もちろん、美樹さんもね」

まどか「っ……!う、うん!」

さやか「な、なんかあたしは取って付けられた感がするような……。
まあでも、まどかが元気になってくれたみたいだし良かった、安心したよ」

仗助「『納得』したみてーだな、まどか。そんじゃあ、そろそろ行こーぜ」

織莉子「ええ……近くの廃ビルにもうすぐ結界ができます。そこへ向かいましょう」

億泰「オオーーッシ!いっちょやってやるぜェ~~~!」

杏子「気合は十分すぎるくらいだね……。あんたたちには期待してるよ。たっぷり魔力温存させてくれよな」

マミ「じゃあね、鹿目さん、美樹さん。キュゥべえに気を付けて帰るのよ?」

さやか「もちろん。あんなこと聞かされたんだもん。絶対契約なんかしないよ!」

まどか「え、えっと……頑張ってくださいね!応援してますから!」

ほむら「ええ……。それじゃあ2人とも、また明日学校で」

420 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 20:29:47.72 ID:gWw7aYEmo

ほむホーム

ほむら「――今日は、そろそろ解散にしましょうか。時間も時間だし」

マミ「そうね……。あの、3人とも今日はありがとうございました。
魔女退治だけでなくて、『会議』にも参加してくれて……」

織莉子「貴方達が率先して戦ってくれたおかげで、私達は今日はほとんど魔力を使ってません。とても助かりました」

仗助「おお、そーか?手助けになったんなら何よりだぜ~~」

杏子「まあそれはそれで助かるんだけど、あんまり張り切りすぎてもらってもねえ……。
あくまであんたたちは『スタンド使い』であって『魔法少女』じゃないんだからさ」

ゆま「キョーコ、心配してあげてるの?」

杏子「……は?」

億泰「なんだァ~~?案外優しいとこあるじゃあねーかよ杏子ォ~~~」

杏子「チッ……ああ良いよもうそれで」

421 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 20:36:56.36 ID:gWw7aYEmo
マミ「あら、意外ね。てっきりムキになって否定すると思ってたけど」

杏子「ふん。助けてもらった身だからね、そりゃ文句も言い辛いっての。
言っとくが、認めたわけじゃねーからな!」

億泰「あ~~分かってるって、そんな睨まなくたってよォ~~~」

康一「えーっと、それじゃあボクたちはもう帰るけど……さやかさんは、本当に大丈夫なんだよね?」

ほむら「それに関しては……ほぼ間違いないと思うわ」

仗助「『ほぼ』だとぉー?『ぜってぇー確実に』じゃあねーのかよ?」

ほむら「美樹さんが契約せずに上条くんの怪我が治ったことなんて、今まで一度だって無かった。
今のこの状況は、初めて体験するのよ……。そうは言っても、『絶対』に限りなく近いとは思うけれど」

マミ「そうよね?仮に……失恋したとしても、流石に契約はしないわよね」

杏子「あの話聞かされてそんなくだらない理由で契約なんかしたら逆に関心するよ」

422 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 20:43:40.68 ID:gWw7aYEmo
億泰「しかしさっさと告っちまえば良いのによォ~~~。
好きじゃあねーとかごまかしやがってよォ~~~っ」

ゆま「あのおねえちゃんはどうしてウソついちゃったんだろ?」

キリカ「自分の気持ちに嘘をつくなんて理解できないなあ。素直になれば良いのに。ね、織莉子?」

織莉子「……あの子も、貴女くらい素直だったら良かったでしょうね。
だけど恋愛というのはそう単純なものではないわ。とても複雑なものなのよ」

キリカ「ふうーん。そういうものなのか」

マミ「やっぱり私たちには見守ってあげることしかできなさそうね。ちょっと残念だけど……」

杏子「まっ、契約しないってんならどうとでもなれば良いよ。あたしには別に関係ないしね」

仗助「……そーだな。んじゃっ、オレたちはもう行くぜ。また明日の放課後に来るからよォ~~」

ほむら「ええ、よろしくお願いするわね。また明日」

424 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 20:50:13.46 ID:gWw7aYEmo
杜王町

仗助「ま~~とりあえずこれでよォ。
大体のでっけぇー問題は片付いたっつーことで良いんだよな?」

康一「うん、だと思うよ。後はワルプルギスの夜を倒して、
まどかさんを露伴先生のとこに連れて行って書き込んでもらえれば解決!だよね」

億泰「あとついでに言やあ、さやかの件も気になるよなっ!な!」

仗助「おめーほんと好きだよなァ~~~。別に悪いとは言わねえけどよォ~~~」

康一「さやかさんに関してはボクたちはアドバイスとかもできないんだし、静かに見守って……ん?」

億泰「?どーした康一?」

康一「う……ううん、なんでもないよ。それじゃあ、ボクはここで!
仗助くん、億泰くん、また明日学校でね!」

仗助「おおーじゃあな~~~」

億泰「学校かァ~~~憂鬱だよなぁ~~日曜の夜っつーのはよォ~~~~」

康一「…………」

康一(今誰かに見られていたような気がしたけど……気のせいだよね)

427 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 20:57:31.97 ID:gWw7aYEmo
翌朝

康一「それじゃあ母さん、そろそろ行くね。今日も帰りはちょっと遅くなるから!夕飯には間に合うようにするよ」

康一母「あら、今日も?最近毎日だけど……」

康一「あ、うん。ちょっとね……」

康一母「もしかして……由花子さんとデート?
ふふっ、あんな良い娘さんなかなか居ないんだから、大事にしなくちゃあ駄目よ?」

康一「ち、違うよぉ~~もぉ~~~。じゃあ、もう行くからね!」

康一母「ええ、いってらっしゃい」

康一「いってきまぁーす。……まったく母さんってば、からかってくれちゃって……」

由花子「……康一くん」

康一「!?ゆ……由花子さんッ!?」

431 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:04:52.40 ID:gWw7aYEmo
康一「ど……どうして君がここに……?」

由花子「一緒に登校しようと思って、待っていたの」

康一「い、いつから?」

由花子「大した時間じゃないわ。朝の4時からよ」

康一「あッ、『朝の4時』ィ!?」

由花子「…………」

康一「い……一緒に行くんなら、先に電話でもしてくれれば良かったのに……」

由花子「……だって、勇気が出なかったんですもの」

康一「ゆ、『勇気』?……?」

由花子「康一くん……あなた、今日も放課後はどこかへ出かけるの?」

康一「え!え~~っと、それは……」

由花子「……言えないの……?」

436 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:12:47.92 ID:gWw7aYEmo
康一「い、言えないってわけじゃあないんだけど、その、なんというか……」

康一(参ったなぁ~~~どうしよぉ~~~……。
できれば、あんまり他の人は巻き込みたくないんだけどなぁ~~~~)

由花子「……ぐすっ……」

康一「えッ!?」

由花子「分かっているわ、康一くん……あたし、分かってるの……。
『女の子たち』に、会いに行くんでしょう……ぐすっ……」

康一「……!」

康一(ま、まさか!見られていたのかッ!露伴先生に会いに言った『あの時』!)

由花子「康一くんあたし……康一くんが他の女の子とも遊びたいと思う気持ちは、理解できているつもりよ。
康一くんだって男の子ですもの、だから頑張って理解しようとはしたわ。
だけど……やっぱりガマンできないのッ!怒っているわけじゃあないわ!
寂しくて悲しくてガマンできないのッ!ねえ康一くん!あたしはどうすれば良いの!?」

康一「ど、どうするって……!」

由花子「あなた、年下の子が好みなの?それとも、胸の大きい子が好みなの?
だったらあたし!あなたのために若返るわ!胸だって大きくするわッ!
だから康一くんッ!今から一緒に『スタンド使い』を探しに行きましょう!」

440 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:22:15.87 ID:gWw7aYEmo
康一「え、ええッ!?と、突然何を言い出すんだ由花子さん!?」

由花子「あたしの体を変えることができる『スタンド使い』が、世界のどこかに居るはずだわ。
荷物なら心配は要らないわ。ホラ見て、あたし、きちんと準備してきたのよ。
お金だってあちこちから借りて来たし、1ヶ月くらいは旅ができるわ。
だから康一くん、付いて来てくれるわよね?
だってあなたがいなきゃあ、あたしの体をあなた好みに変えることなんてできやしないもの」

康一「ち……違うんだッ!誤解なんだよ由花子さん!
別にボクはあの子たちの中の誰かが好みだとか、そーいうことは決してない!」

由花子「……だったら、あの女たちが勝手に康一くんに擦り寄ってきているということね」

康一「エ!?」

由花子「康一くんにその気がないってんなら話は早いわ。
待っててね、康一くん。すぐにあの女どもを……」

康一「うわああーーーーーッ!!だ、だから違うんだってばあーーーーッ!
わ、わかった!わかったよ!全部説明するよーーーーッ!!」

康一(昔に比べればだいぶ落ち着いたと思ったけど
やっぱり由花子さんは由花子さんだったぁ~~~ッ!)

445 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:29:59.62 ID:gWw7aYEmo

康一「――と、いうわけなんだけど……」

由花子「…………」

康一「し、信じられないかも知れないけどホントのことなんだよ。
ボクだってそりゃあ、いきなりこんなこと言われたら
『マンガの見すぎなんじゃあないか?』って思っちゃうとこだけど……」

由花子「いいえ、信じるわ」

康一「え!ほ、本当!?」

由花子「康一くんがそんな下らない嘘をつくはずがないもの。
それに嘘をつくということは、あたしを騙して他の女とイチャつこうとしているということでしょ?
康一くんがそんなことをするはずがないもの。あたし、信じているわ」

康一「よ、良かった……」

億泰「オ~~~イ康一ィ~~。何してんだァ?学校遅れちまうぞ~~~」

448 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:37:08.67 ID:gWw7aYEmo
康一「あ!億泰くん、仗助くん!」

仗助「ってなんだ由花子、おめーも一緒だったのかよ」

由花子「ええ。それがどうかした?」

億泰「別に康一と一緒に登校することに関しちゃあ文句はねーけどよォ~~。
先に言っとくが下校はちょいと無理だぜ~~。オレたち、今日も用事あっからよォ~~~」

由花子「……あたし思うんだけど、康一くんは別に行かなくても良いんじゃあないの?
『ワルプルギスの夜』とかいうヤツを倒すのは、『魔法少女』の仕事なんでしょ?」

億泰「なにっ!?康一おめー、話しちまったのかよッ!」

康一「う、うん。仕方なかったんだよ……」

仗助「……話聞いてんならよ~~、おめーだって分かってくれるだろ~~?
康一は『協力』することに決めたんだぜェ?
一度決めたことを曲げるよーな男にゃあよォ~~~なって欲しくねーよなァ?おまえもよォ~~」

由花子「……だったらあたしも付いていくわ」

仗助「なにィ~~~~っ?」

451 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:44:56.35 ID:gWw7aYEmo
由花子「あたしが行くことで何か問題があるというの?」

仗助「問題っつーかよォ~~~……」

康一「由花子さん……できれば、あんまり他の人は巻き込みたくないんだよ。
魔女との戦いはやっぱり危険だし、君の気持ちは嬉しいけれど、ボクは君を危険に晒したくないんだ。
ボクのこの気持ち、由花子さんならわかってくれると思ってるんだけど……」

由花子「康一くん……でもあたし、やっぱり少し不安なの。
たとえ康一くんにその気がなくたって、相手の女がどうかは分からないわ。
だからせめて一度。そう、一度で良いから……この目で見て確認しておきたいの!
それと『康一くんにはこのあたしが居る』ってことをハッキリと見せておきたいのよ!」

康一「だ、だからそんな心配は……」

由花子「お願いよ、康一くん。一度だけ、一度だけ連れて行ってくれれば安心するから。
そうじゃあないとあたし、きっと『ワルプルギスの夜』の問題が解決するまで一睡もできないわ」

仗助「(オ、オイどーするよ康一……。こいつの場合、マジで一睡もしねー可能性だってあるぜェ~~~)」

453 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 21:51:39.61 ID:gWw7aYEmo
康一「(あ、あり得る……。ここまで言うんだったら、今日くらいは連れて行ってあげても……)」

億泰「オ、オイちょっと待ちな……。オレぁ今よ~~~。
すっげぇ~~~ナイスなアイデア思い付いちまったかもしんねーぜッ!」

康一「!?こ、今度は何を言う気なんだ君は……!」

仗助「ナイスなアイデアだとぉ~~~~?(信用できね~~~~っ)」

由花子「何よ?ナイスなアイデアって?」

億泰「ズバリ!由花子のヤツに『アドバイス』してもらえば良いじゃあねーか!さやかの件に関してよォ~~~!」

康一「な……なんだってェ~~~ッ!?

仗助「お、億泰ッ……おめーってヤツはまたブッ飛んだ発想を……!」

由花子「……?何……『さやか』?誰よそれ?」

仗助「あ~~えーーっと、さやかっつーのはな……」

460 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:02:17.51 ID:gWw7aYEmo

由花子「――ふう~~ん……。まあ……恋に悩む気持ちはわからなくもないわね」

億泰「そこでよ~~!『積極性の塊』みてーな由花子、おめーによォ~~!
さやかに『アドバイス』をしてもらいてぇーっつーわけだぜ!
今日連れて行ってやる代わりと言っちゃあなんだがよォ~~~!」

由花子「連れて行ってもらえるのならなんだって良いわ。『アドバイス』だってなんだってしてあげるわ」

仗助「た、確かにおまえも一時期康一のことで悩んでたし、
そーいうヤツの言葉なら説得力もあるかもしんねーけどよォ~~……。
ほ、ほんとーに大丈夫なのかよ……?」

由花子「大丈夫って……どういうこと?」

仗助「い、いやだからよ……おまえの『アドバイス』で、さやかのヤツが
ちょいと『積極的』になりすぎねーかなぁ~~っつー心配が……」

由花子「……フン。私だって昔に比べればだいぶ落ち着いたわ。
中学2年生の知らない女の子にあんまり無茶苦茶なことは言わないわよ。
フツーに『アドバイス』すれば良いんでしょ?フツーに」

康一「そ、そうだよね!ボクも信じてるから、た、頼んだよ由花子さん!
(どっちにしろ無理矢理付いてくるだろーしなァ~~~)」

463 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:08:46.89 ID:gWw7aYEmo

放課後、見滝原

さやか「――え~っと、それじゃ。あたしはそろそろ……」

ほむら「上条くんのところ?」

さやか「ああ、うん。退院の予定とかも聞いておきたいし」

まどか「わたしたち、行かない方が良いかな?」

さやか「は?あ、あんたまさか、まだ昨日のネタ続けるわけじゃないでしょうね!」

ほむら「ネタというか……事実じゃない」

さやか「もう!だ、だから昨日言ったじゃん!恭介は別にそんなんじゃ……」

仗助「おっ、居たぜ……今学校終わったとこみてーだな」

億泰「早めに見付かってラッキーだったぜ~~~」

464 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:16:02.37 ID:gWw7aYEmo
ほむら「早いわね、もう来たの?まだ待ち合わせの時間じゃないはずだけど……」

康一「じ、実はちょっと、早く来なきゃあいけない用事ができたっていうか……」

まどか「あの……そっちの、女の人は?」

さやか「あれ、まどかも知らない人?」

由花子「……初めまして。康一くんとお付き合いさせていただいてる、山岸由花子です」

さやか「お、お付き合い?それって……恋人同士、ってこと?」

康一「由花子さん、そんないきなり……」

由花子「恥ずかしがることなんてないでしょ?本当のことなんだから」

康一「そりゃあそーだけどさぁ~~……」

ほむら「……それで、どうしてあなたの恋人がここに?もしかして……『スタンド使い』ということかしら」

由花子「ええ、そうよ。だけど『魔女』をどうこうする気はないわ。
あたしが用があるのは、『美樹さやか』という子よ」

さやか「へっ?」

465 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:22:57.65 ID:gWw7aYEmo
ほむら「……!」

まどか「さ、さやかちゃんに用事って……」

由花子「あなたが美樹さやかさん?」

さやか「えっと……うん、そうですけど……」

由花子「…………」

さやか「な……なんですか?そんな、じっと見て……」

由花子「フゥ~~~ン……。自信持って良いと思うわよ、あなた」

さやか「は、はいっ?」

由花子「中学2年生にしてはスタイルも良いし、顔も結構可愛いじゃない。
自信持って想いを伝えても良いんじゃあないの?」

さやか「ちょっ……な、なんのことよ?何が……」

由花子「とぼけるんじゃあないわよ。わかってるくせに」

466 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:30:14.27 ID:gWw7aYEmo
さやか「ま、まさか恭介の……なんでこんなに広まってるわけ!?」

由花子「あなた、好きな人に告白できなくて悩んでるそうね。あたしで良ければ相談に乗ってあげるわ」

さやか「いや……だから、別にそんなんじゃないんだって!恭介はただの幼馴染なの!」

億泰「(オイオイ、まだ意地張る気かよ~~さやかァ~~~)」

康一「(『強情』というか、なんというか……)」

仗助「(こー言っちゃあなんだが結構『メンドクセー』やつだな、こいつ……)

由花子「フン……くだらないわね。『その程度』ってことよね、それって」

さやか「え……?なに、どういうこと?」

由花子「自分の気持ちに嘘をつくなんて、本当にその人のことを好きならできっこないわ。
最初はちょっと応援してあげようと思ったけど、所詮小娘の恋愛ごっこだったってわけね。くだらないわ」

さやか「なっ……何よ、そんな言い方ないでしょ……」

由花子「あたしは、康一くんに気持ちを打ち明けるのを怖いと思ったり、
彼にどう接すれば良いのか悩んだりしたことはあったわ。
だけど、自分の気持ちに嘘をついたことなんて一度だってなかったわよ。
だって、彼のこと本当に愛していたんですもの」

467 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:37:25.93 ID:gWw7aYEmo
由花子「でも……あなたは違うみたいね。
『好きじゃない』なんて簡単に言えるってことは、『その程度』ってことでしょ?」

さやか「っ……」

由花子「自分で言ってる通りあなた、その……上条くんとかいう人のこと、
なんとも思ってないのね。じゃあもう良いわ、どうでも。あなたに会ったの、無駄だったわね。
行きましょう、康一くん。あたし、他の女の子にも会っておかないと」

康一「えっ!?でも……」

さやか「ま、待ちなさいよ!」

由花子「何よ?何か用事?」

さやか「わ……わかったわよ。認めれば良いんでしょ……!」

まどか「!さやかちゃん……!」

由花子「認める?何を?」

さやか「あ、あたしが……恭介を好きってこと……。
だ、大体!ちょっと照れくさくてごまかしてただけだし!
別に自分の気持ちに嘘ついてたとか、そんなんじゃないし!」

471 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:43:56.81 ID:gWw7aYEmo
仗助「(おおっ!さやかのヤツ、ついに認めやがったぜ!)」

億泰「(やるじゃあねーか由花子~~~!)」

由花子「そう……それじゃあ、告白はするの?」

さやか「えっ!いや、それは……し、した方が良いとは思うけど、でも……」

由花子「しないの?」

さやか「し、しないって決めたわけじゃ……」

由花子「恭介くんって、彼女は居るの?」

さやか「えっと……今は居ないはずだけど……」

由花子「そう。だけどきっとすぐにできちゃうわね。退院したらきっとすぐよ」

さやか「!な、なんで?」

由花子「聞いたわよ。彼、ヴァイオリンがとても上手なんですってね。天才ヴァイオリン少年だとか」

474 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:51:09.77 ID:gWw7aYEmo
由花子「それに、顔もカッコイイんでしょ?そんなの、他の女の子が放っておくはずがないわ」

さやか「うっ……」

由花子「気持ちを伝えるのを悩む気持ちはわかるけど、伝えるのなら早くした方が良いわ。
『彼のこと思ってるだけで幸せ』って思えるのなら話は別でしょうけどね」

さやか「あ、あたしは、その……」

康一「(さ、さやかさんの反応が変わってきた!
『果たして由花子さんで本当に大丈夫なんだろうか』と最初はちょびっと思ったりもしたけど……。
予想以上にちゃんとした『アドバイス』になっているかも知れないぞ……!)

さやか「は……早くした方が良いって、どのくらい……?」

由花子「決まってるでしょ。退院するまでが良いわ」

さやか「ええ!?そんな、急過ぎるよ……!そ、それにさ、退院したからって
本当に他の誰かが告白しちゃうとも限らないんだし、もうちょっと待っても……」

476 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 22:58:43.74 ID:gWw7aYEmo
ほむら「……いいえ。待つ余裕はないと思うわ」

さやか「ほ、ほむら?どういうこと……?」

ほむら「上条くんが退院したら告白すると……誰かが言ってるのを聞いたことがあるのよ」

さやか「う、うそ!?そんな……」

由花子「彼に全然相手にされなくたって良いと思うのなら、それはそれで良いわ。
だけどそうじゃあないのなら、早く告白してしまわないと後悔するわよ。
もう一度言うけど……あなた、見た目は結構良いんだから自信持ちなさい。
元々彼と仲が悪いわけじゃないんでしょ?告白すればきっと上手く行くわ。
……まあ色々と言ったけれど、結局は決めるのはあなたよ。せいぜい後悔しない方を選びなさい」

さやか「う……か、考えておきます……」

まどか「じゃ、じゃあさやかちゃん!早く病院に行かなきゃ!
退院の日、上条くんに聞くつもりだったんでしょ?急いだ方が良いよっ」

さやか「そ、そうだね……!えっと……ア、アドバイスありがとうございました!
それじゃ、あたしはこれで……さよなら!」

479 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:06:37.00 ID:gWw7aYEmo
まどか「……さやかちゃん、告白するって決めてくれるかな」

ほむら「どうでしょうね……。あの様子じゃ、まだ迷ってるみたいだけど……」

仗助「しかし由花子おめー、ああいう『アドバイス』得意なんだな!正直意外だったぜェ~~~!」

億泰「やっぱりなァ~~!オレの睨んだ通りだったぜ!
信じてたぜェ~~おめーなら上手いことやってくれるってよォ~~~!」

由花子「別に、あんなの大したことないわよ。
恋をしたのことのある女の子なら、誰だってあのくらいは言えるわ」

康一「そ、そーいうものなの?でもとにかくありがとう、由花子さん!
同じ女の子でしかも『恋愛の先輩』からの『アドバイス』っていうのが良かったんだよ!」

ほむら「私からもお礼を言うわ。良い『アドバイス』をしてくれてありがとう。
仮に告白が失敗しても……何もせずに失恋するよりは良いでしょうしね」

まどか「わ、わたしも。ありがとうございました!」

由花子「あたしは康一くんの手助けになると思ってやっただけよ。お礼なんかいらないわ。
それより……他の子はまだなの?早く会ってみたいわ」

康一「あ、ああ、うん……。待ち合わせの時間はもう少し後だから、それまで待っててね……」

481 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:13:10.40 ID:gWw7aYEmo

杏子「へー。康一あんた、マジで恋人とか居たんだね」

ゆま「おねえちゃんは康一おにいちゃんのどこを好きになったの?」

由花子「全部よ。あたし、康一くんのこと全部好きだわ」

康一「あ、あはは、照れるなぁ……」

マミ「まあ、素敵ですね。そういう恋、私もちょっと憧れちゃいます」

由花子「あなたにもきっと運命の出会いがあるわ。あたしと康一くんとの出会いのようにね」

仗助「(な、なんかよォ~~。由花子のヤツいつにも増して『見せ付けて』んなァ~~~)」

億泰「(あーやってアピールしてんだろーぜ。
『自分たちの間に割って入るよーな隙間はないッ!』つーことをよォ~~~)」

キリカ「運命の出会い、ねえ。まっ、私には関係ないか、もう出会っちゃってるし。ね、織莉子?」

織莉子「ふふっ……そうね。私と貴女の出会いは運命に違いないわ」

まどか「わたしもいつか会えるのかなあ?運命の人……」

ほむら「……ええ、きっと」

482 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:20:05.75 ID:gWw7aYEmo
キリカ「それはともかくとしてさ。そろそろ行かなくて良いの?魔女退治」

マミ「あ、えっと……山岸さんは、私たちのことはどこまで?」

由花子「色々と聞いているわ。『魔法少女』のことや『魔女』のことも」

杏子「へえ。そんじゃあ何か?あんたも付いてくるっての?」

由花子「…………」

康一「ゆ、由花子さん……。もうわかったでしょ?ボクは何も心配ないんだって。
だから君はこの辺で、杜王町に帰ってて欲しいんだ。
今朝も言った通り、由花子さんを危険な目に遭わせたくはないから……」

由花子「……わかったわ。康一くんとあたしの仲を見せてあげることもできたし。
それにここで帰らないということは、康一くんを信じないってことだものね」

康一「そーそー、ウン!そうだよっ!ぼくを信じて、杜王町で待ってて!」

由花子「ええ。それじゃあ、あたしは先に帰ってるわね。康一くん、また明日学校で会いましょう。
ただし……ワルプルギスの夜を倒したら、フフ、今までの埋め合わせはきっちりしてもらうわよ?」

康一「あはは……わ、わかってるよ、もちろん……」

483 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:26:34.47 ID:gWw7aYEmo
ゆま「あのおねえちゃん、康一おにいちゃんのこと大好きなんだね」

康一「それはボクもすっごく思うよ……」

億泰「しっかし、前に比べりゃあ随分マトモにゃあなったけどよォ。
体から滲み出る圧迫感は相変わらずよのォ~~~~」

仗助「こいつらにケンカ吹っかけやしねーかハラハラしたぜオレぁよ~~~」

康一「ま、まあここに来るまでに十分言って聞かせてたからね……」

杏子「っつーか、あいつなんだったんだよ?散々ノロケ話聞かせてさ」

マミ「そのためにわざわざ見滝原まで来た……ということはないですよね?」

康一「あーえっと、実はここに来る前にね、さやかさんに会って……」

億泰「ちょいと『アドバイス』してもらったっつーわけよ!オレのアイデアだぜェ~~~!」

キリカ「へー、そうだったんだ。なんて?」

ほむら「『思いを伝えるか伝えないか、後悔しない方を選ぶこと』、
『伝えるのなら退院までに伝えること』。……要約すれば、大体こんな内容だったはずよ」

484 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:33:18.12 ID:gWw7aYEmo
織莉子「では今、美樹さんは……」

康一「うん、病院に行ったよ」

まどか「さやかちゃん、もうどうするか決めたかな……。明日学校で聞いてみる?ほむらちゃん」

ほむら「そうね。様子を見て……聞けそうだったら聞いてみましょう」

億泰「その結果はぜひ教えてくれよな!」

マミ「お願いするわね、暁美さん、鹿目さん」

キリカ「ん?なんだ、マミも結構好きなんだね、こういうの。虹村億泰だけかと思ってたよ」

マミ「それはだって……やっぱり気になるじゃない?」

仗助「オレも流石によォーー。ここまで来りゃあ結果ぐれーは知っとかねーとモヤモヤするってもんだぜぇ~~」

織莉子「ではその件はまた明日に回すということで……とりあえずは魔女退治に行きましょうか」

杏子「そうだね。『会議』もあるんだし、ちゃっちゃっと済ませちまおうぜ」

ほむら「……そうね、行きましょう」

485 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:40:13.03 ID:gWw7aYEmo
翌朝

ほむら「……美樹さん、まだ来ないわね」

仁美「『先に行ってて』とのことでしたけど……思っていたより遅いですわね」

まどか「どうしたのかな?ただの寝坊とかなら良いんだけど……」

ほむら「…………」

昨日の今日でこれは……やっぱり少し気になる。
あの後病院で、何かあったのか……。
やっぱり、こっそりでも良いから付いていくべきだったかも知れない。
悪いことになってなければ良いけど……

さやか「おっはよー!いやあ、間に合った間に合った!」

まどか「!さやかちゃ……」

恭介「あはは、のんびり歩き過ぎたね。退院早々遅刻しなくて良かったよ」

488 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:49:36.04 ID:gWw7aYEmo
仁美「……!」

ほむら「上条くん、もう退院を……」

まどか「し、しかも2人で登校してきた……?」

中沢「よお上条、久し振りだな!もう怪我は良いのかよ?」

恭介「うん、ばっちり。完治しちゃったよ」

中沢「つーか、なんだ?退院早々、見せ付けてくれるじゃねーかオイ!夫婦で登校とはよ!」

さやか「や、やだなあ!夫婦だなんて気が早いって!ね、恭介!」

恭介「そうだね、お互い結婚できる年になるまで待たなくちゃ」

中沢「え?な、なんだよその反応……」

ほむら「……もしかしてあなたたち……」

さやか「えへへ……うん、まあね」

まどか「や……やったあー!おめでとう!さやかちゃん!」

494 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/21(日) 23:56:13.18 ID:gWw7aYEmo
女生徒A「うわー!やっぱり付き合っちゃったんだ2人とも!」

女生徒B「ぜーったい付き合うと思ってたもん!むしろやっと付き合ったかって感じ?」

中沢「お、おいちょっと来い上条!詳しく聞かせろよ!」

恭介「うわっ!わ、わかったから引っ張らないでくれよ」

さやか「いやー……や、やっぱ照れちゃうなあ」

ほむら「おめでとう、美樹さん。彼に気持ちを伝えられたのね」

さやか「うん……ありがと、ほむら」

仁美「あの、さやかさん……」

さやか「うん?なに、仁美?」

仁美「……本当に、おめでとうございます。私、心からお祝い申し上げますわ」

さやか「うん!ありがと、仁美」

502 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 00:02:53.74 ID:5RUCg8C+o
仁美「…………」

さやか「?仁美?」

仁美「さやかさん……絶対に、絶対に幸せになると約束してください。
もし幸せになれなかったら、すごく怒りますからね!」

さやか「えっ?あ、うん……?」

仁美「約束ですわよ!良いですね、さやかさん!」

さやか「お、おう!もちろん!幸せになるよ、絶対!」

ほむら「…………」

この様子を見ると……心配はなさそうね。
美樹さんと上条くんが付き合った場合、当然志筑さんは失恋してしまうわけだから、
そうなった時に志筑さんがどう反応するかが、唯一少し心配だったけれど……。

だけど、志筑さんは2人のことを認めてくれた。
失恋したのだから悲しくないはずがないのに……。
美樹さんも、少しはこの子を見習って欲しいわね。

508 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 00:09:31.23 ID:5RUCg8C+o
放課後

億泰「ホオ~~ウ!そりゃあオドロキだなァ~~昨日の今日とはよォ~~~」

康一「まさか昨日で退院だったなんてねぇ~。よくそんないきなりで告白できたなぁ、さやかさん」

マミ「きっと、もうほとんど心は決まっていたんでしょうね。『気持ちを伝えなきゃ』って」

仗助「それか焦ってわけわかんねえまま告白しちまったのかもな!あいつのことだしよォーー」

杏子「ははっ、あり得るね」

ゆま「でもよかったねっ、あのおねえちゃん」

キリカ「まっ、これでアレだね。何も気にせずにワルプルギスの夜に集中できるね」

織莉子「ええ。あの魔女が現れるまで、残り2週間を切っているわ。集中して、準備を整えましょう」

ほむら「そうね。それじゃあ、早速出発しましょう。
作戦会議だけじゃない……少しでも多く戦って、大勢で戦うのに慣れておく必要があるものね」

511 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 00:18:20.61 ID:5RUCg8C+o

今回は、本当に色々なことがあった。
スタンド使いのことや、美国さんたちのこと。
魔法少女の秘密が知られたり、巴さんが自殺しようとしたり、
美樹さんが勘違いしたり、上条くんと付き合ったり……。

特にここ数日は、本当に濃い日が続いた。
だけどその分、一気に多くの問題が解決した。
初めはどうなることかと思ったけれど……。

おかげで残り2週間弱という時間を、今までにないベストな状態で過ごすことができる。
魔法少女が5人も揃い、まどかも美樹さんも契約する可能性は0に近い。
更に『スタンド使い』まで居る。

これならきっと、大丈夫。
今度こそ、私はこの長い旅を終わらせられる。
この2週間で、グリーフシードの回収、5人での連携の確認……やれるだけのことをやろう。
そして今度こそあいつを倒して、今度こそ……まどかを守るんだ……!

532 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:00:17.73 ID:5RUCg8C+o
当日

ほむら「……いよいよね」

仗助「なんつーかよォ~~。ここにオレ1人っつーのは妙な感じがするぜ。上手く言えねーけどよォ~~~」

キリカ「1人だけ『スタンド使い』だし、男だし、高校生だしね」

杏子「寂しいってんならあいつらのとこに戻ったって良いんだぜ?」

仗助「ケッ!馬鹿言ってんじゃあねーよ!きっちり働かせてもらうぜ!オレはオレでよォ~~!」

マミ「ふふっ。ええ、とても頼りにしています。
ところで美国さん……私たちの戦いの結末は、見えたりしない?」

織莉子「……残念だけど。未来は、私の行動1つで簡単に変わる。
言い換えれば、自分自身のことや『自分が干渉している出来事』に関しては、私の『予知』はとても脆い。
『過程』を少しずつ見ていくことは出来ても、『結果』を見ることはできないわ。
って……この説明は以前にもしなかったかしら?」

マミ「ええ……。ちょっと聞いてみただけよ」

キリカ「なんだい、マミ。もしかして不安なの?」

マミ「不安じゃないと言えば嘘になるわ。でも、大丈夫。
私は勝って……この街を、そして私の未来を、守らないといけないんだもの」

533 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:07:13.89 ID:5RUCg8C+o
織莉子「っ……!みんな……準備して。もうすぐ現れる。方向はあそこだわ」

仗助「なにっ!っつーこたァ、マジにほむらの言ってたとおりだな~~~!」

キリカ「さすが、未来人の『統計』は正確だね!」

杏子「っし、そろそろ行くか!仗助、怪我したらすぐあんたんとこ行かせてもらうからね!」

仗助「オオ!いつでも待ってるぜェ~~~!」

マミ「みんな、頑張りましょう……鹿目さんたちが、信じて待ってくれているものね!」

ほむら「ええ……。今度こそ、決着をつけてやる……!」

ワルプルギス「アハハハハ!ウフフフ!アハハ、ウフ、アハハ、アハハハハ!」

534 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:13:10.89 ID:5RUCg8C+o
避難所

億泰「スッゲェー風だなぁ~~マジでよォ~~~」

まどか「これが、魔女の仕業なんですよね……」

さやか「魔女ってさ、こういうことできるヤツばっかりっていうわけじゃないんだよね?」

康一「うん……。今まで僕たちが見てきた魔女とは、やっぱりレベルが違うみたいだよ」

ゆま「でも大丈夫だよっ!キョーコたちがやっつけてくれるよっ」

まどか「うん、わたしも信じてるよ。きっとみんな、元気で帰ってきてくれるって」

康一「みんなと別れてから、どのくらいたったかなぁ?戦いはとっくに始まってるとは思うけど……」

QB「みんなのことが気になるかい?」

億泰「!テメーー!やっぱり出やがったなコラッ!『ザ・ハンド』!」

ガオン!

535 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:18:26.17 ID:5RUCg8C+o
さやか「うわっ!わ、わかっててもやっぱキツいなぁ、それ……」

QB「酷いじゃないか。話くらい聞いてくれても……」

億泰「うるせえダボがああーーーッ!」

ガオン!ガオン!ガオン!

康一「ま、まるで話を聞いていない。さすが億泰くんだ……」

QB『やれやれ……仕方ない。少し離れてテレパシーで話しかけさせてもらうよ』

ゆま「えっ!ど、どこ?どこにいるの?」

億泰「テメーッ!コラ!隠れてねーで出てきやがれくそったれがァーーーッ!」

QB『潰されるとわかっているのに出られるわけがないじゃないか。
というか、そんなに叫ばなくたって心の中で考えれば会話は出来るよ。
そして君は少し落ち着いた方が良いんじゃないかな。話くらいは聞いてくれても良いだろう?』

まどか『は……話って、何?契約ならしないからね……!』

536 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:27:02.77 ID:5RUCg8C+o
QB『この際、契約のことは一度置いておくよ。
その代わりというわけじゃないけど、ちょっと質問に答えて欲しいんだ』

さやか『な……何よ、質問って……』

QB『単刀直入に訊くけれど、君たちは彼女たち魔法少女が本当にワルプルギスの夜に勝てると思ってるのかい?』

億泰「ど……どーゆー意味だ!コラッ!」

QB『だから、叫ぶ必要はないんだけどな……。まあ良い。
君たちももう聞かされてるとは思うけど、ワルプルギスの夜は史上最大級の魔女だ。
そんな強大な魔女を相手にして、彼女たちが5人程度で勝てると思うかい?』

ゆま『5人じゃないよ、6人だよっ!仗助おにいちゃんも居るもんっ』

QB『そうだとしても、だよ。彼女たちだけでワルプルギスの夜に勝てると簡単に信じ込んでしまうのは、
少し楽観的過ぎると僕は思うけどね』

まどか『み……みんなが、負けるっていうの……?』

QB『可能性としてはそう低くはないんじゃないかな。尤も、君たちが居れば別だけど』

537 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:33:54.24 ID:5RUCg8C+o
さやか『ほ、ほらやっぱり!契約の話じゃん!』

QB『僕は提案してるだけだよ。仮に君たち3人が契約したとすれば、
まず間違いなくワルプルギスの夜は倒せるはずだ。それは断言できるよ。
だけど彼女たちだけだと、そうは言い切れない。敗北してしまう可能性が残るんだ。
それはつまり、彼女たち全員の死亡、もしくは魔女化を意味する』

まどか『ッ……』

億泰「て、てめえーーッ!適当こいてんじゃあねーぞ、コラッ!」

QB『適当なんかじゃないよ。僕は嘘をつかないことも知っているだろう?
さて……もう一度訊くよ、まどか、さやか、ゆま。
君たちは彼女たちを救う力を持っているにも関わらず、本当にただ傍観しているだけで良いのかい?
彼女たち全滅の可能性を残してまで、そんなことをする意味が本当に……』

康一『キュゥべえ……僕からも1つ質問させてもらうよ』

QB『……なんだい?出来るだけ手短に頼むよ』

539 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:42:55.11 ID:5RUCg8C+o
康一『君の言うことが本当かどうか、実際に目で見て確かめるというのはどうだ?
そうすればハッキリするじゃあないか……本当に彼女たちが全滅してしまうのかどうかがね』

QB『それはそうかも知れないけど、やめた方が良いよ。危険だからね』

康一『……そうか。これでハッキリしたぞ!キュゥべえ……おまえは焦っているなッ!』

億泰「なにっ……!?どーゆーことだ康一!」

康一『考えてみたんだ。もし僕がキュゥべえの立場なら、どーするか、何を考えるか……。
ナメクジを丸呑みしたような吐き気のする気分だったけど……こいつの気持ちになって考えてみたよ。
そして今の答えでわかった!キュゥべえ、おまえはみんなが全滅する可能性があるなんて
言っちゃあいるけど、実際はその逆なんじゃあないのかッ!
みんなが優勢で、ワルプルギスの夜に勝ってしまいそうだから焦って契約しようとしているんじゃあないのかッ!
だからボクたちに戦いを見せたくないんだろ!』

QB『…………』

さやか『ど、どうなのよキュゥべえ!そうなの!?』

康一『彼女たちは優勢なのか劣勢なのか!
おまえが嘘をつけないというのなら、正直に答えてもらうぞ!インキュベーターッ!』

541 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:50:09.43 ID:5RUCg8C+o
QB『……この調子で行けば、彼女たちは勝ってしまうだろうね』

まどか「っ……!」

億泰「み……見やがれ!ボケッ!やっぱり騙そうとしてたんじゃあねーかッ!」

QB『ただし、あくまでこの調子で行けば、だよ。何が原因で結果が変わるかわからない。
彼女たちに敗北の可能性が残っているのは事実だ』

ゆま『ふんだ!でもキョーコたち勝ってるんでしょっ。だったらゆまたちは信じるよ。約束したもん!』

さやか『そうだよ!さっきはちょっとだけ不安になっちゃったけど、あたしたちの気持ちは変わらないよ!』

まどか『約束したから。みんなを信じて待ってるって……。だからキュゥべえは、諦めて……!』

QB『やれやれ……。まあ、何か戦況に変化があればまた来ることにするよ。
次に来るときは本当に彼女たちが劣勢の時だから、それまでに色々と考えておいてくれると助かるな』

康一『もう二度と来ないことを祈ってるよ』

QB『……それじゃあ、またね』

543 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 21:58:40.18 ID:5RUCg8C+o



織莉子『巴さんはそのまま射撃を続けて!佐倉さんは3m左に移動!キリカは5秒後に下から崩して!』

マミ「おっけー、任せて!」

杏子「おおっと!危ない危ない、助かったよ織莉子!」

キリカ「3、2、1……せーのっ!」

ワルプルギス「ッ……アハ、ウフフ……アハハハ……!」

ほむら「……!さすが、指示が的確ね……」

美国さんの『予知』……。
味方になればこれほど頼もしいものだったなんて。
彼女の指示のおかげで、私たちはまったくと言って良いほど攻撃を受けずに済んでいる。
この調子なら……

仗助「……こりゃあ、オレの出番はないかもしんねーなァ~~~」

織莉子『!東方さん!10秒以内にそこから移動して!50mほど!』

仗助「!?わ、わかったぜェーー!」

544 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:05:01.47 ID:5RUCg8C+o
ワルプルギス「アハハ、アハハハハハ!」

仗助「うおっ!?何か飛んで……ビルか、ありゃあーー!?
危ねえ……!直撃コースだったぜ、あそこに突っ立ってたらよォーーッ」

QB「さすがの君も、ビルが丸ごと飛んできたら防げないというわけかい?」

仗助「!?キュゥべえ、てめーいつの間に!」

QB「少し前からだよ。まどかたちのところに行ってきたんだけど、あしらわれてしまってね。
それでさっきから劣勢になるのを待っているんだけど……。
このまま何も起こらないと戦況は変わりそうにないね。
魔力もまだ少し余裕があるみたいだし、本当にワルプルギスの夜に勝ってしまいそうだ」

仗助「ケッ!目論見が外れたみてーだな!良い気味だぜッ!」

QB「……何か起きるとすれば、そろそろだと思うんだけどな」

仗助「なに……?どーゆーことだてめー!コラ!『何か』っつーのは……」

織莉子『みんなッ……!急いで魔女から離れて!!出来る限り遠くにッ!!』

545 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:11:31.83 ID:5RUCg8C+o
ほむら「まずい……!」

仗助「っ……!?ほ、ほむら!?おまえ時間を……」

ほむら「じっとして!」

ワルプルギス「ウフ、ウフフ……アハハハハハハハハハハハハハハッ!!」

仗助「うぐぁ!?」

ほむら「ぐっ……!」

その瞬間、激しい衝撃が私たちを襲う。
時間を止めてかなりの距離を取ったはずなのに、この衝撃……。
だったら、他のみんなは……!

……嫌な予感がする。
この衝撃が治まれば、すぐにみんなのところに行かないと……。
お願い、早く。
早く、攻撃が終わって……!

546 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:17:26.94 ID:5RUCg8C+o
避難所

康一「な、なんだ!?この衝撃は……!」

さやか「まさか、あの魔女が……」

億泰「ここまで揺れるっつーことは、あっちじゃあかなりヤベェー衝撃に違いねーぜ……!」

ゆま「だ、だいじょうぶだよねっ?キョーコ、だいじょうぶだよねっ」

まどか「う、うん!大丈夫だよ!さっきのもきっと……」

QB「残念ながら、そうでもないよ」

億泰「ッ!てめー!また出やがっ……」

康一「ま、待って億泰くん!こいつが再び現れたということは……!」

QB「今の衝撃は、ワルプルギスの夜の攻撃だ。
あんな攻撃を受ければ当然、無傷では済まない。
少なくとも数人は、戦闘不能レベルの怪我を免れないだろうね」

547 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:24:54.90 ID:5RUCg8C+o
さやか「ふ……ふん!怪我とかしたって、仗助さんが居るじゃん!
あの人が居ればそんなの関係ないよ!」

QB「まあ、それはその通りだ。魔法少女はソウルジェムさえ無事ならとりあえずは死なないんだから、
東方仗助が居れば、全員生き残れる確率は十分にある。だけど、問題はその後だ」

ゆま「そ、そのあと……?」

QB「ソウルジェムさえ無事なら良いとは言っても、あれほどの衝撃を
まったくの無防備で受けてしまえばそのソウルジェムだって無事では済まない。
当然、魔力で守りを固める必要がある。
その防御に使う魔力量が、生半な量じゃ済まないということがまず1つ問題だ」

康一「つまり……攻撃で死ぬことはなくても、魔女化はしてしまう。そう言いたいのか……!?」

QB「グリーフシードも少しは残っていたようだし、すぐに魔女化することはないだろうね。
僕が言いたいのは、残った魔力でワルプルギスの夜を倒しきれるかが分からないということだよ。
それもただ倒すだけじゃない。『時間内に』倒さなければならないんだから」

億泰「『時間内』だァ~~?どーゆー意味だ!コラッ!」

QB「状況が変わったのさ。さっきの衝撃は、『変化』の前兆だ。
完全に『変化』を遂げてしまう前にあの魔女を倒さないと……君たちも全員、死んでしまうよ」

550 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:32:35.81 ID:5RUCg8C+o



ほむら「っ……はあ、はあ、はあ……」

仗助「ほ、ほむらおまえ、オレを守って……!
傷だらけじゃあねーか!『クレイジー・ダイヤモンド』ッ!」

ほむら「!あ、ありがとう、助かったわ……」

仗助「そりゃあこっちのセリフだぜ!そ、それよりよォ!なんだったんだ今のはよォ~~!」

ほむら「その話はあとよ……!私の手に掴まって。早く、みんなを探しにいかないと……!」

仗助「あ、ああ!そーだな!」

ほむら「っ……」

私が最後に見たみんなの位置と、衝撃の大きさ、向き……。
それを考えると、この辺りのはずなんだけど、瓦礫が多すぎて、わからない……!

ほむら『みんな、どこに居るの!?無事!?聞こえているなら返事をして!』

551 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:41:07.37 ID:5RUCg8C+o
ほむら「っ……みんな、お願い……!」

仗助「……オ、オイほむら!見な、あっちだ!」

マミ「こ、この、声……」

杏子「……!た、助かった……もう大丈夫だぞ、マミ!
あたしの魔法じゃどうにもならないとこだったが、仗助が来てくれた!」

ほむら「!良かった、2人とも生きて……。っ……!?」

確かに……2人とも、息はあった。
ただ、とても無事とは言えない。
杏子は、右側の手足がおかしな方向に曲がって……。
そして巴さんは、首から下が……完全に瓦礫に押し潰されていた。

ほむら「東方さん……!」

仗助「わかってるぜ!『クレイジー・ダイヤモンド』ッ!
そこの瓦礫をブチ壊し、同時にマミを治すッ!ドララララアーッ!」

552 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:50:09.03 ID:5RUCg8C+o
マミ「っ!な、治った……。東方さん、ありがとうございます……!」

仗助「おめーもだ杏子!右手を右足を治すッ!」

杏子「……!わ、ワリー。助かったよ、ほんと……。くそっ、マミあんた無茶すんじゃねーよ!
あたしを庇って自分が潰されてんじゃ意味ないじゃんか!相変わらずだなマジで!馬鹿野郎!」

マミ「だ、だって……」

ほむら「2人とも、言い争いは後にして!今は早く、美国さんと呉さんを……!」

織莉子「居た……!居たわ、キリカ!見える!?これでもう安心だわ!」

キリカ『いやー、ホッとしたよ。東方仗助が無事でさ。一生このままなんか死んでもゴメンだからね』

マミ「ふ、2人とも無事だったのね!良かった……」

杏子「?でもなんでキリカはわざわざテレパシー……で……」

ほむら「ッ……!?」

キリカ『首だけだと上手く声が出せないんだよ。
こうして織莉子に抱かれてるっていうのも案外悪くないけど、やっぱり私からも抱きつきた……』

仗助「『クレイジー・ダイヤモンド』オオオーーーーーーーッ!!」

555 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 22:56:31.18 ID:5RUCg8C+o
織莉子「み、見てキリカ、あなたの体よ!飛んできたわ!」

キリカ『うわあ、なんかすごい光景だね』

杏子「ど、どういうことだおい……。こいつ、バラバラじゃねえか……」

キリカ「……ふー。いや、助かった!首も手足も完全にくっ付いちゃったよ!
でも織莉子を守るためとは言え、まさか五体がバラバラになるとは思わなかったなあ」

仗助「おめーなああ~~~~~ッ!!コントやってんじゃあねーぞコラアッ!!
オレが居るからって無茶苦茶しやがってよおおーーーーーッ!
もっと『緊張感』持てっつゥーんだよッ!!命がいくつあっても足りねえぞ!わかってんのかボケッ!」

キリカ「やだなあ、そんなに怒らないでくれよ」

マミ「で、でも……全身があんなことになって、よくソウルジェムが無事だったわね……」

織莉子「それは、私がキリカのソウルジェムを守ったからだわ」

ほむら「呉さんが美国さんの体を、美国さんは呉さんのソウルジェムを、お互いに守った……ということ?」

キリカ「そうそう、そういうことだね!良いコンビネーションでしょ?」

織莉子「それでも貴女が無茶をしていたことに変わりはないわ。
守ってくれたことはお礼を言うけれど、帰ったらお説教よ?」

キリカ「うっ……ご、ごめんよ織莉子……」

558 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/22(月) 23:04:33.40 ID:5RUCg8C+o
仗助「と、とにかく今は!ワルプルギスの夜だぜェーー!
さっきから見てたがよォ!あいつひょっとすると、ヤバイんじゃあねーのか……!?」

ワルプルギス「アハハハハ、ウフフ、アハハハハハハ……!」

ほむら「気付いていたのね……その通りよ。あいつは今、『正位置』に『戻ろうと』している……!」

杏子「さっきの衝撃はその合図でしたってか?ご丁寧な魔女だね……!」

マミ「だとしたら、急がないと!もし完全に『ひっくり返って』しまったら……!」

織莉子「私達に……勝ち目はないわ」

キリカ「あいつが『ひっくり返る』前に倒さなきゃいけないってことか!だったら早く行こう!」

ほむら「……グリーフシードは、すべて使い切ってしまったわね。残りの魔力で、短期戦で勝負を決めるわよ」

杏子「ああ!仗助のおかげで体は万全だしね!なんとかなるだろ!」

仗助「た、頼むからよォ、オレが居るから怪我しても構わねーみてえな発想はすんじゃあねーぞ!?
さっきみてーなのは心臓に悪いっつーんだよ、マジによォ~~~ッ!」

マミ「ええ、もう出来るだけ怪我は避けます。それじゃ、行きましょう!」

579 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 20:55:32.06 ID:XQ+kbOruo

杏子「だぁありゃああああああ!!」

ワルプルギス「アハ……アハハハ、アハ、ウフ……アハハハ!」

キリカ「アアアアアアアもうしつこいなああああ!!しつこいしつこいしつこいしつこい!!」

マミ「っ……暁美さん、ちゃんと攻撃は効いてるのよね!?」

ほむら「それは間違いないわ!あと少しで倒せる!それは事実……!」

織莉子「だけど……このままでは無理だわ!
わずかに時間が足りない……!『ひっくり返る』までに、倒しきれない!」

仗助「ぐっ……あいつが『ひっくり返ろう』とするのを止めることができりゃあよォ……!
倒しきる時間を稼げるっつーのによォ~~~~!」

康一「じょ、仗助くん!大丈夫!?」

仗助「!?お、おめーら!?」

億泰「ウオオーーー!あ、あいつがワルプルギスの夜か!?で、でけえッ!」

581 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 21:04:38.52 ID:XQ+kbOruo
杏子「なっ……!こ、康一と億泰!?」

マミ「どうして2人がここに……!」

織莉子「きっと……キュゥべえに聞かされたのね。私達の『現状』を……!」

キリカ「いやいや、でもさ!来てどうにかなるの!?危ないだけじゃないの!?」

仗助「お、おめーら、まどかたちはどーしたんだよ!?」

康一「流石にここに連れてくるわけにはいかないからね、ゆまちゃんに任せて残ってもらったよ!」

億泰「それよりよーー!状況は聞いたぜ!
あいつが『ひっくり返る』前にトドメ刺さねーといけねえんだよなッ!?オレたちも手伝うぜェーーーッ!」

仗助「あ、ああ。そーなんだけどよ……。でもオレたち『スタンド使い』にやれることは……。っ!」

億泰「なんだァ、おい仗助ェ!なんかあんだろ!オレたちにも出来ることがよォ!」

仗助「ああ……あるぜ!ただし!相変わらず『サポート』だけどよォ~~~!」

ほむら「っ……何をする気……!?」

仗助「オイ織莉子ォーー!聞こえるかァーーッ!?」

582 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 21:15:41.15 ID:XQ+kbOruo
織莉子「っ!え、ええ!聞こえます!」

仗助「教えてくれッ!『あいつが次に通り過ぎる場所』をよォーーーッ!!」

織莉子「ワルプルギスの夜が、次に通り過ぎる場所……?
……もうしばらく、方向転換はしません!
このまま、『ひっくり返り』ながら同じ方向に進み続けます!」

仗助「そーかよ……だったらよォーーー!億泰!
『ザ・ハンド』で『あそこで倒れてるビル』の瓦礫をこっちに瞬間移動させろッ!」

億泰「なにっ?……そぉーか!珍しくオレにもわかったぜ!おめーの考えがよォ~~~!
『あのビル』の瓦礫で良いんだなッ!?上手くキャッチしろよォ~~!『ザ・ハンド』!」

ガオン!

仗助「っ!グレートだぜ億泰ッ!そして次は……!」

康一「うん!ボクにも君の考えがわかったッ!エコーズ……『ACT2』ッ!」

仗助「グレート……!そんじゃあ行くぜェ~~~!『クレイジー・ダイヤモンド』!このビルを治すッ!!」

583 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 21:26:37.23 ID:XQ+kbOruo
ほむら「……!瓦礫が飛んで……!」

康一「『ACT2』!文字を瓦礫にくっ付けろ!」

マミ「えっ……?な、何の文字を……」

織莉子「みんな、ワルプルギスの夜から離れて!
あの瓦礫は……『ちょうどここにあったビルのもの』だわ!」

キリカ「え……うわあ!?が、瓦礫が!ビルの瓦礫がすべて!こっちに向かって飛んでくる!
いや……ワルプルギスの夜に向かって飛んでくるぞ!」

仗助「『ビル』っつーのはよォ~~!地面に埋まってんだろ?『基礎』みてーなもんがよォ~~~!
ワルプルギスの夜……今おめーが居る真下には!このビルの『基礎』があるんだぜェ~~~ッ!」

杏子「それじゃあまさか……康一がくっ付けた文字ってのは……!」

康一「流石にただのビルじゃあ簡単に壊されちゃうだろうから……。
そのビルが直る時、頑丈に固めさせてもらうぞ!『ガチイッ』とねッ!」

586 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 21:36:21.98 ID:XQ+kbOruo
ワルプルギス「ッ……!ア、ハ……!ウフ、アハハ……!」

億泰「ウオオ!ワルプルギスの野郎!完全に挟まれやがったぜェ~~~!大量のビルの瓦礫によォ~~~ッ!」

仗助「あのビルは特別デッケェー高層ビルだったからよォ~~。
ワルプルギスの夜相手でも、デカさは十分だぜェ~~~~!
だがこれだけじゃあねーぞ!ほむら、キリカ!おめーらにも協力してもらわねーとなァーーッ!」

キリカ「えっ?あ、うん!」

ほむら「今そっちへ行くわ……!」

織莉子「……!巴さん、あなたはトドメの準備を!」

マミ「えっ!?でも、まだ……」

織莉子「大丈夫、貴女は最後の砲撃のために、魔力を込めて!」

マミ「っ……わかったわ!」

キリカ「東方仗助。この3人で協力ってことはもしかして……」

仗助「ああ。大体察しはついてるはずだぜ……!」

ほむら「ええ……それじゃあ、2人とも掴まって!」

カチッ

588 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 21:47:13.94 ID:XQ+kbOruo
仗助「グレート……これが『時の止まった世界』っつーヤツか……!」

ほむら「私はもう、残った魔力は多くない。
あまり長くは時間を止められない……だから、あなたにかかってるわ。呉さん」

キリカ「もちろん、わかってるよ。それじゃ行くよ……『速度低下』!」

そうして呉さんは、自分と東方さん以外の速度を落とした。
それはつまり……私の速度も落ち、時間停止の効果時間が長くなるということ。
これなら少ない魔力でも、十分な時間、時を止めることができる。
ただしその分、私の速度は落ちているから、移動や攻撃は……

キリカ「じゃ、ワルプルギスの夜のとこまで行こうか!ちょっと速過ぎるかも知れないけど、手は離さないでね!」

ほむら「っ……!」

キリカ「……ふーん、なるほどね。こいつ、瓦礫に思いっきり挟まってはいるけど結構不安定みたいだね」

仗助「ああ。だからよォ~~。おまえらがコイツを倒し切る十分な時間を稼ぐにゃあ、
もうひと作業居るっつーことだぜ。コイツを完全に『固めちまう』作業をよォ~~~!」

キリカ「うん。それじゃ、頼んだよ」

仗助「ちょいと激しい動きになるかもしんねーけどよォ!ほむら、ガマンしてくれよォ~~~~!」

ほむら「………………え」

仗助「ドララララララララララララララララララララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ
ララララララララララララララララララララララララララララアアーーーーーッ!!」

590 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 21:55:43.33 ID:XQ+kbOruo
康一「……あっ!?み、見て億泰くん!仗助くんたちが、あんなところにッ!」

億泰「しかもよォ~~~!見ろよワルプルギスの夜をよォ!あいつ、完全にビルと一体化しちまってるぜェ~~~!
康一の尻尾文字のおかげで、ガッチリとよォ~~~!」

ワルプルギス「ッ……ア……ハ、ハ……」

ほむら「はあ……はあ……」

仗助「大丈夫かよほむら。結構疲れてるみたいだけどよぉー」

ほむら「速度の落ちた状態で振り回されるというのが、思ったより大変だっただけよ……。
ただ、魔力の量を考えると……私はこれ以上時間を止めない方が良いかも知れないわ」

キリカ「そっか、うん、まあ、大丈夫だよ。
どうせもう少しで倒せるんだし、あんな状態になったんなら十分に間に合う!
キミはそこで休んでると良いよ、あとは私達がやっちゃうからさ!」

ほむら「ええ……お願いするわね」

キリカ「行くよ、佐倉杏子!マミのトドメまでは、私達でコイツを削ろう!」

杏子「へっ……足引っ張るんじゃねーぞキリカ!」

591 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:04:30.63 ID:XQ+kbOruo
キリカ「アハハハハハハハハハハハハ!動けない相手を切り刻むっていうのも結構新鮮で良いね!
どーしたの、もう笑わないの?さっきまで馬鹿みたいに笑ってたじゃないか!
もう笑わないの?だったら代わりに笑ってあげよう!アハハハハハ!アハハハハハハハ!」

ワルプルギス「ア……ハ……」

杏子「あたしにゃそういう趣味はないが……でも悪いね!
あんたを倒さないとあたしたちが困るからさ!あんただって、そろそろ眠っても良いだろ!?
あたしたちで寝かしつけてやるよ!ぅうおおりゃあああああああッ!!」

織莉子「その拘束がもつのはあと10秒!それまでに巴さん、トドメをお願い!」

マミ「了解!もう準備はできてるわ!」

キリカ「あと10秒だってさ!あと10秒で終わりだよ!永遠に休めるよ!良かったね!」

杏子「康一ィ!直前に尻尾文字は外しとけよ!?砲撃なんか食らったら巻き添え食っちまうからな!」

康一「わかってる!だからマミさん、気にしなくて大丈夫だよ!」

ほむら「……!ビルが、割れる……!巴さん!撃ってッ!!」

マミ「ええ!飛び切り大きいのをお見舞いするわよ……『ボンバルダメント』ッ!!」

592 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:10:43.27 ID:XQ+kbOruo
仗助「うおぁッ!?な、なんつー威力だよありゃあッ……!」

康一「よ、良かった……。尻尾だけとは言え、あんなの食らったらタダじゃあ済まないところだったよ……」

億泰「!オ、オイ見ろ!ワルプルギスの野郎ォ!まだ消えちゃあいないぜェーーッ!!」

ワルプルギス「ッ……アハハ……ウフ……」

ほむら「そんな……!」

マミ「うそ……『ボンバルダメント』を受けて、原形を留めているだなんて……!」

杏子「チッ……おい、どうするんだよ……あたしたち、もう魔力なんか残ってないぞ……!」

織莉子「……やった……」

キリカ「!織莉子、『やった』ってことは、もしかして……」

織莉子「私達の、勝ちだわ。あの魔女はもう、何も出来ない。ワルプルギスの夜は、もう……!」

ワルプルギス「ア……ハ……」

ほむら「き……消えていく……。ワルプルギスの夜が、消えていく……!」

595 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:17:30.58 ID:XQ+kbOruo
QB「やれやれ、恐れ入ったよ……。まさか本当に倒してしまうなんてね」

マミ「キュゥべえ!それじゃあ、本当に……」

QB「ワルプルギスの夜は消滅し、グリーフシードとなった。
結局あの3人とも契約できなかったし……地球のノルマを達成するにはまだ先が長そうだ」

康一「や……やったッ!ついに、ついに倒したんだ!ワルプルギスの夜をッ!!」

杏子「っ!へへっ、あったあった!」

キリカ「ん?ああ、なんだ。グリーフシードか」

杏子「あたしはこれのために協力してたんだからね。そんじゃ、約束通りこいつはもらうよ」

織莉子「ええ……どうぞ。好きに使うと良いわ」

杏子「そんじゃお言葉に甘えて……よっし、綺麗になった!……お?」

仗助「?どーしたよ杏子?」

杏子「ああ、いや。流石あの魔女のグリーフシードだと思ってね。
まだまだ何回でも使えそうだ。……あんたたち、使っとくかい?」

596 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:28:20.16 ID:XQ+kbOruo
ほむら「……え?」

マミ「佐倉さん、今、なんて……?」

杏子「いや、だから……結構濁ってるだろ、ソウルジェム。一応浄化しといた方が良いんじゃないの?」

織莉子「あら……良いのかしら。使っても?」

杏子「流石に魔女になんかなってもらっちゃ夢見が悪いからさ。
それに、人数分浄化してもまだ余裕がありそうだしね、このグリーフシード」

キリカ「へー、君が他人にグリーフシードを分けてあげるなんてね。なんていうか、うん、意外だ」

杏子「フン……別に使いたくないってんならそれでも良いんだぜ?」

マミ「ふふっ、いいえ。使わせてもらうわ。ありがとう、佐倉さん」

仗助「ま~全員で力合わせて手に入れたモンだしよォ~~~。全員で使うのが妥当っつーもんだぜェ~~~」

杏子「チッ……。だが約束は約束だからな!一通り浄化した後はあたしがもらうよ!」

康一「ま……まさか穢れを吸いすぎてワルプルギスの夜復活なんてオチは……」

杏子「ねーよ!くそっ、ちょっと気ぃ使ってやったらコレかよ!」

597 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:35:05.10 ID:XQ+kbOruo
億泰「ところでよォ~~~……マミ、おまえ最後にトドメ刺した技……なんか叫んでなかったか?」

マミ「え?『ボンバルダメント』のことですか?」

億泰「そ……そりゃあ、どーゆー意味なんだよ?」

マミ「えっと、イタリア語で『砲撃』という意味です。
実は『ティロ・フィナーレ』よりももっと威力の大きい技を考えてて、これだけはとっておきにって……」

億泰「ぶふっ!!」

仗助「(ばっ、馬鹿!億泰おめー!もう散々わかってたことじゃあねーかよ!マミの『センス』はよォ~~~!)」

億泰「(だ、だってよォ~~!まさか新技が出てくるたァ思わねーだろ!
そのうちよォ~~~!『ボンバルダメント・フィナーレ』とか言い出すに決まってるぜェ~~~~ッ)」

仗助「(そのネーミングは流石に……い、いやあり得るぜ。マミの場合……)」

康一「イタリア語がそんなにカッコ良いなんて気付かなかったなぁ~~!ボクも何かイタリア語から技名……」

億泰「イ、イ~~ヤ康一ィ~~~!それは別によォ~~~!必要ねーと思うぜェ~~オレぁよォ~~~~!」

601 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:40:59.94 ID:XQ+kbOruo
ほむら「…………」

織莉子「……暁美さん、さっきからずっと黙っているけれど、大丈夫?」

ほむら「え?あ……その、まだ少し、実感が湧かなくて……」

織莉子「……そうかも知れないわね。
貴女は私達が想像もできないくらい、長い旅を続けてきたのだものね」

ほむら「ええ……本当に、長かったわ。……ありがとう、色々と、手伝ってくれて」

織莉子「ふふっ、お礼なんて。それにまだ全て終わったわけではないわ。
鹿目さんを彼のところに連れて行って、『書き込んで』もらってから。そうでないとまだ安心はできないわよ?」

ほむら「ええ……そう。そうよね。まだ終わったわけじゃ……」

さやか「あっ!居たよ、まどか、ゆま!ほら、みんな無事だよ!」

ゆま「わあーい!ほんとに勝っちゃったんだっ!」

まどか「よ、良かった、みんな……!」

ほむら「……!」

603 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 22:48:32.02 ID:XQ+kbOruo
ゆま「キョーコー!」

杏子「うわっ!おい、いきなり飛びつくんじゃねーよ。危ないだろ?」

ゆま「ゆまね、まどかおねえちゃんのこと守ったよ!
キュゥべえが来たけどね、こーやって、ギュウーってやって、こらしめたんだよっ」

杏子「……ははっ。そーか、よくやったよ、ゆま。ありがとね」

ゆま「うん!」

まどか「み、みんな怪我はないみたい……良かった……」

億泰「そりゃあおめー、仗助が居るしよォ~~!怪我なんかねーのは当然だぜ!」

まどか「そ、そっか!えっと、仗助さん、ありがとうございました!」

仗助「あーいやいや。それよりよォ……ちょっと耳貸しな」

まどか「?」

仗助「オレたちよりよォ、ほむらのヤツを労ってやってくれよ。
あいつがオレたちの中で一番頑張ってたのはよー、なんとなくおまえも知ってるだろ?」

まどか「あっ……はい、そうですね!」

610 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:00:43.03 ID:XQ+kbOruo
ほむら「…………」

まどか「えっと……ほむらちゃん」

ほむら「鹿目さん……?どうしたの?」

まどか「えっとね、ほむらちゃんにわたし、お礼言いたくて……」

ほむら「お礼なんて……。それに、まだ全て終わったわけじゃないわ。あなたを杜王町に連れて行かないと……」

まどか「あ、そっか。そうだよね、まだ終わりじゃ……」

ほむら「?鹿目さん?」

まどか「……ううん。やっぱり、お礼言わせて。なんでかな……。
ワルプルギスの夜を倒すのが一番大変で危なかったから、かな?
……ここでお礼を言っておきたいっていうか……。
上手く言えないんだけど、お礼を言わなきゃいけないような気がして……」

ほむら「え……」

まどか「えっと……ほむらちゃん、ありがとう、お疲れ様!」

ほむら「ッ……ま、どか……」

まどか「えっ?ほ、ほむらちゃん……?」

615 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:07:15.12 ID:XQ+kbOruo
ほむら「ぅくっ……まどかあ、まどかぁああ……!」

まどか「きゃっ!え、えっと……」

ほむら「うぁああ……ぅああぁああん……!」

まどか「……大変だったんだよね。本当に、ありがとう。ほむらちゃん」

さやか「お、おお……これは迂闊に入っていけない空気……。
しかしほむらがあんな表情を見せるとは……」

康一「(億泰くんッ!声かけたりしちゃあ駄目だよ!絶対に駄目だからねッ!?)」

億泰「(な、なんだよォ~。そんな怒ったみてーによォ~~)」

仗助(しかしあのほむらが号泣するたァ……。よっぽど『来る』もんがあったんだろうな。
まどかからの『労いの言葉』っつーのはよォーー……)

ゆま「?ほむらおねえちゃん、どうして……」

マミ「しーっ。少しだけ、そっとしておいてあげましょう?」

617 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:16:26.17 ID:XQ+kbOruo
杏子「……まああの2人はほっとくとしてさ。岸辺露伴はいつ帰ってくんの?
あいつの言ってた通りなら、早ければもう今日には帰ってくるってことだよね」

康一「ああ、うん……。それじゃあ、今日帰って確認してみるよ。
それで、帰ってきてたら連絡するっていうのはどーかな」

織莉子「ええ……それで良いと思います。帰って来ていれば、明日にでも行きましょう」

億泰「ところでよォ……。『菓子折り』持ってくのか?マジによォ~~」

仗助「何かしらの『手土産』ぐれーはあった方が良いだろうな……。
そーでもしねえと機嫌直さねーぞ、あのヤローはぜってーよォ~~~」

ほむら「……それなら、良い手土産があるわ」

さやか「うわっ!復活した!」

まどか「ほむらちゃん、もう大丈夫なの……?」

ほむら「ええ、ごめんなさい……。情けないところを見せてしまったわね」

キリカ「それで『手土産』っていうのは?あの岸辺露伴のことだ、本当に良いモノじゃないと駄目だと思うよ」

ほむら「大丈夫……きっとアレなら、気に入ってくれるはずよ」

619 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:29:16.28 ID:XQ+kbOruo
翌日

康一「いやあ~、良かったよ昨日帰ってきてくれてて。
やっぱり早く済ませちゃった方が安心できるもんねぇ~~~」

ほむら「2人とも、失礼のないようにね。本当に気難しい人だから」

まどか「う、うん……なんだか緊張しちゃうなあ」

さやか「っていうか……やっぱあたしも『ヘブンズ・ドアー』受けなきゃ駄目なの?
本にされるって、なんか怖いんだけど……」

マミ「みんな美樹さんのことも心配してるのよ?世界を滅ぼすとか、そんなことは関係なくね」

杏子「あたしは心配っつーか、これ以上魔法少女が増えて欲しくないだけだけどね」

ゆま「えっ。ゆまのことも?そう思ってるだけ……?」

杏子「あ~……くそ、調子狂うよな、ほんと……。
あんたのことは心配してやってるって、ちゃんと。だからさ、あんたも書き込んでもらいなよ?」

ゆま「うん!」

織莉子「……着いたわね。それでは……康一さん、お願いします」

康一「ああ、やっぱり最初はボクなんだね……良いけどさぁ」

620 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:36:11.66 ID:XQ+kbOruo
康一「……あっ、露伴先生……こ、こんにちは」

露伴「…………」

ほむら「……こんにちは」

露伴「ふん……。なんだ、本当に来たのかい」

康一(う、うわあ~~。ほむらさんを見て露骨に嫌そうな顔してるよぉ~~……)

億泰(やっぱまだ怒ってんな~~露伴先生ェ~~~)

露伴「まあ良い……僕も根に持つタイプじゃあないからな。
本当に謝罪の品でも持って来てるってんなら、
そこの無礼な小娘の頼み事ってのを聞いてやらなくもないぜ」

仗助(思いっきし根に持ってんじゃあねーか!露伴のヤロォ~~寝言言いやがってよォ~~)

露伴「で……何か持って来てるんだろうな?僕への侮辱を帳消しにするような品物は?」

ほむら「……菓子折りではないけれど、これで許してはもらえませんか?」

QB「もう少し丁寧に扱ってくれと前にも言ったと思うんだけどな……」

626 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:43:11.30 ID:XQ+kbOruo
露伴「なんだこいつ?スタンドか……?」

ほむら「説明するより、こいつを『本』にした方が早いと思うので……お願いします。
こいつを読めばきっと、気に入ってもらえると思いますから」

露伴「フン、言われなくたってそうするつもりだよ。
本当に『読めば気に入る』かどうか確かめてやる。『ヘブンズ・ドアー』ッ!」

QB「……!」

まどか「きゃっ!?き、キュゥべえが、『本』になった……!」

さやか「きもっ!っていうかなんかグロいし……!」

仗助「うおっ!効いたぜこいつにも!『ヘブンズ・ドアー』がよォ~~~!」

康一「多分効くだろーとは思っていたけど、良かった……安心したよ」

露伴「?何をそんなに驚くことがあるんだ?
僕の『ヘブンズ・ドアー』はスタンドにだって効くし、動物にだって……ム?」

ほむら「…………」

露伴「な、なんだ……こいつの体験は!?『魔法少女』!?『インキュベーター』……!?」

633 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:51:45.58 ID:XQ+kbOruo
露伴「な、何ページあるんだ!?1900年……1000年……紀元前にまで遡っているッ!
すごい、すごいぞ!人類の歴史の影を、今僕は目の当たりにしているのか……!
人類と『インキュベーター』、そして『魔法少女』ッ!!
なんてことだ……!僕は今、これまでにないほどの素晴らしいマンガのネタを掴んだぞッ!!」

ほむら「……気に入ってもらえましたか?」

露伴「ああ気に入ったとも!気に入らないわけがないッ!ほむらくんと言ったね!
この『贈り物』を、君の最大の誠意として認めよう!以前の無礼もすべて許そうッ!
こんな素晴らしいマンガのネタを持ってきてくれたんだ……その誠意に答えないわけにはいかないな!」

ほむら「!それじゃあ……」

露伴「さあなんでも言いたまえ!誰かに何かを書き込んで欲しいんだろう?
ム!君たち、初めて見る顔だな。こないだは居なかったはずだ。
そうか、君たちに書き込めば良いんだな?よし書き込んでやろう。何を書き込めば良いんだい?」

まどか「あ、あの……えっと……」

さやか「ちょ、ちょっとすみません!その……こ、この子が怖がるんで、えっと……」

露伴「おっと……ついつい興奮してしまったかな。悪かったね」

635 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/23(火) 23:58:25.44 ID:XQ+kbOruo
露伴「だけどまあ、そんなに怯えることはない。フフ、安心したまえ。
君たちの記憶を取ったりなんかはしないよ。
なんせ、こいつさえ居ればしばらくマンガのネタには困らないからね」

仗助(テ、テンション上がってんなァ~~岸辺露伴……)

ゆま「キ、キョーコ。ゆま、こわい……」

杏子「耐えろ、ゆま……。あんたならガマンできるはずだ……」

露伴「それで、ほむらくん。僕はなんて書き込めば良いんだ?」

ほむら「……そこの2人と、それからこの子に、『インキュベーターと契約しない』と書き込んで欲しいんです」

露伴「『契約しない』?……『契約しない』か……。フム……」

織莉子「……どうしたんですか?まさか、書き込めないと……?」

露伴「ム……いや、書き込ませてもらうよ。この岸辺露伴に二言はない。
わかった、この3人に書き込めば良いんだな?」

まどか「っ……」

露伴「オイオイ~~。だから、そんなに怯えるなよ。書き込むだけならちょびっとだけ本にすれば良いんだ。
気を失うこともないから余計な心配もいらないぜ。それじゃあ……『ヘブンズ・ドアー』!」

640 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 00:06:07.37 ID:5KC1mcyAo
ほむら「……!」

露伴「『インキュベーターと契約できない』。
これで君たちは、もう一生こいつとは契約できないよ。何があろうと、絶対にね」

さやか「た……たった、これだけで……」

まどか「あ、ありがとうございます……!」

ゆま「えっと……ろ、露伴せんせー、ありがとう……」

露伴「ン?ははっ、素直で大人しい子どもは嫌いじゃあないぞ。
そのままの調子で成長すれば少しはマシな大人になるかもしれないぜ。まっ、せいぜい頑張るんだな」

ほむら「……本当に、ありがとうございました……」

露伴「なあに、礼には及ばないよ。ところで……こいつのことは、もらっても構わないよな?
一体くらい減ったって、インキュベーターは無限に居るんだろう?」

ほむら「ええ、もちろん。あなたに差し上げます」

露伴「フフ……これならきっと最高傑作が描けるぞ。
なんせ人類の歴史すべてがここに詰まっているんだ。しばらく寝られないかも知れないな……フフフ……」

まどか(うぅ……や、やっぱりちょっと怖いよぉ……)

さやか(き……岸辺露伴って、こんな人だったんだ……)

644 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 00:15:21.52 ID:5KC1mcyAo
マミ『えっと、それじゃあ……そろそろ帰る?』

キリカ『うん、そうしよう。早く帰ろう。ちょっとこいつの近くにはあんまり居たくない』

織莉子『私も……感謝はしているけれど、少し苦手だわ』

杏子『まあ……そうだね。用は済んだし……』

仗助(そいつにゃあオレも賛成だぜェ~~~っ)

ほむら「……それじゃ、私たちはもう行きますね」

露伴「おや、もう帰るのかい?」

康一「ええ、まあ……。先生はこれからキュゥべえの体験を読む作業で大変でしょう?
マンガのための時間をお邪魔しちゃあ悪いですし……」

露伴「そーかい、気を使ってくれて助かるよ。
君の言うとおり、早速これから作業に入らせてもらおう。
じゃあね、康一くん。ああ、それから……ほむらくん」

ほむら「?はい……?」

露伴「是非いつか、君の体験を読ませてもらいたいね……。
気が向いたらいつでもこの岸辺露伴を訪ねてくれたまえ。それじゃあ、またいつか会おう」

646 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 00:23:36.28 ID:5KC1mcyAo
杏子「な……なんだ、あいつ?なんでほむらに……」

織莉子「キュゥべえの体験に……何か書いてあったのかも知れないわね。
彼の興味を引くような何かが……」

康一「あ、危なっかしいなあ、あの人は本当に……」

仗助「オレたちが居なきゃあよォーー。おまえ、その場で本にされてたに違いないぜッ!
以前オレに散々痛めつけられたことをまだ覚えていやがったみてーだがよォ~~~ッ」

キリカ「もう二度と行かない方が良いよ。絶対」

ほむら「……そうね」

ただ……感謝の気持ちはやっぱり大きい。
だってこれで、まどかは絶対に契約することなんてなくなったのだから。
これで本当に、私の長い旅は終わり。
そして……新しい旅の始まりでもある。

ワルプルギスの夜は越えたけれど、魔女との戦いの日々はまだ続く。
戦い以外の日々も、続く。
これからの毎日を、精一杯暮らそう。
普通の人よりは短命かも知れないけれど、精一杯生きよう。
最期の時に、決して後悔しないように。

ほむら「みんな……今までありがとう。……これからも、よろしくね」

648 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 00:28:30.56 ID:5KC1mcyAo

露伴宅

露伴「すごい……すごいぞ!面白いようにマンガが描ける!
創作意欲が火山の噴火のように湧き出てくる!君のおかげだよインキュベーター!」

QB「ところで……本当に僕はずっとここに居なければならないのかい?」

露伴「当然だよ。君の『体験』は、ほんの数ページいただくだけじゃあまったく足りない。
君は一生ここに居て、僕にマンガのネタを提供し続けるのさ!
なんせ『魔法少女』の1人1人がまるで主人公だ!
歴史上の人物だって居る!まるでネタが尽きる気がしないッ!」

QB「…………」

露伴「逃げようとしても無駄だよ。もう分かってるだろう?
君には既に書き込ませてもらったからね。『岸辺露伴からは逃げられない』と」

QB「……そのようだね。君から逃げるのは諦めたよ。
だから、岸辺露伴……僕と取引してみないかい?」

露伴「……なに……?」

650 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 00:37:58.00 ID:5KC1mcyAo
QB「君はマンガの題材を探しているんだろう?
だったら、魔法少女がもっと増えた方が君にとっても都合が良いんじゃないかな。
その分、マンガの題材が増えるんだから」

露伴「……それはその通りだな」

QB「だったら、僕が君のマンガの題材となり得る少女を探して、教えてあげるよ。
そして君はその子に書き込めば良いんだ。『今すぐインキュベーターと契約する』とね」

露伴「つまり……おまえはこう言うのか?『代わりのネタを提供してやるから自分を逃がせ』と」

QB「この際、僕は逃がさなくても構わないよ。ただ協力してくれれば良い。
僕は『本』として君にマンガの題材を与え続けるし、
さらに『インキュベーター』として、新しい魔法少女の情報を提供し続けるんだ。
君は僕の『体験』により過去から題材を得られる上に、協力してくれれば新しい題材をも得続けることができる。
どうだい?悪くない提案だと思うけど」

露伴「なるほどね……君に協力して、次々と魔法少女を生み出せば、
僕は一生マンガのネタを得続けることができるというわけか」

659 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 00:49:27.96 ID:5KC1mcyAo
露伴「だが断る」

QB「……?なぜだい?君はマンガの題材が欲しくはないのかい?」

露伴「おまえの言うとおり、確かに魔法少女の人生や体験は貴重な素晴らしいネタになるだろう。
だが……僕の手でいじくり回して作った人生になんの価値があると言うんだ?
契約するのかどうか、悩んだ末の選択だからこそリアリティが生まれ、価値が生まれる。
僕が求めているのはリアリティなんだよ、わかるか?
『契約する』だなんて書き込めば、リアリティが損なわれてしまうじゃあないか。
そんな人生はニセモノだ。僕のマンガのネタにはならない。
魔法少女の情報を提供してくれるのは構わないけど、そいつの人生に手を加える気はないよ。
何かするとすれば、ただ『本』にして観察するだけだな」

QB「……おかしいな。君はさっき、まどかたちに『契約できない』と書き込んだと言ってなかったかい?
それは彼女たちの人生のリアリティを損なうことにならないのかな」

露伴「そうだ。だから躊躇ったんだよ」

668 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 01:02:12.52 ID:5KC1mcyAo
露伴「あまり気は進まなかったが、ほむらくんはマンガに対して誠意を見せてくれたんだ。
それを裏切れるはずがないだろう?
それに、少なくとも鹿目まどかだけには契約させるわけにはいかなかったしな」

QB「!そうか……僕の体験を読んで彼女のことを知ったんだね」

露伴「そういうことさ。世界を滅ぼす魔女というのも興味はあるけれど、
死んでしまったんじゃあマンガも描けないし、読者だって居なくなってしまう。
まあ、正直言うとあとの2人は別にどうでも良かったんだが……」

QB「……そうかい、わかったよ。君に協力する気がないというのなら仕方ない。
この話はなしにしよう。ただし、僕からも能動的に君に情報を与えることは……」

露伴「おっと、待ちなよ。そんなことを言うもんじゃあないぜ。
君の言うとおり、新たな魔法少女候補の情報というのは僕にとって実に興味深い。
だから……その情報だけは提供してもらうことにしよう!『ヘブンズ・ドアー』!」

QB「……!……あれ、僕は……」

露伴「フフ……さて、キュゥべえ。君が今からすることは何かな?」

QB「……そうか。君に魔法少女の情報を提供するんだったね。
今から早速探してくるよ。日が暮れる前には戻ってくるから、待っていてくれ。それじゃあ、またね」

露伴「……行ったな。僕はおまえに協力はしない。その代わり、一生利用させてもらうよ。
僕のマンガのためにね。これからよろしく頼むよ……インキュベーター」

683 ◆goOkhZhHlo[saga]:2013/04/24(水) 01:12:47.41 ID:5KC1mcyAo

康一「みんな帰っちゃったねぇ~~。やっぱりなんだかちょっと寂しくなっちゃうなあ」

仗助「まっ、これからも時々は会えるんだしよォ。別に悲しい別れっつーわけでもねーだろォ~~」

億泰「しっかしソーゼツな一ヶ月間だったよなァ~~~!
『魔法少女』の存在だとかよォ~~~。織莉子やキリカの件も大変だったしなァ~~~!」

康一「マミさんの件もすっごく焦ったし、さやかさんも結構大変だったよねぇ~~~」

仗助「ワルプルギスの夜も、一時はどーなることかと思ったがよォ~~!
いやァ~~~、何もかも解決してよかったぜェ~~~ッ!」

康一「そうそう、何もかも……ン?ちょっと待ってよ、何か忘れてるよーな……」

億泰「忘れてることだァ~~~?そんなもん、ありゃあしねーよっ」

仗助「そーだぜ。問題はぜぇーんぶ解決したんだしよォ~~~」

康一「……ウン、そーだよねっ!ごめんごめん!」

仗助「オイオイ頼むぜ康一ィ~~~!平和になってボケたんじゃあねーのかァ?ギャハハハハハ!」

承太郎「……連絡が来ないな。流石にひと月も経てば心配になってきたぜ……やれやれ」

おしまい

【VIPService】「仗助「見滝原市ィ?その町がどーかしたんスか?」2」
【VIPService】「仗助「見滝原市ィ?その町がどーかしたんスか?」」

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